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第五話 《回想》
しおりを挟む第五話 《回想》
《???》「あなたさえ居なければ!」
《雪夜》「すまない百合子」
《小百合》「あなたはいつもそればっかり!」
「すまない」
「さっきから、すまない、すまないって本当に申し訳ないなんて考えてない癖に!いつもいつも戦争、戦争戦争、あなたはいつもその事ばっかりどうせ私や子供の事なんてどうでもいいと思ってる癖に!」
「そんな事は…」
「言い訳なんて聞きたく無い!そうだ…あなたがそんなに戦争が好きならさっさと戦争に行ってて死んじゃえば良いんだ、いやいっその事私が今ここであなたを殺してあげる!本当に私の事を愛してるなら避けたりなんてしないわよね」
そう言って私の妻の百合子が包丁を私の胸に突き立てた口の中に血の味が広がる…胸から血が流れ出るのが分かる…いつからこうなったのだろう…いや私達がこうなったのは私のせいだ私がもっと百合子や子供達との時間を大切にして居ればこうはならなかっただろう…今まで散々家族を放ったらかしにして置いていざ死ぬかも知れないとなって最後に会ってゆっくり話したいなんて身勝手な事を考えたからだろうか…
―――百合子視点―――
今日夫が珍しく家に帰って来た滅多に帰って来ない癖に何でよりによって彼が居る時に帰って来るのよ!それにこうなったののも貴方が悪いのよ!いつもいつも私がどんな気持ちで家で貴方の帰りを待ってたと思ってるのでなのに貴方はいつもいつもたまに休暇が取れたと思ったら戦場に行かないといけなくなったって言ってろくに家にも帰って来ない貴方が!そう思うと私の中で怒りが込み上げて来たあんたさえ居なければ私はこんな思いしなかったのに!
「あなたさえ居なければ!」
「すまない」
なによいつもすまないすまないって!
「あなたはいつもそればっかり!」
「すまない」
「さっきから、すまない、すまないって本当に申し訳ないなんて考えてない癖に!いつもいつも戦争、戦争戦争、あなたはいつもその事ばっかりどうせ私や子供の事なんてどうでもいいと思ってる癖に!」
「そんな事は…」
いつもいつもすまないすまないって本当にそう思ってるなら何で私達をいつも放ったらかしにして戦争に行くのよ!?きっと私達の事なんてどうでも良いって思ってるに決まってる!
「言い訳なんて聞きたく無い!そうだ…あなたがそんなに戦争が好きならさっさと戦争に行ってて死んじゃえば良いんだ、いや…いっその事私が今ここであなたを殺してあげる!本当に私の事を愛してるなら避けたりなんてしないわよね!」
そう言って私は夫にの胸に向かって包丁を突き立てた…えっ突き立てた?いつもの夫ならこれぐらい簡単に避けれるのに?
夫の雪夜の胸から血が溢れ…ああ…どうしてこうなっちゃったんだろう……私の口から自分でも思っても居なかった言葉がこぼれ落ちた
「何で!何で避けなかったのよ!」
「はは…何でだろうな…まぁ大丈夫だ妻の…百合子の気持ちを少し受け止めただけで死ぬ程俺はやわじゃないこれぐらいかすり傷だ…だから心配するな」
嘘よだってこんなに血が溢れてるのに…
「別に心配してる訳じゃ…」
「はは…それは良かったこれで心起きなく戦場に行ける…」
「どう言うことよ!」
「はは…ただ少しばかりキツイ戦場に行くから百合子の事が少しばかり気掛かりだっただけだ気にするな…」
え…雪夜さんがキツイ戦場に行くなんて今まで一度も言った事は無いのに…それに私が気掛かりだったって……まさか…そんな…事…ある訳ないわよね…嘘だと言ってよ…そんなの嫌よ…
「っと俺はもうそろそろ行かないと子供達には…流石にこの姿で会いに行くのは駄目だなすまんが子供達に俺が言って来ますって言ってたって伝言を百合子お願い出来ないか?」
「それは…良いけどあなた帰って来るのよねっ!?」
