魔女の剣

アーチ

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第二十一話 季秋の訪れ、秋の死期2

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 楓は伏倉と尋常に斬り合うつもりはなかった。一見して自分より技量に勝るこの魔女とまともに斬り合えば、明らかにこちらが遅れをとる。
 ならば先手必勝。不条理な一刀にてその命を奪う。小鴉の陽炎すらを打ち破る楓の魔技に気づかれていない今こそが、勝機であった。

 魔技一之太刀。この一刀で、迅速に勝負を決める。

 楓の動作のほとんどが幻惑であった。わざと小鴉を想像させる構えを見せ、伏倉を不審がらせ押しとどめる。加えて、刀身を背後に隠すような右脇構えを利用して、刀身に集まるマナをギリギリまで気づかせないようにしていた。今夜魔のおぞましいマナが森の中を渦巻いているのは楓の戦術の追い風となっていた。これでは、楓の刀身に集まるマナにそう簡単には気づけないだろう。

 先ほどの挑発的な言動も、伏倉の不審を煽って一気に間合いを詰めさせないようにするためのものだった。
 魔技一之太刀は受けることが不可能な必殺の剣であるが、万能の必勝剣ではない。軌道を見切ることが出きれば、躱すことができるのだ。

 しかし一之太刀は、刀身に集めたマナを斬り下ろしと共に解放する必然上、集まったマナの多寡に応じて殺傷圏内が広がるという特性を持っていた。つまりマナを集めれば集める程、刀の刃尺を超えた範囲を射程距離に収めることが出きるのだ。

 距離が開けば開くほど、剣撃が描く軌道は広く大きくなり躱すことが困難となる。通常刀の刃尺は二尺から大きくても四尺ほど。そこから殺傷圏内である物打ち所が描く弧は、刃尺よりも明らかに小さい。その程度なら、伏倉は見切って躱すだろう。しかしそれを超えればどうか。伏倉といえど、見切るのは困難であろう。

 更に、脇構えからの切り上げをやや薙ぎ払い気味になるように修正すれば、一之太刀の軌道を見切っても躱すことは不可能となるだろう。
 伏倉が警戒しながら、徐々に近づいてくる。これ以上近づかれると、一之太刀の見えない殺傷圏内を把握され避けられる可能性があった。しかしまだ、刀身に十分なマナが集まっていない。まだ、伏倉のいる距離は殺傷圏内ではない。

「……」

 伏倉は、何か剣呑なものを感じ取ったのか、一度詰めた距離を再度開くように後ろに下がった。多くの魔女を屠った伏倉の勘が、楓が身命を託した技を繰り出そうとしていると告げたのだろう。そのため距離を取った。未知のものにうかつに近づくのは危険だと判断するのは、実に正しい。しかし、楓の剣にとってその判断は、過ちであった。

「……っ!」

 伏倉の顔が険しくなった。ここにきてついに、楓の刀身に集まるマナに気づいたのだ。
 しかしその時にはもう、楓の一之太刀は完成していた。

「魔技、一之太刀」

 綱を切られたように、楓の刀がはしった。右脇からの切り上げとともに解放される膨大なマナは、鋭利な斬撃となって一刀の軌道上にある悉くを音もなく斬り断つ。朝比奈楓の魔性の一振りである。
 楓の殺人刀を前に、伏倉はまるで自分の体を守る様に正中線に刀を立てた。

 ――無駄だ。

 ラピスで出来た強靭な刀と言えど、一之太刀の前では塵あくたと同等の価値しかない。この一刀は、全てのものを平等に斬り断つ。
 存分に切り上げた魔技一之太刀が、伏倉の体を斬り断つ……そう楓は信じて疑わなかった。
 しかし、楓の手には何の手応えも響いてこない。いや、手応えどころか、切り上げと共に解放されたマナが霧散し、一之太刀が発動すらしなかったのだ。

 ――不発!? いや、ありえない!

 身命を託した一刀が何の結果もよこさず、楓は狼狽えた。万が一にも楓が魔技を仕損じることはない。では、いったい何が起こったのか。
 楓はようやく、事態の変化に気づいた。先ほどまで楓の周囲を渦巻いていたマナの奔流が、今は感じられない。

「……ふう」

 伏倉が、ほっと息を吐いた。その頬には冷や汗が浮かんでいる。
 楓は直感した。伏倉の魔技だ。その正体は分からないが、伏倉は魔技を使って楓の一之太刀を無効化し、周囲のマナすらも消し飛ばしたのだろう。

「勘がいい子ね」

 伏倉は楓の表情から、楓が彼女の魔技の正体を薄々察しつつあるのを知って素直に称賛した。

「今のがあなたの魔技……一之太刀と、言ったかしら? なるほど、小鴉をどうやって倒したのかやっと分かったわ。あれほどの一太刀は、彼の陽炎でも防げないでしょうね」

 伏倉の目は、厳しく楓をとらえていた。

「もう少しで私も両断されていた……あなたの魔技は、もしかしたら、夜魔にすら……」

 死の匂いを、楓は嗅いでいた。伏倉の雰囲気が先ほどまでと一変している。薄ぼんやりとした伏倉の気配の中に、確かにちりちりとした殺意が混じっていた。
 伏倉響はどうやら、朝比奈楓を全力で始末する対象だと認識したらしい。

 伏倉の剣の腕は、明らかに楓より上である。楓は緊張感で胃がひっくり返ったような錯覚を抱き、腹部がじわりと痛んだ。それは恐れからくる幻痛だった。
 その痛みを飲み込んで、楓はきつく伏倉を見据えて正眼に構えた。

「本来この魔技……季秋の表は、正調の魔女に使うもの。あなたのような武辺の魔女には季秋の裏を使って迅速に勝負を決めるのだけど、あなたの魔技を封じるには表を使うしかないのよね。こうなってくると、面倒な勝負になるわ」

 言いながら伏倉は、楓の側面に回り込むように円転を始めていた。楓も合わせるように円転する。伏倉と楓の距離が緩く縮まり、時に遠くなり、だが確実に近くなっていった。
 緩く円転していた伏倉は、突如楓の呼吸を盗み、無構えのまま一気に距離を詰めてきた。速い。楓がそう思った時には、楓と伏倉の距離が大幅に縮まっていた。

 間合いの際になるや、伏倉の構えが下段へと移った。その瞬間楓は弾かれたように刺突を放っていた。
 伏倉の刀が下段から閃いた。伏倉の刀は楓の刺突を下段から撥ね上げ、更に閃く。

 ――まずいっ!

 楓がそう思った時には、伏倉の刀が楓の右上腕部を斬りつけていた。伏倉が狙ったのは楓の首だったが、咄嗟に身を逸らして右腕で受けたのだ。
 この時楓は、伏倉との戦いがどういうものかを知った。

「ほら、表を使うとこういう勝負になっちゃって面倒なのよ。武芸を知らない正調の魔女ならすぐに喉を斬れるけど、あなたくらい剣を使えると……ね」

 楓は素早く距離をとり、八双に構えた。伏倉は依然無構えのまま、再度円転を始めた。
 したたかに撃たれた右上腕部は衝撃で痛むものの、骨肉までは斬られていなかった。魔女服は高い防刃性を誇るが、マナが込められた剣撃を完璧に防ぐのは難しい。しかし、今楓の魔女服は切り裂かれず、伏倉の剣を撥ねかえしていた。
 これは伏倉の魔技のせいだと、楓は理解した。

 伏倉の魔技……その名は季秋。伏倉の発言からこの魔技には表と裏があり、それぞれ使いどころが別だとうかがい知れた。
 季秋の表とは伏倉の周囲……おそらくかなりの遠距離までのマナを無効化するものなのだろう。そうすれば正調の魔女は魔術を使うことが出来ず、伏倉の剣の前に敗れる。

 対して裏は、剣撃にマナを無効化する特性を付加させるのではないかと、楓は推測していた。これを用いて武辺の魔女の魔女服の防護と、マナを纏った剣撃を無効化し一方的に勝ちを得る。武辺の魔女を効率よく殺すためだけの魔技である。
 今伏倉が用いているのは季秋の表だった。武辺の魔女である楓にこれを用いる理由はただ一つ。魔技一之太刀の存在である。

 季秋の裏が楓の推測した通りのものであれば、一之太刀を無効化することはできない。しかし表を用いれば、必滅の一之太刀を封じることができるのだ。
 季秋の表は周囲のマナを無効化するが、すでに顕現していたラピスの刀や、纏っている魔女服までは無効化しないようである。これはおそらく、すでに顕現している刀と魔女服まで無効化すれば伏倉自身も攻撃手段と防護の要を失ってしまうからだろう。

 ラピスで出来ているとはいえ、マナを纏わない刀は通常の刀より強靭だというだけで斬撃の威力は変わらない。そして魔女服は高い防刃性を誇り、通常の刀剣では斬り破れないほど強固なものだった。この勝負は身軽な甲冑を互いに纏って斬り合うようなものであった。

 魔女服は手首や膝頭まで覆っており、頭部は三角帽子で隠されているため、致命打と成り得るのは首や喉への一撃のみであった。もちろん魔女服の上から強烈な斬撃を浴びれば、その衝撃は肉体に伝わってしまう。しかしそれは、剣と剣の勝負において決定打に成り得るものではなかった。

 互いに相手の首を狙い、己の首を警戒するこの状況、単純に首を狙ってもすぐに察知され避けられてしまう。楓と伏倉、どちらの剣がより冴えを見せ、どちらの剣が先に首を斬るか。この局面は、そういう戦いであった。
 そしてそれは、伏倉に分があった。伏倉の一刀は変幻自在を極める。首が斬れぬとなれば、頓着せず斬れるところを斬ってくるのだ。首や喉以外の斬撃は決定打とならずとも、衝撃によって痛みが蓄積すれば剣は冴えを失い、その先には死がまっている。

「はっ!」

 互いの斬り間が交錯した時、楓は先手を取って斬りかかった。
 しかし、八双から生じた楓の斬り下ろしは、伏倉の地から生じた左裏小手を狙った切り上げに先んじられた。伏倉の切り上げのための踏み込みは、楓の斬り下ろしを躱す動作にもなっている。

 結果として楓の一刀は抜かれ、伏倉の一刀が楓の左手首を襲った。
 魔女服の防護により手首を斬り落とされることは無かったが、衝撃まではどうしようもなく、楓は強い鈍痛を覚えた。しかし構わず斬り下ろしから手の内を返して、伏倉を追いかける剣撃を放った。

 伏倉はそれに対して、自らの刀身の中ごろの峰に右手をあて、楓の一刀と交差させるようにして受けた。受けられたと思った瞬間に、楓は右脇下に衝撃を受けた。伏倉の刀が斬っていたのだ。
 伏倉は楓の刀を受けるや否や身を沈ませ、剣撃の威力を流しながら刀を滑らせて楓の刀身の下に潜りこみ、楓の右脇に抜ける形で身体を躍らせながら脇下を撫で切ったのだ。

 楓は訳も分からず死の恐怖を抱いて、そのまま体を前方へ投げ出すように前転した。一歩遅れて、すべるように背面を取った伏倉が刀を閃かせ、楓の後ろ首筋を狙う斬り払いを放っていた。もし前転が遅れていたら、楓は問答無用で死んでいただろう。
 三角帽子が落ちるのにも構わず前転した楓は、すぐさま跳ね上がって伏倉と向かい合った。そのまま楓は、慎重に伏倉の出方を探りながら、霞下段へと構えた。

 霞の構とは、応変自在を秘めた構えである。霞下段とは正眼からそのまま切っ先を下げた下段とは違い、体を右斜め向きにし、顔を前に向け、左手首の上に右前腕を連枝にとり切っ先を下げた形をとる。上から襲い来る剣撃に対処しやすい下段の構えに霞の意を加えたこの構えは、構えの名の通り己の意志を隠すのに適していた。

 これを相手取るにはまず、剣形に隠された技の正体を見極めなければならない。甚だ厄介な構えではあるが、今楓がこの構えを用いたのは、構えの本意によるものではなかった。
 楓の心中に、恐れが芽生え始めていた。まだ本人も自覚はしてないものの、伏倉との斬り合いで現実的な死への恐れが現れ始めていたのだ。

 自身の意を隠す下段霞で、伏倉を押しとどめたい。楓はそう考えてしまっていた。それはもはや、負け犬の考えである。
 帽子が落ちたことで楓は一層不利になった。ここからは頭部への一撃も警戒しなければならない。頭蓋骨は硬いとはいえ、十分に切り下げられた一刀はやすやすと骨を切り裂く。仮に頭蓋骨を斬り割らない一撃を受けたとしても、衝撃が脳を揺らし前後不覚に陥るのは免れないだろう。

 じわりじわりと、伏倉が距離を詰めてきた。楓は怯えて後ろに下がりそうになったところを、思い直して前へ進んだ。
 乾坤一擲。楓は起死回生を狙った一刀を放った。
 霞下段から切り上げると見せ、意表をついて喉を狙った渾身の刺突。しかしそれは、同じく下段から閃いた伏倉の刀に巻き払われる。

 楓は危機感を抱いて、刀が巻き払われると同時に後ろへ飛び下がった。次の瞬間には、折り敷いた伏倉が放った斜め下からの刺突が、先ほどまで楓の喉が合った場所を刺し貫いていた。
 結果として楓の回避が一歩早く、九死に一生を得たものの、楓は臓腑に冷たいものが突き刺さるような感覚を抱いた。

「あら残念。今のは惜しかったわね」

 薄く笑いながらうそぶく伏倉を見て、楓は絶望的な力の差を感じていた。
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