306 / 354
第304話 【BLACK EDGE 其の304 共闘】
しおりを挟む
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第304話
【BLACK EDGE 其の304 共闘】
ブライスに手を払われたオズボルドは驚く。
オズボルドの後ろにいるアビアルとクリィアも同じだ。
「な、なんで嫌がるんだ?」
「俺はそういう勝ち方には興味はないんだ」
「だが、君は他の選手に追われていただろう。このままだと、いつかは誰かにやられてしまう」
「だからと言って共闘するのは俺の心が許さない。だったら俺は負けた方がマシだ」
ブライスはそう言ってオズボルド達に背を向ける。
ブライスが仲間になる気はないと分かったオズボルド達は、
「そうか……」
と残念そうに言うと、
「なら、ここで敗退だ!!」
オズボルド達は三人同時に襲いかかってきた。だが、ブライスは冷静に、
「さよーならァァァァァ!!」
全力ダッシュで逃げ出した。
逃げたブライスをオズボルドは
「追え!! 今すぐあいつを倒すぞ!!」
三人で一斉にブライスを追いかけ始めた。
そんな追ってくるオズボルドにブライスは逃げながら、
「おい、弱い者同士で結託するんじゃなかったのか!? なんで俺を追いかけるんだよ!!」
「弱い者同士は手を取り合うべきだ。だが、協力を拒む者は排除しなければ今後に支障が出る!!」
「チクショー!! なんでまた追われることになるんだよ!!」
ブライスが逃げ回っていると、
「そのまま走ってください」
剣を持った少女とすれ違った。その少女は一振りでオズボルド達を切り付けると、気絶させて倒した。
「な!? ま、またこの展開か!? お前もあれか!? 共闘だなんだとか言いながら襲ってくんのか!?」
ブライスは助けてくれた少女に向かってそう言う。すると、その少女は剣を鞘にしまいながら、
「そんなことしませんよ。さっきのやりとりを見て卑怯だと思ったから手を貸しただけです」
「ん、そうか。そうなのか……すまん。……俺はブライスってんだ。君名前は?」
「スカイです」
名前を聞いたブライスは満足そうにスカイの方に向き直す。
「俺は一対一専門でな。多数で戦う者、襲われるのも得意じゃないんだ。お前なら俺と真面目に戦ってくれそうだ」
ブライスは腰につけた短剣に手をかける。
その様子を見てスカイも剣をいつでも抜ける体制になる。
「確かに。私も卑怯な戦いは嫌いです。一対一ですね。良いですよ、その戦い引き受けましょう!!」
ブライスとスカイは向き合う。
Eブロック予選。残る選手は六人。Eブロック予選も終盤に差し掛かっていた。
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第304話
【BLACK EDGE 其の304 共闘】
ブライスに手を払われたオズボルドは驚く。
オズボルドの後ろにいるアビアルとクリィアも同じだ。
「な、なんで嫌がるんだ?」
「俺はそういう勝ち方には興味はないんだ」
「だが、君は他の選手に追われていただろう。このままだと、いつかは誰かにやられてしまう」
「だからと言って共闘するのは俺の心が許さない。だったら俺は負けた方がマシだ」
ブライスはそう言ってオズボルド達に背を向ける。
ブライスが仲間になる気はないと分かったオズボルド達は、
「そうか……」
と残念そうに言うと、
「なら、ここで敗退だ!!」
オズボルド達は三人同時に襲いかかってきた。だが、ブライスは冷静に、
「さよーならァァァァァ!!」
全力ダッシュで逃げ出した。
逃げたブライスをオズボルドは
「追え!! 今すぐあいつを倒すぞ!!」
三人で一斉にブライスを追いかけ始めた。
そんな追ってくるオズボルドにブライスは逃げながら、
「おい、弱い者同士で結託するんじゃなかったのか!? なんで俺を追いかけるんだよ!!」
「弱い者同士は手を取り合うべきだ。だが、協力を拒む者は排除しなければ今後に支障が出る!!」
「チクショー!! なんでまた追われることになるんだよ!!」
ブライスが逃げ回っていると、
「そのまま走ってください」
剣を持った少女とすれ違った。その少女は一振りでオズボルド達を切り付けると、気絶させて倒した。
「な!? ま、またこの展開か!? お前もあれか!? 共闘だなんだとか言いながら襲ってくんのか!?」
ブライスは助けてくれた少女に向かってそう言う。すると、その少女は剣を鞘にしまいながら、
「そんなことしませんよ。さっきのやりとりを見て卑怯だと思ったから手を貸しただけです」
「ん、そうか。そうなのか……すまん。……俺はブライスってんだ。君名前は?」
「スカイです」
名前を聞いたブライスは満足そうにスカイの方に向き直す。
「俺は一対一専門でな。多数で戦う者、襲われるのも得意じゃないんだ。お前なら俺と真面目に戦ってくれそうだ」
ブライスは腰につけた短剣に手をかける。
その様子を見てスカイも剣をいつでも抜ける体制になる。
「確かに。私も卑怯な戦いは嫌いです。一対一ですね。良いですよ、その戦い引き受けましょう!!」
ブライスとスカイは向き合う。
Eブロック予選。残る選手は六人。Eブロック予選も終盤に差し掛かっていた。
0
あなたにおすすめの小説
人質から始まった凡庸で優しい王子の英雄譚
咲良喜玖
ファンタジー
アーリア戦記から抜粋。
帝国歴515年。サナリア歴3年。
サナリア王国は、隣国のガルナズン帝国の使者からの通達により、国家滅亡の危機に陥る。
従属せよ。
これを拒否すれば、戦争である。
追い込まれたサナリアには、超大国との戦いには応じられない。
そこで、サナリアの王アハトは、帝国に従属することを決めるのだが。
当然それだけで交渉が終わるわけがなく、従属した証を示せとの命令が下された。
命令の中身。
それは、二人の王子の内のどちらかを選べとの事だった。
出来たばかりの国を守るため。
サナリア王が下した決断は。
第一王子【フュン・メイダルフィア】を人質として送り出す事だった。
フュンは弟に比べて能力が低く、武芸や勉学が出来ない。
彼の良さをあげるとしたら、ただ人に優しいだけ。
そんな人物では、国を背負うことなんて出来ないだろうと。
王が、帝国の人質として選んだのである。
しかし、この人質がきっかけで、長らく続いているアーリア大陸の戦乱の歴史が変わっていく。
西のイーナミア王国。東のガルナズン帝国。
アーリア大陸の歴史を支える二つの巨大国家を揺るがす。
伝説の英雄が誕生することになるのだ。
偉大なる人質。フュンの物語が今始まる。
他サイトにも書いています。
こちらでは、出来るだけシンプルにしていますので、章分けも簡易にして、解説をしているあとがきもありません。
小説だけを読める形にしています。
【完結】エレクトラの婚約者
buchi
恋愛
しっかり者だが自己評価低めのエレクトラ。婚約相手は年下の美少年。迷うわー
エレクトラは、平凡な伯爵令嬢。
父の再婚で家に乗り込んできた義母と義姉たちにいいようにあしらわれ、困り果てていた。
そこへ父がエレクトラに縁談を持ち込むが、二歳年下の少年で爵位もなければ金持ちでもない。
エレクトラは悩むが、義母は借金のカタにエレクトラに別な縁談を押し付けてきた。
もう自立するわ!とエレクトラは親友の王弟殿下の娘の侍女になろうと決意を固めるが……
11万字とちょっと長め。
謙虚過ぎる性格のエレクトラと、優しいけど訳アリの高貴な三人の女友達、実は執着強めの天才肌の婚約予定者、扱いに困る義母と義姉が出てきます。暇つぶしにどうぞ。
タグにざまぁが付いていますが、義母や義姉たちが命に別状があったり、とことんひどいことになるザマァではないです。
まあ、そうなるよね〜みたいな因果応報的なざまぁです。
【完結】悪役令嬢は何故か婚約破棄されない
miniko
恋愛
平凡な女子高生が乙女ゲームの悪役令嬢に転生してしまった。
断罪されて平民に落ちても困らない様に、しっかり手に職つけたり、自立の準備を進める。
家族の為を思うと、出来れば円満に婚約解消をしたいと考え、王子に度々提案するが、王子の反応は思っていたのと違って・・・。
いつの間にやら、王子と悪役令嬢の仲は深まっているみたい。
「僕の心は君だけの物だ」
あれ? どうしてこうなった!?
※物語が本格的に動き出すのは、乙女ゲーム開始後です。
※ご都合主義の展開があるかもです。
※感想欄はネタバレ有り/無しの振り分けをしておりません。本編未読の方はご注意下さい。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
完 弱虫のたたかい方 (番外編更新済み!!)
水鳥楓椛
恋愛
「お姉様、コレちょーだい」
無邪気な笑顔でオネガイする天使の皮を被った義妹のラテに、大好きなお人形も、ぬいぐるみも、おもちゃも、ドレスも、アクセサリーも、何もかもを譲って来た。
ラテの後ろでモカのことを蛇のような視線で睨みつける継母カプチーノの手前、譲らないなんていう選択肢なんて存在しなかった。
だからこそ、モカは今日も微笑んだ言う。
「———えぇ、いいわよ」
たとえ彼女が持っているものが愛しの婚約者であったとしても———、
【12月末日公開終了】これは裏切りですか?
たぬきち25番
恋愛
転生してすぐに婚約破棄をされたアリシアは、嫁ぎ先を失い、実家に戻ることになった。
だが、実家戻ると『婚約破棄をされた娘』と噂され、家族の迷惑になっているので出て行く必要がある。
そんな時、母から住み込みの仕事を紹介されたアリシアは……?
竜皇女と呼ばれた娘
Aoi
ファンタジー
この世に生を授かり間もなくして捨てられしまった赤子は洞窟を棲み処にしていた竜イグニスに拾われヴァイオレットと名づけられ育てられた
ヴァイオレットはイグニスともう一頭の竜バシリッサの元でスクスクと育ち十六の歳になる
その歳まで人間と交流する機会がなかったヴァイオレットは友達を作る為に学校に通うことを望んだ
国で一番のグレディス魔法学校の入学試験を受け無事入学を果たし念願の友達も作れて順風満帆な生活を送っていたが、ある日衝撃の事実を告げられ……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる