71 / 72
第4章 逃亡
70.王都の外へ
しおりを挟む
王都の中央公園を出た4人は、王都の外へ出るために城門へ向かった。パトリツィアが王宮からいなくなったことにルイトポルトがすぐに気が付いて追っ手がかかるかとパトリツィア達は心配していたが、人探しするような様子の騎士達は、街中で見当たらなかった。
パトリツィア=ヴァルターは、少年っぽい言葉遣いでナディーン=キアラに話しかけた。
「キアラ、意外だな。このまますんなり城門を出られそうだぞ」
「まだ油断は早いです。城門を出るまでは用心しましょう」
城門が開門中の昼間、王都から出る人間は、逆の場合と違って、非常時以外は特にチェックされない。だが、ナディーンとゲオルグ=グスタフは、用心には用心を重ねて警戒していた。
4人が王都を守る城門へ近づくと、人混みがひどくなってきた。見知らぬ男が行きすがりにパトリツィアにぶつかったが、謝るどころか、チッと舌打ちをした。パトリツィアは、転びそうになり、咄嗟に女性っぽい叫び声をあげてしまった。
「キャッ、痛っ!」
「チッ、そっちからぶつかってきたんじゃねえか。女みたいな叫び声出して被害者ぶるんじゃねえよ!」
「な、何だよ! ぶつかってきたのはそっちだろ!」
「おうおう、そんな女みたいな顔のかわい子ちゃんにすごまれても全然怖かないぞ」
「な、何を……」
パトリツィアが果敢に男に言い返そうとすると、ゲオルグが彼女の腕を掴んで首を横に振った。ゲオルグもナディーンも男の罵声を聞いて怒り心頭になっていたが、ここで騒動を起こすわけにはいかなかった。
「ヴァルター、そのぐらいにしておこう」
「おいおい、あんちゃん、この子供、お前の連れか? そっちからぶつかってきたんだぞ。謝るのが先じゃねえか?」
ゲオルグは、仁王立ちして頭1つ分低い男の顔を見下ろした。
「この人混みじゃ、どっちが先にぶつかったなんて分からないだろう? お互いここで争ってもいいことなんかない。暴力沙汰になって衛兵に咎められたら、牢屋行きだ。少なくとも数日間は牢屋の中だろうな」
「お、おう、そうだな……わかったよ。だがよ、気を付けろよ! 2度はないからな!」
男は、殺気立ったゲオルグに気おされたようだった。辛うじて最後に捨て台詞を吐いて人混みの中へ遠ざかっていった。その背中が遠ざかると4人はホッと息をついた。
その後は、王都の門を通過するまで特に問題は起きなかった。衛兵の脇を通った時には、全員ドキドキしながらも平静を装い、4人は無言のまま、しばらく歩いた。
それから、一体どのぐらい歩いただろうか。とうとうラファエル=クラウディアは、我慢できなくなって後ろを振り返った。遠くに見える城門は、かなり小さくなっていた。
「はぁー、すごく緊張した!」
「ディア、そんな話し方、女の子らしくないぞ」
「お姉様、いいでしょ、他の人には聞こえてないよ」
道行く人々は他にもいるが、彼らはすぐそばにいるわけではない。でもパトリツィアは、気が気でなかった。
「普段から慣れておかないと、いざとなった時に女の子の真似をできないぞ」
「お二人ともそれぞれ一理ありますが、私達は平民の家族の設定なのです。女の子でもそんなに丁寧な話し方はしないのですよ」
「そうか。それじゃ、そういうことはナディーンにもっと教えてもらわないといけないな」
「お姉様、ナディーンはキアラでしょ」
「それを言うなら、僕はディアの叔父様だよ」
「お姉様が叔父様かぁ……何か変な感じ!」
4人はクスクスと笑った。王宮からここまで緊張し通しだったが、久しぶりに明るい雰囲気になってほんのひと時の気休めとなった。
そこから4人は、北側の隣国シュヴァーベン王国に向かうことに決めた。クレーベ王国は東側の隣国テック王国とは戦争こそしていないが、ずっと緊張した関係にある。西側に向かうと、国境を超える前に独立運動で治安の悪い旧ゲルデルン公国のあった地方を通過しなくてはならない。シュヴァーベン王国の更に北側にはギルドが支配するハンザ共和国があり、4人は最終的にはそこを目指す。
各ギルドの長が5年交代で首長となるハンザ共和国には王侯貴族はなく、クレーベ王国王族と姻戚関係の者はいない。だからクレーベ王国の王宮に出入りした事のある商人にだけは気を付けなくてはいけないが、面が割れる可能性は他の国より低い。
旅の途中、クレーベ王国内で宿に泊まるのは追手に捕まる恐れがあるので、野宿が続いた。体力のないパトリツィアとラファエルは疲労困憊して国境直前に熱を出してしまい、仕方なく2人の熱が引くまでは先に進まないことに決まった。
「ごめんなさい……」
「謝らないでください。私達がお二方の体力を考慮してもう少しゆっくり進むべきでした」
「いえ、仕方ないわ……ないよ。なるべく国境を早く超えたかったんだから」
国境を超える街道には、国境検問所が設置されている。そこで発見されたくなければ、密入出国する者や後ろ暗いことをする者がこっそり使う獣道を行かなければならない。当然のことながら、そのような道とも言えない道は、雑草や藪で覆われていて僅かに踏み痕で人が行き来しているのが分かるだけであり、健脚な者でない限り行き来には厳しいものがある。ましてや体調を崩している今のパトリツィアとラファエルには、なおのこときつい行程だ。だが、国境検問所を通るルートはどうしても使えない。
ナディーンとゲオルグは、それぞれラファエルとパトリツィアを背負い、街道から少し離れた森の中へ向かった。その中でうらぶれた木こり小屋を見つけ、中でパトリツィアとラファエルを休ませた。
2日後、パトリツィア達の具合はかなりよくなったが、まだ万全の状態ではなかった。だからナディーンとゲオルグは、2人にもう少し休んでもらいたかったが、パトリツィアが出発を強硬に主張して一行は木こり小屋を去ることになった。
「お嬢様達には、もう少し休んでいただきたかったのですが」
「いえ、もう出発しましょう。この小屋は相当古びているけど、置かれている道具には埃が積もっていないわ。木こりや迷い人が来て私達を見たら、まずいでしょう?」
「それもそうですが……」
「それよりここを出たら、その口調を変えないといけないわね」
「お嬢様もですよ」
「僕は、小屋を出たらお嬢様じゃなくなるよ」
「その調子です」
4人だけの空間では、本音を出して話せたが、1歩でも小屋から外へ出たら、どこで誰がパトリツィアとラファエルの正体を見破るか分からない。束の間の団欒だった。
4人は、森を出て元の街道に戻った。道ならぬ道を行くよりは、舗装されている街道のほうが歩きやすく、体力を温存できるので、ギリギリまで街道を使うことにしたのだ。
一行がしばらく歩いて行くと、遠くのほうに街道の真ん中で斜めに止まっている商人の荷馬車が見えた。道を塞いでいるような形なので、かなり不自然だ。その周りで争う人々の姿が見え、剣戟の音が続き、その中で1、2度銃声も聞こえた。
クレーベ王国では許可がない限り、一般人の銃の保有が許されていないので、銃声は盗賊のものだろう。不法に取引されている銃と銃弾は高いので、銃は脅しに使ったようだ。
ナディーンは、パトリツィアとラファエルを道端の茂みの中に隠れさせた。
「何やら物騒です。お二人ともこの木の影に隠れてください」
「ねえ、ナディ……キアラ、あの人達、襲われているんじゃない?」
「そうだとしても、私達にできることはありません。ここで静かに隠れていてください」
「そんな……! 見殺しにするなんて!」
「仕方ありません」
そんなやり取りをしている間にも、商人の護衛達は劣勢になっていた。荷馬車の前に少女とその父と思われる男性が、とうとう盗賊に引っ立てられて銃を突きつけられると、護衛達は動きを止めた。
パトリツィア=ヴァルターは、少年っぽい言葉遣いでナディーン=キアラに話しかけた。
「キアラ、意外だな。このまますんなり城門を出られそうだぞ」
「まだ油断は早いです。城門を出るまでは用心しましょう」
城門が開門中の昼間、王都から出る人間は、逆の場合と違って、非常時以外は特にチェックされない。だが、ナディーンとゲオルグ=グスタフは、用心には用心を重ねて警戒していた。
