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二章 凝縮版

6話 第二次姉妹喧嘩~立ち去れ

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「んー、あ、おはようアネッサ」

「お、おはよう」

「どしたの?元気ないけど?」

(き、昨日あんなにメチャクチャにされたのに顔なんか見れるわけないじゃない!しかもお漏らしもしちゃったし、好きって言っちゃったしぃ)

アネッサの顔は赤くなる一方テントのファスナーがジリジリ降りてきて、そこからカリンが顔を出してきた

「おはよカリン」

「アリスタおはよ!アネッサも...と、言いたいところだけど?なんでそっちのテントにいるのかなぁ?」

「そ、それはヒューヒュー」

アネッサは口笛をふいた

「まさか、エッチしたわけじゃないよねぇ?」

「ヒューヒュー」

「ちっ、どうなの?アリスタ?」

「ん?したよ?」

「えぇぇー!?」

「ちょ、なんで言っちゃうの!?アリスタ君??」

「え?だってサキュバス属はそうすることによって生きてるんでしょ?」

「そ、そうよ!生活のためよ!あんたもサキュバスなんだから分かるでしょ!?」

アネッサは無理やりアリスタに話を合わせた。

「ま、まぁそうだけど・・・絶対好意とか持ってないよね?」

(私のアリスタなんだから!)

「べ、別に?」

「あれ?でも昨日好きになっちゃうって」

「ほーら!好きなんじゃん!好きだからヤったんじゃーん」

「あーそうよ!好きで何が悪いのよ!」

「え、ちょ、え?」

アリスタは地雷を踏んでしまった!

「だいたいあんたみたいな淫乱サキュバスが勇者と仲良くなるわけないじゃない!所詮は体だけの関係よ!」

「なによ!あんたなんて体の関係にもなれない体してるじゃない!」

第二次姉妹喧嘩が始まってしまった

「私だって好きでこの体になった訳じゃないもん!ボスにアリスタとやったことがバレたから元の体が封印されちゃっただけだし!」

「元の体だとしても私より全然胸とか出てないじゃない!」

「出てれば良いってもんじゃないし!ていうか、あんたもアリスタとヤったんだからその姿封印されなさいよ!」

「別にボスにバレてないからいいもん!今後、アリスタ君の下の世話は私がするんだから!」

「は!?この、ど淫乱サキュバス!あんたの行いをボスに報告したら、私の体よりも縮むわよ?もうアリスタのが入らないくらいなサイズになるわよ!」

「あー怖いわ~嫉妬ってやだね~」

「は!?嫉妬なんかじゃ...ないし」

「あ、あの~」

「ん?どうしたのアリスタ君?」

「少し疑問に思ったんだけど、サキュバス属のボスってどんな人?」

「んーボスか~一言で言うとエロの神ね」

「え、エロの神!?あ、会いたい」

「すぐ交えようと思わないのバカ!ボスは大の人間嫌い、会ったらあんた殺されるわよ?」

「え、そうなの... 」

「そうなのよ~そのせいでカリンは元の体を封印されちゃったし...私もちょっとまずいのよね~」

「な、なるほど・・・でもなんで人間嫌いなんだ?サキュバスは人間の精気で生きてるのに」

「そんなの、私達にも分からないわよ・・・でも、確かに怪しいわね」

「うーん、じゃあ行ってみる?」

「え?オリオの町は?」

「そんなの後でもいいよ!今は仲間の2人の方が大事だよ」

「あ、アリスタ」

「って言って、ホントは私達ともっとエッチしたいからでしょ?」

「ギクッ」

「はぁ~やっぱり」

「ま、まぁいいよ!ほら、出発!」

なんと目的地が大幅に変わった!
目指すはサキュバスの洞窟!

