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第二部 - 第一章
初めての準備(三)
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ん? と目を細めるレオンハルトに、ルシアナは曖昧に微笑む。
(流されてはくださらないのね)
彼の眼差しからは、ルシアナのもともとの計画を聞くまで話を終わらせる気はない、という強い意志が感じられ、誤魔化すのも気が引けた。
「ええと、実は……お誕生日パーティーを開こうかな、と……」
「パーティー?」
「はい。使用人や騎士団の方々も招待して……交代制にすれば全員参加できますし」
「ああ、いいな」
「えっ……本当ですか?」
二人で過ごしたいと言っていたのに、と驚きながらレオンハルトを見つめれば、彼はしっかりと首肯した。
「ここには領地を賜ってすぐのころに数回来ただけで、これほど長く滞在するのは領主となって以降初めてだ。俺が帰らない間も城の者たちは誠心誠意尽くしてくれたから、きちんと労いたいと思っていたんだ。誕生日を口実にすれば、皆気兼ねなく楽しめるだろう」
パーティーも行うつもりなのか、考え込んでしまったレオンハルトに、ルシアナは心の中で嘆く。
(わたくしもその考えはあったけれど……! みんなにも楽しんでほしくて、全員が参加できるパーティーを開こうと思ったけれど……! けれどっ、でも……! 一番はレオンハルト様のお生まれになった日を多くの人にお祝いしてほしいという気持ちから考えたことで……! レオンハルト様が最初に至る考えがそれだというのは問題だわ!)
パーティーを開くという考えは、やはりそもそも間違っていたのだ。
レオンハルトは派手好きではないし、賑やかなのが好きなわけでもない。それをわかっているのに、自分のエゴを押し付けるところだった。レオンハルトはいつだってルシアナのことを一番に考えてくれているというのに、自分は何をしているのだろう、と恥ずかしくなってくる。
「ルシアナ。そんな顔しないでくれ」
優しく頬が撫でられ、ぴくりと肩が跳ねる。いつの間にか下がっていた視線を上げれば、眉尻を下げて微笑むレオンハルトと目が合った。
「貴女は純粋に俺を祝おうとしてくれたのに、俺が野暮なことを言ったな。すまない」
「い、いいえ。わたくしも……少しは……そういうつもりがあったので……」
いたずらが見つかった子どものように、歯切れ悪くもごもごと呟けば、ふっと小さく笑う声が聞こえた。ちらりと彼を窺えば、レオンハルトはたっぷりの慈愛が籠った眼差しでルシアナを見つめ、あやすように背中を撫でた。
「俺はパーティーを開きたいと思ってる。ルシアナはどうだ?」
「それは……もちろん賛成ですが……」
自分がもともと考えていたこととはいえ、二人きりで過ごすのはなしになったのだろうか、としょんぼりした気持ちになっていると、レオンハルトに頬を揉まれた。
「パーティーは誕生日当日ではなく、十日後にやるのはどうだ?」
「十日後、ですか?」
レオンハルトの誕生日の十日後は、何か特別な日だっただろうか。
考えても思い当たることがなく、首を傾げれば、レオンハルトはふわりと揺れたルシアナの髪に指を通した。
「貴方と俺の誕生日は二十日違いだろう? だから中間の日に合同パーティーを開いてはどうかと思ってな。もちろん、貴女の誕生日には別途パーティーを開いても――」
「いっ、いいえ! 合同パーティーをしたいです! 合同パーティーがいいです!」
レオンハルトはなんて素敵な提案をしてくれるのだろう、と感動しながら何度も頷けば、レオンハルトは「そうか」と微笑む。
「ではその日程で調整しよう。パーティーについてはあとでギュンターやバルバラと詰めるとして……話が出たついでに、貴女はどのように誕生日を祝われたいか聞きたいんだが」
「どのように……」
(そう改めて訊かれると困るものね)
そもそも、一般的な誕生日の祝い方というものをルシアナはあまり理解していない。
トゥルエノ王国の王女は、生後間もなく、王宮に併設された“塔”に入ることになっている。ルシアナは生まれつき体が弱く、通例とは異なり三歳から塔に入り始めたため、出てきたのは十八歳の誕生日当日だ。
塔内部で過ごす誕生日は食事にケーキが出るくらい質素なもので、塔を出た十八歳の誕生日も、家族で豪勢な食事を囲んだだけだった。
塔を出た当日は家族だけで誕生日を祝い、盛大なパーティーが開かれるのは翌年から、というのが慣例なのだ。
そのため、誕生日はパーティーを行うらしい、というふわっとした知識しか有していなかった。
(事前にパーティーを行うなら、当日は不要だわ。あとは……毎年いちごのケーキを食べていたから、できれば今年も食べたいけれど、トゥルエノとシュネーヴェでは気候が違いすぎて難しいかしら。ケーキもだめだとすると……あとは何をして過ごすのかしら?)
うーん、と頭を悩ませていると、「ルシアナ」と優しく名前を呼ばれる。意識をレオンハルトへと戻せば、彼はただ柔らかに微笑んだ。
「もしよければ、これまでどのように過ごしていたのか聞いていいか?」
「それはもちろん構いませんが……」
あまり参考にはならないかもしれない、と前置きをしたうえで、十八年間の覚えている限りの誕生日の過ごし方を伝える。
ほとんど代わり映えしない、中身のない内容に、レオンハルトはわずかに顔を顰めたものの、すぐに表情を和らげた。
「では、何かしたいことはないか? 俺が貴女と二人きりで過ごしたいと願ったように、貴女のしたいことをしよう」
「わたくしのしたいこと……」
したいことはたくさんある。けれど、誕生日に、特別に、となると難しい。
「そうですね……お城の探索があの日以降できていないので、お城を見て回りたいな、とは思っていますが……」
「城内巡りか。いいな。外に出られないし城内でデートもいいだろう」
“デート”という言葉に、ふわりと心が軽くなる。
(そう……そういうこともデートになるのね)
ただの案内と紹介ではあるが、デートと言い換えるだけで、特別なことのように嬉しい気持ちになる。少し沈んでいた気持ちが浮上し、ルシアナは瞳を輝かせながら、言葉を続ける。
「レオンハルト様がこれまであまりしてこなったこともしてみたいです。刺繍であったり、楽器演奏であったり」
「刺繍は一度も経験がないな。是非してみたい。楽器は幼いころにピアノに触れたことがある。この城の音楽室にピアノがあるから、デート中に演奏もできるな」
すべて優しく受け入れてくれるレオンハルトに、ルシアナはさらに表情を明るし、「あと、あと」と続ける。
「レオンハルト様に本を読み聞かせていただきたいです。レオンハルト様のお声はとても心地よくて、ずっと聞いていたいくらい好きなので」
「そう言ってもらえて嬉しい。もちろん、喜んでやらせてもらう」
「それから、お手紙も書いていただきたいです。婚約が決まったあとにいただいたお手紙も何度も何度も読み返して、今でも大切に保管していますが、改めてお手紙をいただきたくて」
「あんな情も何もない手紙を大切にしてくれてありがとう。あのとき以上に心を込めて綴らせてもらおう」
いつの間にか、したいことからしてもらいたいことに願いが移り変わっていたが、これにもレオンハルトはすぐに頷いた。それが嬉しくて、さらに考えを巡らせたルシアナだったが、すぐに我に返り、首を横に振る。
(だめよ。一日に詰め込みすぎてはいけないわ。お城を巡るなら他にあまり時間は取れないでしょうし……)
できそうなことだけを考えなければ、としたいことの取捨選択をしていると、「ちなみに」とレオンハルトが囁く。
「貴女の誕生日も三日かけて祝うから、そのつもりでいてくれ」
わざとらしく耳元に口を寄せそう告げたレオンハルトの顔には、どこかいたずらっぽい微笑が浮かんでいた。
はしゃいでいた心の内を見透かされたようで、自然と顔が熱を持つ。
頬を淡く染めるルシアナを、レオンハルトは愛おしそうに見つめ、そっと顔を寄せた。
「まだ時間はある。したいこともしてほしいことも、ゆっくり考えるといい」
はい、という返事は彼のキスとともに喉の奥へと引っ込んでいく。
揺蕩うような彼の口付けを受けながら、レオンハルトの誕生日は必ず最高のものにしよう、と改めて決意した。
(流されてはくださらないのね)
彼の眼差しからは、ルシアナのもともとの計画を聞くまで話を終わらせる気はない、という強い意志が感じられ、誤魔化すのも気が引けた。
「ええと、実は……お誕生日パーティーを開こうかな、と……」
「パーティー?」
「はい。使用人や騎士団の方々も招待して……交代制にすれば全員参加できますし」
「ああ、いいな」
「えっ……本当ですか?」
二人で過ごしたいと言っていたのに、と驚きながらレオンハルトを見つめれば、彼はしっかりと首肯した。
「ここには領地を賜ってすぐのころに数回来ただけで、これほど長く滞在するのは領主となって以降初めてだ。俺が帰らない間も城の者たちは誠心誠意尽くしてくれたから、きちんと労いたいと思っていたんだ。誕生日を口実にすれば、皆気兼ねなく楽しめるだろう」
パーティーも行うつもりなのか、考え込んでしまったレオンハルトに、ルシアナは心の中で嘆く。
(わたくしもその考えはあったけれど……! みんなにも楽しんでほしくて、全員が参加できるパーティーを開こうと思ったけれど……! けれどっ、でも……! 一番はレオンハルト様のお生まれになった日を多くの人にお祝いしてほしいという気持ちから考えたことで……! レオンハルト様が最初に至る考えがそれだというのは問題だわ!)
パーティーを開くという考えは、やはりそもそも間違っていたのだ。
レオンハルトは派手好きではないし、賑やかなのが好きなわけでもない。それをわかっているのに、自分のエゴを押し付けるところだった。レオンハルトはいつだってルシアナのことを一番に考えてくれているというのに、自分は何をしているのだろう、と恥ずかしくなってくる。
「ルシアナ。そんな顔しないでくれ」
優しく頬が撫でられ、ぴくりと肩が跳ねる。いつの間にか下がっていた視線を上げれば、眉尻を下げて微笑むレオンハルトと目が合った。
「貴女は純粋に俺を祝おうとしてくれたのに、俺が野暮なことを言ったな。すまない」
「い、いいえ。わたくしも……少しは……そういうつもりがあったので……」
いたずらが見つかった子どものように、歯切れ悪くもごもごと呟けば、ふっと小さく笑う声が聞こえた。ちらりと彼を窺えば、レオンハルトはたっぷりの慈愛が籠った眼差しでルシアナを見つめ、あやすように背中を撫でた。
「俺はパーティーを開きたいと思ってる。ルシアナはどうだ?」
「それは……もちろん賛成ですが……」
自分がもともと考えていたこととはいえ、二人きりで過ごすのはなしになったのだろうか、としょんぼりした気持ちになっていると、レオンハルトに頬を揉まれた。
「パーティーは誕生日当日ではなく、十日後にやるのはどうだ?」
「十日後、ですか?」
レオンハルトの誕生日の十日後は、何か特別な日だっただろうか。
考えても思い当たることがなく、首を傾げれば、レオンハルトはふわりと揺れたルシアナの髪に指を通した。
「貴方と俺の誕生日は二十日違いだろう? だから中間の日に合同パーティーを開いてはどうかと思ってな。もちろん、貴女の誕生日には別途パーティーを開いても――」
「いっ、いいえ! 合同パーティーをしたいです! 合同パーティーがいいです!」
レオンハルトはなんて素敵な提案をしてくれるのだろう、と感動しながら何度も頷けば、レオンハルトは「そうか」と微笑む。
「ではその日程で調整しよう。パーティーについてはあとでギュンターやバルバラと詰めるとして……話が出たついでに、貴女はどのように誕生日を祝われたいか聞きたいんだが」
「どのように……」
(そう改めて訊かれると困るものね)
そもそも、一般的な誕生日の祝い方というものをルシアナはあまり理解していない。
トゥルエノ王国の王女は、生後間もなく、王宮に併設された“塔”に入ることになっている。ルシアナは生まれつき体が弱く、通例とは異なり三歳から塔に入り始めたため、出てきたのは十八歳の誕生日当日だ。
塔内部で過ごす誕生日は食事にケーキが出るくらい質素なもので、塔を出た十八歳の誕生日も、家族で豪勢な食事を囲んだだけだった。
塔を出た当日は家族だけで誕生日を祝い、盛大なパーティーが開かれるのは翌年から、というのが慣例なのだ。
そのため、誕生日はパーティーを行うらしい、というふわっとした知識しか有していなかった。
(事前にパーティーを行うなら、当日は不要だわ。あとは……毎年いちごのケーキを食べていたから、できれば今年も食べたいけれど、トゥルエノとシュネーヴェでは気候が違いすぎて難しいかしら。ケーキもだめだとすると……あとは何をして過ごすのかしら?)