4人が王都を守る城門へ近づくと、人混みがひどくなってきた。見知らぬ男が行きすがりにパトリツィアにぶつかったが、謝るどころか、チッと舌打ちをした。パトリツィアは、転びそうになり、咄嗟に女性っぽい叫び声をあげてしまった。
「キャッ、痛っ!」
「チッ、そっちからぶつかってきたんじゃねえか。女みたいな叫び声出して被害者ぶるんじゃねえよ!」
「な、何だよ! ぶつかってきたのはそっちだろ!」
「おうおう、そんな女みたいな顔のかわい子ちゃんにすごまれても全然怖かないぞ」
「な、何を……」
パトリツィアが果敢に男に言い返そうとすると、ゲオルグが彼女の腕を掴んで首を横に振った。ゲオルグもナディーンも男の罵声を聞いて怒り心頭になっていたが、ここで騒動を起こすわけにはいかなかった。
「ヴァルター、そのぐらいにしておこう」
「おいおい、あんちゃん、この子供、お前の連れか? そっちからぶつかってきたんだぞ。謝るのが先じゃねえか?」
ゲオルグは、仁王立ちして頭1つ分低い男の顔を見下ろした。
「この人混みじゃ、どっちが先にぶつかったなんて分からないだろう? お互いここで争ってもいいことなんかない。暴力沙汰になって衛兵に咎められたら、牢屋行きだ。少なくとも数日間は牢屋の中だろうな」
「お、おう、そうだな……わかったよ。だがよ、気を付けろよ! 2度はないからな!」
男は、殺気立ったゲオルグに気おされたようだった。辛うじて最後に捨て台詞を吐いて人混みの中へ遠ざかっていった。その背中が遠ざかると4人はホッと息をついた。
その後は、王都の門を通過するまで特に問題は起きなかった。衛兵の脇を通った時には、全員ドキドキしながらも平静を装い、4人は無言のまま、しばらく歩いた。
それから、一体どのぐらい歩いただろうか。とうとうラファエル=クラウディアは、我慢できなくなって後ろを振り返った。遠くに見える城門は、かなり小さくなっていた。
「はぁー、すごく緊張した!」
「ディア、そんな話し方、女の子らしくないぞ」
「お姉様、いいでしょ、他の人には聞こえてないよ」
道行く人々は他にもいるが、彼らはすぐそばにいるわけではない。でもパトリツィアは、気が気でなかった。
「普段から慣れておかないと、いざとなった時に女の子の真似をできないぞ」
「お二人ともそれぞれ一理ありますが、私達は平民の家族の設定なのです。女の子でもそんなに丁寧な話し方はしないのですよ」
「そうか。それじゃ、そういうことはナディーンにもっと教えてもらわないといけないな」
「お姉様、ナディーンはキアラでしょ」
「それを言うなら、僕はディアの叔父様だよ」
「お姉様が叔父様かぁ……何か変な感じ!」
4人はクスクスと笑った。王宮からここまで緊張し通しだったが、久しぶりに明るい雰囲気になってほんのひと時の気休めとなった。
そこから4人は、北側の隣国シュヴァーベン王国に向かうことに決めた。クレーベ王国は東側の隣国テック王国とは戦争こそしていないが、ずっと緊張した関係にある。西側に向かうと、国境を超える前に独立運動で治安の悪い旧ゲルデルン公国のあった地方を通過しなくてはならない。シュヴァーベン王国の更に北側にはギルドが支配するハンザ共和国があり、4人は最終的にはそこを目指す。
各ギルドの長が5年交代で首長となるハンザ共和国には王侯貴族はなく、クレーベ王国王族と姻戚関係の者はいない。だからクレーベ王国の王宮に出入りした事のある商人にだけは気を付けなくてはいけないが、面が割れる可能性は他の国より低い。
旅の途中、クレーベ王国内で宿に泊まるのは追手に捕まる恐れがあるので、野宿が続いた。体力のないパトリツィアとラファエルは疲労困憊して国境直前に熱を出してしまい、仕方なく2人の熱が引くまでは先に進まないことに決まった。
「ごめんなさい……」
「謝らないでください。私達がお二方の体力を考慮してもう少しゆっくり進むべきでした」
「いえ、仕方ないわ……ないよ。なるべく国境を早く超えたかったんだから」
