2 / 2
第一幕:First-Friday.
赤目の晴れ舞台
しおりを挟む
「さて、今日は大事な大事な晴れ舞台だ。」
そう呟いた男の机には、赤いマーカーで埋め尽くされたあるコンビニ近辺の地図とプランカード。
そして、赤い目のジェイソンマスクが置かれていた。俗にゆうボロアパートに住んでいた男にはこの3点を揃えるのも、経済的に苦しい思いをした。
「これは初犯だからな、念入りに下調べをしておいた。必ず成功するだろう。」
男はそう言い聞かせるように独り言を吐き、黒いジャンパーを羽織った。そしてゆっくりと、不気味さと相手に恐怖心を煽るような赤い目のジェイソンマスクをかぶる。そしてバイクにエンジンをかけ、準備は完了した。
すぐさま走り出し、住宅街を通り、そこから大通りに出る。
しばらく前に行き右に曲がる。
少し狭くなった道を行き、コンビニに到着。
そう、ここが強盗のターゲットとなる場所だ。外から出たときにすぐに乗りやすい位置にバイクを置く。
そして、早々とコンビニに入る。男はもう覚悟を決めていた。
まず入ると店員が驚いた顔をする。すぐに不安そうな顔に変わった。何かを察したのだろう。
商品を何も取ることなく、レジに向かう。そして一言、短く強烈な一言。
「金を出せ」
店員の顔が青ざめたのを確認し、カバンをレジの横に置く。
店員が固まってしまったので、仕方なくもしものために用意していた拳銃を向ける。弾は入っていない。そんな金はなかった。
店員は拳銃を見て、急いで金をカバンに詰め出した。その様子を見ている時の優越感に浸っていると、その時間はすぐに終わった。
少し残念に思ったが、やはり深夜を選んだのは正解だった。事前にしていた下調べによって、この時間は客が[いない]ことを知っていた。そして、店員が今いる1人だけだということも。13日の金曜日に重なった都合のいい日は、この日しかなかった。
そんなことを思いながらコンビニを出て、すぐにバイクに乗る。
このバイクを店員が確認すれば、事件はますます難航化するだろう。
トンネルの方向に向かって走り出す。恐らく店員はバイクを確認し、そして通報しただろう。
トンネルに入ると、すぐにマスクをとる。そしてトンネルの脇にバイクを止める。一箇所だけ周りから隠れる場所があるのだ。自分がこのトンネルを作ったわけではないから、なぜこのような場所があるかはわからない。だが、都合のいい場所を作ってくれた。そこでジャンパーを着替え、バイクに貼ってあった赤いラインのシールを剥がし、ナンバープレートをつける。ナンバープレートは取り外ししやすいように改造をしてある。ズボンも着替えると、さっきまでのジェイソンの面影は消えた。
このトンネルは高速などにつながっているため、深夜でも交通量が多い、なので一度トンネルに入ってしまうと、足取りを掴むのは難しいだろう。男は余裕の笑みで家に帰っていった。
-全て作戦通りになった-
1ヶ月経ったが、逮捕される気配は全くなかった。そして今日、交番を通った時、指名手配されていることに気づいた。
[赤い目のジェイソン]
として、警察は、俺のことを何もつかめていない。
警察にはまた、13日の金曜日に、チャンスをやることにしよう。
そう呟いた男の机には、赤いマーカーで埋め尽くされたあるコンビニ近辺の地図とプランカード。
そして、赤い目のジェイソンマスクが置かれていた。俗にゆうボロアパートに住んでいた男にはこの3点を揃えるのも、経済的に苦しい思いをした。
「これは初犯だからな、念入りに下調べをしておいた。必ず成功するだろう。」
男はそう言い聞かせるように独り言を吐き、黒いジャンパーを羽織った。そしてゆっくりと、不気味さと相手に恐怖心を煽るような赤い目のジェイソンマスクをかぶる。そしてバイクにエンジンをかけ、準備は完了した。
すぐさま走り出し、住宅街を通り、そこから大通りに出る。
しばらく前に行き右に曲がる。
少し狭くなった道を行き、コンビニに到着。
そう、ここが強盗のターゲットとなる場所だ。外から出たときにすぐに乗りやすい位置にバイクを置く。
そして、早々とコンビニに入る。男はもう覚悟を決めていた。
まず入ると店員が驚いた顔をする。すぐに不安そうな顔に変わった。何かを察したのだろう。
商品を何も取ることなく、レジに向かう。そして一言、短く強烈な一言。
「金を出せ」
店員の顔が青ざめたのを確認し、カバンをレジの横に置く。
店員が固まってしまったので、仕方なくもしものために用意していた拳銃を向ける。弾は入っていない。そんな金はなかった。
店員は拳銃を見て、急いで金をカバンに詰め出した。その様子を見ている時の優越感に浸っていると、その時間はすぐに終わった。
少し残念に思ったが、やはり深夜を選んだのは正解だった。事前にしていた下調べによって、この時間は客が[いない]ことを知っていた。そして、店員が今いる1人だけだということも。13日の金曜日に重なった都合のいい日は、この日しかなかった。
そんなことを思いながらコンビニを出て、すぐにバイクに乗る。
このバイクを店員が確認すれば、事件はますます難航化するだろう。
トンネルの方向に向かって走り出す。恐らく店員はバイクを確認し、そして通報しただろう。
トンネルに入ると、すぐにマスクをとる。そしてトンネルの脇にバイクを止める。一箇所だけ周りから隠れる場所があるのだ。自分がこのトンネルを作ったわけではないから、なぜこのような場所があるかはわからない。だが、都合のいい場所を作ってくれた。そこでジャンパーを着替え、バイクに貼ってあった赤いラインのシールを剥がし、ナンバープレートをつける。ナンバープレートは取り外ししやすいように改造をしてある。ズボンも着替えると、さっきまでのジェイソンの面影は消えた。
このトンネルは高速などにつながっているため、深夜でも交通量が多い、なので一度トンネルに入ってしまうと、足取りを掴むのは難しいだろう。男は余裕の笑みで家に帰っていった。
-全て作戦通りになった-
1ヶ月経ったが、逮捕される気配は全くなかった。そして今日、交番を通った時、指名手配されていることに気づいた。
[赤い目のジェイソン]
として、警察は、俺のことを何もつかめていない。
警察にはまた、13日の金曜日に、チャンスをやることにしよう。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
友人の結婚式で友人兄嫁がスピーチしてくれたのだけど修羅場だった
海林檎
恋愛
え·····こんな時代錯誤の家まだあったんだ····?
友人の家はまさに嫁は義実家の家政婦と言った風潮の生きた化石でガチで引いた上での修羅場展開になった話を書きます·····(((((´°ω°`*))))))
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる