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あいつが迫ってくる
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え、今付き合おうって言った?
「ど、同情しないでよ!近江に哀れんで告白されたって嬉しくない!」
私は理解できず、それがただの同情だと思った。
だけど近江がいきなり私に近寄り抱き締めてきた。私は思考がついて行けずその場で固まってしまった。
「俺本気だよ?俺と付き合えば全部受け止めてやる。大内が人一倍努力してるの俺ちゃんとわかってるから」
それからはずっと私の頭を一定のリズムで優しく撫で続ける彼になんて言ったらいいかわからない。私を受け止めて、努力してることをわかってくれる。そんなやつだと思わなかった。ずっと私の事をバカにしてるとばかり思っていた。
でもバカにしていたのは私の方だったかもしれない。彼だって努力してトップになったんだ。私だけが努力してる。そう勘違いして自己中心的なバカは私だった。
そう思ったら自分がどれだけ醜いのか気がついた。恥ずかしくて下を向きながら何度も彼に謝る。
「近江ごめん。ごめん……ごめん…私……近江に酷い事してた。ごめ……っ」
勝手に涙が溢れる。すると唇に何か押し付けられた。
彼が私の謝罪を止めたのかと思った。聞きたくないのかと。それは違かったようだった。
彼の唇が優しく私の唇に触れていた。
「大内謝るな、大内は何も悪くないし謝る事なんて何もない。俺は大内のこと尊敬してるし、好きだ。ずっと…」
その時彼の好意をしっかりと受け止める余裕なんてなかった。
けれど……
「嬉しい。私を認めてくれたっ…」
何故か嬉しくて涙がでた。きっとどこかでずっと彼に認めてもらいたかった。彼にすごいねとわかってもらいたかったのだろう。さっと契約を結び、かっこよくみんなの頼りになる彼に。自分の存在を認めて欲しかった。
私はきっと憧れていた。ただ負けたくない気持ちが意地を張って彼を認めることができなかった。
もし彼を尊重して話を聞いていたら。
そう思うと私は寧ろ損をしていたのだろう。彼を認め彼の力を借りる勇気が有れば……
「……ねぇそれってお前も俺が好きって受け取っていいの?」
思考が完全に外気に触れようとしない脳に言っても無駄なのだが近江は話しかけてくる。
近江が何か言っているなぁとは感じながらも彼にそっと寄りかかっていた。
今までの感謝の気持ちを込めて。
「ど、同情しないでよ!近江に哀れんで告白されたって嬉しくない!」
私は理解できず、それがただの同情だと思った。
だけど近江がいきなり私に近寄り抱き締めてきた。私は思考がついて行けずその場で固まってしまった。
「俺本気だよ?俺と付き合えば全部受け止めてやる。大内が人一倍努力してるの俺ちゃんとわかってるから」
それからはずっと私の頭を一定のリズムで優しく撫で続ける彼になんて言ったらいいかわからない。私を受け止めて、努力してることをわかってくれる。そんなやつだと思わなかった。ずっと私の事をバカにしてるとばかり思っていた。
でもバカにしていたのは私の方だったかもしれない。彼だって努力してトップになったんだ。私だけが努力してる。そう勘違いして自己中心的なバカは私だった。
そう思ったら自分がどれだけ醜いのか気がついた。恥ずかしくて下を向きながら何度も彼に謝る。
「近江ごめん。ごめん……ごめん…私……近江に酷い事してた。ごめ……っ」
勝手に涙が溢れる。すると唇に何か押し付けられた。
彼が私の謝罪を止めたのかと思った。聞きたくないのかと。それは違かったようだった。
彼の唇が優しく私の唇に触れていた。
「大内謝るな、大内は何も悪くないし謝る事なんて何もない。俺は大内のこと尊敬してるし、好きだ。ずっと…」
その時彼の好意をしっかりと受け止める余裕なんてなかった。
けれど……
「嬉しい。私を認めてくれたっ…」
何故か嬉しくて涙がでた。きっとどこかでずっと彼に認めてもらいたかった。彼にすごいねとわかってもらいたかったのだろう。さっと契約を結び、かっこよくみんなの頼りになる彼に。自分の存在を認めて欲しかった。
私はきっと憧れていた。ただ負けたくない気持ちが意地を張って彼を認めることができなかった。
もし彼を尊重して話を聞いていたら。
そう思うと私は寧ろ損をしていたのだろう。彼を認め彼の力を借りる勇気が有れば……
「……ねぇそれってお前も俺が好きって受け取っていいの?」
思考が完全に外気に触れようとしない脳に言っても無駄なのだが近江は話しかけてくる。
近江が何か言っているなぁとは感じながらも彼にそっと寄りかかっていた。
今までの感謝の気持ちを込めて。
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