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第4話 【貴族の妹達に幸せを!(クリスマス) 其の4】
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せかへい 外伝 クリスマス
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第4話
【貴族の妹達に幸せを!(クリスマス) 其の4】
ミリアとバイズはサンタクロースを探しに、旅に出ることになった。
サンタクロースは雪の降る地に現れる。だから雪のある地にいるのだろうという安直な考えで、大陸の北西にあるデンボ山に行くことになった。
「ここがデンボ山か……」
そこは巨大な山々と海の隣接する地域。大陸の最も西側にあり、この先にどんな世界が広がっているのか、まだ誰も知らない。
「ミリア様、こちらを…………」
そう言いバイズが渡したのは防寒具。通常の防寒具よりもさらに厚着のものだ。
今も布を何枚も着重ねて寒さを凌いでいるが、ここから先はさらに寒くなる。この山の標高は大陸でトップ3に入る高さであり、頂上は大雪が降っている。
目的地はその頂上だ。そこにサンタクロースがいるかもしれない。
「ああ、お前も気をつけろ」
ミリアはバイズから防寒具を受け取ると、それを持って先に進む。
やがて山の頂上に近づいて来て、木の根には雪が残っていたりと、その寒さが感じられる場所にたどり着いた。
「なぁ、バイズ……」
山を登っているとミリアが聞いてくる。
「私の妹達は良い子だよな」
「はい。とても良い子ですよ」
バイズはそのまま続ける。
「サリス様はミリア様の真似をするのが好きでよく剣を振る遊びをしています。ミーニャ様は最近本にハマられたようでよく読書をしていますね」
「そうか……」
バイズの回答を聞いたミリアはそう答えた。だが、バイズの方を向くことはない。そんなミリアにバイズは少し揶揄うように言った。
「ミリア様も良い子ですよ。ゴード様の代わりに村の人々の悩みを聞き、解決を探す。誰よりも立派な領主です。あなたに支えることができて光栄です。……きっと、サンタさんはミリア様にもプレゼントをくれますよ」
それをミリアは顔を真っ赤にして振り返った。そして、
「私のことなどは聞いていない!!」
そう言ってジャンプすると、バイズの頭を軽く叩いた。
そんな感じでミリア達は雪の積もる頂上にたどり着いた。雪も降っておらず、綺麗な頂上だ。
南西を見るとそこはずっーーーーっと続く海が見える。北東には大地が広がっており、遠くの方には村が見えたりもする。
「サンタクロースは……いなかったか……」
ミリアはそう寂しそうに言った。
それを聞いたバイズは後悔した。ショックを受けさせることになるなら、最初からいないと言っておけばよかったと……。
だが、
「…………ん、ちょっと待て」
山を降ろうとした時、ミリア達は木造の小屋を発見した。
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
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【貴族の妹達に幸せを!(クリスマス) 其の4】
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「ここがデンボ山か……」
そこは巨大な山々と海の隣接する地域。大陸の最も西側にあり、この先にどんな世界が広がっているのか、まだ誰も知らない。
「ミリア様、こちらを…………」
そう言いバイズが渡したのは防寒具。通常の防寒具よりもさらに厚着のものだ。
今も布を何枚も着重ねて寒さを凌いでいるが、ここから先はさらに寒くなる。この山の標高は大陸でトップ3に入る高さであり、頂上は大雪が降っている。
目的地はその頂上だ。そこにサンタクロースがいるかもしれない。
「ああ、お前も気をつけろ」
ミリアはバイズから防寒具を受け取ると、それを持って先に進む。
やがて山の頂上に近づいて来て、木の根には雪が残っていたりと、その寒さが感じられる場所にたどり着いた。
「なぁ、バイズ……」
山を登っているとミリアが聞いてくる。
「私の妹達は良い子だよな」
「はい。とても良い子ですよ」
バイズはそのまま続ける。
「サリス様はミリア様の真似をするのが好きでよく剣を振る遊びをしています。ミーニャ様は最近本にハマられたようでよく読書をしていますね」
「そうか……」
バイズの回答を聞いたミリアはそう答えた。だが、バイズの方を向くことはない。そんなミリアにバイズは少し揶揄うように言った。
「ミリア様も良い子ですよ。ゴード様の代わりに村の人々の悩みを聞き、解決を探す。誰よりも立派な領主です。あなたに支えることができて光栄です。……きっと、サンタさんはミリア様にもプレゼントをくれますよ」
それをミリアは顔を真っ赤にして振り返った。そして、
「私のことなどは聞いていない!!」
そう言ってジャンプすると、バイズの頭を軽く叩いた。
そんな感じでミリア達は雪の積もる頂上にたどり着いた。雪も降っておらず、綺麗な頂上だ。
南西を見るとそこはずっーーーーっと続く海が見える。北東には大地が広がっており、遠くの方には村が見えたりもする。
「サンタクロースは……いなかったか……」
ミリアはそう寂しそうに言った。
それを聞いたバイズは後悔した。ショックを受けさせることになるなら、最初からいないと言っておけばよかったと……。
だが、
「…………ん、ちょっと待て」
山を降ろうとした時、ミリア達は木造の小屋を発見した。
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