一輪の廃墟好き 第一部

流川おるたな

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第100話 微賞賛

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 「温泉物語」、否、僕が主人公であるなんちゃってミステリー小説「一輪の廃墟好き」が、敢えて口に出すほど大してめでたくもないのだけれど、「ようやく」と云うか「とうとう」と云うか、まったりと100話目を迎えてしまったらしい。

 どこかの誰かさんが本来は一つの物語を一日1000文字、三か月で10万文字のペースで書き上げるつもりでスタートしたらしいのだが、いつの間にやらサボリぐせがついてしまったらしく、3カ月をとっくに経過しても完結していないという有様である。

 まぁサボリぐせは良くないとしても、「番外編」などという卑怯な手を使ってでも毎日欠かさず何かを書き継続しているという点においては、「どこかの誰かさん」を微賞賛してあげても罰が当たるようなこともないのではあるまいか?

 温泉の効能の影響か、はたまた単にのぼせてしまっただけなのかは知れた事ではないけれど、唐突に僕の思考が物語と無関係な方向へ向かってしまったのは、物語上の誰の所為でもなく、「どこかの誰かさん」のみの所為であることは疑いの余地が微塵もないといったところであろう...

 
 さて、助手の未桜との竹製隔て板(仮)での一件を終えたあと、岩造りの露天風呂へ再入浴し、10分ほどリラックスして身体の疲労を癒すことが出来た僕は、男らしく「ザァバッ!!」と立ち上がり更衣室へと向かったのだった...
 
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