チートですが何か?

月蛍縁

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自分の力と彼らの思い

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俺は呼び出された
それは誰からかわからない手紙で
「果たし状か何かかよ」
お前の力を教えろ俺たちも教える
だそうだ
俺は溜息を吐きつつもその紙を大切にしまい外に出る
「随分と舐められているな」
俺が行く道に罠が仕掛けられていた
だから俺は避けて力を使い着地する
「よく来たな!来ないと思ったぞ!」
凛…
「テメェが呼んだのか?」
「いんや!皆だ!」
そう言い煙の中から出てくる奴らはいつもふざけている顔よりもっと真剣で真面目な顔つき
俺も身構える
「俺の力を知って何になる」
「俺達の姫になってもらう!」
姫ダァ?
「あいにく俺はお断りさせ…っ!?」
バッと横に避ける
刀が俺のさっきいた位置に刺さっていた
俺をどうやら強制的にさせる気か
上等
「俺はお断りさせてもらう」
そう言い
帰ろうとすると腕を掴まれる
それを振り払い
「止まれ」
と力を使う
俺はハッと我に返り彼らの動きを戻す
目がピンクに染まる感覚
駄目だ
殺せネェ
何故?
殺したら同じ人になる
「………テメェらは」
ビリビリと雷のような静電気のような威圧感が彼らに浴びせられた
「俺をどうしたいんだ」
俺の顔は今どんな顔をしている?
辛い?
苦しい?
笑っている?
泣いている?
俺はわからない
そう
ワカラナイ
「三鷹,俺達を信じてくれ」

「私達は」

「三鷹を」

「大切に」

「大事に」
月羽
「思ってる」
ジャック
「だからもう一度言うよ」
レイン
「「「「「「「俺達を信じてくれ」」」」」」」
「………」
俺はその場にへたり込み
そっと顔を膝に埋める
「信じてどうなる」
そうだ
「お前らが裏切らないと言う確証なんてない」
その通り
「どうせ俺は一人なんだ」
俺はこんなに弱いんだ
だから
ほっといてくれ
「一人じゃない」
また温かな感触に包まれる
抱き締められているのに気付くのには数秒掛かった
だけど
振り払えなかった
振り払う気もなかった
「三鷹,ピンクは愛して欲しいとか愛したいだったな?」
「………」
頷くと
顔を上げさせられる
だから目を閉じようとしたが見られた
「お前はもう俺たちを信じているんだな」
凛は微笑みながらそういうと俺を抱き上げる
!?
「降ろせ!」
俺は暴れる

「やーん!嬉しいわ!」
恋に始まり抱き付き始められる
「嬉しいよ」
別に何もしてねぇ
「まぁ,当たり前だよね?」
まぁ………おう
「嬉しいこの上ねぇな!」
そこまでか
「これから楽しいねぇ!」
お前は何を企んでる
「ジャック?そのこれからに君は何をする気かな?」
ありがとなレイン
「‥………ふん」
俺は凛の肩に顔を埋めて顔を隠す
凛はピシリと固まり真っ赤になっていたと後から聞いた
「おい凛,もしかして」
「煩い,言うな」
「譲らねぇからな」
「僕もだからね」
「女の子である私の方が一枚上よ!ね!愛」
「ごめんね,僕もだから」
「何しよっかなー」
「ジャック,君には」
「「「「「「絶対譲らないからね」」」」」」
「………………ワォ」
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