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第128話 寝室
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「淀鴛さんの知り合いの方ですか?」
僕達を屋内へ進ませまいとブロックして来た年配警官が訊くと。
「あぁ申し訳ありません。実はそうなんですよ。彼らは警察関係者ではないが、探偵やってるものでたまに困った時は頼らせてもらってるんです」
淀鴛さんの想定通りか即興で合わせているのか、真意のほどは定かではないけれど、ここは上手く合わせるべきだろう。
「ええ、そうなんです。僕は僭越ながら探偵事務所を構えてまして、主には民事に関わるような案件を受けているんですが警察の方から要請があれば、たまにこうして事件現場に立ち会うこともあるんです」
と話しつつポケットから名刺入れを取り出し、年配警官に名刺を一枚手渡した。
「これはどうも...しかし今回は殺人事件である可能性が高い現場ですので...」
「大丈夫ですよ。彼らは若いが経験豊富で生臭い現場も慣れてますから」
年配警官がまた拒もうとしたところへ淀鴛さんが間髪入れずにフォローしてくれた。
そこからは淀鴛さんの誘導によって、事件の現場である被害者の寝室までスムーズに入ることが出来た。
現場である畳張りの狭い寝室には、二組の布団が散乱した状態で並んでおり、シーツの白い部分には生々しくも真っ赤な血が飛び散っている...
「ごめん、一輪。なんだか気分が悪くなっちゃった。終わるまで外で待ってていいかな?」
僕の背後に居た未桜が、現場の惨状にショックを受けてしまったのだろう。自ら退場を申し出た。
しまったな...考えてみれば彼女は事が起きて間もない殺人事件の現場検証の経験が無い。
「もちろんだ。そこら近辺の風景でも眺めながら散歩でもしていてくれ」
僕は気配りが足りず申し訳無い気持ちで彼女にそう言った...
僕達を屋内へ進ませまいとブロックして来た年配警官が訊くと。
「あぁ申し訳ありません。実はそうなんですよ。彼らは警察関係者ではないが、探偵やってるものでたまに困った時は頼らせてもらってるんです」
淀鴛さんの想定通りか即興で合わせているのか、真意のほどは定かではないけれど、ここは上手く合わせるべきだろう。
「ええ、そうなんです。僕は僭越ながら探偵事務所を構えてまして、主には民事に関わるような案件を受けているんですが警察の方から要請があれば、たまにこうして事件現場に立ち会うこともあるんです」
と話しつつポケットから名刺入れを取り出し、年配警官に名刺を一枚手渡した。
「これはどうも...しかし今回は殺人事件である可能性が高い現場ですので...」
「大丈夫ですよ。彼らは若いが経験豊富で生臭い現場も慣れてますから」
年配警官がまた拒もうとしたところへ淀鴛さんが間髪入れずにフォローしてくれた。
そこからは淀鴛さんの誘導によって、事件の現場である被害者の寝室までスムーズに入ることが出来た。
現場である畳張りの狭い寝室には、二組の布団が散乱した状態で並んでおり、シーツの白い部分には生々しくも真っ赤な血が飛び散っている...
「ごめん、一輪。なんだか気分が悪くなっちゃった。終わるまで外で待ってていいかな?」
僕の背後に居た未桜が、現場の惨状にショックを受けてしまったのだろう。自ら退場を申し出た。
しまったな...考えてみれば彼女は事が起きて間もない殺人事件の現場検証の経験が無い。
「もちろんだ。そこら近辺の風景でも眺めながら散歩でもしていてくれ」
僕は気配りが足りず申し訳無い気持ちで彼女にそう言った...
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