すると雪夜さんは曖昧に笑ってからこう言った
「ああ…きっと帰ってこれるさ…」
雪夜さんはそう曖昧に笑いながらでも少し寂しそうにそう言って…
「っとすまないもう時間だ…行ってきます小百合!」
「行ってらっしゃい雪夜さん」
私がそう言うと雪夜さんは少し驚いた顔をした後凄く嬉しそうにしながら去って行った…
そうね…私が雪夜さんに行ってらっしゃいって最後に言ったのはいつだったかしら…ごめんなさい雪夜さん…ごめんなさい…
―――1945年2月24日―――
《大佐》「雪夜殿!雪夜殿!聴こえておりますか!」
《雪夜》「おっとすまない少しばかり考え込んでしまっていた」
「雪夜殿戦場でボケット考え込まないで下さいよ、それで雪夜殿は硫黄島に来る前に奥さんと喧嘩したって聞いたんですが本当ですか?」
「ははは…本当だよいつも戦争戦争って放ったらかしにしてたからいつも温厚な妻にブチギレられてこうグサっと刺されたよ、はっはっは」
「ええ…それ大丈夫ですか?」
「大丈夫だそれに敵から受けた銃弾と火炎放射器と砲弾に比べれば全然大した事ないさ」
「雪夜殿…比べる相手が間違ってますよ…それと良く生きてますね?雪夜殿は不死身何ですか?」
「ははは、不死身な訳無いだろう私は確かに生まれつき身体が丈夫で傷の治りも早かったが死ぬ時は死ぬさ…」
「そっそうですか…」
「さてもうそろそろ敵の陣地だお喋りはここまでだそれじゃあ生きていたらまた語り会おう」
「はいそれでは雪夜殿御武運を」
「ああ大佐殿も御武運を」
…………………
……………
………
私の目の前に広がる光景を一言で言い表すなら地獄だった、ある者は泣き叫び又ある者は狂った様に笑いながら敵をただひたすら殺す者、狂った様に笑いながら敵に爆弾を抱えて突っ込む者、ある者は敵兵の火炎放射に焼かれながらそれでも狂気を含んだ笑い声を響かせながら敵に手榴弾を手に敵に抱き着いて自爆する者その様は味方ですら恐怖を覚える程だろう。
かく言う私も今狂った様に笑いながら敵を撃ち殺し弾が切れれば敵の武器を奪ってその武器で敵を殺す、銃が無いならナイフでナイフが無いなら素手で手が使えないなら口で食い殺すそうして最後の戦いが始まって1日が過ぎた仲間は皆死んだ、生きて居て戦えるのはもう10人居るかどうかだだが私はまだ戦える…まだ敵を殺せる、食料はとうの昔に尽きた今私達は米の代わりに人の肉を喰らい水の代わりに生き血を啜りただ己の命尽きるまで戦い続ける死兵だ
1945年2月27日私以外皆死んでしまったもう生き残って居るのは私と連絡要員として残っていた潜水艦が数隻程度だ…とそんな事を考えていると米兵に見つかった私を見た瞬間に米兵が悲鳴を上げて手に持って居た小銃を私に向かって乱射するその内の数発が私の身体を抉って血肉が飛び散る私はその事に構わず米兵をそこら辺で拾った拳銃で頭を撃ち抜いたがその音で近くに居た米兵が集まって来たが皆等しく化け物を見る様な目をして居る、それも当たり前だろう身体中に銃弾を受けた跡があり体にの至る所から血を垂れ流し片目は潰れて見るに耐えない事になって居るし身体の至る所に金属片が刺さって居るそれでもなお狂った様に笑いながら仲間を殺して行くのだから身体を撃ち抜いても歩みを止める事の無い化け物が次々と仲間を殺して行くその時米兵の1人が恐怖の余りに逃げ出したそれをきっかけに次々と逃げ出して行く私は銃で逃げる敵を撃ち続けたそして弾を撃ち尽くした時背後から私の名を呼ばれた気がして振り返るとそこには潜水艇の船員が居た船員が言うにはどうやら私には帰投命令が出て居るそうでその為海岸沿いに居た私を迎えに来たそうだ…私が撤退する事は死んで行った彼等への裏切りの様に感じる…だが私は最後まで生き残ったのだからこの戦争を必ず終わらせて見せる…例え地獄に落ちるようとも必ず……
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