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第4章
「情報屋の妖精」
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私は城を出ると、ダイキに会った。
「ダイキ!待っててくれたの?」
「まぁな、よかった。零無事だったか!」
「どうして?」
「中で騒ぎがあったみたいで、ちょっとな…」
どうやらダイキは先ほどの騒動は聞こえていたらしい。
「あはは…中でこの紋章を見せたら軍兵達に囲まれちゃった」
私は苦笑いして話した。
「そうか、それで?その紋章について何か分かったか?」
「うん。破滅の妖精の紋章だって」
ダイキは顔色を変えた。
「なるほどな。だからか、見たことがあると思った」
「ダイキは破滅の妖精がいる場所、分かる?」
ダイキは首を横に振った。
「そっか。ねぇ、この世界って情報屋とかいないの?」
「へぇ?お前良いところ突くなぁ。ああ、いるぜ?この辺の路地裏にディアラっていう情報屋がいるんだ」
ディアラがいる場所に私とダイキは移動した。
「確かこの辺だった気が…」
ーーーパァアァァ
「うちを探してるん?」
ダイキの後ろに白のマントを着た少女が話しかけた。
「あなたがディアラちゃん?」
「ディアラって呼んでな?零ちゃん」
「なんで私の名前!知ってるの!?」
「当たり前やん?うちの情報網を舐めたらあかんよ?」
ディアラは決めポーズをとった。
「変な決めポーズだな」
ダイキはしれっとした顔で言った。
「あんた失礼やな、うちにそないな態度とっていいん?」
「ディアラ、悪かった!いい決めポーズだと思うぞ!」
ディアラは呆れた顔でじっとダイキを見つめた。
「ダイキ」
「なんだ?零」
「ディアラ呆れてるから、お願いだからもう喋らないで」
私はダイキにとどめを刺すとディアラに話しかけた。
「ディアラ、私…」
私が最後までいう前にディアラは言った。
「大丈夫やよ、言わんでも分かっとる。零ちゃん破滅の妖精の居場所が知りたいんよね?」
「うん」
「破滅の妖精はある屋敷に住んでるんよ、でもその屋敷はうち達の目には見えんようになっとるんよ」
「どうしたら見える?」
「せやなぁ、半年に1度破滅の妖精の魔力が弱まる日があるんよ。そん時がうち達の目にも見えるようになるんよ」
「それって後どのくらい?」
「おっと!危ない!!こっからはうちもポルト取るよ?」
「ポルト?」
「この国でいうお金の事やよ」
「いくらだ?」
しぶしぶとダイキは聞いた。
「10ポルト」
「え、そんなけでいいの?」
私はあまりの安さに驚いた。
「馬鹿…お前10ポルトっていうのはお前の国でいう万単位の値段だぞ」
「うん?別に安いけど?」
「お前金持ちかよ!」
ダイキに盛大に突っ込まれたが、私はこの国のお金を1枚も持っていなかったので交渉は断たれた。
「零ちゃん、自分の国のお金は持ってるん?」
「持ってるよ」
「それをうちの国のお金に変えること出来るんよ、やるかい?」
どうやらディアラは、他の国のお金をこの国のお金に変換する能力を持っているらしい。
(そんな能力もあるんだなぁ)
私は関心していた。
「ディアラ、おねがい!」
「任せとき!!」
ーービュオォォ
激しい風が巻き起こり、私のお金を包んだ。
そして、ポワーンっと黄色い光に包まれたポルトが産まれた。
「ほい、これで10ポルトね」
「この国のお金って凄いね!宝石じゃん!」
それを聞いてダイキとディアラは笑い出した。
「宝石?そんなもんじゃないぞ?」
「そうやよ?ポルトは宝石の中でも特別な魔法石で出来てるんよ、でもこの魔法石はお金以外には使えないけどね」
「そうなんだぁ」
私はこの国に魔法石が存在することを知った。
「ディアラ、魔法石って?」
「あぁ、魔法石ね。魔法石とは魔法が使える石なんよ、普段魔法が使えない妖精が好んで使ったりする話もあるんよ」
「なるほどね、ダイキは魔法石使ってるの?」
「はぁ?使えるわけねぇだろ!魔法石買うのに高いんだぜ?」
「いくら?」
「「100ポルト」」
ダイキとディアラが声を合わせて言った。
「100ポルトって事は私の国のお金で1千万か。あと少しで家買えちゃうね」
「あはは、まぁ話はこれくらいでいいやんね?」
「うん!」
「それじゃあ、本題に入ろうか」
私とダイキは表情を変えて話を聞いた。
「破滅の妖精は、森にアジトがあるみたいなんや。」
「森ってサギマラの森か?」
ダイキが聞いた。
「いや、パラディスの森」
「くそ、パラディスかよ…」
ダイキが嫌そうな顔をした。
「ダイキ、パラディスってとこがそんなに嫌なの?」
「あたりまえだ、あんな魔獣がうじゃうじゃいる所なんて近寄りたくもねぇよ」
「魔獣?」
「あぁ、即死させるほどの猛毒を持っている獣さ」
「噛まれたら死ぬ?」
「いや、奴は噛まない。体内に仕込んである特殊なガスを発射するんだ」
「随分詳しいね」
ダイキの顔に眉間にしわがよった。
「まぁな、俺の妹が同じ目にあったんだよ」
「そっか。聞いてごめんね。妹居たんだね…」
「ちょい待ち!一応言っとくけどダイキの妹を殺せと指図したのは破滅の妖精やからな?」
「そうか。教えてくれてサンキューな」
「あいよ!」
ダイキは激怒していた。
(ダイキ、大丈夫かな…)
私はダイキが心配だった。
「よし、行くか零!」
「うん…」
私とダイキはパラディスの森に向かっていった。
「ダイキ!待っててくれたの?」
「まぁな、よかった。零無事だったか!」
「どうして?」
「中で騒ぎがあったみたいで、ちょっとな…」
どうやらダイキは先ほどの騒動は聞こえていたらしい。
「あはは…中でこの紋章を見せたら軍兵達に囲まれちゃった」
私は苦笑いして話した。
「そうか、それで?その紋章について何か分かったか?」
「うん。破滅の妖精の紋章だって」
ダイキは顔色を変えた。
「なるほどな。だからか、見たことがあると思った」
「ダイキは破滅の妖精がいる場所、分かる?」
ダイキは首を横に振った。
「そっか。ねぇ、この世界って情報屋とかいないの?」
「へぇ?お前良いところ突くなぁ。ああ、いるぜ?この辺の路地裏にディアラっていう情報屋がいるんだ」
ディアラがいる場所に私とダイキは移動した。
「確かこの辺だった気が…」
ーーーパァアァァ
「うちを探してるん?」
ダイキの後ろに白のマントを着た少女が話しかけた。
「あなたがディアラちゃん?」
「ディアラって呼んでな?零ちゃん」
「なんで私の名前!知ってるの!?」
「当たり前やん?うちの情報網を舐めたらあかんよ?」
ディアラは決めポーズをとった。
「変な決めポーズだな」
ダイキはしれっとした顔で言った。
「あんた失礼やな、うちにそないな態度とっていいん?」
「ディアラ、悪かった!いい決めポーズだと思うぞ!」
ディアラは呆れた顔でじっとダイキを見つめた。
「ダイキ」
「なんだ?零」
「ディアラ呆れてるから、お願いだからもう喋らないで」
私はダイキにとどめを刺すとディアラに話しかけた。
「ディアラ、私…」
私が最後までいう前にディアラは言った。
「大丈夫やよ、言わんでも分かっとる。零ちゃん破滅の妖精の居場所が知りたいんよね?」
「うん」
「破滅の妖精はある屋敷に住んでるんよ、でもその屋敷はうち達の目には見えんようになっとるんよ」
「どうしたら見える?」
「せやなぁ、半年に1度破滅の妖精の魔力が弱まる日があるんよ。そん時がうち達の目にも見えるようになるんよ」
「それって後どのくらい?」
「おっと!危ない!!こっからはうちもポルト取るよ?」
「ポルト?」
「この国でいうお金の事やよ」
「いくらだ?」
しぶしぶとダイキは聞いた。
「10ポルト」
「え、そんなけでいいの?」
私はあまりの安さに驚いた。
「馬鹿…お前10ポルトっていうのはお前の国でいう万単位の値段だぞ」
「うん?別に安いけど?」
「お前金持ちかよ!」
ダイキに盛大に突っ込まれたが、私はこの国のお金を1枚も持っていなかったので交渉は断たれた。
「零ちゃん、自分の国のお金は持ってるん?」
「持ってるよ」
「それをうちの国のお金に変えること出来るんよ、やるかい?」
どうやらディアラは、他の国のお金をこの国のお金に変換する能力を持っているらしい。
(そんな能力もあるんだなぁ)
私は関心していた。
「ディアラ、おねがい!」
「任せとき!!」
ーービュオォォ
激しい風が巻き起こり、私のお金を包んだ。
そして、ポワーンっと黄色い光に包まれたポルトが産まれた。
「ほい、これで10ポルトね」
「この国のお金って凄いね!宝石じゃん!」
それを聞いてダイキとディアラは笑い出した。
「宝石?そんなもんじゃないぞ?」
「そうやよ?ポルトは宝石の中でも特別な魔法石で出来てるんよ、でもこの魔法石はお金以外には使えないけどね」
「そうなんだぁ」
私はこの国に魔法石が存在することを知った。
「ディアラ、魔法石って?」
「あぁ、魔法石ね。魔法石とは魔法が使える石なんよ、普段魔法が使えない妖精が好んで使ったりする話もあるんよ」
「なるほどね、ダイキは魔法石使ってるの?」
「はぁ?使えるわけねぇだろ!魔法石買うのに高いんだぜ?」
「いくら?」
「「100ポルト」」
ダイキとディアラが声を合わせて言った。
「100ポルトって事は私の国のお金で1千万か。あと少しで家買えちゃうね」
「あはは、まぁ話はこれくらいでいいやんね?」
「うん!」
「それじゃあ、本題に入ろうか」
私とダイキは表情を変えて話を聞いた。
「破滅の妖精は、森にアジトがあるみたいなんや。」
「森ってサギマラの森か?」
ダイキが聞いた。
「いや、パラディスの森」
「くそ、パラディスかよ…」
ダイキが嫌そうな顔をした。
「ダイキ、パラディスってとこがそんなに嫌なの?」
「あたりまえだ、あんな魔獣がうじゃうじゃいる所なんて近寄りたくもねぇよ」
「魔獣?」
「あぁ、即死させるほどの猛毒を持っている獣さ」
「噛まれたら死ぬ?」
「いや、奴は噛まない。体内に仕込んである特殊なガスを発射するんだ」
「随分詳しいね」
ダイキの顔に眉間にしわがよった。
「まぁな、俺の妹が同じ目にあったんだよ」
「そっか。聞いてごめんね。妹居たんだね…」
「ちょい待ち!一応言っとくけどダイキの妹を殺せと指図したのは破滅の妖精やからな?」
「そうか。教えてくれてサンキューな」
「あいよ!」
ダイキは激怒していた。
(ダイキ、大丈夫かな…)
私はダイキが心配だった。
「よし、行くか零!」
「うん…」
私とダイキはパラディスの森に向かっていった。
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