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第2章 傀儡の王太子妃
44.怪しい媚薬*
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その愛人は、クレーベ王国で最も高貴な男に囲われていた。だが、寵愛も移り気な男にかかってはそう長くもたない。現に男の訪れはまれになり、今や1ヶ月に1度あればよくなった。
愛人は鏡をじっと見つめた。男が週に何度も訪れていた昨年と変わらない美貌のはずだ。白磁のようにきめ細かい肌で頬はふっくらと色づき、唇はぽってりと赤く色っぽい。瞳と髪の色は平凡な榛色だが、長いまつ毛に縁どられた大きな瞳は美しく輝いており、手入れの行き届いた髪の毛は艶やかだ。ドレスの広い襟ぐりから垣間見える深い谷間も男の欲情をそそるはずである。愛人はため息をついた。
その時、使用人が客人の訪れを告げに来た。この家には女を囲う男以外の客は出入りの商人を除くとほとんどない。同性の友人すら高貴な男の愛人になった時点で取捨選択し、口の堅い友人とのみカフェの個室でたまに会うだけだ。だから愛人は訪問客を不思議に思った。
訪問客は正体不明の女であった。元々商家の娘だった愛人は、お忍びで街に来ていた高貴な男に見初められてすぐに愛人として囲われ、社交界には出入りしていなかったので、顔が広くない。だからその女が社交界に出てこれるような階級の者でないような様子なのも判別出来なかった。
女は言葉巧みに愛人の不安を煽って『媚薬』を勧め、愛人を囲う高貴な男に使えば寵愛を取り戻せると囁いた。愛人が寵愛を失いつつある事を見知らぬ女が知っているのは不気味な上に恥を晒すようなものであるのに、愛人はなぜかその魅力に抗えなかった。愛人が対価は何かと聞けば、媚薬を大々的に売り出す前に高貴な方々に使ってもらって密かに口コミで広めてもらうようにしていると女は答えた。愛人は躊躇しながらも結局美しいガラスの小瓶を2個受け取った。
それから数日後、久しぶりに男が愛人を訪れた。
「……様、今日は上等なワインが入手できましたの。まずはそれで乾杯しましょう」
『媚薬』は無味無臭ではあったが、万一気気付かれるのを恐れ、混入物の色と匂いが目立たない赤ワインを愛人は用意した。男が酔っぱらった頃、愛人は隙を見て自分と男のグラスの両方に『媚薬』を入れた。愛人は男の喉仏が上下するのを確認して自分もグラスを傾けた。
「おお、今日は飲み過ぎた。もう勃たないかもしれないな」
「そんな事おっしゃらないで。久しぶりではありませんか」
愛人は萎えたままの陰茎をトラウザーズから取り出して咥えて扱き始めた。酔っ払い過ぎて男根は反応しないかと思われたが、ちゅぱちゅぱ吸われているうちに芯を持ち始め、男の息が荒くなってきた。
「ああ……うん……いいぞ、お前は勃たせるのが上手いな。俺の上に跨れ」
完全に硬くなった男根の根元を持ち、愛人は腰を下ろした。男の剛直はぬかるんだ秘裂に簡単にズブリと飲み込まれ、愛人は一心不乱に腰を上下させた。
「あっ、あっ、いいぞ! もっと早く!」
男は愛人の腰を持ち、下から剛直を奥に打ち付けた。
「ああ! 激しっ……様!」
愛人は夢中になって腰を上下させていたが、そのうちに陰茎がふにゃふにゃになって中に入らないことに気付いた。だが男はまだ射精していない。男が今まで中折れになる事はほとんどなかったので、奇妙に思って男の顔を見ると、男は泡を吹いて気を失っていた。
「……様!」
慌てて愛人は男の身体の上から降りて使用人を呼ぼうと呼び鈴の紐に手を伸ばそうとしたが、急に体から力が抜けて息が苦しくなり、紐に手が届く前に愛人の身体は床に崩れ落ちた。
放蕩者の男は愛人達にも後腐れのない関係を望んでおり、愛人を抱いても泊まることは稀であった。なのに男はいつまでも戻って来ず、男の付き人は翌朝、不審に思って愛人の寝室を開けさせた。するとあられもない姿で愛人と男が泡を吹いたまま絶命していた。
愛人は鏡をじっと見つめた。男が週に何度も訪れていた昨年と変わらない美貌のはずだ。白磁のようにきめ細かい肌で頬はふっくらと色づき、唇はぽってりと赤く色っぽい。瞳と髪の色は平凡な榛色だが、長いまつ毛に縁どられた大きな瞳は美しく輝いており、手入れの行き届いた髪の毛は艶やかだ。ドレスの広い襟ぐりから垣間見える深い谷間も男の欲情をそそるはずである。愛人はため息をついた。
その時、使用人が客人の訪れを告げに来た。この家には女を囲う男以外の客は出入りの商人を除くとほとんどない。同性の友人すら高貴な男の愛人になった時点で取捨選択し、口の堅い友人とのみカフェの個室でたまに会うだけだ。だから愛人は訪問客を不思議に思った。
訪問客は正体不明の女であった。元々商家の娘だった愛人は、お忍びで街に来ていた高貴な男に見初められてすぐに愛人として囲われ、社交界には出入りしていなかったので、顔が広くない。だからその女が社交界に出てこれるような階級の者でないような様子なのも判別出来なかった。
女は言葉巧みに愛人の不安を煽って『媚薬』を勧め、愛人を囲う高貴な男に使えば寵愛を取り戻せると囁いた。愛人が寵愛を失いつつある事を見知らぬ女が知っているのは不気味な上に恥を晒すようなものであるのに、愛人はなぜかその魅力に抗えなかった。愛人が対価は何かと聞けば、媚薬を大々的に売り出す前に高貴な方々に使ってもらって密かに口コミで広めてもらうようにしていると女は答えた。愛人は躊躇しながらも結局美しいガラスの小瓶を2個受け取った。
それから数日後、久しぶりに男が愛人を訪れた。
「……様、今日は上等なワインが入手できましたの。まずはそれで乾杯しましょう」
『媚薬』は無味無臭ではあったが、万一気気付かれるのを恐れ、混入物の色と匂いが目立たない赤ワインを愛人は用意した。男が酔っぱらった頃、愛人は隙を見て自分と男のグラスの両方に『媚薬』を入れた。愛人は男の喉仏が上下するのを確認して自分もグラスを傾けた。
「おお、今日は飲み過ぎた。もう勃たないかもしれないな」
「そんな事おっしゃらないで。久しぶりではありませんか」
愛人は萎えたままの陰茎をトラウザーズから取り出して咥えて扱き始めた。酔っ払い過ぎて男根は反応しないかと思われたが、ちゅぱちゅぱ吸われているうちに芯を持ち始め、男の息が荒くなってきた。
「ああ……うん……いいぞ、お前は勃たせるのが上手いな。俺の上に跨れ」
完全に硬くなった男根の根元を持ち、愛人は腰を下ろした。男の剛直はぬかるんだ秘裂に簡単にズブリと飲み込まれ、愛人は一心不乱に腰を上下させた。
「あっ、あっ、いいぞ! もっと早く!」
男は愛人の腰を持ち、下から剛直を奥に打ち付けた。
「ああ! 激しっ……様!」
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「……様!」
慌てて愛人は男の身体の上から降りて使用人を呼ぼうと呼び鈴の紐に手を伸ばそうとしたが、急に体から力が抜けて息が苦しくなり、紐に手が届く前に愛人の身体は床に崩れ落ちた。
放蕩者の男は愛人達にも後腐れのない関係を望んでおり、愛人を抱いても泊まることは稀であった。なのに男はいつまでも戻って来ず、男の付き人は翌朝、不審に思って愛人の寝室を開けさせた。するとあられもない姿で愛人と男が泡を吹いたまま絶命していた。
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