31 / 354
第30話 【BLACK EDGE 其の30 腹ペコ盗賊】
しおりを挟む
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第30話
【BLACK EDGE 其の30 腹ペコ盗賊】
「……何者だ! 隠れてないで出て来い!!」
ブラッドはフェアを近くに呼ぶと、気配のする方にそう叫んだ。
フェアは怯えてブラッドの服の裾を掴んでいる。
ブラッドの呼びかけに答えてか。草むらから布に顔を包んだ者達が次々と出てくる。
その数は十人程度。男の中には女も混ざっている。
顔を隠していて、それぞれが武器を持っていた。見た目からして盗賊だろう。
盗賊は武器を手に持つと、それを地面に置く。そして、
「ご飯を恵んでください!!」
そう言って額を地面につけて、土下座した。
ブラッド達は訳が分からず、その場で固まってしまう。
そんな中、先頭に立って土下座をした盗賊が顔を隠している布を外した。
それは紫髪の短髪の女性。
「た、頼む!! もう三日も飯を食ってないんだ!!」
そう言って頭を地面に擦る。それを見ていたブラッドとフェアはなんだか可哀想に思えてきて、残っていたご飯を分け与えることにした。
2人分の食料だったため、十人いると一人分で考えると少ない。しかし、そんな量であっても盗賊達は嬉しそうに食べた。
ご飯を食べた盗賊達は、満足気にしている。そんな盗賊を見たブラッドが疑問を持ち聞く。
「お前ら盗賊だろ。なんで襲わなかったんだ?」
盗賊なら武器を持っているし、襲撃することだってできた。まぁ、ブラッドなら余裕で勝てるのなら他の人間なら食料程度盗めたはずだ。
それにさっきの紫髪の少女が答えた。
この少女はこの盗賊のリーダーらしく、仲間達にはお頭と呼ばれている。
「腹が減っては戦はできぬ、だろ」
紫髪の盗賊はそう自慢気に言った。そして、
「腹が満たされた今なら、お前達を襲ってやっても良いぞ」
紫髪の女はそう言って近くにあった短刀を手に取った。しかし、少し警戒したブラッドに笑って返す。
「ないない。お前達は命の恩人だ。襲ったりはしないよ」
そう言った後、
「私の名前はロザリー。お前らは?」
「俺はブラッド。こいつはフェアだ」
ブラッドは自己紹介ついでにフェアの頭を撫でる。フェアは嬉しそうに撫でられる。
ロザリーは立ち上がると、仲間を集める。腹は満たされたのでどこかに行くようだ。拠点に戻るのか、それともどこかに行くのか。
ロザリーは背を向けた後、ブラッドに伝えた。
「この辺りは私の縄張りだ。何かあれば私を頼ってくれても構わない」
こうしてロザリー達は離れていった。
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第30話
【BLACK EDGE 其の30 腹ペコ盗賊】
「……何者だ! 隠れてないで出て来い!!」
ブラッドはフェアを近くに呼ぶと、気配のする方にそう叫んだ。
フェアは怯えてブラッドの服の裾を掴んでいる。
ブラッドの呼びかけに答えてか。草むらから布に顔を包んだ者達が次々と出てくる。
その数は十人程度。男の中には女も混ざっている。
顔を隠していて、それぞれが武器を持っていた。見た目からして盗賊だろう。
盗賊は武器を手に持つと、それを地面に置く。そして、
「ご飯を恵んでください!!」
そう言って額を地面につけて、土下座した。
ブラッド達は訳が分からず、その場で固まってしまう。
そんな中、先頭に立って土下座をした盗賊が顔を隠している布を外した。
それは紫髪の短髪の女性。
「た、頼む!! もう三日も飯を食ってないんだ!!」
そう言って頭を地面に擦る。それを見ていたブラッドとフェアはなんだか可哀想に思えてきて、残っていたご飯を分け与えることにした。
2人分の食料だったため、十人いると一人分で考えると少ない。しかし、そんな量であっても盗賊達は嬉しそうに食べた。
ご飯を食べた盗賊達は、満足気にしている。そんな盗賊を見たブラッドが疑問を持ち聞く。
「お前ら盗賊だろ。なんで襲わなかったんだ?」
盗賊なら武器を持っているし、襲撃することだってできた。まぁ、ブラッドなら余裕で勝てるのなら他の人間なら食料程度盗めたはずだ。
それにさっきの紫髪の少女が答えた。
この少女はこの盗賊のリーダーらしく、仲間達にはお頭と呼ばれている。
「腹が減っては戦はできぬ、だろ」
紫髪の盗賊はそう自慢気に言った。そして、
「腹が満たされた今なら、お前達を襲ってやっても良いぞ」
紫髪の女はそう言って近くにあった短刀を手に取った。しかし、少し警戒したブラッドに笑って返す。
「ないない。お前達は命の恩人だ。襲ったりはしないよ」
そう言った後、
「私の名前はロザリー。お前らは?」
「俺はブラッド。こいつはフェアだ」
ブラッドは自己紹介ついでにフェアの頭を撫でる。フェアは嬉しそうに撫でられる。
ロザリーは立ち上がると、仲間を集める。腹は満たされたのでどこかに行くようだ。拠点に戻るのか、それともどこかに行くのか。
ロザリーは背を向けた後、ブラッドに伝えた。
「この辺りは私の縄張りだ。何かあれば私を頼ってくれても構わない」
こうしてロザリー達は離れていった。
0
あなたにおすすめの小説
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる