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久しぶりじゃん
記憶
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中学時代の俺は、優等生を演じていた。
そう、演じていたんだ。
毎日の繰り返しをうまく過ごすには、というか、
自分というものが確立していなかったようにも思える。皆んなには好かれるようなことをしているが俺の心は空っぽだった。君の周りのこういう優等生もきっとその人なりに苦しい思いをしてると思う。親が離婚して母は働き詰め、ひとりの時間が増えた。
俺は、恋愛感情的な好かれ方もしていた。
中学3年の冬...
キーーンコーーンカーーンコーーン
「ねーね!蒼太!」
「おう、アカネどうした?」
明るいが取り柄だけみたいな子だ
急に声をひそめて言ってきた
「放課後さ、体育館裏来いよなっ!」
そう言ってどこかへ行ってしまった。
キーーンコーーンカーーンコーーン
「そーたーかえろーぜ」
「カラオケでも行くか?」
こいつらとは仲良くやらせてもらってる、カラオケも、ボーリングも好きではないが演じてる俺は楽しそうに振る舞うしかなかった。
「今日はパス、ちょっと用事あってな」
なんて、適当に断り足早に体育館裏へ向かう
これから“告白”というものをされるはずである
胸の高ぶりも、向陽も何も無い
さっさと済ませてしまいたい
なぜなら
俺は...
そこにはアカリと、最近よく話をするようになったユカがいた。
頬を赤く染めて少しうつむきながら俺に近づいてきた。
一呼吸おいて彼女は続けた
「私ね、そーたのこと、、、スキ、なの」
恥じらいからか、かの泣くような声で彼女はそう言った。
「蒼太くん、私と、付き合ってくれませんか」
ひとつひとつ丁寧に区切って伝えてくれた。
「えーっと、ごめん」
遠くから聞こえる雀の鳴き声が静けさを掻き立てた。
「俺、好きとかそういうの分かんなきんだ。」
彼女が目線をあげることは無かった。
「だから、、ごめん」
どうしたらいいかわからず僕はその場を立ち去った。
次の日、アカリを始めその友達達に体育館裏に呼び出された。
「あんた、なんでユカのこと振ったわけ」
「両思いなんだと思ってたわ」
「思わせぶりにも程がある」
散々言われた。身に覚えもないし、そんな気もない
ただ、毎日を当たり前のように無機質にすごしていただけだ。
「ユカのこと遊んでたわけ?」
「そんなことするんだ」
何も言い返せず。ただただ、不快感がつのっていくだけだった。
「蒼太くんにはガッカリしたわ」
「もう関わらないでちょうだい」
人が黙って聞いていれば、言いたいこと言い終わったらそれでおしまいか。勝手な生き物だな、なんて思った。しかし、無機質ではあるが当たり前のように過ごしてきた毎日が変わってしまうのではないか、周りの人間は俺に冷たい眼差しを向けてくるのだろうか、そう思うとその場から動けなくなってしまった。機械のようにこなしてきた日々、演技の自分で作ってきた人との繋がりがなくなってしまうのか、演技する舞台がなくなってしまうのか
その日以来俺は学校へは行けなくなった。
そう、演じていたんだ。
毎日の繰り返しをうまく過ごすには、というか、
自分というものが確立していなかったようにも思える。皆んなには好かれるようなことをしているが俺の心は空っぽだった。君の周りのこういう優等生もきっとその人なりに苦しい思いをしてると思う。親が離婚して母は働き詰め、ひとりの時間が増えた。
俺は、恋愛感情的な好かれ方もしていた。
中学3年の冬...
キーーンコーーンカーーンコーーン
「ねーね!蒼太!」
「おう、アカネどうした?」
明るいが取り柄だけみたいな子だ
急に声をひそめて言ってきた
「放課後さ、体育館裏来いよなっ!」
そう言ってどこかへ行ってしまった。
キーーンコーーンカーーンコーーン
「そーたーかえろーぜ」
「カラオケでも行くか?」
こいつらとは仲良くやらせてもらってる、カラオケも、ボーリングも好きではないが演じてる俺は楽しそうに振る舞うしかなかった。
「今日はパス、ちょっと用事あってな」
なんて、適当に断り足早に体育館裏へ向かう
これから“告白”というものをされるはずである
胸の高ぶりも、向陽も何も無い
さっさと済ませてしまいたい
なぜなら
俺は...
そこにはアカリと、最近よく話をするようになったユカがいた。
頬を赤く染めて少しうつむきながら俺に近づいてきた。
一呼吸おいて彼女は続けた
「私ね、そーたのこと、、、スキ、なの」
恥じらいからか、かの泣くような声で彼女はそう言った。
「蒼太くん、私と、付き合ってくれませんか」
ひとつひとつ丁寧に区切って伝えてくれた。
「えーっと、ごめん」
遠くから聞こえる雀の鳴き声が静けさを掻き立てた。
「俺、好きとかそういうの分かんなきんだ。」
彼女が目線をあげることは無かった。
「だから、、ごめん」
どうしたらいいかわからず僕はその場を立ち去った。
次の日、アカリを始めその友達達に体育館裏に呼び出された。
「あんた、なんでユカのこと振ったわけ」
「両思いなんだと思ってたわ」
「思わせぶりにも程がある」
散々言われた。身に覚えもないし、そんな気もない
ただ、毎日を当たり前のように無機質にすごしていただけだ。
「ユカのこと遊んでたわけ?」
「そんなことするんだ」
何も言い返せず。ただただ、不快感がつのっていくだけだった。
「蒼太くんにはガッカリしたわ」
「もう関わらないでちょうだい」
人が黙って聞いていれば、言いたいこと言い終わったらそれでおしまいか。勝手な生き物だな、なんて思った。しかし、無機質ではあるが当たり前のように過ごしてきた毎日が変わってしまうのではないか、周りの人間は俺に冷たい眼差しを向けてくるのだろうか、そう思うとその場から動けなくなってしまった。機械のようにこなしてきた日々、演技の自分で作ってきた人との繋がりがなくなってしまうのか、演技する舞台がなくなってしまうのか
その日以来俺は学校へは行けなくなった。
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