 「洞窟って俺がカリンと出会った所だろ?近いじゃん」

「そーね、またコウモリの魔物でも従えて行きましょ」

「その必要はないわよ、追跡魔法」

そういうとアネッサは2人の肩に手を置いて魔法を唱えた。すると3人の体は姿を消しもといた洞窟の入り口に現れた。

「おお、凄い!瞬間移動魔法使えるんだな」

「アリスタ君、これは瞬間移動魔法じゃなくて追跡魔法よ。瞬間移動魔法は場所に向かって飛ぶけど、追跡魔法は人に向かって飛ぶのよ!」 

「よ、よく分からないけどとりあえずこの先にサキュバス属のボス、通称エロの神がいるのか」

「アリスタ、鼻の下伸びてるわよ、それに言ったでしょ?ボスは大の人間嫌い、変なことしたら殺されるからね」

「わ、分かってるって」

「なら、良いけど...好きになったりしちゃダメなんだからね」

「ウフフ、必死ねカリン」

「な、なによ!」

「なんでもない、ほら扉を開けるわよ」

「う、うん」

アネッサは扉を開けた。そこには足を組んで座っている見るからに偉そう、そしてエロそうなサキュバスが座っていた

「・・・カリンとアネッサか、それに...人間?なにしに来た」

「お久しぶりですねボス、といっても4,5日しかたってないか」

「・・・そいつがアリスタか?」

「えぇ、そうよ彼がアリスタよ。今日は話があって来たわ」

「話だと?」

「なんでボスさんは人間嫌いなんですか?」

「ストレートに聞いてきたね~」

「私が人間が嫌いな理由か...なぜそれを人間のお前に教えなくちゃいけないんだ」

「あ、た、確かに」

「やはり、怪しいな、殺すか」

「いや、待ってよボス!早まらないで!」

「あ、アリスタだって人間だけど根は良いやつなんだから!」

「根は良いやつ?同族を犯したやつを良いやつだと?」

「うっ、そ、それは私の食事としてだから!」 

「中に出されて情けなく絶頂してたくせにか?」

「・・・」

「私はお前のために体を縮めたんだが、それじゃあ足りないか」

「うぅ・・・」

「そ、そんなに言うことないんじゃないか?」

「そ、そうよボス!カリンだって無理やりやられた訳じゃないと思うし!」

「お前はなんでも甘いのだアネッサ!」

「えぇ」

「いずれお前もアリスタに犯されるぞ?」

「あ・・・」

「ん?まさか」

「・・・てへ」

「お前もか!アネッサ!なんでそうなる?こんな人間の何が良い?」

「ぼ、ボスには分からないですよ。だけど、私達はもうアリスタ君なしでは生きられないです。今もアリスタ君の事を考えると...あ、濡れてきた」

「ちょっと!私のアリスタだからね!」

「・・・呆れて何も言えない。やはり人間は必要ない、もうこんな過ちを増やしてはいけない。やはり、殺すか」

「おい待てよボスさんよ、あんた、もしかして昔人間にメチャクチャにされたとかじゃないよな」

「え?」

「・・・黙れ」

「ほーら、図星だあんたは人間に酷い目にあった、だから俺を警戒してるんだな」

「そうなんですか?ボス?」

「あぁ、そうだ。あれは、まだ私がボスを努めていなかった頃の事、私は1人の人間と恋に堕ちた、私たちは愛し合っていた」

・・・・・・・・・・・・・・・・・

「あ!ふぁ!いいよ!気持ちいい!もっと!もっと!突いて!あん!あん!」

「好きだよ!愛してる!」

「私も好き!大好き!あん、あん!」

「う、出る!」

「いいよ!出して!ちょうだい!あぁぁぁぁ!出されてイグっ!」

「はぁ、はぁ、良かったよ」

「あなたもよ、凄い気持ち良かった。ずっとこの関係が続けば良いのにね」

「そうだね...じゃあ、また明日、同じ場所で」

「うん!またね!」

私達は毎日毎日、夜の営みをしていた、お互いがお互いを愛している事は明白だった。それなのに...

「遅いなーあの人...」

「お待たせ!」

「あ、やっと来た...誰?その人達?」

「ん?君の遊び相手だよ?」

「え?」

私は頭が真っ白になった。その男は自分の金儲けのために私を売ったんだ。愛しているという言葉も全て嘘だった。私は抵抗できずに複数の男に体を押さえられ、服を脱がされた

「ひぇっひぇ!お前の言ってた通り良い体してるぜ!」

「や、やめ...」

「僕が毎晩毎晩仕込んでたからね、その代わり金はたんまり払ってもらうからね」

「分かってるわかってる!」

「よーし、遊ばせてもらうぜ」

「ねぇ、やめて!嘘だよね、助けて!私の事好きって」

私は必死に私を売った男に助けを求めた。まだ私を愛してくれると信じて

「あぁ、好きだよ?お前の体だけがなぁ?」

「そんな...」

私は絶望した。愛していた人に裏切られた。涙が止まらなかった

「お、もう濡れてるじゃねーか本当にエロい体してんな!」

こんな男達に触られて体が反応してしまう自分に腹が立った。逃げようにも手足を押さえられて逃げれない。私は大声で仲間のサキュバスに助けを呼ぼうとした、そうしなくては逃げれない。そう悟ったからだ

「みんな!助けて!お願い!助けて!」

「ちっうるさいな、仲間がきたら面倒だ」

「だったら俺がふさいでやるぜヒッヒッヒ」

助けを呼ぼうとしたものの1人の男が私の口を塞いできた。自分の棒を使って...今でもその苦しさは覚えている。たまに息ができなくなる。いつ死ぬか分からない状況...いや、いっそ死んだ方がましだったな、その後も男は私の体を虐めてきた。なんども絶頂、失禁も失神もした。そして朝日が登り地獄の時間が終わろうとしていた。

「ふぃーいやぁ良かった、ありがとうよこれを教えてくれて」

「久々に気持ち良かったぞ!」

「ちゃんと、報酬はもらうからね?

「おうよ!たっぷり弾んでやる!」

私を散々犯した男達が帰ろうとした時私は目を覚ました。
そしてやつらは知らなかった、私たちサキュバス属は精気で生きてる事を、あんだけたくさんの精気を私にぶつけたのだから、当然私の力は強くなりさらに永遠の若さと命を持つほどまでに...立ち上がった私に気づかずに男達の首は消し飛んだ。

その後私はこの力によってサキュバス属のボスまでのしあがったのだ

「そんな、なんて酷い...」

「ボス...可哀想」

「だから人間は危険なんだ、人間を信じると、恋愛感情を抱くときっと痛い目にあう。」

「で、でもアリスタはそんな事しない!」

「そ、そうだ!まずそんな事考えたこともなかった!」

「それはまだお主が子供だからだ、成長して知恵をつけると...野蛮になり、醜くなり、我々サキュバスという種族を脅かすだろう。だから...芽は早いうちに摘まねばならぬ!」

そういうとサキュバス属のボスは三ツ又の槍を次元の穴から取り出した。その槍には血痕がいくらか付いていた。

「死ね、人間」

サキュバス属のボスが槍を投げ掛けた時

「やめて!ボス!聞いて!アリスタは勇者なの!」

カリンはアリスタを庇うように仁王立ちした。

「む?勇者とな?」

ボスの動きが止まった

「そうよ!アリスタ君は勇者らしいの!なんでもこの世界を平和にしたいそうなの!魔族と人間の争いのない平和な世界を!」

「ふん、綺麗事なぞいつでも言える。私はそうやって騙されてきたのだ」

「綺麗事なんかじゃないわ!だってアリス君はそのためにここに来たの。人間嫌いのボスを気遣って、心配したから!」

「・・・人間よ、それは本当か?」 

「あ、あぁ 」

(だいぶ脚色されてるけど黙っとこう)

「ふん、2人に免じて許してやろう。さっさと立ち去れ。それと、解除魔法」

なんとカリンの体は元に戻った

「こ、これは?」

「もう、好きにしろ、私は知らない」

「あ、ありがとう!ボス」

「体戻って良かったなーカリン」

「うん!」

3人は洞窟を後にした 
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