国境を超える街道には、国境検問所が設置されている。そこで発見されたくなければ、密入出国する者や後ろ暗いことをする者がこっそり使う獣道を行かなければならない。当然のことながら、そのような道とも言えない道は、雑草や藪で覆われていて僅かに踏み痕で人が行き来しているのが分かるだけであり、健脚な者でない限り行き来には厳しいものがある。ましてや体調を崩している今のパトリツィアとラファエルには、なおのこときつい行程だ。だが、国境検問所を通るルートはどうしても使えない。
ナディーンとゲオルグは、それぞれラファエルとパトリツィアを背負い、街道から少し離れた森の中へ向かった。その中でうらぶれた木こり小屋を見つけ、中でパトリツィアとラファエルを休ませた。
2日後、パトリツィア達の具合はかなりよくなったが、まだ万全の状態ではなかった。だからナディーンとゲオルグは、2人にもう少し休んでもらいたかったが、パトリツィアが出発を強硬に主張して一行は木こり小屋を去ることになった。
「お嬢様達には、もう少し休んでいただきたかったのですが」
「いえ、もう出発しましょう。この小屋は相当古びているけど、置かれている道具には埃が積もっていないわ。木こりや迷い人が来て私達を見たら、まずいでしょう?」
「それもそうですが……」
「それよりここを出たら、その口調を変えないといけないわね」
「お嬢様もですよ」
「僕は、小屋を出たらお嬢様じゃなくなるよ」
「その調子です」
4人だけの空間では、本音を出して話せたが、1歩でも小屋から外へ出たら、どこで誰がパトリツィアとラファエルの正体を見破るか分からない。束の間の団欒だった。
4人は、森を出て元の街道に戻った。道ならぬ道を行くよりは、舗装されている街道のほうが歩きやすく、体力を温存できるので、ギリギリまで街道を使うことにしたのだ。
一行がしばらく歩いて行くと、遠くのほうに街道の真ん中で斜めに止まっている商人の荷馬車が見えた。道を塞いでいるような形なので、かなり不自然だ。その周りで争う人々の姿が見え、剣戟の音が続き、その中で1、2度銃声も聞こえた。
クレーベ王国では許可がない限り、一般人の銃の保有が許されていないので、銃声は盗賊のものだろう。不法に取引されている銃と銃弾は高いので、銃は脅しに使ったようだ。
ナディーンは、パトリツィアとラファエルを道端の茂みの中に隠れさせた。
「何やら物騒です。お二人ともこの木の影に隠れてください」
「ねえ、ナディ……キアラ、あの人達、襲われているんじゃない?」
「そうだとしても、私達にできることはありません。ここで静かに隠れていてください」
「そんな……! 見殺しにするなんて!」
「仕方ありません」
そんなやり取りをしている間にも、商人の護衛達は劣勢になっていた。荷馬車の前に少女とその父と思われる男性が、とうとう盗賊に引っ立てられて銃を突きつけられると、護衛達は動きを止めた。
21
あなたにおすすめの小説
幼馴染と夫の衝撃告白に号泣「僕たちは愛し合っている」王子兄弟の関係に私の入る隙間がない!
佐藤 美奈
恋愛
「僕たちは愛し合っているんだ!」
突然、夫に言われた。アメリアは第一子を出産したばかりなのに……。
アメリア公爵令嬢はレオナルド王太子と結婚して、アメリアは王太子妃になった。
アメリアの幼馴染のウィリアム。アメリアの夫はレオナルド。二人は兄弟王子。
二人は、仲が良い兄弟だと思っていたけど予想以上だった。二人の親密さに、私は入る隙間がなさそうだと思っていたら本当になかったなんて……。
結婚したけど夫の不倫が発覚して兄に相談した。相手は親友で2児の母に慰謝料を請求した。
佐藤 美奈
恋愛
伯爵令嬢のアメリアは幼馴染のジェームズと結婚して公爵夫人になった。
結婚して半年が経過したよく晴れたある日、アメリアはジェームズとのすれ違いの生活に悩んでいた。そんな時、机の脇に置き忘れたような手紙を発見して中身を確かめた。
アメリアは手紙を読んで衝撃を受けた。夫のジェームズは不倫をしていた。しかも相手はアメリアの親しい友人のエリー。彼女は既婚者で2児の母でもある。ジェームズの不倫相手は他にもいました。
アメリアは信頼する兄のニコラスの元を訪ね相談して意見を求めた。
夫「お前は価値がない女だ。太った姿を見るだけで吐き気がする」若い彼女と再婚するから妻に出て行け!
