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第二部 - 第一章
義母からの手紙(一)
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執務室でバルバラの淹れてくれた紅茶を飲みながら、ルシアナは、ほっと息を吐き出す。すると、傍らに立っていたレオンハルトがすかさずルシアナの顔を覗き込んだ。
「疲れたか? ルシアナ」
「いいえ、大丈夫ですわ。ご心配ありがとうございます、レオンハルト様。むしろ、初めてのことばかりでわくわくしているくらいです」
「そうか」
レオンハルトはどこか安堵したように目尻を下げると、指先でルシアナの頬を撫でた。
慰撫するようなその動きに、ルシアナはふふっと笑みを返す。
あれから数日、合同パーティーの準備は順調に進んでいる。
合同パーティーの開催を決めてすぐ、家令のギュンターと家政婦長のバルバラにその旨を伝えた。その際、シルバキエ公爵夫人としていずれはパーティーを主催することもあるだろうと、二人は装飾品の選び方や予算の組み方などをとても丁寧に教えてくれたのだ。
去年の社交界シーズンはまだ他国の人間だったため、顔見せも兼ねてパーティーやお茶会には参加するのみだった。けれど、今年はシルバキエ公爵夫人として自分で主催することができる。
それを改めて自覚した途端、もともとあった意欲がさらに高まり、現在はやる気に満ち溢れている状態だった。
レオンハルトはその気合いが入りすぎた様子を心配しているようで、準備を始めてから常にこうして傍で様子を窺っている。レオンハルトの気を揉ませることはルシアナも本意ではないため、心の中の熱量はそのままに、こまめに休憩を取るようにしていた。
どこか楽しそうに頬を揉み込むレオンハルトにされるがままになりながら、ルシアナはまだ未確定の“招待客”について思いを馳せた。
(そろそろお返事が来てもいいころだけれど……)
いい返事をもらえるだろうか、と考えていると、ノックの音が聞こえた。レオンハルトが入室を許可すれば、席を外していたギュンターが姿を現す。
「奥様、少々よろしいでしょうか。相談したいことがございまして」
下げた頭を少しだけ上げ、目配せをしたギュンターに、ルシアナは内心飛び上がりたいの我慢しながら、いつも通りのにこやかな笑みを返す。
「ええ、構わないわ。レオンハルト様、少々失礼いたしますね」
レオンハルトの手をやんわりと外し立ち上がろうとすると、レオンハルトに軽く肩を押された。わずかに浮いた尻が座面に戻され、ルシアナは困惑した面持ちでレオンハルトを見上げる。
「あの……?」
「ここで話すのではいけないのか?」
わずかに眉尻を下げ、窺うように見つめてくるレオンハルトに、ルシアナの胸は甘く締め付けられる。
レオンハルトがわざとそのような表情を浮かべたことはわかっているが、どうしてもときめかずにはいられなかった。
(とても可愛らしいわ……)
思わずレオンハルトの望み通りにしてしまいそうになるが、ルシアナは何とかその気持ちを抑え込むと、柔和な笑みをレオンハルトに向ける。
「すぐに戻りますわ、レオンハルト様」
ね? 小首を傾げれば、レオンハルトは一拍置いてルシアナの肩から手を放した。
「押さえつけるようなことをしてしまってすまない」
「まあ。レオンハルト様になら何をされても嬉しいですわ」
レオンハルトはルシアナの言葉に少し困ったように笑むと、ルシアナの額に口付けを落とした。
「俺は隣の書庫に行くから、貴女はここを使うといい。話が終わったら呼んでくれ」
「あ……」
レオンハルトには聞かれたくない話だと察したのだろう。追い出すような形になって申し訳ないと思っていると、すかさず頬へ口付けられた。
「あまり根を詰めすぎないようにな」
「……はい。ありがとうございます、レオンハルト様」
レオンハルトは最後に唇に軽く口付けると、背を向け書庫へと向かった。
併設された書庫に消えていくのを見届けると、ルシアナはじわじわと頬を染めていき、俯く。
レオンハルトは、軽い口付けなら人前でも遠慮なくするタイプだった。いい加減慣れなければと思うものの、人前での口付けはいまだに気恥ずかしいものがある。仲の良いルシアナたちを見て、周りの人々が微笑ましそうにしているのもそう思う要因かも知れない。
例のごとく、ギュンターが温かい目を向けているのを感じながら、ルシアナは小さく咳払いした。
「待たせてごめんなさい、ギュンター」
「いえ、謝られるようなことは何もございませんよ、奥様」
そう言って微笑むギュンターは、本当に嬉しそうだった。婚約期間中の二人を知っているから、余計に仲睦まじい姿が喜ばしいのだろう。
(ギュンターには結婚生活についての助言もしてもらったものね)
当時のことを思い出しつつ、照れ笑いを浮かべながら、ルシアナはギュンターが持ってきた者を受け取る。
彼が持って来たのは、一通の封筒だ。
差出人名のところには、義母であるユーディットの名が書かれている。
「ありがとう、ギュンター。来ていただける場合の準備も順調かしら?」
「滞りなく進んでおります」
ルシアナは「よかったわ」と笑うと、ペーパーナイフで丁寧に開封した。ドキドキしながら中身を確認していたルシアナは、すぐにぱっと顔を輝かせる。
(まあ……! ご快諾いただいたわ!)
義父と共に喜んで参加すると書かれた手紙に、ルシアナは心底安堵する。
これで一つくらいはレオンハルトにサプライズができそうだ、と手紙を読み進めていったルシアナは、思ってもみなかった内容に思わず目を瞬かせた。
何度も何度も同じ場所に目を通し、それが見間違えではないこと確認すると、ルシアナは手紙を置きギュンターを見上げた。
「ギュンター。残念だけれど、レオンハルト様へのサプライズは難しそうだわ」
「まさかお断りのご連絡だったのですか?」
「あ、いいえ。違うの。パーティーには是非参加したいとお返事が来たわ。けれど、その……レオンハルト様のお誕生日前からわたくしの誕生日まで、こちらに滞在させてほしいとも書かれていて……」
ルシアナの言葉に、ギュンターも一瞬目を見開き、すぐに苦笑を漏らした。
「お迎えの準備はすでに進めておりますし、ご滞在いただくのも問題ございません。ですが、パーティー当日まで旦那様にお二方の存在を知られないようにするというのは……確かに不可能でしょう」
「やっぱりそうよね」
ルシアナも小さく苦笑を漏らすと、うさぎの形をしたペーパーウェイトを手紙の上に置き、席を立つ。
「長期滞在されるならレオンハルト様にも事前にご確認いただくべきだから、先にお義父様とお義母様をご招待したことをお伝えしてくるわ」
「私がお呼びしましょうか?」
「わたくしが行くから大丈夫よ。ソファに座って待っていてくれるかしら」
「かしこまりました」
深く腰を折ったギュンターにルシアナは微笑を返すと、足早に書庫へと向かう。
ノックはせず、音を立てないようそっと扉を開けると、扉の一番近くにある棚に寄りかかりながら本を読んでいるレオンハルトが見えた。
どこか厳粛な雰囲気が漂うその姿を隙間から覗くように見ていると、レオンハルトは本を閉じ、ルシアナへ目を向けた。何も言わず、口元に小さな笑みだけを浮かべ手を差し出すレオンハルトに、ルシアナも無言のまま書庫の中に入ると、その腕の中に飛び込んだ。
「疲れたか? ルシアナ」
「いいえ、大丈夫ですわ。ご心配ありがとうございます、レオンハルト様。むしろ、初めてのことばかりでわくわくしているくらいです」
「そうか」
レオンハルトはどこか安堵したように目尻を下げると、指先でルシアナの頬を撫でた。
慰撫するようなその動きに、ルシアナはふふっと笑みを返す。
あれから数日、合同パーティーの準備は順調に進んでいる。
合同パーティーの開催を決めてすぐ、家令のギュンターと家政婦長のバルバラにその旨を伝えた。その際、シルバキエ公爵夫人としていずれはパーティーを主催することもあるだろうと、二人は装飾品の選び方や予算の組み方などをとても丁寧に教えてくれたのだ。
去年の社交界シーズンはまだ他国の人間だったため、顔見せも兼ねてパーティーやお茶会には参加するのみだった。けれど、今年はシルバキエ公爵夫人として自分で主催することができる。
それを改めて自覚した途端、もともとあった意欲がさらに高まり、現在はやる気に満ち溢れている状態だった。
レオンハルトはその気合いが入りすぎた様子を心配しているようで、準備を始めてから常にこうして傍で様子を窺っている。レオンハルトの気を揉ませることはルシアナも本意ではないため、心の中の熱量はそのままに、こまめに休憩を取るようにしていた。
どこか楽しそうに頬を揉み込むレオンハルトにされるがままになりながら、ルシアナはまだ未確定の“招待客”について思いを馳せた。
(そろそろお返事が来てもいいころだけれど……)
いい返事をもらえるだろうか、と考えていると、ノックの音が聞こえた。レオンハルトが入室を許可すれば、席を外していたギュンターが姿を現す。
「奥様、少々よろしいでしょうか。相談したいことがございまして」
下げた頭を少しだけ上げ、目配せをしたギュンターに、ルシアナは内心飛び上がりたいの我慢しながら、いつも通りのにこやかな笑みを返す。
「ええ、構わないわ。レオンハルト様、少々失礼いたしますね」
レオンハルトの手をやんわりと外し立ち上がろうとすると、レオンハルトに軽く肩を押された。わずかに浮いた尻が座面に戻され、ルシアナは困惑した面持ちでレオンハルトを見上げる。
「あの……?」
「ここで話すのではいけないのか?」
わずかに眉尻を下げ、窺うように見つめてくるレオンハルトに、ルシアナの胸は甘く締め付けられる。
レオンハルトがわざとそのような表情を浮かべたことはわかっているが、どうしてもときめかずにはいられなかった。
(とても可愛らしいわ……)
思わずレオンハルトの望み通りにしてしまいそうになるが、ルシアナは何とかその気持ちを抑え込むと、柔和な笑みをレオンハルトに向ける。
「すぐに戻りますわ、レオンハルト様」
ね? 小首を傾げれば、レオンハルトは一拍置いてルシアナの肩から手を放した。
「押さえつけるようなことをしてしまってすまない」
「まあ。レオンハルト様になら何をされても嬉しいですわ」
レオンハルトはルシアナの言葉に少し困ったように笑むと、ルシアナの額に口付けを落とした。
「俺は隣の書庫に行くから、貴女はここを使うといい。話が終わったら呼んでくれ」
「あ……」
レオンハルトには聞かれたくない話だと察したのだろう。追い出すような形になって申し訳ないと思っていると、すかさず頬へ口付けられた。
「あまり根を詰めすぎないようにな」
「……はい。ありがとうございます、レオンハルト様」
レオンハルトは最後に唇に軽く口付けると、背を向け書庫へと向かった。
併設された書庫に消えていくのを見届けると、ルシアナはじわじわと頬を染めていき、俯く。
レオンハルトは、軽い口付けなら人前でも遠慮なくするタイプだった。いい加減慣れなければと思うものの、人前での口付けはいまだに気恥ずかしいものがある。仲の良いルシアナたちを見て、周りの人々が微笑ましそうにしているのもそう思う要因かも知れない。
例のごとく、ギュンターが温かい目を向けているのを感じながら、ルシアナは小さく咳払いした。
「待たせてごめんなさい、ギュンター」
「いえ、謝られるようなことは何もございませんよ、奥様」
そう言って微笑むギュンターは、本当に嬉しそうだった。婚約期間中の二人を知っているから、余計に仲睦まじい姿が喜ばしいのだろう。
(ギュンターには結婚生活についての助言もしてもらったものね)
当時のことを思い出しつつ、照れ笑いを浮かべながら、ルシアナはギュンターが持ってきた者を受け取る。
彼が持って来たのは、一通の封筒だ。
差出人名のところには、義母であるユーディットの名が書かれている。
「ありがとう、ギュンター。来ていただける場合の準備も順調かしら?」
「滞りなく進んでおります」
ルシアナは「よかったわ」と笑うと、ペーパーナイフで丁寧に開封した。ドキドキしながら中身を確認していたルシアナは、すぐにぱっと顔を輝かせる。
(まあ……! ご快諾いただいたわ!)
義父と共に喜んで参加すると書かれた手紙に、ルシアナは心底安堵する。
これで一つくらいはレオンハルトにサプライズができそうだ、と手紙を読み進めていったルシアナは、思ってもみなかった内容に思わず目を瞬かせた。
何度も何度も同じ場所に目を通し、それが見間違えではないこと確認すると、ルシアナは手紙を置きギュンターを見上げた。
「ギュンター。残念だけれど、レオンハルト様へのサプライズは難しそうだわ」
「まさかお断りのご連絡だったのですか?」
「あ、いいえ。違うの。パーティーには是非参加したいとお返事が来たわ。けれど、その……レオンハルト様のお誕生日前からわたくしの誕生日まで、こちらに滞在させてほしいとも書かれていて……」
ルシアナの言葉に、ギュンターも一瞬目を見開き、すぐに苦笑を漏らした。
「お迎えの準備はすでに進めておりますし、ご滞在いただくのも問題ございません。ですが、パーティー当日まで旦那様にお二方の存在を知られないようにするというのは……確かに不可能でしょう」
「やっぱりそうよね」
ルシアナも小さく苦笑を漏らすと、うさぎの形をしたペーパーウェイトを手紙の上に置き、席を立つ。
「長期滞在されるならレオンハルト様にも事前にご確認いただくべきだから、先にお義父様とお義母様をご招待したことをお伝えしてくるわ」
「私がお呼びしましょうか?」
「わたくしが行くから大丈夫よ。ソファに座って待っていてくれるかしら」
「かしこまりました」
深く腰を折ったギュンターにルシアナは微笑を返すと、足早に書庫へと向かう。
ノックはせず、音を立てないようそっと扉を開けると、扉の一番近くにある棚に寄りかかりながら本を読んでいるレオンハルトが見えた。
どこか厳粛な雰囲気が漂うその姿を隙間から覗くように見ていると、レオンハルトは本を閉じ、ルシアナへ目を向けた。何も言わず、口元に小さな笑みだけを浮かべ手を差し出すレオンハルトに、ルシアナも無言のまま書庫の中に入ると、その腕の中に飛び込んだ。
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