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第二章 間に合わせのディルド
赤ん坊のように眠る
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涙腺が壊れたみたいに涙して、無感情に息を吐き出した。
何も考えたくないなんて考えながら、結衣の貸してくれたジャージを下着も履かないまま履いた。
腰が痛い。破瓜の影響か膣口の廻りがヒリヒリと痛んだ。歩くと、お股に布の縫い代部分が当たって不快感を増幅させた。精液が垂れてくるのではないかとも思ったし、実際になにか垂れてくるものも感じたが、春香には正直そこまでのことを気にしている余裕はなかった。意識を明後日に向けながら、外に出た。
「結衣、ありがとう‥‥」
トイレの前でずっと待っててくれていた結衣にお礼言って歩き出す。
「警察には、まだ言ってないの‥‥春香に確認してからが良いと思って‥‥‥」
「うん、そうだね。言わない‥方がいいよ‥‥」
警察官に、いまのことを説明できる気力もないし、思い出したくもない。両親にも伝わるかもしれないし、学校の中でも噂が伝わっていくだろう。親に自分が強姦されたと知られるのも、友人たちに可哀そうな目で見られるのも耐えられなかった。他にも理由はある。
春香の前回生理日から三週間ほど経っていたのは救いだった。排卵日からは外れている、筈だ。
男を豚箱に入れられないのは悔しかった。犯罪者を野放しにしておくのも怖い。校内で春香を知っているものの遺伝子検査をするだけで、すぐにでも捕まるだろうに。
「今日は、バイトいかない!一緒に居させて。一緒に寝ましょ」
心配して、そう言ってくれるのを、春香は正直そう言ってくれると良いなと期待していたし、結衣ならそう言ってくれるだろうと思っていた。
「嬉しい。霜次郎さんはなんて?」
霜次郎は春香と結衣のバイト先のオーナーだ。
「まだ電話してない‥」
「早くしなよ」
結衣は苦笑いしながら、すぐに電話し出した。電話から漏れてくる声で怒られているのが聞こえてくる。
「急に言われても、困るって‥」
「それはそうだよ。終わったらウチに来て。お願い」
「うん」
結衣は、春香を借りているアパートに送り届けてから、バイト先に向かうことになった。
「大丈夫?」
「大丈夫だよ‥ありがとう」
「バイト終わったら、すぐ来るから」
「ごはん作って待ってるね」
「いいから」「休んでて」「ポテトチップス食べながら、チューハイ飲んで、一晩中ホラー映画見るよ!」
「‥ふふ、早く帰ってきてね」
春香は、アパートの玄関先で結衣の鼻先にキスをして送り出す。
自分の身体から精液の匂いがしていないか、気になった。
結衣をバイトに送り出して、一人で泣いた。
シャワーを浴びて、来ていた服を洗濯機にかけた。洗わずに捨てようかとも思ったけれど、そこまで思いきれずに、洗ってから考えることにした。何も正常な判断はできなかったし、判断自体したくなかった。
シャワーを浴びながら、自身の股間を重点的に洗う。洗っても洗っても男に接触した部分が、男自身を覚えていた。
電気も付けずに、テレビをつけて、テレビの音と光に耐え切れず、それを消した。
(わたしが辛くても、世の中は平常運転だね)
テレビの中では中東の方で起きたテロについてニュースをやっていたのだが、それも春香にしてみたら昨日と同じニュースにしか思えなかった。情報が入ってくれば、その明るさに耐えらなかったのに、情報が入って来なければ、先ほど自身に降りかかった災難を思い出さずにはいられなかった。このまま寝てしまえば、結衣が戻って来られないだろう。そしたら、明日、ひとりで起きなければいけない。読みかけの小説を取り出しても、頭に入って来ない。
あらためて、テレビをつける。くだらないバラエティー番組を死んだ目でみつめた。なにも考えないように、耳から耳に情報が抜けるように、なにも考えないためにテレビをみた。
ピンポーン
「はるかー」
チャイムがなって、結衣の呼ぶ声がする。扉を開けると涙が出た。
結衣の両手にコンビニのレジ袋が下げられている。大量だ。
「まっくらじゃん」
結衣が言って、電気をつけた。
結衣と一緒にコンビニごはんを食べる。食べきれもしないのに、冷凍餃子に冷凍ピザに、ポテトチップスに、カップのアイスクリームを並べて缶チューハイを空けた。それからまた、部屋の電気を消して、ギャグみたいな3流ホラー映画を見て、怖がったふりをして抱き着いた。
映画を二本見終えた頃、結衣にキスをした。唇を抉じ開けて、チューハイを流し込む。結衣は戸惑いながら、受け入れてくれた。租借したピザはさすがに断られてしまって、なんだか悲しくて、泣いてしまった。そしたら、それを舌ベロで舐めとってくれた。
結衣のことが恋愛相手として好きなわけではなかったが、春香は彼女が自身の甘えを赦してくれるだろうと思っていた。
「ママぁー」って春香が笑いながら抱き着く。
春香は、子どもに戻りたい気持ちになって、結衣のスレンダーなおっぱいに布越しにしゃぶりつく。
結衣はエスカレートする春香のリクエストを拒むことができなくて、結衣を抱きしめた。
春香は泣いていた。赤ん坊のように丸くなって眠った。
何も考えたくないなんて考えながら、結衣の貸してくれたジャージを下着も履かないまま履いた。
腰が痛い。破瓜の影響か膣口の廻りがヒリヒリと痛んだ。歩くと、お股に布の縫い代部分が当たって不快感を増幅させた。精液が垂れてくるのではないかとも思ったし、実際になにか垂れてくるものも感じたが、春香には正直そこまでのことを気にしている余裕はなかった。意識を明後日に向けながら、外に出た。
「結衣、ありがとう‥‥」
トイレの前でずっと待っててくれていた結衣にお礼言って歩き出す。
「警察には、まだ言ってないの‥‥春香に確認してからが良いと思って‥‥‥」
「うん、そうだね。言わない‥方がいいよ‥‥」
警察官に、いまのことを説明できる気力もないし、思い出したくもない。両親にも伝わるかもしれないし、学校の中でも噂が伝わっていくだろう。親に自分が強姦されたと知られるのも、友人たちに可哀そうな目で見られるのも耐えられなかった。他にも理由はある。
春香の前回生理日から三週間ほど経っていたのは救いだった。排卵日からは外れている、筈だ。
男を豚箱に入れられないのは悔しかった。犯罪者を野放しにしておくのも怖い。校内で春香を知っているものの遺伝子検査をするだけで、すぐにでも捕まるだろうに。
「今日は、バイトいかない!一緒に居させて。一緒に寝ましょ」
心配して、そう言ってくれるのを、春香は正直そう言ってくれると良いなと期待していたし、結衣ならそう言ってくれるだろうと思っていた。
「嬉しい。霜次郎さんはなんて?」
霜次郎は春香と結衣のバイト先のオーナーだ。
「まだ電話してない‥」
「早くしなよ」
結衣は苦笑いしながら、すぐに電話し出した。電話から漏れてくる声で怒られているのが聞こえてくる。
「急に言われても、困るって‥」
「それはそうだよ。終わったらウチに来て。お願い」
「うん」
結衣は、春香を借りているアパートに送り届けてから、バイト先に向かうことになった。
「大丈夫?」
「大丈夫だよ‥ありがとう」
「バイト終わったら、すぐ来るから」
「ごはん作って待ってるね」
「いいから」「休んでて」「ポテトチップス食べながら、チューハイ飲んで、一晩中ホラー映画見るよ!」
「‥ふふ、早く帰ってきてね」
春香は、アパートの玄関先で結衣の鼻先にキスをして送り出す。
自分の身体から精液の匂いがしていないか、気になった。
結衣をバイトに送り出して、一人で泣いた。
シャワーを浴びて、来ていた服を洗濯機にかけた。洗わずに捨てようかとも思ったけれど、そこまで思いきれずに、洗ってから考えることにした。何も正常な判断はできなかったし、判断自体したくなかった。
シャワーを浴びながら、自身の股間を重点的に洗う。洗っても洗っても男に接触した部分が、男自身を覚えていた。
電気も付けずに、テレビをつけて、テレビの音と光に耐え切れず、それを消した。
(わたしが辛くても、世の中は平常運転だね)
テレビの中では中東の方で起きたテロについてニュースをやっていたのだが、それも春香にしてみたら昨日と同じニュースにしか思えなかった。情報が入ってくれば、その明るさに耐えらなかったのに、情報が入って来なければ、先ほど自身に降りかかった災難を思い出さずにはいられなかった。このまま寝てしまえば、結衣が戻って来られないだろう。そしたら、明日、ひとりで起きなければいけない。読みかけの小説を取り出しても、頭に入って来ない。
あらためて、テレビをつける。くだらないバラエティー番組を死んだ目でみつめた。なにも考えないように、耳から耳に情報が抜けるように、なにも考えないためにテレビをみた。
ピンポーン
「はるかー」
チャイムがなって、結衣の呼ぶ声がする。扉を開けると涙が出た。
結衣の両手にコンビニのレジ袋が下げられている。大量だ。
「まっくらじゃん」
結衣が言って、電気をつけた。
結衣と一緒にコンビニごはんを食べる。食べきれもしないのに、冷凍餃子に冷凍ピザに、ポテトチップスに、カップのアイスクリームを並べて缶チューハイを空けた。それからまた、部屋の電気を消して、ギャグみたいな3流ホラー映画を見て、怖がったふりをして抱き着いた。
映画を二本見終えた頃、結衣にキスをした。唇を抉じ開けて、チューハイを流し込む。結衣は戸惑いながら、受け入れてくれた。租借したピザはさすがに断られてしまって、なんだか悲しくて、泣いてしまった。そしたら、それを舌ベロで舐めとってくれた。
結衣のことが恋愛相手として好きなわけではなかったが、春香は彼女が自身の甘えを赦してくれるだろうと思っていた。
「ママぁー」って春香が笑いながら抱き着く。
春香は、子どもに戻りたい気持ちになって、結衣のスレンダーなおっぱいに布越しにしゃぶりつく。
結衣はエスカレートする春香のリクエストを拒むことができなくて、結衣を抱きしめた。
春香は泣いていた。赤ん坊のように丸くなって眠った。
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