この防具職人の作る下着が凄すぎる!

パイ吉

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第45話ランガの森ダンジョン編㉖

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 マリアとベック、そしてベネディクタとオリバーの部隊はミラーを追いかけ、森の中の最短ルートを前進していた。植物性モンスターの群生地を抜けてからはモンスターと遭遇することはなく、マリアたちは速いペースでダンジョンへ歩みを進めた。

「もうすぐダンジョン入り口よ。口ひげのオヤジが待ち構えてるわ」
 偵察から戻ったシルフが報告する。
「ダンテスの部隊だな。どうする?」
「策を講じてる猶予は無いと思います」
 オリバーの問いにベネディクタが答える。
「もうミラーはダンジョンに入ってる。これ以上離されるわけにいかないわ」
「ああ、正面突破しようぜ!」
 マリアとベックが意気込む。
「ちょっと待ったお二人さん」
「な、なんすか? 別の作戦でもあるんすか?」
「さっきはマリアとヘルトリング中隊長に助けられた。今度は俺の番だ」
 オリバーが木の陰から、ダンジョン入り口で待ち構える兵士たちを確認する。
「オルトリンガム中隊長が囮になるということですか? 賛同できません。シーモアとスコットの部隊、合わせて3個中隊を相手にすることになります」
「まあ、お前さんより弱いのは確かだが、俺だって結構戦えるんだぜ」
 オリバーが白い歯を見せてニッと笑った。
「自分たちもオルトリンガム中隊長に加勢いたします。中隊長はその隙にミラー大隊長を追ってください」
 ベネディクタの部下たちが願い出る。
「あなたたち……わかりました。ダンテス部隊が崩れた隙を見てダンジョンに突入します。よろしくお願いします」
 ベネディクタとマリア、ベックの3人は後ろへ下がり木の陰に身を潜めた。

 オリバーが立ち上がり、ダンジョン入り口に向かってゆっくりと歩いていく。
 剣を構えた兵士たちオリバーの前に立ちふさがった。
「おいおい、上官に剣を向けるたぁ感心しねぇな」
「黙れ! 下級貴族ふぜいがっ。ミラー大隊長よりダンジョン入り口の警備を任されている。誰一人通すことは許さん」
 ダンテスが怒鳴り声を上がる。
 兵士たちがオリバーを取り囲む。
「わかった、わかった。おとなしくするから物騒なもんしまってくれよ」
「貴様の剣を渡せっ」
「こいつは渡せねぇなあ。親父の大事な形見だからよ」
「ふざけるなっ」
 ダンテスが罵声を浴びせる。
 沈黙に緊張感が高まっていく。
 ダンテスが兵士たちに目で合図を送った。
「うおぉぉぉっ」
 兵士たちがオリバーに斬りかかった。
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