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第231話 【BLACK EDGE 其の231 旅へ】
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BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第231話
【BLACK EDGE 其の231 旅へ】
フェアと共に旅を続けることになったブラッド。
王都を越えて、北東を目指していた。
「そういえば、次の目的地って決まってるの?」
馬車の中からフェアがブラッドに聞く。ブラッドは馬車を操作しながら答えた。
「ああ、次の目的地はマルグリットという隣国の王都だ」
「ガルデニアとは違うの?」
「ああ、ガルデニアはまだ1代目だが、マルグリットはもう三百年近く続く王国で、都市も発展している」
馬車を進めながら答えたブラッド。だが、まだ聞きたいことがあった。
「そのマルグリットに何しに行くの?」
「マルグリットである大会が開かれるんだ。そいつに参加する」
「大会?」
「そこで手に入る賞金がデカい! こいつに参加して金を手に入れるぞ」
ブラッドはそう言ってワクワクしている。
ブラッドは赤崎の賞金と今まで稼いだ金を全て子供達に渡した。そのため旅に必要な費用しか今は持っていない。
そのためのお金稼ぎをしようということらしい。
「私も参加できる?」
フェアはブラッドに聞いてみる。するとブラッドは首を傾げる。
「フェアにはちょっと厳しいかもな。ま、俺に任せとけ。稼ぎまくってやるからよ!」
ブラッドは馬車を進める。そしてその馬車はある村にたどり着いた。
「ここに来るのも久しぶりだな」
マルグリットまではまだまだ遠い。その途中ではいくつかの村を越えて旅をすることになる。
たどり着いた村はフリジア村。前にも一度立ち寄ったことのある村だ。
この村には大きな屋敷があり、そこにはアリエルという魔女が住んでいる。
前にこの村に立ち寄った時は、そのアリエルに会い、クリスのいる雪山へ行くことを勧められた。
だが、そのそのクリスとあった時、死人達の襲撃にあった。
「この前の件があるからな。……立ち寄ったついでだ、あいつを殴りに行くか」
馬車を止めて宿の部屋を借りると、ブラッドはそのアリエルの住んでいる屋敷に向かうことにした。
「私も行く」
「お前はここにいろ。どんな危険な能力を使うかわからない」
この前の死人達はかなりヤバかった。ダメージを与えても動き続けるため、簡単には倒せない。
「だからこそ、私も行くよ。どんな危険な能力を使うかわからないからこそ、一緒にいた方がいい」
ブラッドはフェアに説得されて、結局一緒に屋敷に行くことになった。
屋敷の扉を叩くがやはり返事はない。この前も同じ感じだった。
扉を押してみると、鍵はかかっていないようで中に入れる。
「お邪魔しまーす」
二人はそっと屋敷の中へと入った。屋敷は埃まみれであり、本も散らかっている。それに…………。
「これってこの前来た時のじゃない?」
フェアはテーブルに置かれたティーカップを指差す。
テーブルには三つ置かれており、その配置はこの前来た時と同じだ。
「洗わずに、放置してるのか…………」
もうあれから何日も経っているというのに、使ったコップがそのまま放置されている。
コップの中には埃が入り込んでおり、もう二度とここでお茶を出されても飲まないと二人は誓う。
「おい、アリエル、いるか?」
ブラッドは屋敷の二階に向かって叫ぶ。だが、返事はない。
「また屋根裏にいるのかも?」
フェアはそう言って上の階を指差す。
アリエルと出会ったのは屋根裏にある部屋だ。そこで本に埋もれていた。また同じことになっているのかもしれないと、二人は用心しながらも上に登っていく。
「いないな……」
2階の階段を登り、梯子で屋根裏へと登った二人は周りを見渡すがそこに人の姿はない。
「ねぇ、あれ何かな?」
フェアは梯子を登り切ると、部屋の中央へと向かう。ブラッドも登ってそこにいくと、黒いテーブルの上に、本が浮いていた。
「どうなったんだこれは……」
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第231話
【BLACK EDGE 其の231 旅へ】
フェアと共に旅を続けることになったブラッド。
王都を越えて、北東を目指していた。
「そういえば、次の目的地って決まってるの?」
馬車の中からフェアがブラッドに聞く。ブラッドは馬車を操作しながら答えた。
「ああ、次の目的地はマルグリットという隣国の王都だ」
「ガルデニアとは違うの?」
「ああ、ガルデニアはまだ1代目だが、マルグリットはもう三百年近く続く王国で、都市も発展している」
馬車を進めながら答えたブラッド。だが、まだ聞きたいことがあった。
「そのマルグリットに何しに行くの?」
「マルグリットである大会が開かれるんだ。そいつに参加する」
「大会?」
「そこで手に入る賞金がデカい! こいつに参加して金を手に入れるぞ」
ブラッドはそう言ってワクワクしている。
ブラッドは赤崎の賞金と今まで稼いだ金を全て子供達に渡した。そのため旅に必要な費用しか今は持っていない。
そのためのお金稼ぎをしようということらしい。
「私も参加できる?」
フェアはブラッドに聞いてみる。するとブラッドは首を傾げる。
「フェアにはちょっと厳しいかもな。ま、俺に任せとけ。稼ぎまくってやるからよ!」
ブラッドは馬車を進める。そしてその馬車はある村にたどり着いた。
「ここに来るのも久しぶりだな」
マルグリットまではまだまだ遠い。その途中ではいくつかの村を越えて旅をすることになる。
たどり着いた村はフリジア村。前にも一度立ち寄ったことのある村だ。
この村には大きな屋敷があり、そこにはアリエルという魔女が住んでいる。
前にこの村に立ち寄った時は、そのアリエルに会い、クリスのいる雪山へ行くことを勧められた。
だが、そのそのクリスとあった時、死人達の襲撃にあった。
「この前の件があるからな。……立ち寄ったついでだ、あいつを殴りに行くか」
馬車を止めて宿の部屋を借りると、ブラッドはそのアリエルの住んでいる屋敷に向かうことにした。
「私も行く」
「お前はここにいろ。どんな危険な能力を使うかわからない」
この前の死人達はかなりヤバかった。ダメージを与えても動き続けるため、簡単には倒せない。
「だからこそ、私も行くよ。どんな危険な能力を使うかわからないからこそ、一緒にいた方がいい」
ブラッドはフェアに説得されて、結局一緒に屋敷に行くことになった。
屋敷の扉を叩くがやはり返事はない。この前も同じ感じだった。
扉を押してみると、鍵はかかっていないようで中に入れる。
「お邪魔しまーす」
二人はそっと屋敷の中へと入った。屋敷は埃まみれであり、本も散らかっている。それに…………。
「これってこの前来た時のじゃない?」
フェアはテーブルに置かれたティーカップを指差す。
テーブルには三つ置かれており、その配置はこの前来た時と同じだ。
「洗わずに、放置してるのか…………」
もうあれから何日も経っているというのに、使ったコップがそのまま放置されている。
コップの中には埃が入り込んでおり、もう二度とここでお茶を出されても飲まないと二人は誓う。
「おい、アリエル、いるか?」
ブラッドは屋敷の二階に向かって叫ぶ。だが、返事はない。
「また屋根裏にいるのかも?」
フェアはそう言って上の階を指差す。
アリエルと出会ったのは屋根裏にある部屋だ。そこで本に埋もれていた。また同じことになっているのかもしれないと、二人は用心しながらも上に登っていく。
「いないな……」
2階の階段を登り、梯子で屋根裏へと登った二人は周りを見渡すがそこに人の姿はない。
「ねぇ、あれ何かな?」
フェアは梯子を登り切ると、部屋の中央へと向かう。ブラッドも登ってそこにいくと、黒いテーブルの上に、本が浮いていた。
「どうなったんだこれは……」
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