75 / 115
第5話 【貴族の妹達に幸せを!(クリスマス) 其の5】
しおりを挟む
せかへい 外伝 クリスマス
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第5話
【貴族の妹達に幸せを!(クリスマス) 其の5】
デンボ山の頂上に着いたミリアとバイズ。しかし、そこにはサンタクロースはいなかった。
だが、
「あれは…………」
そこにあったのは木造で出来た小さな古屋だ。
「もしかして、あそこにサンタクロースが住んでいるのか!」
ミリアはそう言いながら古屋を見る。ミリアの言葉を聞いたバイズは驚いた。
「ま、まさか、本当に…………」
サンタクロースは想像上の存在だ。だが、本当に存在していたとしたら大発見になる。
ミリアは腰にある剣に手を置くと、
「バイズ、行くぞ……」
そう言うと古屋の方へとゆっくりと近づいていく。
「待ってください」
バイズもミリアの後ろを追いかけて古屋の方へと歩いていく。
古屋に近づくと二人は身体を低くして、古屋の壁に引っ付く。
そしてゆっくりと窓から中を覗いてみた。
中も木造のテーブルや椅子が置かれて質素な内装だ。中には温度を管理することができる魔道具も置かれている。こんな雪山に住んでいるのだから当然の装備だろう。
しかし、中に人影は見えない。
「ミリア様……いませんね」
「ああ、だが、さっきまではいたようだ。あれを見ろ」
ミリアはそう言うとテーブルに置かれたマグカップを指した。
「あのマグカップからは湯気が出ている。入れた手だ……」
バイズが中を見ると、ミリアの言った通りマグカップからは湯気が出ている。ということはさっきまではいたということだ。
しかし、この古屋の主はどこに行ってしまったのだろうか。
「古屋を一周してみるか……」
ミリアとバイズは古屋の周りを一周してみることにした。そして入り口の近くを通った時、何が発見した。
「…………み、ミリア様!!」
「なんだ…………っ!?」
そこで発見したのは雪に埋もれた人間だ。
「バイズ、すぐに救出しろ!!」
「はい!!」
バイズは雪に埋まっていた人間を引き摺り出す。ミリアはその間に古屋の中に入ると魔道具を起動させて古屋の中の温度を上げた。
「早く入れろ」
バイズは雪の中に埋まっていた人物を背負い、古屋の中へと入れる。
そして古屋にあったベッドに寝かせた。
しばらくしてその人物は起き上がった。
「ぐっ…………わしは今まで何を…………」
その人物は白髪に白い髭を生やした老人であった。意識を戻した老人にミリアは聞く。
「何があったんだ。…………サンタクロースに襲われたのか?」
それを聞いた老人は首を傾げた。
「サンタクロース?」
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第5話
【貴族の妹達に幸せを!(クリスマス) 其の5】
デンボ山の頂上に着いたミリアとバイズ。しかし、そこにはサンタクロースはいなかった。
だが、
「あれは…………」
そこにあったのは木造で出来た小さな古屋だ。
「もしかして、あそこにサンタクロースが住んでいるのか!」
ミリアはそう言いながら古屋を見る。ミリアの言葉を聞いたバイズは驚いた。
「ま、まさか、本当に…………」
サンタクロースは想像上の存在だ。だが、本当に存在していたとしたら大発見になる。
ミリアは腰にある剣に手を置くと、
「バイズ、行くぞ……」
そう言うと古屋の方へとゆっくりと近づいていく。
「待ってください」
バイズもミリアの後ろを追いかけて古屋の方へと歩いていく。
古屋に近づくと二人は身体を低くして、古屋の壁に引っ付く。
そしてゆっくりと窓から中を覗いてみた。
中も木造のテーブルや椅子が置かれて質素な内装だ。中には温度を管理することができる魔道具も置かれている。こんな雪山に住んでいるのだから当然の装備だろう。
しかし、中に人影は見えない。
「ミリア様……いませんね」
「ああ、だが、さっきまではいたようだ。あれを見ろ」
ミリアはそう言うとテーブルに置かれたマグカップを指した。
「あのマグカップからは湯気が出ている。入れた手だ……」
バイズが中を見ると、ミリアの言った通りマグカップからは湯気が出ている。ということはさっきまではいたということだ。
しかし、この古屋の主はどこに行ってしまったのだろうか。
「古屋を一周してみるか……」
ミリアとバイズは古屋の周りを一周してみることにした。そして入り口の近くを通った時、何が発見した。
「…………み、ミリア様!!」
「なんだ…………っ!?」
そこで発見したのは雪に埋もれた人間だ。
「バイズ、すぐに救出しろ!!」
「はい!!」
バイズは雪に埋まっていた人間を引き摺り出す。ミリアはその間に古屋の中に入ると魔道具を起動させて古屋の中の温度を上げた。
「早く入れろ」
バイズは雪の中に埋まっていた人物を背負い、古屋の中へと入れる。
そして古屋にあったベッドに寝かせた。
しばらくしてその人物は起き上がった。
「ぐっ…………わしは今まで何を…………」
その人物は白髪に白い髭を生やした老人であった。意識を戻した老人にミリアは聞く。
「何があったんだ。…………サンタクロースに襲われたのか?」
それを聞いた老人は首を傾げた。
「サンタクロース?」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
唯一無二のマスタースキルで攻略する異世界譚~17歳に若返った俺が辿るもう一つの人生~
専攻有理
ファンタジー
31歳の事務員、椿井翼はある日信号無視の車に轢かれ、目が覚めると17歳の頃の肉体に戻った状態で異世界にいた。
ただ、導いてくれる女神などは現れず、なぜ自分が異世界にいるのかその理由もわからぬまま椿井はツヴァイという名前で異世界で出会った少女達と共にモンスター退治を始めることになった。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~
スサノワ
ファンタジー
「ここわぁ、地獄かぁ――!?」
悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、気がつきゃ金糸のような髪の小娘に!?
「えっ、ファンタジーかと思ったぁ? 残っ念っ、ハイ坊主ハラペコSFファンタジーでしたぁ――ウケケケッケッ♪」
やかましぃやぁ。
※小説家になろうさんにも投稿しています。投稿時は初稿そのまま。順次整えます。よろしくお願いします。
【アイテム分解】しかできないと追放された僕、実は物質の概念を書き換える最強スキルホルダーだった
黒崎隼人
ファンタジー
貴族の次男アッシュは、ゴミを素材に戻すだけのハズレスキル【アイテム分解】を授かり、家と国から追放される。しかし、そのスキルの本質は、物質や魔法、果ては世界の理すら書き換える神の力【概念再構築】だった!
辺境で出会った、心優しき元女騎士エルフや、好奇心旺盛な天才獣人少女。過去に傷を持つ彼女たちと共に、アッシュは忘れられた土地を理想の楽園へと創り変えていく。
一方、アッシュを追放した王国は謎の厄災に蝕まれ、滅亡の危機に瀕していた。彼を見捨てた幼馴染の聖女が助けを求めてきた時、アッシュが下す決断とは――。
追放から始まる、爽快な逆転建国ファンタジー、ここに開幕!
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる