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174話、魔女の宴亭
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結局、ビアガーデンで夕方ごろまで時間を過ごしてしまっていた。
というのも、お酒大好きなベアトリスとライラがフルーツビールの飲み比べを始めてしまったからだ。二人はフルーツビール全種を買ってきて、きゃっきゃと騒ぎながら自分好みのランキングを言い合っていた。
私はそれをはたから見つつナッツをポリポリ食べてゆっくりフルーツビールを飲んでいた。内心、ライラはともかくベアトリスはまた二日酔いだろうなと憐れんでいた。
でも、やっぱりフルーツビールはアルコール度数が低いらしく、十杯以上は飲んでいたのにベアトリスはけろりとしていた。
それどころか、こんな事を言いだしたのだ。
「やっぱりおつまみだけだとお腹が空くわね。ちょうどいい時間だし、どこかで食事しましょう」
……あれだけビール飲んでまだ入るんだ。甘い物は別腹というけど、ベアトリスはお酒は別腹なのかも。
「私もごはん食べた~い」
お酒がほど良く入ってふらふら飛ぶライラは楽しそうに言っていた。ライラはまあ……妖精だし、満腹という概念があるのかどうか疑わしいから納得だ。
そしてもちろん私も軽くフルーツビールを飲んでおつまみ食べた程度なので、夕食は当然入る。
なので、ほど良く酔ってほわほわ楽しそうな吸血鬼と妖精を連れ、次のお店を探しはじめた。
……とりあえずお酒を提供してなさそうなお店にしよう。お酒あったら二人絶対飲むし。
別にお酒を飲むのはいいけど、ベアトリスは二日酔いコースが目に見えているから気を付けたい。むしろベアトリスが気を付けて欲しい。
なんて考えつつ飲食店街をうろうろうろうろ。ほろ酔いでふらつく二人を連れていては、あまり悠長に決めていられない。
ふと私の目についたのは、飲食店としては地味な紫色の外観の小さなお店。看板にはこう書いてある。
「魔女の宴亭……?」
その名称に首をひねる。まさか、魔女がやってるお店なのかな?
興味がそそられ、このお店で食事をすることに決めた。二人にそれを言うと、陽気な声でりょうかーいと帰ってきた。酔っ払いどもめ。
扉を開け、魔女の宴亭へと入る。すると正面のカウンターに座っていた女性の姿が目についた。
「いらっしゃい。どうぞ適当に座って。……ん?」
その女性は魔女服を纏っていて、魔女帽子を被りながら椅子に座り本を読んでいた。気の無い挨拶をしていたのに、ふと私の方を見て驚いたように瞳を大きく開く。
「あら、同業者のお客さんね。しかも妖精連れなんて珍しい。どうも、魔女のアレクサンドリアです」
本を閉じて立ち上がり、私に向けてぺこりとお辞儀するアレクサンドリアと名乗った魔女。私も合わせて会釈する。
「魔女のリリアです。初めまして」
魔女にしては丁寧な挨拶をされ、思わずドギマギしてしまう。
「リリア? あー、もしかして魔法薬の製造してるあのリリア?」
「ああ、そうですよ。よくご存じで」
「いや~、実験で魔法薬はよく使うのよね。自分で調合するのは面倒だし、お世話になってます」
「いえいえ、こちらこそ」
まさかの私の魔法薬を贔屓にしている方だった。魔法薬は魔女にわりと需要があるので、意外と私の名前を知ってる人は多いらしい。モニカやクロエがそう言っていた。
「あ、ごめんなさい。どうぞ自由に座って、注文が決まったら教えてね。すぐ作っちゃうから」
そう言ってアレクサンドリアさんはカウンターの椅子に座ってまた本を読みだした。
……いったい何を生業にしている魔女なんだろ。こんな飲食店を経営しているのに、魔法薬を使う実験をしているって……。謎だ。
でも初対面で細かく聞くと嫌に思われるかもしれないし、魔女は基本自分の好きなように生きているから、できるだけ不干渉の方がいい。
特に今の私達にとって重要なのは、ごはんが食べられるかどうかだし。その点は問題ないだろう。
テーブル席につき、皆でメニューを眺め出す。
小ぢんまりとしたお店だからか、そんなにメニューは多くない。一品物とかは提供しておらず、セットメニューばかりだ。
「私ハンバーグセットにしよう」
ハンバーグはたまに食べたくなる。間違いないおいしさだもん。
「私も久しぶりに食べたいわね」
「私もー」
ほろ酔いの二人は考えるのが面倒なのか、そもそも何が食べたいとか考えることができないくらいアルコールが回っているのか、あっさり私と同じメニューにした。
「すみません。ハンバーグセット三つお願いします」
「三つ? ……ああ、妖精もいるもんね。っていうか妖精ってごはん食べるんだ? 知らなかった……」
注文をするとアレクサンドリアさんは意外な事実に多少驚きつつ、カウンターに置いてあった杖を握って小さく一振りした。
すると、カウンター奥の厨房内で突然調理器具が勝手に動きだす。
勝手に火が付き、勝手にフライパンが火の上にやってきて、勝手に油が注がれて、空中でこねられたひき肉が成形されてフライパンに放り込まれ、気持ちいい焼き音が立ち始めた。
「あら、すごい。リリアも使うテレキネシスってやつね。リリアよりずいぶん器用だけど」
ベアトリスが感心したように呟く。私もこれには驚きだよ。
「私、テレキネシスだけは得意なのよね。だからこうして複数自由に動かせるし、あらかじめ命令していた動きを再現させることもできるのよ。それで、楽に料理が作れるからって魔女の片手間として飲食店を経営したら、勝手に料理ができあがるパフォーマンスが面白いって受けちゃってさ。無駄に繁盛しちゃって面倒だから週に二日しか開店してないのよ。あはははっ」
笑いながらも本を読み出し、独自のテレキネシスで勝手に調理をするアレクサンドリア。
正直同じ魔女としてその練度に驚きだ。
「リリアとはまったく別物だわ。すご~い」
ライラがきゃっきゃとはしゃいでいる。
わ、私もさ……料理の知識とかあれば、に、似たようなことはできると思いますよ? ライラさん。
……多分だけど。
原始的魔女料理と呼ばれてきた私は、最先端魔女料理を目の当たりにして多少のショックを受けていた。
そうして全自動でできあがったハンバーグセットが三つ、目の前に運ばれてくる。当然運ぶ時もテレキネシスだ。得意というだけあって、全くブレたりしない。
ハンバーグセットの内容は、サラダ、コーンスープ、パン、ハンバーグ。ちょうどいいサイズ感で、できたてのハンバーグからは良い匂いが立っている。
ハンバーグをナイフで切ってみると、じゅわっと肉汁が溢れ出し、かけられていたデミグラスソースと混じり合った。食べやすいサイズに切って一口食べると、柔らかくジューシーな味が広がっていく。
当然ながらおいしい。事前に込めた命令通り調理しているから、多分味にむらも出ないのだろう。すごいことだ。
ドレッシングがかかったサラダに、自然な甘みが落ち着くコーンスープ。パンは既製品なのか自家製なのか分からないけど、ふわっとしていてハンバーグとよく合う。
夢中で食べ進め、あっという間に全部食べ切ってしまった。
「また機会があったらよろしくね。あ! あとリリアさんの魔法薬が今結構品切れしてて困ってる魔女多いから生産よろしくね! 当然私も困ってるから!」
帰り際、アレクサンドリアさんに催促までされてしまった。
……旅ばっかしてるから魔法薬全然作ってないんだよな。私もあれくらいテレキネシスに熟練してたら、家を留守にしている間も作れるのに……。
魔女はそれぞれ得意分野があるが、今日ほどテレキネシスが得意になりたいと思ったことは無かった私だった。
というのも、お酒大好きなベアトリスとライラがフルーツビールの飲み比べを始めてしまったからだ。二人はフルーツビール全種を買ってきて、きゃっきゃと騒ぎながら自分好みのランキングを言い合っていた。
私はそれをはたから見つつナッツをポリポリ食べてゆっくりフルーツビールを飲んでいた。内心、ライラはともかくベアトリスはまた二日酔いだろうなと憐れんでいた。
でも、やっぱりフルーツビールはアルコール度数が低いらしく、十杯以上は飲んでいたのにベアトリスはけろりとしていた。
それどころか、こんな事を言いだしたのだ。
「やっぱりおつまみだけだとお腹が空くわね。ちょうどいい時間だし、どこかで食事しましょう」
……あれだけビール飲んでまだ入るんだ。甘い物は別腹というけど、ベアトリスはお酒は別腹なのかも。
「私もごはん食べた~い」
お酒がほど良く入ってふらふら飛ぶライラは楽しそうに言っていた。ライラはまあ……妖精だし、満腹という概念があるのかどうか疑わしいから納得だ。
そしてもちろん私も軽くフルーツビールを飲んでおつまみ食べた程度なので、夕食は当然入る。
なので、ほど良く酔ってほわほわ楽しそうな吸血鬼と妖精を連れ、次のお店を探しはじめた。
……とりあえずお酒を提供してなさそうなお店にしよう。お酒あったら二人絶対飲むし。
別にお酒を飲むのはいいけど、ベアトリスは二日酔いコースが目に見えているから気を付けたい。むしろベアトリスが気を付けて欲しい。
なんて考えつつ飲食店街をうろうろうろうろ。ほろ酔いでふらつく二人を連れていては、あまり悠長に決めていられない。
ふと私の目についたのは、飲食店としては地味な紫色の外観の小さなお店。看板にはこう書いてある。
「魔女の宴亭……?」
その名称に首をひねる。まさか、魔女がやってるお店なのかな?
