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俺の転生先は乙女ゲームの世界かよ
しおりを挟むとりあえず返事しないとだよなー…
「あぁ、今行く。案内をよろしく」
なんか、王子様っぽい返事をした気がする。
執事という人は少し不思議そうにしながらも、「承知しました」と言って朝食をとるところまで案内してくれた。
そこで気がついたことだが、俺は自分の今の名前を知らない。
いや、夢ということにするが、夢の俺はめっちゃくちゃはっきり覚えてる。
大学2年生の大塚伸也。顔は上の中くらいだろうか。なにげモテてはいたのは確かだ。ただ俺には可愛い妹がいて、彼女を作って家に連れて行ったときに喧嘩をしたのでもう彼女は作らないと決めた。
妹が俺の彼女を気に入らなかったのにそこまでしてそんな邪魔な存在を作る必要はない。
って!!おい………
いや、こっちの記憶の方が俺すぎるだろ。覚えてる以前に俺の中では今までと同じ「思い出」でしかない。この夢の中の俺に俺は違和感なんて抱かない。
これは転生というやつだろうか。
妹が大好きだったゲームでよくみるやつだ。
だいたいはOL(彼氏なし)が、転生して王子様と結婚する。
いや、まてよw俺が王子様なんだが。
王子様が転生バージョンは通用しないだろう。これでこの世界が乙女ゲームだったとしたら笑うしかないと思う。多分笑えないけど。
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