うーん、と頭を悩ませていると、「ルシアナ」と優しく名前を呼ばれる。意識をレオンハルトへと戻せば、彼はただ柔らかに微笑んだ。
「もしよければ、これまでどのように過ごしていたのか聞いていいか?」
「それはもちろん構いませんが……」
あまり参考にはならないかもしれない、と前置きをしたうえで、十八年間の覚えている限りの誕生日の過ごし方を伝える。
ほとんど代わり映えしない、中身のない内容に、レオンハルトはわずかに顔を顰めたものの、すぐに表情を和らげた。
「では、何かしたいことはないか? 俺が貴女と二人きりで過ごしたいと願ったように、貴女のしたいことをしよう」
「わたくしのしたいこと……」
したいことはたくさんある。けれど、誕生日に、特別に、となると難しい。
「そうですね……お城の探索があの日以降できていないので、お城を見て回りたいな、とは思っていますが……」
「城内巡りか。いいな。外に出られないし城内でデートもいいだろう」
“デート”という言葉に、ふわりと心が軽くなる。
(そう……そういうこともデートになるのね)
ただの案内と紹介ではあるが、デートと言い換えるだけで、特別なことのように嬉しい気持ちになる。少し沈んでいた気持ちが浮上し、ルシアナは瞳を輝かせながら、言葉を続ける。
「レオンハルト様がこれまであまりしてこなったこともしてみたいです。刺繍であったり、楽器演奏であったり」
「刺繍は一度も経験がないな。是非してみたい。楽器は幼いころにピアノに触れたことがある。この城の音楽室にピアノがあるから、デート中に演奏もできるな」
すべて優しく受け入れてくれるレオンハルトに、ルシアナはさらに表情を明るし、「あと、あと」と続ける。
「レオンハルト様に本を読み聞かせていただきたいです。レオンハルト様のお声はとても心地よくて、ずっと聞いていたいくらい好きなので」
「そう言ってもらえて嬉しい。もちろん、喜んでやらせてもらう」
「それから、お手紙も書いていただきたいです。婚約が決まったあとにいただいたお手紙も何度も何度も読み返して、今でも大切に保管していますが、改めてお手紙をいただきたくて」
「あんな情も何もない手紙を大切にしてくれてありがとう。あのとき以上に心を込めて綴らせてもらおう」
いつの間にか、したいことからしてもらいたいことに願いが移り変わっていたが、これにもレオンハルトはすぐに頷いた。それが嬉しくて、さらに考えを巡らせたルシアナだったが、すぐに我に返り、首を横に振る。
(だめよ。一日に詰め込みすぎてはいけないわ。お城を巡るなら他にあまり時間は取れないでしょうし……)
できそうなことだけを考えなければ、としたいことの取捨選択をしていると、「ちなみに」とレオンハルトが囁く。
「貴女の誕生日も三日かけて祝うから、そのつもりでいてくれ」
わざとらしく耳元に口を寄せそう告げたレオンハルトの顔には、どこかいたずらっぽい微笑が浮かんでいた。
はしゃいでいた心の内を見透かされたようで、自然と顔が熱を持つ。
頬を淡く染めるルシアナを、レオンハルトは愛おしそうに見つめ、そっと顔を寄せた。
「まだ時間はある。したいこともしてほしいことも、ゆっくり考えるといい」
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