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「翠から呼び出されるとは思わなかったよ」
芳は白いコーヒーカップを一口飲むと、そう言って優雅に笑った。
ここは例のごとく、狩野の家が経営するホテルのラウンジだった。商談等、人目を忍ぶ会話もできるように他より奥まったところにある。
高級感がある光沢をしたオーク材のテーブルの向こうで、芳はキリマンジャロを注文していた。翠の前にはカフェオレ。立ち上った香ばしいコーヒーのアロマで落ち着きを強固にし、翠はソファに深く腰掛ける。
狩野と相談して完全な密室を避けた結果がこの場所だった。狩野が秘密裏に人を配置し、何かあったらすぐに対処できるようになっている。
オープンスペース以外を翠が指定したことから違和感を覚えているだろうに、芳は驚くほどいつも通りだった。それに加えて、つい一週間前に犯罪まがいのことをしたという自覚も毛の先ほどもなさそうだ。よくも悪くも悪びれない。それが何よりも彼らしい。
ホテルの一室に呼び出したあの日、当然だが芳は姿を見せなかった。発情期中のオメガがいるとわかっている部屋に行くはずがない。用事だと狩野を呼び出して、翠と鉢合わせにし、犯させるのが彼の狙いだった。翠の携帯には「急な仕事が入った」という簡素なメッセージだけが残されて、それっきりだ。
狩野から、芳が何かしでかしそうな気配があり、用心して抑制剤を持っていたと聞いた。それがなかったらと仮定するとぞっとする。抗えず二人して落ちて、取り返しのつかない傷となっていただろう。
本気でこんなバカな真似をする奴がいるなんて、と彼が憤慨していたのが昨日のことのようだ。翠は芳に応える代わりに薄く微笑みながら、カップを口に運ぶ彼の姿をじっと観察した。
温和そうに見える顔の作りと、ふわふわと掴みどころのない口調が一番強い印象で、なんだかんだと言いつつも彼のその部分が好きだったのだと初めて思い至る。
芳はこの世の全ての辛さを長い足でひょうひょうと乗り越えて行くみたいな、そんな人だ。
酸いも甘いも知っているだろうに、それを翠には見せず、真綿で包むように甘やかす。おそらく翠がまったく予想しない分野でも彼の手が及んでいるはずだ。全く予想もせず、気づけなかった自分に呆れもあるが、芳の振る舞いは巧みだった。
強引だが、同時に甘えることも上手で、彼なら仕方ないと思わせることばかりだ。世渡りがうまくて、抱えているものをあまり見せない。
翠を好きだと言う言葉に真剣みがないように感じたのも、彼の内面が見えてこなかったことが理由の一つだと思う。ちょっとしたしぐさや言葉から好意が覗くこともあったけれど、それすらコントロールして小出しにしたもののようだった。完璧すぎて人間味が薄いと言えばわかりやすいだろう。
察しがいい彼に知らないままに助けられ、翠はずっと貰いっぱなしだった。狩野なら「体で返してただろ」とつっこみそうな思考を広げているとじわじわと愉快だ。思いがけず微笑が零れかけたが押しとどめて芳に向き直る。
悪戯っ子に似た、生気に満ちた目は黒々として翠の顔を見返している。その顔を揺さぶられながら見上げるとかつては安心したものだ。
未だにしっかりと温度のある記憶を抱えつつ尋ねた。
「薬剤師の橋本慎太という名前に聞き覚えはある?」
「翠のかかりつけ医院の薬剤師だよね。それが?」
「大事にはしたくないから警察に言うつもりはないけど、この間家に電話がかかってきてさ。抑制剤と称して偽薬を処方したって謝られたよ」
「……やっぱり吟味すればよかったな」
自分の悪事を指摘されても芳は動じなかった。犬歯がちらりと見え、王族めいた笑みが崩れない。
足を組み替えて、首を傾ける。
「その薬剤師じゃなくて俺を通報するつもりは?」
「考えたけど、芳とそんなことで争いたくないからしないよ」
「そう……」
思案顔のままコーヒーを飲み干して、テーブルの呼び鈴でスタッフを呼ぶと、同じものを注文する。
「アフターピルは飲んだよね?」
「飲んでない」
「……君、そんなに妊娠したかったの?」
発情期中の精子の着床率は百パーセントにほど近いから聞いたのだろう。芳は整った眉を寄せたが、ふと思いなおしたように、
「もしかして、彼、耐えた?」
「緊急抑制剤を持ってたから、それを俺に」
「打つまで耐えて、効くまでも耐えたってこと?」
「そうだ。すごく苦しそうにしてた」
「だろうね。……普通なら耐えられるような衝動じゃない。信じられない」
「でも俺はやられてないよ。もう芳に見せるわけにはいかないけれど」
新しく受け取ったコーヒーに口をつけた芳は、翠の言葉を聞いて目を細めた。
「どういう意味?」
「わかるだろ。俺はもう芳とは会わないよ」
さんざん考え、言う覚悟も持った。おかげで声は揺らがなかった。
「狩野君と付き合うことにしたから?」
「それもある」
「俺が悪者だから?」
「それも理由の一つだけど、決定的じゃないよ。もう会わない。今日はそれだけ言いに来た」
仕切りの向こうにたくさんの人の気配があった。中には、翠にはわからないが狩野も控えている。勿論芳の刺激になるために姿を見せるつもりはないようだが、その存在を信じて翠はここにいる。
「理由は?」
「……」
芳といると空しくなるなんてそんな残酷なことは、離れていく翠に言えるはずがなくて言葉の代わりに頭を振る。彼に失望する気持ちはあったが、嫌いになったわけじゃない。離れることへの罪悪感は大きく、痛みもあった。それを感じる程度には、翠は芳のことを大切に思っていたのだ。
痛いくらいの視線がつき刺さった。翠は腹に力をこめ、絶対に逸らさない気持ちで瞬きを繰り返す。
目で思いのたけの全てがやりとりできたらいいのにという思考がふっと落ちてくる。そうしたら、芳の想いもわかるのだろう。
本当は聞きたいことが山ほどあったはずなのに、珍しくも真顔の彼を見ているとその気持ちがくじけていく。ありのままの彼は年齢よりも大人びて、顔立ちからは想像がつかないくらいに鋭い。向けられた感情の強さに体が僅かに震えた。
ああ、温もりが――狩野の腕が欲しい。
「……俺を一人にするの」
芳は泣いてこそいなかったが、翠の目には今にも泣きそうに見えた。まるで迷子になってしまった自分を許せずに唇を噛む子どもだ。
どんな返事を返しても何かが違うようで、大きな子どもの彼の台詞を繰り返す。
「……そうだね。俺は芳を一人にするよ」
「俺はこれからどうすればいい?」
「……っ」
絶対に泣かないと決めていたのに、途方に暮れた芳があまりにも小さく見えて、翠の目からはぼろぼろと滴が零れていく。
悔しいくらいに彼にかけられる言葉が見つからなかった。自分の全てを攫っても、これから離れる彼に言えるものが何一つない。ごめんねと言うのは簡単だが、それだけは嫌だった。謝って正当化して、楽になりたくない。贖罪にもならない意地を突き通す。
「……わからない。俺は何も言えない」
「どうして一緒にいられないの?」
「……」
「泣くくらいならそばにいてよ」
「……いられない。いられないよ」
あとからあとからこみ上げる涙のせいで呼吸が苦しくなる。握りしめた自らの手に滴が垂れ、歯を食いしばって耐えようとしても一向に収まらなかった。彼のいいところもわるいところも受け止めて、このまま共にいたほうがよっぽど楽だとすら思う。
それでも、それだけはできなかった。翠は泣きながら、一生懸命に芳を見つめ続ける。
張りつめた肩に怒り。顰めた眉に哀しみ。わななく唇には絶望。笑顔の盾を取り払ったありのままの芳だ。
「芳のことを大切に思ってたよ。……今まで、ありがとう」
月並みだが、それだけが翠に言える全てだった。
――唐突に、翠の服が強い力で引かれた。芳の顔が近づいているとわかった瞬間、翠は反射的に、かつては自分を包み込んでいた体を突き飛ばした。
テーブルとカップが耳障りな音を上げた。芳は何が起こったかわからないとでもいいたげに目を見開いたが、数秒すると強張った顔のまま笑い声をたてる。
「……そう。わかった。もう、俺の知ってる翠じゃないんだね」
何かあったのかと心配しているパーテーションの向こうに映った人影に向かい、微かに首を振って翠は制止を示す。影はためらうように佇んだあと、また元の場所に戻っていった。
芳は掌で目を押さえながら細く長い息を吐き出した。
「体でどうにかする以外のやり方は知らないんだ。……もう行っていいよ」
印象的な目が隠れているために表情がわからない。あえてそうしているのだろうが、ひらひらと力なく振られた手を最後に請われるままに場を辞した。
パーテーションを超えるとすぐに狩野が寄ってくる。泣いた翠に一瞬ぎょっとして芳の席を振り返ろうとしたが、腕をつかんで止めた。それで察したようで、それ以上の追及はやめることにしたようだ。
思い出すと嗚咽が止まらなくなるため、必死で歯を食いしばった。狩野はただ、翠の隣に寄り添っていた。
