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第79話 【BLACK EDGE 其の79 思い出】
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BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第79話
【BLACK EDGE 其の79 思い出】
クロウに馬車を渡したブラッド達は、雪山のある大地に向けて川を越えるため船に乗り込んだ。
船は木製であるが、かなり大きく五十人は乗っている。そんな船で向こう岸の大陸を目指す。
そんな船にブラッドとフェアは乗って、向こう岸を目指していた。
船が発進して、フェアはブラッドと甲板から港を見ていた。
「どんどん小さくなる!!」
船が岸から離れると港が小さくなって行く。
フェアは離れて行く村を見ながら、
「向こうまでどれくらいかかるの?」
と隣にいるブラッドに聞いた。
「そうだな。半日くらいかな」
出発は昼だ。だから向こう岸に着く頃には陽は落ちているだろう。
「結構かかるんだね!」
「まぁ、この川は世界一の大きさとも言われてるからな」
この川の大きさは本当にでかい。岸から岸まで渡るのだってかなりの時間がかかる。
「もうすぐだね…………」
「ああ、そうだな」
フリジア村でアリエルから雪山の館に行くように指示されて、王都ガルデニアで元ブラッドの仕事仲間であるヒューグと再開。そしてグリモワールからの追っ手を撃退した。
プロタゴニストという森ではリナリアと出会い、グリモワールからの追っ手であったシャドーの助けもあり、ブルーバードという組織から森を守った。
そしてナンフェア村では馬車を買いたいという少女クロウに馬車を譲り、港から出発して川を渡った。
ブラッドはフェアの頭に手を置くと強く撫でる。
「長い旅だった。だが、まだ終わりじゃない。…………ここから先が本番だ。そうだろ?」
フェアはブラッドの顔を見る。身長差から見上げる形になっている。
「うん、あともう少しだから待っててね……」
フェアは白龍の適応者として共に組織に捕らえられた子供達を追っている。子供達を解放することがこの旅の目的だ。
「絶対に助けるから……」
アリエルからは雪山にある館の主に、この紙を渡せと渡された。
その紙はブラッドとフェアから見たら白紙である。だが、館の主には見せるだけでわかると言っていた。
アリエルはそこで子供達の居場所がわかると教えてくれた。本当かどうかはわからない。だが、今はそれを頼りにするしかない。
船が岸から離れてしばらく経ち、そろそろ船内に戻ろうとした時のことである。
船内からある女性が出てきた。白と水色の中間の髪色をしており、おっとりとした顔立ちの淑やかな女性。
「……ん、あら、マルクじゃない」
「……クロエさん?」
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第79話
【BLACK EDGE 其の79 思い出】
クロウに馬車を渡したブラッド達は、雪山のある大地に向けて川を越えるため船に乗り込んだ。
船は木製であるが、かなり大きく五十人は乗っている。そんな船で向こう岸の大陸を目指す。
そんな船にブラッドとフェアは乗って、向こう岸を目指していた。
船が発進して、フェアはブラッドと甲板から港を見ていた。
「どんどん小さくなる!!」
船が岸から離れると港が小さくなって行く。
フェアは離れて行く村を見ながら、
「向こうまでどれくらいかかるの?」
と隣にいるブラッドに聞いた。
「そうだな。半日くらいかな」
出発は昼だ。だから向こう岸に着く頃には陽は落ちているだろう。
「結構かかるんだね!」
「まぁ、この川は世界一の大きさとも言われてるからな」
この川の大きさは本当にでかい。岸から岸まで渡るのだってかなりの時間がかかる。
「もうすぐだね…………」
「ああ、そうだな」
フリジア村でアリエルから雪山の館に行くように指示されて、王都ガルデニアで元ブラッドの仕事仲間であるヒューグと再開。そしてグリモワールからの追っ手を撃退した。
プロタゴニストという森ではリナリアと出会い、グリモワールからの追っ手であったシャドーの助けもあり、ブルーバードという組織から森を守った。
そしてナンフェア村では馬車を買いたいという少女クロウに馬車を譲り、港から出発して川を渡った。
ブラッドはフェアの頭に手を置くと強く撫でる。
「長い旅だった。だが、まだ終わりじゃない。…………ここから先が本番だ。そうだろ?」
フェアはブラッドの顔を見る。身長差から見上げる形になっている。
「うん、あともう少しだから待っててね……」
フェアは白龍の適応者として共に組織に捕らえられた子供達を追っている。子供達を解放することがこの旅の目的だ。
「絶対に助けるから……」
アリエルからは雪山にある館の主に、この紙を渡せと渡された。
その紙はブラッドとフェアから見たら白紙である。だが、館の主には見せるだけでわかると言っていた。
アリエルはそこで子供達の居場所がわかると教えてくれた。本当かどうかはわからない。だが、今はそれを頼りにするしかない。
船が岸から離れてしばらく経ち、そろそろ船内に戻ろうとした時のことである。
船内からある女性が出てきた。白と水色の中間の髪色をしており、おっとりとした顔立ちの淑やかな女性。
「……ん、あら、マルクじゃない」
「……クロエさん?」
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