チートですが何か?

月蛍縁

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頭を撫でられる心地よさ

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久々にうなされた
家族が失い一人だったときの俺の気持ちと今の俺が立っていた
ただ
お互いが見つめ合うだけの

「………」
「おや,三鷹じゃないか」
ジャックがお風呂上がりでペタペタとこちらに歩いて来る
俺はもうそんな時間だったのかと内心びっくりしたのはジャックは武器造りの為に時間をかけているからお風呂に入るのは約四時だ
「寝れないのかい?」
俺の隣に腰掛けるジャック
俺はジャックの方を向かず
「おう」
と答えた
すると
優しく頭を撫でられる
「安心しなよ,ここは何も無いから」
その声は
優しくて
いつもふざけた声じゃ無い
心配している声
優しい声
落ち着く
俺は頭を撫でられる心地よさにうとうとしてきた
ーーーージャック
僕が頭を撫でていると肩に少しの重みがかかる
三鷹が寝たのだ
すやすやと寝息を立てて僕に寄りかかっている
僕はその寝顔に胸を高鳴らせつつも
「困った子だね」
と抱き寄せる
そのまま抱き寄せて抱き上げ僕の部屋の中に入った
ベットに三鷹を横にする
僕は髪の毛を乾かして三鷹の隣に横になった
「おやすみ」
そう言って抱き寄せて眠りにつく
朝になり
まだ寝ている三鷹の髪の毛をいじる
「起きないねぇ君」
「ンゥ………」
身をよじり僕の方へ抱き付く三鷹にどうか聞こえないでくれと願う
それは
胸が高鳴っている音
「困らせ屋さん」
僕はそっと三鷹の髪の毛にキスをした
「………ん」
髪の毛へのキスは親愛
僕は君を守りながら愛したい
その気持ちを込めて
ーーーージャック完
「目が覚めたかい?」
目を覚ますとジャックが髪を下ろした状態で俺を見つめている
俺は回らない頭と呂律で
「ジャック?俺,なんで?ここ?」
と聞くと
「うん、おはよう」
ジャックはニコニコしながら俺を抱き締めた
ぬくぬくしてて眠くなるのを抑え目を覚ます
「俺,昨日ソファにいた筈」
真っ赤になりながら離れようとした
「君が寝て,僕が運んだの」

それは叶わず腕の中に埋まる
「俺の部屋でよかったのに」
俺は唸りながら拗ねる
「僕は嬉しかったよ」
その言葉に俺はジャックを見て
「本当か?」
と聞く
「うん、寂しくなかった」
寂しい
それは
俺も嫌だ
だったら
「俺とこれからも一緒に寝て」
言葉の意味は伝わるだろうか
「………良いのかい?」
しばらくの無言は考えたと見よう
「寂しいのは俺も嫌だから」
ジャックが目を見開いて俺を見た後
「うん,宜しくね」
優しくまた抱き締めたと思ったら抱き上げられる
「!?」
「行こうか」
扉の向こうには
紅茶をこぼす皆が俺の目には映る
「「「「「「ジャック?」」」」」」
その顔は
暗黒
そのものだった
「「これはやばい」ね」
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