興味がそそられ、このお店で食事をすることに決めた。二人にそれを言うと、陽気な声でりょうかーいと帰ってきた。酔っ払いどもめ。
扉を開け、魔女の宴亭へと入る。すると正面のカウンターに座っていた女性の姿が目についた。
「いらっしゃい。どうぞ適当に座って。……ん?」
その女性は魔女服を纏っていて、魔女帽子を被りながら椅子に座り本を読んでいた。気の無い挨拶をしていたのに、ふと私の方を見て驚いたように瞳を大きく開く。
「あら、同業者のお客さんね。しかも妖精連れなんて珍しい。どうも、魔女のアレクサンドリアです」
本を閉じて立ち上がり、私に向けてぺこりとお辞儀するアレクサンドリアと名乗った魔女。私も合わせて会釈する。
「魔女のリリアです。初めまして」
魔女にしては丁寧な挨拶をされ、思わずドギマギしてしまう。
「リリア? あー、もしかして魔法薬の製造してるあのリリア?」
「ああ、そうですよ。よくご存じで」
「いや~、実験で魔法薬はよく使うのよね。自分で調合するのは面倒だし、お世話になってます」
「いえいえ、こちらこそ」
まさかの私の魔法薬を贔屓にしている方だった。魔法薬は魔女にわりと需要があるので、意外と私の名前を知ってる人は多いらしい。モニカやクロエがそう言っていた。
「あ、ごめんなさい。どうぞ自由に座って、注文が決まったら教えてね。すぐ作っちゃうから」
そう言ってアレクサンドリアさんはカウンターの椅子に座ってまた本を読みだした。
……いったい何を生業にしている魔女なんだろ。こんな飲食店を経営しているのに、魔法薬を使う実験をしているって……。謎だ。
でも初対面で細かく聞くと嫌に思われるかもしれないし、魔女は基本自分の好きなように生きているから、できるだけ不干渉の方がいい。
特に今の私達にとって重要なのは、ごはんが食べられるかどうかだし。その点は問題ないだろう。
テーブル席につき、皆でメニューを眺め出す。
小ぢんまりとしたお店だからか、そんなにメニューは多くない。一品物とかは提供しておらず、セットメニューばかりだ。
「私ハンバーグセットにしよう」
ハンバーグはたまに食べたくなる。間違いないおいしさだもん。
「私も久しぶりに食べたいわね」
「私もー」
ほろ酔いの二人は考えるのが面倒なのか、そもそも何が食べたいとか考えることができないくらいアルコールが回っているのか、あっさり私と同じメニューにした。
「すみません。ハンバーグセット三つお願いします」
「三つ? ……ああ、妖精もいるもんね。っていうか妖精ってごはん食べるんだ? 知らなかった……」
注文をするとアレクサンドリアさんは意外な事実に多少驚きつつ、カウンターに置いてあった杖を握って小さく一振りした。
すると、カウンター奥の厨房内で突然調理器具が勝手に動きだす。
勝手に火が付き、勝手にフライパンが火の上にやってきて、勝手に油が注がれて、空中でこねられたひき肉が成形されてフライパンに放り込まれ、気持ちいい焼き音が立ち始めた。
「あら、すごい。リリアも使うテレキネシスってやつね。リリアよりずいぶん器用だけど」
ベアトリスが感心したように呟く。私もこれには驚きだよ。
「私、テレキネシスだけは得意なのよね。だからこうして複数自由に動かせるし、あらかじめ命令していた動きを再現させることもできるのよ。それで、楽に料理が作れるからって魔女の片手間として飲食店を経営したら、勝手に料理ができあがるパフォーマンスが面白いって受けちゃってさ。無駄に繁盛しちゃって面倒だから週に二日しか開店してないのよ。あはははっ」
笑いながらも本を読み出し、独自のテレキネシスで勝手に調理をするアレクサンドリア。
正直同じ魔女としてその練度に驚きだ。
「リリアとはまったく別物だわ。すご~い」
ライラがきゃっきゃとはしゃいでいる。
わ、私もさ……料理の知識とかあれば、に、似たようなことはできると思いますよ? ライラさん。
……多分だけど。
原始的魔女料理と呼ばれてきた私は、最先端魔女料理を目の当たりにして多少のショックを受けていた。
そうして全自動でできあがったハンバーグセットが三つ、目の前に運ばれてくる。当然運ぶ時もテレキネシスだ。得意というだけあって、全くブレたりしない。
ハンバーグセットの内容は、サラダ、コーンスープ、パン、ハンバーグ。ちょうどいいサイズ感で、できたてのハンバーグからは良い匂いが立っている。
ハンバーグをナイフで切ってみると、じゅわっと肉汁が溢れ出し、かけられていたデミグラスソースと混じり合った。食べやすいサイズに切って一口食べると、柔らかくジューシーな味が広がっていく。
当然ながらおいしい。事前に込めた命令通り調理しているから、多分味にむらも出ないのだろう。すごいことだ。
ドレッシングがかかったサラダに、自然な甘みが落ち着くコーンスープ。パンは既製品なのか自家製なのか分からないけど、ふわっとしていてハンバーグとよく合う。
夢中で食べ進め、あっという間に全部食べ切ってしまった。
「また機会があったらよろしくね。あ! あとリリアさんの魔法薬が今結構品切れしてて困ってる魔女多いから生産よろしくね! 当然私も困ってるから!」
帰り際、アレクサンドリアさんに催促までされてしまった。
……旅ばっかしてるから魔法薬全然作ってないんだよな。私もあれくらいテレキネシスに熟練してたら、家を留守にしている間も作れるのに……。
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