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1.0歳編
119.精霊様たちとの時間③
しおりを挟むエリアーナSide
精霊の一生は長い。
昔のように、悪質な精霊具がまた使われ、精霊の力が悪用され道具として使い潰されない限り、滅多なことがなければ精霊は寿命がない。
だから永久の時を生きるし、妖精として生まれ成長していったり、色々な契約者を持ったり、契約者を持たずに世界中の気や魔素を整えることに力を注いだりと、さまざまだ。
その中で、原初の精霊は特殊な存在。
愛し子のために生きることが生み出された時から決まっている。
それはどうなんだろうとも思うが、今の精霊様たちを見ていると純粋に私といることを楽しんでくれているようにも思える。
これは私の幻想なのかもしれないが、そうだと嬉しいなという願望込みの思いだ。
「リア:相互の契約と真名の契約について詳しく教えてくだちゃい」
そこからは、私の独学で勉強した契約についての知識を精霊様目線で教えてもらう。
昔は真名の契約をしている人たちが今より多かったこと。
今は、友誼の契約か相互の契約がほとんどだということ。
友誼の契約と相互の契約は、契約をしても契約者が亡くなれば、契約が解除される。
しかし、真名の契約は精霊の魂に一生名を刻み込む契約。
契約者が亡くなろうとも、精霊自身が消滅する以外に契約が切れることはない。
精霊の死はイコール消滅。
魂もこの世から消え去る。
故にとても重い契約なのだ。
真名の契約をしている精霊の契約者が亡くなった場合は、精霊はまた別の契約者を持つことができる。
その場合、精霊側が最初の契約でもらった名前を契約者に伝え、魔力の交換をすることで相互の契約が成される。
そして、真名の契約でもらった名を契約者に教えることで、真名の契約が成される。
しかし、真名の契約は精霊自身を縛り付けるもの。
相当の覚悟と信頼がなければ2度目以降の真名の契約はほとんど行われないそうだ。
ただ例外として、精霊側が契約者を大切な存在と認め、来世でも一緒にいたいと願う時、転生した契約者の魂を探し出し、契約を迫ることがあるそうだ。
今もその状況に近い気がする……。
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