佐藤 美奈
恋愛
華やかな舞踏会から帰宅した公爵夫人ジェシカは、幼馴染の夫ハリーから突然の宣告を受ける。
「お前は価値のない女だ。太った姿を見るだけで不快だ!」
冷酷な言葉は、長年連れ添った夫の口から発せられたとは思えないほど鋭く、ジェシカの胸に突き刺さる。
さらにハリーは、若い恋人ローラとの再婚を一方的に告げ、ジェシカに屋敷から出ていくよう迫る。
優しかった夫の変貌に、ジェシカは言葉を失い、ただ立ち尽くす。
「本当に僕の子供なのか検査して調べたい」子供と顔が似てないと責められ離婚と多額の慰謝料を請求された。
佐藤 美奈
恋愛
ソフィア伯爵令嬢は、公爵位を継いだ恋人で幼馴染のジャックと結婚して公爵夫人になった。何一つ不自由のない環境で誰もが羨むような生活をして、二人の子供に恵まれて幸福の絶頂期でもあった。
「長男は僕に似てるけど、次男の顔は全く似てないから病院で検査したい」
ある日、ジャックからそう言われてソフィアは、時間が止まったような気持ちで精神的な打撃を受けた。すぐに返す言葉が出てこなかった。この出来事がきっかけで仲睦まじい夫婦にひびが入り崩れ出していく。
最近彼氏の様子がおかしい!私を溺愛し大切にしてくれる幼馴染の彼氏が急に冷たくなった衝撃の理由。
佐藤 美奈
恋愛
ソフィア・フランチェスカ男爵令嬢はロナウド・オスバッカス子爵令息に結婚を申し込まれた。
幼馴染で恋人の二人は学園を卒業したら夫婦になる永遠の愛を誓う。超名門校のフォージャー学園に入学し恋愛と楽しい学園生活を送っていたが、学年が上がると愛する彼女の様子がおかしい事に気がつきました。
一緒に下校している時ロナウドにはソフィアが不安そうな顔をしているように見えて、心配そうな視線を向けて話しかけた。
ソフィアは彼を心配させないように無理に笑顔を作って、何でもないと答えますが本当は学園の経営者である理事長の娘アイリーン・クロフォード公爵令嬢に精神的に追い詰められていた。
私を大切にしなかった貴方が、なぜ今さら許されると思ったの?
佐藤 美奈
恋愛
財力に乏しい貴族の家柄の娘エリザベート・フェルナンドは、ハリントン伯爵家の嫡男ヴィクトルとの婚約に胸をときめかせていた。
母シャーロット・フェルナンドの微笑みに祝福を感じながらも、その奥に隠された思惑を理解することはできなかった。
やがて訪れるフェルナンド家とハリントン家の正式な顔合わせの席。その場で起こる残酷な出来事を、エリザベートはまだ知る由もなかった。
魔法とファンタジーの要素が少し漂う日常の中で、周りはほのぼのとした雰囲気に包まれていた。
腹が立つ相手はみんなざまぁ!
上流階級の名家が没落。皇帝、皇后、イケメン皇太子、生意気な態度の皇女に仕返しだ! 貧乏な男爵家の力を思い知れ!
真の姿はクロイツベルク陛下、神聖なる至高の存在。
婚約した幼馴染の彼と妹がベッドで寝てた。婚約破棄は嫌だと泣き叫んで復縁をしつこく迫る。
佐藤 美奈
恋愛
伯爵令嬢のオリビアは幼馴染と婚約して限りない喜びに満ちていました。相手はアルフィ皇太子殿下です。二人は心から幸福を感じている。
しかし、オリビアが聖女に選ばれてから会える時間が減っていく。それに対してアルフィは不満でした。オリビアも彼といる時間を大切にしたいと言う思いでしたが、心にすれ違いを生じてしまう。
そんな時、オリビアは過密スケジュールで約束していたデートを直前で取り消してしまい、アルフィと喧嘩になる。気を取り直して再びアルフィに謝りに行きますが……
彼女よりも幼馴染を溺愛して優先の彼と結婚するか悩む
佐藤 美奈
恋愛
公爵家の広大な庭園。その奥まった一角に佇む白いガゼボで、私はひとり思い悩んでいた。
私の名はニーナ・フォン・ローゼンベルク。名門ローゼンベルク家の令嬢として、若き騎士アンドレ・フォン・ヴァルシュタインとの婚約がすでに決まっている。けれど、その婚約に心からの喜びを感じることができずにいた。
理由はただ一つ。彼の幼馴染であるキャンディ・フォン・リエーヌ子爵令嬢の存在。
アンドレは、彼女がすべてであるかのように振る舞い、いついかなる時も彼女の望みを最優先にする。婚約者である私の気持ちなど、まるで見えていないかのように。
そして、アンドレはようやく自分の至らなさに気づくこととなった。
失われたニーナの心を取り戻すため、彼は様々なイベントであらゆる方法を試みることを決意する。その思いは、ただ一つ、彼女の笑顔を再び見ることに他ならなかった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる