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第2章
017.破裂寸前のハムスター
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「――――とまぁ、こんなふうに集中すれば思い浮かんだものが形になるんだ」
「わぁ……!凄い!煌司君ってこんなファンタジーな技術使いこなしてるんですね!思わず見惚れちゃいました!」
――――それはこの世界に新たな仲間が加わってから暫く経ってのこと。
ともに過ごす仲間として瑠海さんが不思議な死後の世界に滞在するようになってから、俺はこの世界最大の不思議である創造をレクチャーしていた。
イメージを形にする、まさに魔法のような現象。現世のような物質界では決してこのような人間離れした技などできないだろう。虚ろのようなこの世界。物質などなくイメージや想いの力がすべてのこの世界においてこの技は大いに役立っていた。
最初は自身の服を創るのに精一杯だったこの俺も、今では腕時計でさえスムーズに出せるようになった。
単純な構成で小さな物なら何だって出せるような気がする。おそらく100均にあるものなら大抵のものはいけるだろう。くそう、現実でこれができたなら店を出して一財産築けたというのに……。
けれど褒められるのは悪くない。
なんだかここ暫く研鑽してきた努力が報われるような気がして、俺も若干鼻高になりながらレクチャーを続けていく。
「それじゃあ瑠海さんもなにか好きなの出してみて」
「私も!?できるでしょうか……」
「大丈夫。最初は思い入れのあるものなら簡単だから。例えば……そう。服とか」
「? なんでそこで服を?」
「…………」
不意に出てしまった言葉を問い返されて俺は思わず目を逸らす。
さすがに全裸でこの世界に来て必要に迫られただなんて言えない。しかも指摘されるまで気づかなかった上全裸で走ったなんて末代までの恥だ。
「こう、でしょうか?んんんん~!」
そうしている間にも始まる瑠海さんの実践。
自らの胸元に手を掲げ、ろくろを回すように手を動かすも中々思うようにいっていないようだ。
唸る声が大きくなるばかりで一向に形にならない手元。次第に体力が尽きたのか一気に脱力するように肩の力が抜けていく。
「ぷはぁっ! どうでしょう!できましたか!?」
「残念ながら……」
残念ながら失敗だ。手元を見るとプスプスと白い煙が上がるだけで何も形になっていない。
さすがにぶっつけ本番では、服を求める俺のようによっぽど追い込まれていないと難しいのかも。
「ん~、やっぱり場所が悪いのかもしれません」
「場所?そんなのどこでも変わらないだろ」
自己分析した彼女がはじき出した失敗の原因が場所だということに俺は疑問の声を上げる。
そんなのこの世界、どこに行っても変わりないだろうに。どこまでも続く黄金の草原。多少ここらは俺が出したもので充実してきたものの、それでも大した差などない。
まさか現実じゃないと集中できないとか?そもそも現実でこれってできるのか?
そんなことを思いながら向かい正面に座っていた彼女が動き出すのを見守っていると、おもむろに俺の隣に腰を下ろしてきた。
まさに肩が触れるくらい近くに座る瑠海さん。俺が顔を向けると彼女も視線を交わしてくる。
まるでここが正解だと言うような自信満々の顔。そんな彼女に、俺はそっと腰を浮かせて見せた。
「…………」
「! …………」
俺が腰を上げて少し距離を取ると、彼女はすかさず距離を詰める。
「…………」
「…………!!」
続いて大きく距離を引き離してみると、目にも止まらぬ速さで近づいてくる。
無言の攻防。
まさにいたちごっこ。これは間違いない。俺の隣を狙っているのか。
「……そこでいいのか?」
「ううん、ここがいいんです。あなたの隣が私の居たい場所ですから」
……それは、どういう意味で言っているのだろうか。
まっすぐ目を見て言われる言葉に俺は真意を測りかねる。
いかんせんそういった経験がなさすぎる。こういう時女性はどういう意味合いで言っているのか俺にはわからない。
……そうだ!こういう時は同性の仲間に頼ればいいんだ!
正しく妙案を思いついたような勢いで目当ての人物を見つけるべく辺りを探すと、その人物は案外近くに居ることに気がついた。
それは真後ろ。その人物はいつか出してくれた毛布をまるで忍者の隠れ蓑術のようにしているが、何の変哲もない茶色の毛布のせいで逆に目立っている。
脇から顔を出してこちらの様子を伺いながら頬を膨らませているが、隠れてるつもりなのか?
「なぁ、蒼月」
「!! ……………」
「いやバレてるからな。それ隠れてるつもりなのか?」
俺の呼びかけにより慌てて頭を引っ込めた彼女だったが再三の呼びかけによりようやく毛布を片付け始めた。
まるで何事も無かったかのように口笛を吹きながら近づいて来た彼女は俺の前に立ってわざとらしく驚いて見せる
「き、奇遇だね煌司君!どうしたのこんなところで!」
「奇遇も何も、お前ずっと遠巻きに見てたんじゃないか。逆にどうした」
更にいえばここは俺の定位置だ。逆に何故彼女はあんな忍者まがいのことをしていたんだ。
そう問いかけた途端、その笑顔が一転してまたもさっきのような頬を膨らますハムスターへと変貌していく。
「も~!煌司君が瑠海さんにデレデレしっぱなしだから変な気起こさないように見張ってたんだよっ!」
「変な気って……起こすわけ無いだろ」
「起こすよ~!煌司君のバカッ!変態!鈍感っ!全裸で迫ってきた中二病!」
「暴言のバーゲンセール!?」
言われたい放題だけど大体あってるから言い返すこともできない!
でも全裸なのは事故だ!俺も気づかなかったのだから不可抗力だ!!
まさに破裂寸前のハムスター。頬を限界まで膨らませて遺憾の意を表明している彼女を宥めていると、ふとチョンチョンと肩を突かれていることに気づく。
相手は言うまでもなく瑠海さん。彼女は俺と目を合わせながらニコッと微笑まれる。
「私はそんな変態な煌司君でも受け入れられますよ?」
「……ありがとう瑠海さん。でも言うタイミングとしては最悪かな」
このタイミングでその言葉はね、火に油っていうんだよ。
確信犯のように投入してくる瑠海さんの言葉に更に憤慨してくる蒼月。結局彼女の怒りが収まるのは、瑠海さんの手に煙ではなくぬいぐるみがしっかりと握られるようになる頃であった。
「わぁ……!凄い!煌司君ってこんなファンタジーな技術使いこなしてるんですね!思わず見惚れちゃいました!」
――――それはこの世界に新たな仲間が加わってから暫く経ってのこと。
ともに過ごす仲間として瑠海さんが不思議な死後の世界に滞在するようになってから、俺はこの世界最大の不思議である創造をレクチャーしていた。
イメージを形にする、まさに魔法のような現象。現世のような物質界では決してこのような人間離れした技などできないだろう。虚ろのようなこの世界。物質などなくイメージや想いの力がすべてのこの世界においてこの技は大いに役立っていた。
最初は自身の服を創るのに精一杯だったこの俺も、今では腕時計でさえスムーズに出せるようになった。
単純な構成で小さな物なら何だって出せるような気がする。おそらく100均にあるものなら大抵のものはいけるだろう。くそう、現実でこれができたなら店を出して一財産築けたというのに……。
けれど褒められるのは悪くない。
なんだかここ暫く研鑽してきた努力が報われるような気がして、俺も若干鼻高になりながらレクチャーを続けていく。
「それじゃあ瑠海さんもなにか好きなの出してみて」
「私も!?できるでしょうか……」
「大丈夫。最初は思い入れのあるものなら簡単だから。例えば……そう。服とか」
「? なんでそこで服を?」
「…………」
不意に出てしまった言葉を問い返されて俺は思わず目を逸らす。
さすがに全裸でこの世界に来て必要に迫られただなんて言えない。しかも指摘されるまで気づかなかった上全裸で走ったなんて末代までの恥だ。
「こう、でしょうか?んんんん~!」
そうしている間にも始まる瑠海さんの実践。
自らの胸元に手を掲げ、ろくろを回すように手を動かすも中々思うようにいっていないようだ。
唸る声が大きくなるばかりで一向に形にならない手元。次第に体力が尽きたのか一気に脱力するように肩の力が抜けていく。
「ぷはぁっ! どうでしょう!できましたか!?」
「残念ながら……」
残念ながら失敗だ。手元を見るとプスプスと白い煙が上がるだけで何も形になっていない。
さすがにぶっつけ本番では、服を求める俺のようによっぽど追い込まれていないと難しいのかも。
「ん~、やっぱり場所が悪いのかもしれません」
「場所?そんなのどこでも変わらないだろ」
自己分析した彼女がはじき出した失敗の原因が場所だということに俺は疑問の声を上げる。
そんなのこの世界、どこに行っても変わりないだろうに。どこまでも続く黄金の草原。多少ここらは俺が出したもので充実してきたものの、それでも大した差などない。
まさか現実じゃないと集中できないとか?そもそも現実でこれってできるのか?
そんなことを思いながら向かい正面に座っていた彼女が動き出すのを見守っていると、おもむろに俺の隣に腰を下ろしてきた。
まさに肩が触れるくらい近くに座る瑠海さん。俺が顔を向けると彼女も視線を交わしてくる。
まるでここが正解だと言うような自信満々の顔。そんな彼女に、俺はそっと腰を浮かせて見せた。
「…………」
「! …………」
俺が腰を上げて少し距離を取ると、彼女はすかさず距離を詰める。
「…………」
「…………!!」
続いて大きく距離を引き離してみると、目にも止まらぬ速さで近づいてくる。
無言の攻防。
まさにいたちごっこ。これは間違いない。俺の隣を狙っているのか。
「……そこでいいのか?」
「ううん、ここがいいんです。あなたの隣が私の居たい場所ですから」
……それは、どういう意味で言っているのだろうか。
まっすぐ目を見て言われる言葉に俺は真意を測りかねる。
いかんせんそういった経験がなさすぎる。こういう時女性はどういう意味合いで言っているのか俺にはわからない。
……そうだ!こういう時は同性の仲間に頼ればいいんだ!
正しく妙案を思いついたような勢いで目当ての人物を見つけるべく辺りを探すと、その人物は案外近くに居ることに気がついた。
それは真後ろ。その人物はいつか出してくれた毛布をまるで忍者の隠れ蓑術のようにしているが、何の変哲もない茶色の毛布のせいで逆に目立っている。
脇から顔を出してこちらの様子を伺いながら頬を膨らませているが、隠れてるつもりなのか?
「なぁ、蒼月」
「!! ……………」
「いやバレてるからな。それ隠れてるつもりなのか?」
俺の呼びかけにより慌てて頭を引っ込めた彼女だったが再三の呼びかけによりようやく毛布を片付け始めた。
まるで何事も無かったかのように口笛を吹きながら近づいて来た彼女は俺の前に立ってわざとらしく驚いて見せる
「き、奇遇だね煌司君!どうしたのこんなところで!」
「奇遇も何も、お前ずっと遠巻きに見てたんじゃないか。逆にどうした」
更にいえばここは俺の定位置だ。逆に何故彼女はあんな忍者まがいのことをしていたんだ。
そう問いかけた途端、その笑顔が一転してまたもさっきのような頬を膨らますハムスターへと変貌していく。
「も~!煌司君が瑠海さんにデレデレしっぱなしだから変な気起こさないように見張ってたんだよっ!」
「変な気って……起こすわけ無いだろ」
「起こすよ~!煌司君のバカッ!変態!鈍感っ!全裸で迫ってきた中二病!」
「暴言のバーゲンセール!?」
言われたい放題だけど大体あってるから言い返すこともできない!
でも全裸なのは事故だ!俺も気づかなかったのだから不可抗力だ!!
まさに破裂寸前のハムスター。頬を限界まで膨らませて遺憾の意を表明している彼女を宥めていると、ふとチョンチョンと肩を突かれていることに気づく。
相手は言うまでもなく瑠海さん。彼女は俺と目を合わせながらニコッと微笑まれる。
「私はそんな変態な煌司君でも受け入れられますよ?」
「……ありがとう瑠海さん。でも言うタイミングとしては最悪かな」
このタイミングでその言葉はね、火に油っていうんだよ。
確信犯のように投入してくる瑠海さんの言葉に更に憤慨してくる蒼月。結局彼女の怒りが収まるのは、瑠海さんの手に煙ではなくぬいぐるみがしっかりと握られるようになる頃であった。
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