芳は白いコーヒーカップを一口飲むと、そう言って優雅に笑った。
ここは例のごとく、狩野の家が経営するホテルのラウンジだった。商談等、人目を忍ぶ会話もできるように他より奥まったところにある。
高級感がある光沢をしたオーク材のテーブルの向こうで、芳はキリマンジャロを注文していた。翠の前にはカフェオレ。立ち上った香ばしいコーヒーのアロマで落ち着きを強固にし、翠はソファに深く腰掛ける。
狩野と相談して完全な密室を避けた結果がこの場所だった。狩野が秘密裏に人を配置し、何かあったらすぐに対処できるようになっている。
オープンスペース以外を翠が指定したことから違和感を覚えているだろうに、芳は驚くほどいつも通りだった。それに加えて、つい一週間前に犯罪まがいのことをしたという自覚も毛の先ほどもなさそうだ。よくも悪くも悪びれない。それが何よりも彼らしい。
ホテルの一室に呼び出したあの日、当然だが芳は姿を見せなかった。発情期中のオメガがいるとわかっている部屋に行くはずがない。用事だと狩野を呼び出して、翠と鉢合わせにし、犯させるのが彼の狙いだった。翠の携帯には「急な仕事が入った」という簡素なメッセージだけが残されて、それっきりだ。
狩野から、芳が何かしでかしそうな気配があり、用心して抑制剤を持っていたと聞いた。それがなかったらと仮定するとぞっとする。抗えず二人して落ちて、取り返しのつかない傷となっていただろう。
本気でこんなバカな真似をする奴がいるなんて、と彼が憤慨していたのが昨日のことのようだ。翠は芳に応える代わりに薄く微笑みながら、カップを口に運ぶ彼の姿をじっと観察した。
温和そうに見える顔の作りと、ふわふわと掴みどころのない口調が一番強い印象で、なんだかんだと言いつつも彼のその部分が好きだったのだと初めて思い至る。
芳はこの世の全ての辛さを長い足でひょうひょうと乗り越えて行くみたいな、そんな人だ。
酸いも甘いも知っているだろうに、それを翠には見せず、真綿で包むように甘やかす。おそらく翠がまったく予想しない分野でも彼の手が及んでいるはずだ。全く予想もせず、気づけなかった自分に呆れもあるが、芳の振る舞いは巧みだった。
強引だが、同時に甘えることも上手で、彼なら仕方ないと思わせることばかりだ。世渡りがうまくて、抱えているものをあまり見せない。
翠を好きだと言う言葉に真剣みがないように感じたのも、彼の内面が見えてこなかったことが理由の一つだと思う。ちょっとしたしぐさや言葉から好意が覗くこともあったけれど、それすらコントロールして小出しにしたもののようだった。完璧すぎて人間味が薄いと言えばわかりやすいだろう。
察しがいい彼に知らないままに助けられ、翠はずっと貰いっぱなしだった。狩野なら「体で返してただろ」とつっこみそうな思考を広げているとじわじわと愉快だ。思いがけず微笑が零れかけたが押しとどめて芳に向き直る。
悪戯っ子に似た、生気に満ちた目は黒々として翠の顔を見返している。その顔を揺さぶられながら見上げるとかつては安心したものだ。
未だにしっかりと温度のある記憶を抱えつつ尋ねた。
「薬剤師の橋本慎太という名前に聞き覚えはある?」
「翠のかかりつけ医院の薬剤師だよね。それが?」
「大事にはしたくないから警察に言うつもりはないけど、この間家に電話がかかってきてさ。抑制剤と称して偽薬を処方したって謝られたよ」
「……やっぱり吟味すればよかったな」
自分の悪事を指摘されても芳は動じなかった。犬歯がちらりと見え、王族めいた笑みが崩れない。
足を組み替えて、首を傾ける。
「その薬剤師じゃなくて俺を通報するつもりは?」
「考えたけど、芳とそんなことで争いたくないからしないよ」
「そう……」
思案顔のままコーヒーを飲み干して、テーブルの呼び鈴でスタッフを呼ぶと、同じものを注文する。
「アフターピルは飲んだよね?」
「飲んでない」
「……君、そんなに妊娠したかったの?」
発情期中の精子の着床率は百パーセントにほど近いから聞いたのだろう。芳は整った眉を寄せたが、ふと思いなおしたように、
「もしかして、彼、耐えた?」
「緊急抑制剤を持ってたから、それを俺に」
「打つまで耐えて、効くまでも耐えたってこと?」
「そうだ。すごく苦しそうにしてた」
「だろうね。……普通なら耐えられるような衝動じゃない。信じられない」
「でも俺はやられてないよ。もう芳に見せるわけにはいかないけれど」
新しく受け取ったコーヒーに口をつけた芳は、翠の言葉を聞いて目を細めた。
「どういう意味?」
「わかるだろ。俺はもう芳とは会わないよ」
さんざん考え、言う覚悟も持った。おかげで声は揺らがなかった。
「狩野君と付き合うことにしたから?」
「それもある」
「俺が悪者だから?」
「それも理由の一つだけど、決定的じゃないよ。もう会わない。今日はそれだけ言いに来た」
仕切りの向こうにたくさんの人の気配があった。中には、翠にはわからないが狩野も控えている。勿論芳の刺激になるために姿を見せるつもりはないようだが、その存在を信じて翠はここにいる。
「理由は?」
「……」
芳といると空しくなるなんてそんな残酷なことは、離れていく翠に言えるはずがなくて言葉の代わりに頭を振る。彼に失望する気持ちはあったが、嫌いになったわけじゃない。離れることへの罪悪感は大きく、痛みもあった。それを感じる程度には、翠は芳のことを大切に思っていたのだ。
痛いくらいの視線がつき刺さった。翠は腹に力をこめ、絶対に逸らさない気持ちで瞬きを繰り返す。
目で思いのたけの全てがやりとりできたらいいのにという思考がふっと落ちてくる。そうしたら、芳の想いもわかるのだろう。
本当は聞きたいことが山ほどあったはずなのに、珍しくも真顔の彼を見ているとその気持ちがくじけていく。ありのままの彼は年齢よりも大人びて、顔立ちからは想像がつかないくらいに鋭い。向けられた感情の強さに体が僅かに震えた。
ああ、温もりが――狩野の腕が欲しい。
「……俺を一人にするの」
芳は泣いてこそいなかったが、翠の目には今にも泣きそうに見えた。まるで迷子になってしまった自分を許せずに唇を噛む子どもだ。
どんな返事を返しても何かが違うようで、大きな子どもの彼の台詞を繰り返す。
「……そうだね。俺は芳を一人にするよ」
「俺はこれからどうすればいい?」
「……っ」
絶対に泣かないと決めていたのに、途方に暮れた芳があまりにも小さく見えて、翠の目からはぼろぼろと滴が零れていく。
悔しいくらいに彼にかけられる言葉が見つからなかった。自分の全てを攫っても、これから離れる彼に言えるものが何一つない。ごめんねと言うのは簡単だが、それだけは嫌だった。謝って正当化して、楽になりたくない。贖罪にもならない意地を突き通す。
「……わからない。俺は何も言えない」
「どうして一緒にいられないの?」
「……」
「泣くくらいならそばにいてよ」
「……いられない。いられないよ」
あとからあとからこみ上げる涙のせいで呼吸が苦しくなる。握りしめた自らの手に滴が垂れ、歯を食いしばって耐えようとしても一向に収まらなかった。彼のいいところもわるいところも受け止めて、このまま共にいたほうがよっぽど楽だとすら思う。
それでも、それだけはできなかった。翠は泣きながら、一生懸命に芳を見つめ続ける。
張りつめた肩に怒り。顰めた眉に哀しみ。わななく唇には絶望。笑顔の盾を取り払ったありのままの芳だ。
「芳のことを大切に思ってたよ。……今まで、ありがとう」
月並みだが、それだけが翠に言える全てだった。
――唐突に、翠の服が強い力で引かれた。芳の顔が近づいているとわかった瞬間、翠は反射的に、かつては自分を包み込んでいた体を突き飛ばした。
テーブルとカップが耳障りな音を上げた。芳は何が起こったかわからないとでもいいたげに目を見開いたが、数秒すると強張った顔のまま笑い声をたてる。
「……そう。わかった。もう、俺の知ってる翠じゃないんだね」
何かあったのかと心配しているパーテーションの向こうに映った人影に向かい、微かに首を振って翠は制止を示す。影はためらうように佇んだあと、また元の場所に戻っていった。
芳は掌で目を押さえながら細く長い息を吐き出した。
「体でどうにかする以外のやり方は知らないんだ。……もう行っていいよ」
印象的な目が隠れているために表情がわからない。あえてそうしているのだろうが、ひらひらと力なく振られた手を最後に請われるままに場を辞した。
パーテーションを超えるとすぐに狩野が寄ってくる。泣いた翠に一瞬ぎょっとして芳の席を振り返ろうとしたが、腕をつかんで止めた。それで察したようで、それ以上の追及はやめることにしたようだ。
思い出すと嗚咽が止まらなくなるため、必死で歯を食いしばった。狩野はただ、翠の隣に寄り添っていた。
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