転生幼女具現化スキルでハードな異世界生活

高梨

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王子を養う暇も金もございません!

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 ゴブリンやコウモリやチリアリス(アリが主食の尻尾が赤いリス)などを狩ってレベルとお金を貯めていると、ステータスに新たに素質の項目がいつの間にか加わっているのに気がついた。

 それとレベルが上がるときにそれぞれ1~10のランダムでステータスが上がり、特定のこと(イラついたときに最初に出した和太鼓に八つ当たり演奏)などを行うと確率で上がることもわかったのと、やはり、この世界と前の世界の物質の概念のどちらもスキルには適用されるようで、品質はよろしくはないが、いろんな物を具現化することに成功した。

(MPが足りないぶんHPが差し引かれたから、何度か死にそうだったけど、無茶を繰り返したらLvが上がったから結果オーライ?)


ーステータスー

名前 14号

性別 女

年齢 4

LV 9

HP 34/58

MP 23/49

体力 44

精神 44

筋力 52

防御 39

速度 40

魔力 40

素質 52

スキル 

固有スキル 物質具現化Lv2 言語理解 

戦闘スキル 短剣Lv2 長剣Lv3 回避Lv1

非戦闘スキル 演奏Lv3 魔物解体Lv1

魔法 なし

経験値 345/900

所有物 銅貨62枚 四次元ポーチ【収用サイズ8品】(品質最低) 黒ワンピース(品質普通)黒のパンプス(品質普通) 長剣(品質低) 普通のダガー(品質普通)


 こんな感じでいつも通りに、私は必要悪の町の周辺の森に入り、ゴブリンを狩っていた途中だったのだけれど……。


「よし、日も傾いてきたし帰るか」

 周辺は周辺でもいつもよりも奥に進んだので、日が傾いてきたあたりから帰ると決めていたので来た道に向き直り帰路に付くことにした。今日はゴブリンを7匹も見つけたので、スキルもあってか最初よりも幾分か速く素材集めが終わったので、宿に帰ったら残りのMPでなんか便利な物の具現化を考えようと、スキップで足取り軽く進んでゆく四歳児自分。四歳児がこんな、ゴブリン締め上げれるなんて異世界って超人だらけなんだろうなー身体の作りが違うんだな!っと場慣れしてきている影響もあって緊張感なく考えて居ると。




ーこ、まで、わー



「ん?」


 ゴブリンとは違う血の匂いと、風が吹けばかき消えそうな細い少年声。【襲われて死にそうになっているかもしれない】そう、頭に浮かんだ瞬間に弾かれたように私の足は、声の聞こえた方へと走りだす。四次元ポーチから、長剣を取り出し、真っ直ぐ駆け抜けると、純白の髪の子供とその子をかみ殺さんと大きく口を開けた狼が1匹、周りに5匹の絶体絶命の場面だった。いきなり剣を持った子供が、現れるとは思って居なかったのか、目の前の子供を食うのに集中していて私の接近に気づかなかったのか、難なく口を開けて子供に迫っていた狼の首を両断することに成功し、即座にポーチに手を突っ込み。【取りあえず煙幕の爆弾とか!!】っとスキルを使いあたかも最初から常備していたように取り出し、地面へ投げつける。

 慌てて、自分よりもでかい白髪の子供を両腕で担ぎ上げて全速力で逃げた。後ろから遠吠えが聞こえたので、自分の足に鞭を打ち、もっと速く、もっと速くと足を動かしていると、やがてヴィス町のおなじみの石壁が見えてきたので、そのままの勢いで宿屋に直行して、無表情の宿屋女将に「訳あって急いでるからこれで二人しばらく!」っと不躾だけど適当に銅貨10枚くらいをカウンターに置いて自身の借りている部屋に子供ごとゴールイン。

「流石にしんどい。これが前の自分だったらもっとしんどい……若いってサイコー……」

 ベットに子供をゆっくり下ろしてから、両腕を床に付けてヒューヒューと肩で息をする。しばらく息を整えてから子供をみると、気を失っているようでピクリとも動かない。慌てて息をしているか、脈は?心臓は?っと確かめてから、あの狼に付けられたであろう傷を、ぎこちないながらも手当をしてから一息つくと、心に余裕ができたので、マジマジと子供の顔を見つめてしまった。

 子供は男とも女とも付かない中性的な顔と白髪の髪で髪型はおかっぱで綺麗に切り揃えられており、服は青と白を基準とした肌触りのいい服と胸には大粒の青い宝石のネックレスでチェーンはおそらくプラチナのようなものなど、服といい小物といい素人目にも明らかに高価な物だとわかる。ぱっとみ11歳か12歳くらいの多分男の子。

「……助けないのも嫌だけど、助けたは助けたで面倒な予感」

 身も蓋もないけど、思わずそう口に出して言ってしまった。取りあえず目が覚めるまでにできるだけのことを使用と、追加の包帯や消毒と低品質ポーションをスキルで具現化してポーチにしまう。某ロボットのポケットと違い思うだけで物が取り出せるので、適当にツッコんでも問題ない。四次元ポーチ様々だけれども、最低品質でも作るのに死ぬギリギリまでMPとHPを持っていかれた。けれども、おかげで一つわかったのが、無理矢理やればMPで足りない分はHPで死ぬギリギリまで補う事ができるってこと。

「あ、う!」

「あ! 起きた? 大丈夫よもう怖い狼さんは居ないからね」

 喋る相手が居ないせいで日課になった、考え事をしている間に男の子?が起き上がりキョロキョロと周りを見回して、ポーチに手を突っ込んで床に座っている私を目線で捕らえたので、怖がらせないように笑って彼に伝えると、安心したように喉に詰まっていたであろう不満を押し流すように深呼吸をしている。やがて、整理がついたのかベットから出て、多少ためらいがちに床に座って、私を見据える。

 なになになに? 助け方に問題あった?もしかして、両手で担ぎ上げてたからそのせいで気絶したとか?私だって必死だったんだからもしそうでも許して貰いたい……。本当になに私は人助けてお縄とかそんなフラグ?嘘でしょ、誰かヘルプミィィィィィィ!!!

 っと顔は微笑ましたままだけれども、内心は恐怖で大荒れのままその位が高いご身分であろう彼の発言を待つ。速くなんか言ってくれっとの願いが神に通じたのかゆっくり、彼は口を開いた。

「助けて頂きありがとうございます。私はこの国の隣の国……ペルマネンテ王国の第5王子のグラス・ペルマネンテと申します。訳あってこちらの国に赴いたおもむいたのですが、賊に襲われ、彷徨い歩きモンスター襲われ貴方に助けられました。助けて頂いたのに恐縮ですが貴方の腕を見込んでお願いがございます」

 幼い貴方にこのような事を頼むのは大変恐縮ですが、っとグラスくん?様?はご丁寧に再度前置きをしてこう言いました。

「私を暫く匿ってかくまってください!」



「王子を養う暇も金も私にはございません!!!!」


 いやいやだってそうでしょ! やっぱり面倒くさいことになっちゃってもうこれからどうしよう……。と途方にくれて居る間に大声で「隣の国の王子が行方不明なんだってー」っと大声で噂話をしている女の声がゆっくりとした速度で、壁一枚向こうを通っていった。

 引き受けなくとも地獄、引き受けても地獄。タスケテ。


 
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