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温泉旅行(上)
第五話
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古伊万里の大皿だと言うオーナーに利音は眉間に皺を寄せる。
「いやこれ古伊万里じゃ無いですよ」
「え?」
「だってどう見てもツヤツヤで新しいじゃ無いですか。
それに傷の具合、形も案外最近の物ですよ」
古伊万里ではないとはっきり言った利音にオーナーはあたふたしている。
「まさかそんな!?
だって古伊万里だって店の人が」
「どこで買ったか知らないですけど、古伊万里は偽物多いから……
俺は骨董屋やってるんですぐ分かりますよ」
そう言うとオーナーは驚いた。
こんな若い人が骨董屋をやっている事もそうだし、それ以上に骨董について話せる相手が出来たことに嬉しい驚きである。
「そうだ、向こうにいっぱい骨董品があるんだ。
見ていかないかい?」
「え………」
オーナーの言葉に真尋は憂鬱な顔になる。
ぶっちゃけ真尋は骨董に興味がない。
一応仕事で骨董について利音から色々と教え込まれてはいるものの、プライベートまで骨董の事なんて考えたくない。
しかし利音にとっては趣味でもあるので、いいですよなんて言ってしまっている。
「俺、外散策に行ってきます」
付き合ってられないので真尋はここから退散する。
外に出た真尋は山から見える景色を沢山写真を取るのだが、余計なものが写ってしまう。
人には視えないとは言っても視える人にはスマホの写真でもしっかり視えてしまうので、本当に邪魔である。
しかもここ、たまに電波が途切れてしまうし、Wi-Fiも無いようなので誰かに電話やメッセージを送ることもままならない。
「秋人さんに写真送ってやろうと思ったけどここは無理か……」
丁度電波が途切れてしまったので、あとでまた秋人へメッセージを送ろうと思う。
そしてこの山一帯の主、ダイダラボッチはずっと山のあちこちを四足歩行で移動して歩いている。
ただただドシドシ歩いているだけだが、妖や人を踏まないように上手く避けながら歩いている事から意思が無いように見えてちゃんと意思があるのだと窺わせる。
「いやこれ古伊万里じゃ無いですよ」
「え?」
「だってどう見てもツヤツヤで新しいじゃ無いですか。
それに傷の具合、形も案外最近の物ですよ」
古伊万里ではないとはっきり言った利音にオーナーはあたふたしている。
「まさかそんな!?
だって古伊万里だって店の人が」
「どこで買ったか知らないですけど、古伊万里は偽物多いから……
俺は骨董屋やってるんですぐ分かりますよ」
そう言うとオーナーは驚いた。
こんな若い人が骨董屋をやっている事もそうだし、それ以上に骨董について話せる相手が出来たことに嬉しい驚きである。
「そうだ、向こうにいっぱい骨董品があるんだ。
見ていかないかい?」
「え………」
オーナーの言葉に真尋は憂鬱な顔になる。
ぶっちゃけ真尋は骨董に興味がない。
一応仕事で骨董について利音から色々と教え込まれてはいるものの、プライベートまで骨董の事なんて考えたくない。
しかし利音にとっては趣味でもあるので、いいですよなんて言ってしまっている。
「俺、外散策に行ってきます」
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外に出た真尋は山から見える景色を沢山写真を取るのだが、余計なものが写ってしまう。
人には視えないとは言っても視える人にはスマホの写真でもしっかり視えてしまうので、本当に邪魔である。
しかもここ、たまに電波が途切れてしまうし、Wi-Fiも無いようなので誰かに電話やメッセージを送ることもままならない。
「秋人さんに写真送ってやろうと思ったけどここは無理か……」
丁度電波が途切れてしまったので、あとでまた秋人へメッセージを送ろうと思う。
そしてこの山一帯の主、ダイダラボッチはずっと山のあちこちを四足歩行で移動して歩いている。
ただただドシドシ歩いているだけだが、妖や人を踏まないように上手く避けながら歩いている事から意思が無いように見えてちゃんと意思があるのだと窺わせる。
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