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第1章 ギルド受付嬢はキューピッド
第2話 ギルド受付令嬢は純愛を見た!
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ゴリラ獣人の綺羅綺羅・瑚莉・走死走愛ちゃんが言う『あのクエスト』は、小さくて非力なハムくんでもアシストできるクエストのこと。
その中でも綺羅綺羅ちゃんがよくハムくんと一緒に組むクエストは、ねずみ魔獣退治だ。まず、ねずみ魔獣の巣の入口でハムくんが花火魔法を展開させ、驚いたねずみ魔獣を別の出口へ追いやる。出てきたねずみ魔獣を綺羅綺羅ちゃんが踏みつぶす。綺羅綺羅ちゃんの魔法で攻撃してもいいんだろうけど、弱いねずみ魔獣に上級魔法を使うのはもったいない。
ねずみ魔獣は他の魔獣と違って攻撃能力はほとんどないけど、繁殖力と食欲が旺盛で何でもかじってしまうし、疫病も媒介する。しかも普通のねずみよりも長生きでラットすら凌ぐ大きさで人間並みの寿命がある。
だからねずみ魔獣が爆発的に増えてしまう前に叩く必要がある。獣人族は魔法を使えるので、激増したねずみ魔獣を一気に退治できるが、魔法を使えない人族には手に負えない。だから、この手のクエストは絶えないけど、あまり報酬がよくないので、冒険者たちには人気がない。
綺羅綺羅ちゃんは、身体能力だけじゃなくて攻撃魔法もすごくて、本当はこんなチンケなねずみ魔獣退治じゃなくてもっとビッグなクエストでじゃんじゃん稼げるはず。実際、ハムくんがいない時には綺羅綺羅ちゃんは難易度の高いクエストを請け負っている。
「クック、クックックック、ポッポッポ!」
『今日もネズミ魔獣退治クエスト、ありますよ!』と言ったら、綺羅綺羅ちゃんは真っ黒な顔をぱぁっと明るくしてハムくんに話しかけた。
「ハムくん、今日もねずみ魔獣退治クエストがあるって」
ハムくんが返事するよりも早くラクダ獣人のラクさんがちょっかいを出してきた。いつものんびりなのに、こんなときだけ行動が早いってどういうことよ?!
「へへん、ねずみ同士で共食いか?」
「俺はねずみ魔獣じゃない! ハムスター獣人だ!」
「同じようなもんだろ」
「砂漠で荷物運んでろ!」
「俺は荷運びじゃない!」
「それがお前のクエストだ!」
「何言ってやがる!」
ハムくんがラクさんの脚に噛みついた。
「おい! 痛えじゃないか! 何しやがる!」
ラクさんはブンブン脚を振り回してハムくんを振り落とそうとした。
「離せ、コラ! ウワッ!?」
ゴッと大きな音がしてラクさんがまた吹っ飛んだ。
そんなこともあろうかと思ってメイド服のエプロンを変えた後にレインコートを着込んだので、ラクさんのつば攻撃は避けられた。でも受付はラクさんの臭いよだれまみれになっている。また掃除がぁ~(泣)
ハムくんは、ラクさんが吹っ飛ぶ前に救出されていつの間にか綺羅綺羅ちゃんの胸の中に収められていた。綺羅綺羅ちゃんは真っ黒な頬をほんのり赤く染めてうっとりしている。
「ブホッ、ブホッ♡」
「う、うげっ?! 離せ!」
その間にも綺羅綺羅ちゃんはハムくんに頬をすり寄せながらクエストに誘っている。
「おえっ、やめろ!」
「いけずぅ~、そんなこと言わないで。ねずみ魔獣退治一緒にやろうよ」
「それよりここから降ろせ!」
ハムくんは、短い手足をブンブン振り回して綺羅綺羅ちゃんの硬い筋肉質な胸をポカスカ叩いた。
「いやん、乙女の胸を触るなんて……責任とってくれる?」
「うえっ?! 何言ってるんだ。お前の胸なんてないも同然だろ?!」
「ひどい……」
綺羅綺羅ちゃんは、悲しそうにそっとハムくんを床に下ろした。ハムくんは、たった今、全世界の貧乳女性の敵となった! ま、爆乳(鳩胸じゃないよ)のわたしは関係ないけどね。
綺羅綺羅ちゃんに吹っ飛ばされたラクさんがようやく起き上がってきて、ハムくんに忠告してきた。ラクさんはハムくんにケチをつけて綺羅綺羅ちゃんにいつも吹っ飛ばされてるのになぜか彼女の味方をすることが多い。
「おい、ハム、乙女心が分からない奴はもてないぞ」
「ポッポッポ!」
その通り! ラクさんもたまにはいいこと言うじゃん!
