267 / 325
第265話 【BLACK EDGE 其の265 お礼】
しおりを挟む
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第265話
【BLACK EDGE 其の265 お礼】
「お礼だなんて……大丈夫ですよ……」
これ以上ここにいてめんどくさいことに巻き込まれたくはない。
ブラッドは遠慮してこの場から離れようとするが、ルルシアはそんなブラッドを止める。
「ダメです! お母様との約束なんです。お礼はしっかりしなさいって」
いや、そう言われても王女様からお礼をされる必要はないです。
その辺で売ってるクッキーをフェアがあげただけですから!!
しかし、ルルシアの後ろで変な妄想をしていたジーナスは冷静を取り戻すと、
「ルルシア様がお礼がしたいと言っているんだ!! これを受けないのは失礼だぞ!!」
とか言い出した。
ブラッドはため息を吐くと、
「分かったよ。それで何をしてくれるんですか?」
フェアとブラッドは王城に招待された。いや、お礼のためだけに、しかもクッキーだよ!! クッキーごときでどれだけ大事にしてるんだよ!!
その辺の石とか渡してくれれば、それで満足しますから!!
とか思いつつも半ば強制連行の気持ちで王城へと入れられる。
しかし、ルルシアとジーナスは正面から入るのではなく、王城の裏門からひっそりと中へと入る。
「おい、早く来い、兵士に見つかってしまうではないか!」
隠れて進むジーナスが驚いているブラッドとフェアを急かす。
なぜ隠れる必要があるのか。そんなことを思いつつも、ルルシアとジーナスについていく。
「ここは狭いですから、頭に気をつけてください」
ルルシアは壁の下にある穴を匍匐前進で進んでいく。その後ろをジーナスとフェアもついていく。
「…………ここを通るのかよ」
フェアは何も言わずにズブズブと進んでいくが、その汚れた服を見たらケイスはショックを受けるだろう。
ブラッドも仕方なく匍匐前進で壁の下を進んでいく。
先は真っ暗で何も見えない。
「痛!!」
ブラッドは壁に頭をぶつける。…………なんだか今日はついてない気がする。
「だから気をつけてって言ったじゃないですか」
「そうだぞ。ルルシア様の忠告をしっかりと聞いていない貴様が悪い!」
「そうだよ! せっかく注意してくれたのに!!」
いつからフェアはこいつらとそんなに仲良くなったんだ。
流石にフェアにまで怒られると思っていなかったブラッドは、しょんぼりする。
そんな中も進んでいくと、穴を抜けて茂みの中に出た。
「音は立てないでください! 見回りに見つかってしまいますから」
本当にどうして王城に侵入することになってるんだ!?
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第265話
【BLACK EDGE 其の265 お礼】
「お礼だなんて……大丈夫ですよ……」
これ以上ここにいてめんどくさいことに巻き込まれたくはない。
ブラッドは遠慮してこの場から離れようとするが、ルルシアはそんなブラッドを止める。
「ダメです! お母様との約束なんです。お礼はしっかりしなさいって」
いや、そう言われても王女様からお礼をされる必要はないです。
その辺で売ってるクッキーをフェアがあげただけですから!!
しかし、ルルシアの後ろで変な妄想をしていたジーナスは冷静を取り戻すと、
「ルルシア様がお礼がしたいと言っているんだ!! これを受けないのは失礼だぞ!!」
とか言い出した。
ブラッドはため息を吐くと、
「分かったよ。それで何をしてくれるんですか?」
フェアとブラッドは王城に招待された。いや、お礼のためだけに、しかもクッキーだよ!! クッキーごときでどれだけ大事にしてるんだよ!!
その辺の石とか渡してくれれば、それで満足しますから!!
とか思いつつも半ば強制連行の気持ちで王城へと入れられる。
しかし、ルルシアとジーナスは正面から入るのではなく、王城の裏門からひっそりと中へと入る。
「おい、早く来い、兵士に見つかってしまうではないか!」
隠れて進むジーナスが驚いているブラッドとフェアを急かす。
なぜ隠れる必要があるのか。そんなことを思いつつも、ルルシアとジーナスについていく。
「ここは狭いですから、頭に気をつけてください」
ルルシアは壁の下にある穴を匍匐前進で進んでいく。その後ろをジーナスとフェアもついていく。
「…………ここを通るのかよ」
フェアは何も言わずにズブズブと進んでいくが、その汚れた服を見たらケイスはショックを受けるだろう。
ブラッドも仕方なく匍匐前進で壁の下を進んでいく。
先は真っ暗で何も見えない。
「痛!!」
ブラッドは壁に頭をぶつける。…………なんだか今日はついてない気がする。
「だから気をつけてって言ったじゃないですか」
「そうだぞ。ルルシア様の忠告をしっかりと聞いていない貴様が悪い!」
「そうだよ! せっかく注意してくれたのに!!」
いつからフェアはこいつらとそんなに仲良くなったんだ。
流石にフェアにまで怒られると思っていなかったブラッドは、しょんぼりする。
そんな中も進んでいくと、穴を抜けて茂みの中に出た。
「音は立てないでください! 見回りに見つかってしまいますから」
本当にどうして王城に侵入することになってるんだ!?
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
9
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる