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47.ご指導ご鞭撻②
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壱也はそのまま直帰で予定はないということで、そのまま部屋へと戻った。流石に淫猥な話を屋外で話すのはまずい。
部屋に戻って、雷太に水をやり、ゲージへ入れた。今から話す内容を雷太に聞かれてしまうのはどうしても抵抗があった。
「えっと……とりあえず、何が知りたいんすか?」
壱也がそわそわと体を揺らしながら尋ねてきてくれた。何も話していないのに既に顔が赤いのはなぜだろう。
「えっと、お尻を使うのは分かったんやけど、俺、多分、多分、入れられる方になっちゃうと思って……その、俺小柄やし。ま、どっちでも良いんやけど」
「そりゃ、入れられる方に決まってますって」
「逆はないない」
どうやら俺の骨格的には女役だと思ってくれたようだ。
話が早い。
「相手は女の子が好き、やと、思うんやけど……俺の気持ちに応えてくれるかどうかは分からへんねん。でも、もし、可能性があるんやったら、その、男同士のやり方、知っとくべきかなって。相手はそんなの知らないと思うし……俺がリードせな……」
「いやいや、絶対いける。ってか、相手、男同士の知識めっちゃくちゃあると思いますよ!」
「むしろテクニシャン」
二人は俺の恋をとことん応援してくれている。
その気持ちが嬉しい。確かに、うまくいかないとしても、プラス思考が大切だ。昔テレビで見た愛の伝道師も言っていた。
「そ、そうやな……脈は、ある、か……な?」
「京さんやったら、キスして迫ったら相手が狼になるに違いないっす。絶対!」
「キス……? あー……」
言い淀む京に、二人の目が大きく開く。
「まさか、もうしたんすか⁉︎ キス!」
「ってか、ちょっと待って、めっちゃくちゃ恥ずかしい。こんな話、中学生以来でめっちゃ恥ずかしいんやけど!」
「中学生で童貞捨ててたんで、俺は人生初っす!」
「ふぅん、中学……」
さすがに、昨日の夜にゼロとおやすみのキスをしたとは言えない。
手で顔を覆い俯く京と、興奮しきりで気付かぬうちに失言する壱也、そして密かに顔も知らぬ壱也の筆おろし相手に殺意を飛ばすスケであった。
成人男性が集まってする会話にしてはアオハル感がハンパない。
「と、とりあえず。俺の話はいいから、二人の話を聞かせて?」
「へ? あ……俺、たち?」
「最初、ヤる時大変やったんやろうなって。体格差があるから……あ! ち、ちゃうで! 俺とその片思いの相手も体格差あるとかじゃ、な、ないでッ! ただ、参考になるかなって、思って」
「俺たちぃ、何もぉ言ってないっすよ? なぁ、スケぇ」
「うんうん」
心なしか二人の視線が生ぬるい気もしないでもないが、気にしたら負けだ。
京は大きく咳払いをしてニヨニヨしている二人ににじり寄った。
男同士のセックスに必要な準備、さらに道具、挿入に関して生々しいとは思ったが質問させてもらった。
壱也は終始顔を赤らめたり、耐えきれないのか絶叫したりしていた。
意外というか、さすがスケは淡々と質問に応えてくれた。それどころか、ネットに書かれていないことや、相手への気遣い等も話してくれた。その間、壱也はぎょっとした顔をしたり、あんぐりと口を開けたまま固まっていた。
「おま、何でそんなこと……」
「イチを悦ばせる、ため?」
壱也もスケにここまでの深い知識があることを知らなかったようだ。スケは壱也を傷つけたくないからと照れたように笑った。
なんとも微笑ましい。
それからスケはたがが外れたのか、突然赤裸々に二人のまぐわいについて語り始めた。
京は内心驚きつつも必死で相槌を打った。京からお願いした話だが、聞いているこちらがのぼせてしまいそうな内容が続く。
「イチは性感帯が多い(と推測しているし、少しずつ調教中)」
「え⁉︎ へぇ、そうなんや」
「イチは前立腺をコツコツされるのが好き(……たぶん)」
「ほんまか……コツコツ……」
「なななななんッ⁉︎ このばばば馬鹿っ! 嘘っす、嘘っすよ京さん!」
壱也が吃りつつよく動くスケの口を塞ごうとするが、身長差もあり上手くいかない。吊り下げられたおもちゃで遊ぶ猫みたいだ。
「恥ずかしがらんでもええけど。ってか、スケくんめっちゃ喋るやん‼︎」
普段のスケとは別人のように饒舌だ。しかも波に乗ったように壱也愛を感じさせる文言が口から出るわ出るわ。
硬派に見えて、実はかなりのデレデレだと判明した。
壱也はぐったりと項垂れていたが、振り切るように顔をあげ、憎々しげに唇を噛み締めた。
「あの、俺も自分のことっすけど、知らないことばっかで……京さん、お役に立てず、すみません……」
「イチも快感に溺れてないで勉強して」
「うっせぇ! ムッツリスケベは黙ってろ! お前それ以上喋ったらただじゃおかねーかんなッ」
白目を真っ赤に充血させて壱也はスケを睨んでいる。
ここまで腹を割って話してくれるとは思わず、京は嬉しかった。
最後にはレクチャーとばかりにスケが壱也を背後から抱きしめてまさぐっていた。スケに衣服を乱され、うなじを甘噛みされて、壱也は見たことがないほど色っぽい目をしていた。いや、あれは泣いていたのかもしれない。
部屋に戻って、雷太に水をやり、ゲージへ入れた。今から話す内容を雷太に聞かれてしまうのはどうしても抵抗があった。
「えっと……とりあえず、何が知りたいんすか?」
壱也がそわそわと体を揺らしながら尋ねてきてくれた。何も話していないのに既に顔が赤いのはなぜだろう。
「えっと、お尻を使うのは分かったんやけど、俺、多分、多分、入れられる方になっちゃうと思って……その、俺小柄やし。ま、どっちでも良いんやけど」
「そりゃ、入れられる方に決まってますって」
「逆はないない」
どうやら俺の骨格的には女役だと思ってくれたようだ。
話が早い。
「相手は女の子が好き、やと、思うんやけど……俺の気持ちに応えてくれるかどうかは分からへんねん。でも、もし、可能性があるんやったら、その、男同士のやり方、知っとくべきかなって。相手はそんなの知らないと思うし……俺がリードせな……」
「いやいや、絶対いける。ってか、相手、男同士の知識めっちゃくちゃあると思いますよ!」
「むしろテクニシャン」
二人は俺の恋をとことん応援してくれている。
その気持ちが嬉しい。確かに、うまくいかないとしても、プラス思考が大切だ。昔テレビで見た愛の伝道師も言っていた。
「そ、そうやな……脈は、ある、か……な?」
「京さんやったら、キスして迫ったら相手が狼になるに違いないっす。絶対!」
「キス……? あー……」
言い淀む京に、二人の目が大きく開く。
「まさか、もうしたんすか⁉︎ キス!」
「ってか、ちょっと待って、めっちゃくちゃ恥ずかしい。こんな話、中学生以来でめっちゃ恥ずかしいんやけど!」
「中学生で童貞捨ててたんで、俺は人生初っす!」
「ふぅん、中学……」
さすがに、昨日の夜にゼロとおやすみのキスをしたとは言えない。
手で顔を覆い俯く京と、興奮しきりで気付かぬうちに失言する壱也、そして密かに顔も知らぬ壱也の筆おろし相手に殺意を飛ばすスケであった。
成人男性が集まってする会話にしてはアオハル感がハンパない。
「と、とりあえず。俺の話はいいから、二人の話を聞かせて?」
「へ? あ……俺、たち?」
「最初、ヤる時大変やったんやろうなって。体格差があるから……あ! ち、ちゃうで! 俺とその片思いの相手も体格差あるとかじゃ、な、ないでッ! ただ、参考になるかなって、思って」
「俺たちぃ、何もぉ言ってないっすよ? なぁ、スケぇ」
「うんうん」
心なしか二人の視線が生ぬるい気もしないでもないが、気にしたら負けだ。
京は大きく咳払いをしてニヨニヨしている二人ににじり寄った。
男同士のセックスに必要な準備、さらに道具、挿入に関して生々しいとは思ったが質問させてもらった。
壱也は終始顔を赤らめたり、耐えきれないのか絶叫したりしていた。
意外というか、さすがスケは淡々と質問に応えてくれた。それどころか、ネットに書かれていないことや、相手への気遣い等も話してくれた。その間、壱也はぎょっとした顔をしたり、あんぐりと口を開けたまま固まっていた。
「おま、何でそんなこと……」
「イチを悦ばせる、ため?」
壱也もスケにここまでの深い知識があることを知らなかったようだ。スケは壱也を傷つけたくないからと照れたように笑った。
なんとも微笑ましい。
それからスケはたがが外れたのか、突然赤裸々に二人のまぐわいについて語り始めた。
京は内心驚きつつも必死で相槌を打った。京からお願いした話だが、聞いているこちらがのぼせてしまいそうな内容が続く。
「イチは性感帯が多い(と推測しているし、少しずつ調教中)」
「え⁉︎ へぇ、そうなんや」
「イチは前立腺をコツコツされるのが好き(……たぶん)」
「ほんまか……コツコツ……」
「なななななんッ⁉︎ このばばば馬鹿っ! 嘘っす、嘘っすよ京さん!」
壱也が吃りつつよく動くスケの口を塞ごうとするが、身長差もあり上手くいかない。吊り下げられたおもちゃで遊ぶ猫みたいだ。
「恥ずかしがらんでもええけど。ってか、スケくんめっちゃ喋るやん‼︎」
普段のスケとは別人のように饒舌だ。しかも波に乗ったように壱也愛を感じさせる文言が口から出るわ出るわ。
硬派に見えて、実はかなりのデレデレだと判明した。
壱也はぐったりと項垂れていたが、振り切るように顔をあげ、憎々しげに唇を噛み締めた。
「あの、俺も自分のことっすけど、知らないことばっかで……京さん、お役に立てず、すみません……」
「イチも快感に溺れてないで勉強して」
「うっせぇ! ムッツリスケベは黙ってろ! お前それ以上喋ったらただじゃおかねーかんなッ」
白目を真っ赤に充血させて壱也はスケを睨んでいる。
ここまで腹を割って話してくれるとは思わず、京は嬉しかった。
最後にはレクチャーとばかりにスケが壱也を背後から抱きしめてまさぐっていた。スケに衣服を乱され、うなじを甘噛みされて、壱也は見たことがないほど色っぽい目をしていた。いや、あれは泣いていたのかもしれない。
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