「ふーん、じゃあ、おまえが行って来れば? 俺はビッグなクエストを請け負うぜ」
「俺はねずみ魔獣の巣穴に入れないし、もっと稼ぎたいから遠慮するよ」
「ハハーン、チンケなクエストを俺に押し付けようってか?!」
またハムくんとラクさんの口論になりそうだ。綺羅綺羅ちゃんも不安そうに2人を見ていたけど、口を出した。
「ねぇ、ハムくん、ラクさん、喧嘩はやめようよ。タオベちゃんも困ってるよ」
「「お、おう……」」
ハムくんとラクさんが渋々口論をやめると、綺羅綺羅ちゃんはハムくんを再び説得し始めた。
「ねえ、ハムくん。このクエストの報酬は少ないけど、誰かがやってくれないと困る人たちがいるのよ。その人たちにとってこのクエストを引き受けてくれる冒険者はヒーローみたいなものなの」
「ふーん、ヒーローかぁ……」
ハムくんは、あごに手を当ててまんざらでもない様子だ。
「そうよ。ねずみ魔獣に困っている人たちを助けてくれる? 私も大きすぎてねずみ魔獣の巣穴に罠を張れないのよ」
「ゴ、ゴリラがそんな顔して頼んだってちっともかわいくないぞ!」
どうやらハムくんもまんざらでもない様子。その証拠に耳が赤くなっている。
「お願い、ハムくん」
「うーん、しょうがないなぁ。助けてやるか」
こんな風にゴリラ、もとい綺羅綺羅ちゃんはいつもハムくんを立てている。
くぅーっ、健気!
なのにハムくんはそこらじゅうで女に声をかけてるのよね。しかも綺羅綺羅ちゃんと真逆なタイプ、わたしみたいにちっちゃくてかわいくて女の子っぽい子ばっかりナンパしてる。
ここは名物鳩、じゃなくて名物ギルド受付嬢のわたしが綺羅綺羅ちゃんの純愛のために一肌脱ぎますか!
あ、『脱ぐ』という言葉に期待した不埒な皆様、期待しても無駄よ! ここは清廉潔白なR15までの世界なの。メイド服は脱がないわよ!
それから、わたしが野次馬根性でお節介を焼くんだと思ったアナタ、大間違いよ!
実はギルドには秘密のミッションがあるのだ。
ババーン! 名付けて『キューピッド・ミッション』!
人族も獣人族も少子高齢化でギルドに登録する冒険者はどんどん減ってきている。なのに魔獣はバコスカやりまくって子供を増やすから、エサが足りなくなって人族や獣人族の集落を襲う。
そこでギルドがキューピッド役を買って人族と獣人族の婚姻率を上げて次世代を増やそうというわけ。結婚しなくても子供はできるけど、結婚していないカップルが子供を作らずに別れる確率は結構高い。
特に冒険者たちはプライドが高くてひねくれ者が多いから、表立って仲介しようとすると拒絶されてしまう。そこで、わたしたちギルド受付嬢が暗躍、じゃなくて活躍する。
晴れて2人が結婚したら、ギルドから高級ワインがプレゼントされる。それを飲むと一晩中ヤってヤってヤりまくらざるをえなくなるほど発情する。
たまに新郎新婦が親にあげちゃって歳の離れたきょうだいができちゃうこともあるけど、要は子供が生まれれば問題なし。ギルドからは出産祝いで親世帯と子世帯の両方にまたワインをプレゼントして子供を仕込んでもらう。
今回はハムくんと綺羅綺羅ちゃんをくっつけて子供を仕込んでもらうまで頑張るのだ!
え、ハムスターがどうやってゴリラを抱くか? そんなヤボな質問しないでね。
その中でも綺羅綺羅ちゃんがよくハムくんと一緒に組むクエストは、ねずみ魔獣退治だ。まず、ねずみ魔獣の巣の入口でハムくんが花火魔法を展開させ、驚いたねずみ魔獣を別の出口へ追いやる。出てきたねずみ魔獣を綺羅綺羅ちゃんが踏みつぶす。綺羅綺羅ちゃんの魔法で攻撃してもいいんだろうけど、弱いねずみ魔獣に上級魔法を使うのはもったいない。
ねずみ魔獣は他の魔獣と違って攻撃能力はほとんどないけど、繁殖力と食欲が旺盛で何でもかじってしまうし、疫病も媒介する。しかも普通のねずみよりも長生きでラットすら凌ぐ大きさで人間並みの寿命がある。
だからねずみ魔獣が爆発的に増えてしまう前に叩く必要がある。獣人族は魔法を使えるので、激増したねずみ魔獣を一気に退治できるが、魔法を使えない人族には手に負えない。だから、この手のクエストは絶えないけど、あまり報酬がよくないので、冒険者たちには人気がない。
綺羅綺羅ちゃんは、身体能力だけじゃなくて攻撃魔法もすごくて、本当はこんなチンケなねずみ魔獣退治じゃなくてもっとビッグなクエストでじゃんじゃん稼げるはず。実際、ハムくんがいない時には綺羅綺羅ちゃんは難易度の高いクエストを請け負っている。
「クック、クックックック、ポッポッポ!」
『今日もネズミ魔獣退治クエスト、ありますよ!』と言ったら、綺羅綺羅ちゃんは真っ黒な顔をぱぁっと明るくしてハムくんに話しかけた。
「ハムくん、今日もねずみ魔獣退治クエストがあるって」
ハムくんが返事するよりも早くラクダ獣人のラクさんがちょっかいを出してきた。いつものんびりなのに、こんなときだけ行動が早いってどういうことよ?!
「へへん、ねずみ同士で共食いか?」
「俺はねずみ魔獣じゃない! ハムスター獣人だ!」
「同じようなもんだろ」
「砂漠で荷物運んでろ!」
「俺は荷運びじゃない!」
「それがお前のクエストだ!」
「何言ってやがる!」
ハムくんがラクさんの脚に噛みついた。
「おい! 痛えじゃないか! 何しやがる!」
ラクさんはブンブン脚を振り回してハムくんを振り落とそうとした。
「離せ、コラ! ウワッ!?」
ゴッと大きな音がしてラクさんがまた吹っ飛んだ。
そんなこともあろうかと思ってメイド服のエプロンを変えた後にレインコートを着込んだので、ラクさんのつば攻撃は避けられた。でも受付はラクさんの臭いよだれまみれになっている。また掃除がぁ~(泣)
ハムくんは、ラクさんが吹っ飛ぶ前に救出されていつの間にか綺羅綺羅ちゃんの胸の中に収められていた。綺羅綺羅ちゃんは真っ黒な頬をほんのり赤く染めてうっとりしている。
「ブホッ、ブホッ♡」
「う、うげっ?! 離せ!」
その間にも綺羅綺羅ちゃんはハムくんに頬をすり寄せながらクエストに誘っている。
「おえっ、やめろ!」
「いけずぅ~、そんなこと言わないで。ねずみ魔獣退治一緒にやろうよ」
「それよりここから降ろせ!」
ハムくんは、短い手足をブンブン振り回して綺羅綺羅ちゃんの硬い筋肉質な胸をポカスカ叩いた。
「いやん、乙女の胸を触るなんて……責任とってくれる?」
「うえっ?! 何言ってるんだ。お前の胸なんてないも同然だろ?!」
「ひどい……」
綺羅綺羅ちゃんは、悲しそうにそっとハムくんを床に下ろした。ハムくんは、たった今、全世界の貧乳女性の敵となった! ま、爆乳(鳩胸じゃないよ)のわたしは関係ないけどね。
綺羅綺羅ちゃんに吹っ飛ばされたラクさんがようやく起き上がってきて、ハムくんに忠告してきた。ラクさんはハムくんにケチをつけて綺羅綺羅ちゃんにいつも吹っ飛ばされてるのになぜか彼女の味方をすることが多い。
「おい、ハム、乙女心が分からない奴はもてないぞ」
「ポッポッポ!」
その通り! ラクさんもたまにはいいこと言うじゃん!
「ふーん、じゃあ、おまえが行って来れば? 俺はビッグなクエストを請け負うぜ」
「俺はねずみ魔獣の巣穴に入れないし、もっと稼ぎたいから遠慮するよ」
「ハハーン、チンケなクエストを俺に押し付けようってか?!」
またハムくんとラクさんの口論になりそうだ。綺羅綺羅ちゃんも不安そうに2人を見ていたけど、口を出した。
「ねぇ、ハムくん、ラクさん、喧嘩はやめようよ。タオベちゃんも困ってるよ」
「「お、おう……」」
ハムくんとラクさんが渋々口論をやめると、綺羅綺羅ちゃんはハムくんを再び説得し始めた。
「ねえ、ハムくん。このクエストの報酬は少ないけど、誰かがやってくれないと困る人たちがいるのよ。その人たちにとってこのクエストを引き受けてくれる冒険者はヒーローみたいなものなの」
「ふーん、ヒーローかぁ……」
ハムくんは、あごに手を当ててまんざらでもない様子だ。
「そうよ。ねずみ魔獣に困っている人たちを助けてくれる? 私も大きすぎてねずみ魔獣の巣穴に罠を張れないのよ」
「ゴ、ゴリラがそんな顔して頼んだってちっともかわいくないぞ!」
どうやらハムくんもまんざらでもない様子。その証拠に耳が赤くなっている。
「お願い、ハムくん」
「うーん、しょうがないなぁ。助けてやるか」
こんな風にゴリラ、もとい綺羅綺羅ちゃんはいつもハムくんを立てている。
くぅーっ、健気!
なのにハムくんはそこらじゅうで女に声をかけてるのよね。しかも綺羅綺羅ちゃんと真逆なタイプ、わたしみたいにちっちゃくてかわいくて女の子っぽい子ばっかりナンパしてる。
ここは名物鳩、じゃなくて名物ギルド受付嬢のわたしが綺羅綺羅ちゃんの純愛のために一肌脱ぎますか!
あ、『脱ぐ』という言葉に期待した不埒な皆様、期待しても無駄よ! ここは清廉潔白なR15までの世界なの。メイド服は脱がないわよ!
それから、わたしが野次馬根性でお節介を焼くんだと思ったアナタ、大間違いよ!
実はギルドには秘密のミッションがあるのだ。
ババーン! 名付けて『キューピッド・ミッション』!
人族も獣人族も少子高齢化でギルドに登録する冒険者はどんどん減ってきている。なのに魔獣はバコスカやりまくって子供を増やすから、エサが足りなくなって人族や獣人族の集落を襲う。
そこでギルドがキューピッド役を買って人族と獣人族の婚姻率を上げて次世代を増やそうというわけ。結婚しなくても子供はできるけど、結婚していないカップルが子供を作らずに別れる確率は結構高い。
特に冒険者たちはプライドが高くてひねくれ者が多いから、表立って仲介しようとすると拒絶されてしまう。そこで、わたしたちギルド受付嬢が暗躍、じゃなくて活躍する。
晴れて2人が結婚したら、ギルドから高級ワインがプレゼントされる。それを飲むと一晩中ヤってヤってヤりまくらざるをえなくなるほど発情する。
たまに新郎新婦が親にあげちゃって歳の離れたきょうだいができちゃうこともあるけど、要は子供が生まれれば問題なし。ギルドからは出産祝いで親世帯と子世帯の両方にまたワインをプレゼントして子供を仕込んでもらう。
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