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2.1歳編
40.再びプレゼント③
しおりを挟むエリアーナSide
3番目はアランバートン家。
ドルテナ家と交代して、私の前に移動する。
「ワイト:私たちからはこれだよ」
そう言いワイトおじ様、パウラおば様と使用人さんが前に出る。
もれなく大きな箱を持って……。
しかもその箱は冷気を帯びている。
中を見てみると、アランバートン公爵領特産の海産物だった。
昆布やわかめなどの海藻類、ホタテやあさりなどの貝類、イカやタコも入っているし、魚もたくさん箱詰めされている。
別の箱には、乾物も入っているし、出汁になりそうなものがたくさんある。
これを使ってお味噌汁ができそうだし、だし巻き卵も作れる。
和食の朝食へまた一歩近づいた。
それにしても、皆んな私が食いしん坊だと思っているのか気になる量をプレゼントしてくれている。
まだ1歳児ーーー。
家族や使用人の皆んなと食べたとしても、結構な量だ。
とてもありがたいし、時間停止の無限収納があるからいいけど、後で整理しなければ……。
「ディーノ:僕たちからはこれだよ」
続いて、ディーノおじ様とエルゼおば様が前に出て箱を差し出す。
先ほどまでと比べて、小ぶりな箱だ。
中には、真珠が入っていた。
「エルゼ:ネックレスにするも、ピアスにするも、ブレスレットやブローチなんでも出来るように、加工はしていないから好きな形で使ってね」
真珠もアランバートン公爵領の特産の一つらしく、手渡された宝石箱にたくさん入っていた。
粒の大きさも色も揃った一級品だ。
1歳児に渡していいものなのだろうか……?
「ベティ:私たちからもいいかしら?」
そう言い、前に出たベティ姉様とディーのもう1人の姉様と兄様。
「ベティ:皆んなと相談して考えたの。気に入ってくれたら嬉しいわ」
差し出された箱に入っていたのは、アーシャ姉様達からもらったぬいぐるみの着せ替えと色違いの着せ替えセットだった。
色は、アランバートン家のコバルトブルーに統一されていて、ドレスや小物が入っていた。
これは、アーシャ姉様たちからもらったローズピンク色のものと日替わり着せ替え決定だな。
しかも少しづつデザインも違うから毎日楽しそうだ。
「ディオン:僕からもいい?」
着せ替えセットを広げていたところへディーが、“僕のも忘れないで”とやってくる。
「リア:ごめんにぇ……」
ディーから手渡されたのは、レインたちと同じ木箱。
鉱石の色は緑色で、中には手紙が入っていた。
後から読むのが楽しみだな。
「リア:アリャンバーチョン家の皆しゃま……。」
アランバートンと言えない……。
1歳児の滑舌を嘆く……。
仕方ないので、名前だけ念話を使う。
((リア:アランバートン家の皆様))
「リア:ありあとうごじゃいましゅ!ちゅくりたいものが増えまちた!プレジェントじぇんぶ嬉ちいでしゅ!」
「ディーノ:喜んでもらえて嬉しいよ」
「エルゼ:アランバートンはまだ言いづらいわよね」
「パウラ:舌足らずなアランバートンも可愛いわ」
話があらぬ方向に逸れたが、まあいいか……。
海産物は嬉しいし、着せ替えも楽しみだし、ありがたいということに尽きる。
いつかはアランバートン公爵領に行って、自分の目で海産物を探し歩きたいな。
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