167 / 354
第165話 【BLACK EDGE 其の165 王都へ繋がる通路】
しおりを挟む
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第165話
【BLACK EDGE 其の165 王都へ繋がる通路】
シャドーとアルファの案内でブラッドとフェアは上のフロアへとたどり着いた。
そこは一直線に伸びる地下通路。この道を進むと王都へ行くことができるらしい。
下の階層も直線に感じたがあそこは緩やかなカーブであり、実際にはここが本当の直線だ。
「それで子供達がいるとしたらこのフロアか……」
しかし、ここも下の階層と同じく直線が続くだけの地下通路。下に比べるとさらに巨大であり、何か大きなものを動かすためのレールも地面にはひかれている。
「……でも、これだけ大きいと探せるのかな……」
フェアが不安そうに周りを見渡した。確かにここの通路は巨大だ。しかも王都からカメリアまで繋がっているらしい。そうなると手探りで探していては、何日もかかってしまう。
「そういう時のための僕なのさ!!」
アルファは自信満々に前に出た。
「僕は父さんのクローンであり独立した存在だが、父さんの思考回路もしっかりと保存されている。父さんの作ったものなら大抵の構造は理解できる」
アルファの言葉を聞いたシャドーは博士も作った機械の名前が変わっていることがあるのかと気になったが、今は聞かないことにした。
「つまりは赤崎の作ったこの施設の構造を想定して、行動できるってことか?」
ブラッドが聞くとアルファは小さい身体で背伸びをして背筋を伸ばし、威張った。
「そういうことだ!!」
そしてアルファは通路の壁の方へと移動すると、壁に手を当てる。
「例えばこういうところ、僕も父さんも模様を少し変えたところに…………」
アルファは壁を押す。すると、壁にボタンがあったようでそれが押されると、隣にある壁が扉になり、そこに通路が現れた。
「隠し通路を作りたくなる」
ブラッドとフェアはアルファを見て驚いた。確かに少し模様は違った。だが、そんなに大きな違いがあったわけではない。
ここに隠しボタンがあると分かっていないと、押せない場所だ。
そんなところにあるボタンを押したということは、本当にアルファは赤崎の考えを読んで行動しているのか、それとも元々分かっていたのか、ということしかあり得ない。
「まずはそこの隠し通路を調べてみるか」
シャドーはそう言い、その隠し通路へと進んでいく。その後を追うアルファ、そしてブラッドとフェア。
隠し通路は人間用の大きさの通路だ。本当にここにいるかは分からない。だが、行ってみる価値はあるだろう。
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第165話
【BLACK EDGE 其の165 王都へ繋がる通路】
シャドーとアルファの案内でブラッドとフェアは上のフロアへとたどり着いた。
そこは一直線に伸びる地下通路。この道を進むと王都へ行くことができるらしい。
下の階層も直線に感じたがあそこは緩やかなカーブであり、実際にはここが本当の直線だ。
「それで子供達がいるとしたらこのフロアか……」
しかし、ここも下の階層と同じく直線が続くだけの地下通路。下に比べるとさらに巨大であり、何か大きなものを動かすためのレールも地面にはひかれている。
「……でも、これだけ大きいと探せるのかな……」
フェアが不安そうに周りを見渡した。確かにここの通路は巨大だ。しかも王都からカメリアまで繋がっているらしい。そうなると手探りで探していては、何日もかかってしまう。
「そういう時のための僕なのさ!!」
アルファは自信満々に前に出た。
「僕は父さんのクローンであり独立した存在だが、父さんの思考回路もしっかりと保存されている。父さんの作ったものなら大抵の構造は理解できる」
アルファの言葉を聞いたシャドーは博士も作った機械の名前が変わっていることがあるのかと気になったが、今は聞かないことにした。
「つまりは赤崎の作ったこの施設の構造を想定して、行動できるってことか?」
ブラッドが聞くとアルファは小さい身体で背伸びをして背筋を伸ばし、威張った。
「そういうことだ!!」
そしてアルファは通路の壁の方へと移動すると、壁に手を当てる。
「例えばこういうところ、僕も父さんも模様を少し変えたところに…………」
アルファは壁を押す。すると、壁にボタンがあったようでそれが押されると、隣にある壁が扉になり、そこに通路が現れた。
「隠し通路を作りたくなる」
ブラッドとフェアはアルファを見て驚いた。確かに少し模様は違った。だが、そんなに大きな違いがあったわけではない。
ここに隠しボタンがあると分かっていないと、押せない場所だ。
そんなところにあるボタンを押したということは、本当にアルファは赤崎の考えを読んで行動しているのか、それとも元々分かっていたのか、ということしかあり得ない。
「まずはそこの隠し通路を調べてみるか」
シャドーはそう言い、その隠し通路へと進んでいく。その後を追うアルファ、そしてブラッドとフェア。
隠し通路は人間用の大きさの通路だ。本当にここにいるかは分からない。だが、行ってみる価値はあるだろう。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】辺境の魔法使い この世界に翻弄される
秋.水
ファンタジー
記憶を無くした主人公は魔法使い。しかし目立つ事や面倒な事が嫌い。それでも次々増える家族を守るため、必死にトラブルを回避して、目立たないようにあの手この手を使っているうちに、自分がかなりヤバい立場に立たされている事を知ってしまう。しかも異種族ハーレムの主人公なのにDTでEDだったりして大変な生活が続いていく。最後には世界が・・・・。まったり系異種族ハーレムもの?です。
四人の令嬢と公爵と
オゾン層
恋愛
「貴様らのような田舎娘は性根が腐っている」
ガルシア辺境伯の令嬢である4人の姉妹は、アミーレア国の王太子の婚約候補者として今の今まで王太子に尽くしていた。国王からも認められた有力な婚約候補者であったにも関わらず、無知なロズワート王太子にある日婚約解消を一方的に告げられ、挙げ句の果てに同じく婚約候補者であったクラシウス男爵の令嬢であるアレッサ嬢の企みによって冤罪をかけられ、隣国を治める『化物公爵』の婚約者として輿入という名目の国外追放を受けてしまう。
人間以外の種族で溢れた隣国ベルフェナールにいるとされる化物公爵ことラヴェルト公爵の兄弟はその恐ろしい容姿から他国からも黒い噂が絶えず、ガルシア姉妹は怯えながらも覚悟を決めてベルフェナール国へと足を踏み入れるが……
「おはよう。よく眠れたかな」
「お前すごく可愛いな!!」
「花がよく似合うね」
「どうか今日も共に過ごしてほしい」
彼らは見た目に反し、誠実で純愛な兄弟だった。
一方追放を告げられたアミーレア王国では、ガルシア辺境伯令嬢との婚約解消を聞きつけた国王がロズワート王太子に対して右ストレートをかましていた。
※初ジャンルの小説なので不自然な点が多いかもしれませんがご了承ください
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
貧弱の英雄
カタナヅキ
ファンタジー
この世界では誰もが生まれた時から「異能」と「レベル」呼ばれる能力を身に付けており、人々はレベルを上げて自分の能力を磨き、それに適した職業に就くのが当たり前だった。しかし、山奥で捨てられていたところを狩人に拾われ、後に「ナイ」と名付けられた少年は「貧弱」という異能の中でも異質な能力を身に付けていた。
貧弱の能力の効果は日付が変更される度に強制的にレベルがリセットされてしまい、生まれた時からナイは「レベル1」だった。どれだけ努力してレベルを上げようと日付変わる度にレベル1に戻ってしまい、レベルで上がった分の能力が低下してしまう。
自分の貧弱の技能に悲観する彼だったが、ある時にレベルを上昇させるときに身に付ける「SP」の存在を知る。これを使用すれば「技能」と呼ばれる様々な技術を身に付ける事を知り、レベルが毎日のようにリセットされる事を逆に利用して彼はSPを溜めて数々の技能を身に付け、落ちこぼれと呼んだ者達を見返すため、底辺から成り上がる――
※修正要請のコメントは対処後に削除します。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
異世界ハズレモノ英雄譚〜無能ステータスと言われた俺が、ざまぁ見せつけながらのし上がっていくってよ!〜
mitsuzoエンターテインメンツ
ファンタジー
【週三日(月・水・金)投稿 基本12:00〜14:00】
異世界にクラスメートと共に召喚された瑛二。
『ハズレモノ』という聞いたこともない称号を得るが、その低スペックなステータスを見て、皆からハズレ称号とバカにされ、それどころか邪魔者扱いされ殺されそうに⋯⋯。
しかし、実は『超チートな称号』であることがわかった瑛二は、そこから自分をバカにした者や殺そうとした者に対して、圧倒的な力を隠しつつ、ざまぁを展開していく。
そして、そのざまぁは図らずも人類の命運を握るまでのものへと発展していくことに⋯⋯。
悪役皇子、ざまぁされたので反省する ~ 馬鹿は死ななきゃ治らないって… 一度、死んだからな、同じ轍(てつ)は踏まんよ ~
shiba
ファンタジー
魂だけの存在となり、邯鄲(かんたん)の夢にて
無名の英雄
愛を知らぬ商人
気狂いの賢者など
様々な英霊達の人生を追体験した凡愚な皇子は自身の無能さを痛感する。
それゆえに悪徳貴族の嫡男に生まれ変わった後、謎の強迫観念に背中を押されるまま
幼い頃から努力を積み上げていた彼は、図らずも超越者への道を歩み出す。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる