手を差し伸べてくれたこの人と、旅することにしました。

sniff

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act.2 5日前の出来事

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◇ 回想シーン

遡ること5日前、ーーーーーーーー

村の北西方向にある、一般市民の立ち入りを禁止している区域に、
私はある目的があってことある毎に侵入していた。

禁止区域への侵入が1回や2回なら、自分の“うっかりミスです!”
なんて言い張って許してもらえるだろうけど←
故意で何度も出入りを繰り返しては
時々見つかってオルベルに怒られていた。


ただ。。今回はとうとう自宅謹慎を言い渡されてたのだが
私からすると、《謹慎なんて時間が勿体ないこと出来ない!》と言う考えに至り

隠れて今日も禁止区域へ行こうと
こっそり村の出入り口へ向かう途中
運悪く警報トラップに引っ掛かり
オルベルと自警団たち追い回されてしまっている。


ゼィッーーーーゼィッーーーー

「っもう!!いつまで追っかけてくんのよ!」

ダッダッダッダッダッダッダッーーーーーー

「まてっ!!ハレリアーー!! っぶお!!!」

「はぁ!しっつこい!」

オルベルの腕が勢いよく飛んできて、私を捉えようとしてきたのだが
足には自身のある私は、とっさに家屋の並ぶ間の狭い道に方向転換し、彼の追跡を巻く。

私の急な進行方向の変更に、オルべルは付いて来れなかったようで、こけるように体勢を崩していた。

走りながら、後ろを少し振り返れば

「今日は自宅謹慎の約束だろーーー!!!クリフスたちは右に回って追い詰めろ!ーーーーーー」と、叫んでいる。


「はぁっ・・はぁっ・・・あとは、、門に向かうだきゃああああ!!」

村の門まであと少し!というところで
私の足にフニっとした感触があったかと思えば
一瞬で、私の体が宙に浮いていた・・・。

「はぁ~~い!ハレリアちゃんつっかまえた~!
門まで後ちょっとだったけど、今日の追いかけっこは僕らの勝ちだから、残念だけど外に出るのは諦めてね~。」


短髪の銀の髪をふわふわさせ、グリーンの目を細めながら
ニコニコ笑顔で楽しそうに私に話しかけるのは
自警団のクリフスさん。

ゆっくり下降する私をお姫様抱っこで捕まえる。
「はぁ・・・あぁぁぁ!!悔しいっ・・!それにしてもクリフスさん結晶石の力の使い方(魔法)、ほんと上手ですよね、また捕まっちゃった・・・。」ガックリ・・・。

「ハレリアちゃん捕まらない時もあるから、僕の力もまだまだだよ~?でも褒めてくれてありがとう。この追いかけっこ、結構楽しみだからね~」

(・・・もしかして、それとなく私、遊ばれてる・・?)


「ーーー捕まえたかっ!クリフス!!!ちょっ…なんだお前…!!その破廉恥な拘束の仕方は!!」

「まぁまぁ。そう怒らずに~。僕にもハレリアちゃんとの、破廉恥なスキンシップの時間をくれたって良いじゃないか~。」

「スキンシップは嬉しいですけど、破廉恥はちょっと…そろそろ降ろしてもらえると助かります。」クスクス

「ハレリアも歩くって言ってんだ…ほらさっさと降ろした!降ろした!」


「…オルベルのことは気にしないで、ハレリアちゃん走り疲れただろうから、このまま移動してあげるよ~。お家に着いたらオルベルのながーい、お説教があるから可哀想なんだけど~。ごめんねぇ。」

「あ…あの、でも「おいっ!クリフス・・・!!!聞いてんのか・・!!!」

このあと、私の家に着くなりオルべルのお説教が始まって
本気のトーンで「いい加減、大人しくしてろ」と静かに怒られたとき
“これ以上はヤバい”という自らの身の危険を悟って
5日前から自主的に自宅謹慎を始めていた。

そして、冒頭に至る。
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