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その先の先にある人の為にグラスは……【5】
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あの国王を適度に冷やかした後に、5回戦目のグラスを待合室の水晶を見ながら観察することにした。左手には一ヶ月でバイトした食べ物屋のおばちゃんに台所借りて作った、※フッコー鳥の卵をかき混ぜてとろとろにフライパンで焼いた状態のまま、別で焼いた※リザル牛の薄いロース肉で巻いた高カロリー飯。右手には普通の水を。
※フッコー鳥、ニワトリみたいな卵を産むフクロウ ※リザル牛 身体はは虫類のうろこに覆われた肉厚ジュージーな牛
「嬢ちゃん、中々上手そうなもん食べてるな。おじさんにもちょっとちょーだーい!」
「うん! 一杯作ってありますから。ただ一口で食べないと中とろとろの卵が弾けとんじゃうから気をつけてね! おじさん!」
あの忌々しい初戦で真っ先に慰めてくれたイケおじに、何個か作ってあるのをストックから出して渡す。もちろんだがポーチから最初からしまってあったかのように、装ってだす。おじさんは一個でいいと受け取って一気に口に頬張ると美味しそうに、顔をほころばせてくれたのですかさず、自身のアルバイト先の材料だとPRしといた。PRし終えてやっと口に自分の作った物を頬ばると、噛めばとろとろの卵が口に弾けて、爽やかかつしつこくない肉の味と肉汁がとても美味しく、グラスやカロネちゃんとリュピアちゃんに作ろうと、今日の祭り後の予定に加える。
(相変わらずだけど、グラスの相手は大人か……グラス大丈夫かな、あの腕輪あるから余裕だとは思うけれど)
ーーーー
氷の天才児を期待する周りの歓声が酷く耳障りだ。耳障りなのに顔は変わらずの凍り付いた表情が崩れない。内心はちゃんと焦っている。ちゃんと緊張しているのに自分のこの顔は水面すらも形を変えずに凍らせてしまったように表情が変わらない。カリスティアの決闘をからかう目的で推し進めた天罰だろうか? 彼女は冗談半分で自分の身を天秤に掛けるようなことを言うものだから、自身らしからず怒りのままに決闘を押し進めた。あのときのカリスティアの無表情が崩れたのに、一つの楽しいという感情が、もっと見たいという感情が、契約書や申請書まで出して行動をする手助けになったのだろう。それゆえに国王の中で、この決闘は利用できるものらしく祭りとすることに決定したと後から聞かされた時はめまいがした。
夢であってくれっと、思いながらもこの期待に湧き上がる歓声のせいで嫌でも現実だという事実が心と頭に投げつけられる。覚悟を決めて改めて迎えに鎮座する男を見る。深い茶髪の色を後ろに結んで外面だけ見れば朗らかそうな善人の顔だ。
(この顔と装備は、出場者候補としてピックアップしていました。槍と短剣の不釣り合いなリーチを巧みに使いこなす二刀流のシトル様ですか、中堅クラスの冒険家で元宗教国家出身。なるほど、手強い相手です)
グラスは、カリスティアに貰った腕輪は使わず。自分の力だけで戦うつもりで身体に魔力を張り巡らした。構えの段階でいつでも後ろに下がれるように、始まりが告げられる前から少しも気を抜かずに相手を観察する。
彼の左手の槍はドワーフ産のオーダーメイドで、全ての装飾を断って相手を貫きたたき切れることに主にに置いた無骨なハルバードの槍。懐に入った者の防御と反撃の為の攻撃力のためだろうか、普通の短剣よりは大分太く、こちらもドワーフ産のオーダーメイドだとグラスは分析する。その他、バランス型のことを考慮しポーションの数は高品質1個と中品質2個の三つのポーションを邪魔にならないように作られている皮の腰ポーチに忍ばせている所を予想。
「おっとー! 最初から二人ともやる気、やる気があるぞーい!!! ささ、こちらの氷のような蕩ける中性さのグラス!!! こちらは、優男ながらも武勇と一度受けた依頼は忠誠心さながらに依頼者の望みを達成する。槍と短剣のシトル!!! どちらもちゅうせいだー!!! あっ?面白くない! だが関係ねぇー!!」
解説が始まるのを合図に、観察を終了する。少しでも相手の情報を見て、分析をして、そして完膚なきまでに叩き潰すのがグラスという男のやり方。奔放な見えない手数と気分によってがらりと変わる戦いのスタイルと何も考えて居ないのだろう、魔物や猛者が無意識のうちに組み立てる戦いの予想を踏み倒すて前に進むカリスティアとは真逆の戦い方。
「ほいじゃ、氷の王子様には悪いけどちょっと痛い目みてもらいやしょーかね」
「元王子です。ええ……大変努力されてここに来たですから。この対戦のご活躍を期待しています」
「ッチ、嫌みが冴えてるねぇー」
薄っぺらい意味の無い挑発の押収。その薄っぺらいものの押収でもちゃんと時間は流れる。止まることなく。この方と次の方の向こうにはカリスティアが待っているのだ。こんな所で手の内を明かしてられないのだ。それは相手も同じようで、決して軽んじずそれでいて効率的に勝つ方法を考えてこちらを見据えている。両者にらみ合う。
「さぁーこのやる気のままに、我が儘に……構えてぇぇぇぇ、ゴー!!!」
※フッコー鳥、ニワトリみたいな卵を産むフクロウ ※リザル牛 身体はは虫類のうろこに覆われた肉厚ジュージーな牛
「嬢ちゃん、中々上手そうなもん食べてるな。おじさんにもちょっとちょーだーい!」
「うん! 一杯作ってありますから。ただ一口で食べないと中とろとろの卵が弾けとんじゃうから気をつけてね! おじさん!」
あの忌々しい初戦で真っ先に慰めてくれたイケおじに、何個か作ってあるのをストックから出して渡す。もちろんだがポーチから最初からしまってあったかのように、装ってだす。おじさんは一個でいいと受け取って一気に口に頬張ると美味しそうに、顔をほころばせてくれたのですかさず、自身のアルバイト先の材料だとPRしといた。PRし終えてやっと口に自分の作った物を頬ばると、噛めばとろとろの卵が口に弾けて、爽やかかつしつこくない肉の味と肉汁がとても美味しく、グラスやカロネちゃんとリュピアちゃんに作ろうと、今日の祭り後の予定に加える。
(相変わらずだけど、グラスの相手は大人か……グラス大丈夫かな、あの腕輪あるから余裕だとは思うけれど)
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氷の天才児を期待する周りの歓声が酷く耳障りだ。耳障りなのに顔は変わらずの凍り付いた表情が崩れない。内心はちゃんと焦っている。ちゃんと緊張しているのに自分のこの顔は水面すらも形を変えずに凍らせてしまったように表情が変わらない。カリスティアの決闘をからかう目的で推し進めた天罰だろうか? 彼女は冗談半分で自分の身を天秤に掛けるようなことを言うものだから、自身らしからず怒りのままに決闘を押し進めた。あのときのカリスティアの無表情が崩れたのに、一つの楽しいという感情が、もっと見たいという感情が、契約書や申請書まで出して行動をする手助けになったのだろう。それゆえに国王の中で、この決闘は利用できるものらしく祭りとすることに決定したと後から聞かされた時はめまいがした。
夢であってくれっと、思いながらもこの期待に湧き上がる歓声のせいで嫌でも現実だという事実が心と頭に投げつけられる。覚悟を決めて改めて迎えに鎮座する男を見る。深い茶髪の色を後ろに結んで外面だけ見れば朗らかそうな善人の顔だ。
(この顔と装備は、出場者候補としてピックアップしていました。槍と短剣の不釣り合いなリーチを巧みに使いこなす二刀流のシトル様ですか、中堅クラスの冒険家で元宗教国家出身。なるほど、手強い相手です)
グラスは、カリスティアに貰った腕輪は使わず。自分の力だけで戦うつもりで身体に魔力を張り巡らした。構えの段階でいつでも後ろに下がれるように、始まりが告げられる前から少しも気を抜かずに相手を観察する。
彼の左手の槍はドワーフ産のオーダーメイドで、全ての装飾を断って相手を貫きたたき切れることに主にに置いた無骨なハルバードの槍。懐に入った者の防御と反撃の為の攻撃力のためだろうか、普通の短剣よりは大分太く、こちらもドワーフ産のオーダーメイドだとグラスは分析する。その他、バランス型のことを考慮しポーションの数は高品質1個と中品質2個の三つのポーションを邪魔にならないように作られている皮の腰ポーチに忍ばせている所を予想。
「おっとー! 最初から二人ともやる気、やる気があるぞーい!!! ささ、こちらの氷のような蕩ける中性さのグラス!!! こちらは、優男ながらも武勇と一度受けた依頼は忠誠心さながらに依頼者の望みを達成する。槍と短剣のシトル!!! どちらもちゅうせいだー!!! あっ?面白くない! だが関係ねぇー!!」
解説が始まるのを合図に、観察を終了する。少しでも相手の情報を見て、分析をして、そして完膚なきまでに叩き潰すのがグラスという男のやり方。奔放な見えない手数と気分によってがらりと変わる戦いのスタイルと何も考えて居ないのだろう、魔物や猛者が無意識のうちに組み立てる戦いの予想を踏み倒すて前に進むカリスティアとは真逆の戦い方。
「ほいじゃ、氷の王子様には悪いけどちょっと痛い目みてもらいやしょーかね」
「元王子です。ええ……大変努力されてここに来たですから。この対戦のご活躍を期待しています」
「ッチ、嫌みが冴えてるねぇー」
薄っぺらい意味の無い挑発の押収。その薄っぺらいものの押収でもちゃんと時間は流れる。止まることなく。この方と次の方の向こうにはカリスティアが待っているのだ。こんな所で手の内を明かしてられないのだ。それは相手も同じようで、決して軽んじずそれでいて効率的に勝つ方法を考えてこちらを見据えている。両者にらみ合う。
「さぁーこのやる気のままに、我が儘に……構えてぇぇぇぇ、ゴー!!!」
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