318 / 354
第316話 【BLACK EDGE 其の316 槍と二本の剣】
しおりを挟む
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第316話
【BLACK EDGE 其の316 槍と二本の剣】
ギアムは一歩。また一歩と歩き出した。
さっきまでレトバのプレッシャーに負けて動けなかったギアムがついに動いた。そして最初は固かった動きも徐々に軽くなる。
そうして軽くなっていくと、ギアムの進むスピードは速くなり始めた。
「もう克服したのか。若いのは良いのぉ」
レトバはそんなギアムを見ながら感心する。そして槍を両手で握ると、身体を横にして構えた。
レトバが構えを変えた時にはすでにギアムは走っていた。そしてレトバに近づく。
距離が2メートル以内に入ったところで、ギアムは飛び上がった。その跳躍はギアムの脚がレトバの腰よりも高い位置になるほどの跳躍。
そんなジャンプをしながらギアムは両手に握った短剣をクロスさせる。
「受けてみな。爺さん!!」
それを見たレトバはギアムの攻撃を警戒する。
決してギアムを格下と見ていたわけではない。だが、ギアムがプレッシャーに打ち勝ったこと、そしてこの技を見てレトバは力を使った。
レトバの槍の周りに水分が集まり、透明な液体がドーナツ状になって槍の周りを回る。
レトバはその槍を空中にいるギアムに向ける。すると、槍の周りを回っていた形を変えて、半透明の氷柱状になり、五つに分裂した。
空中にいるギアムの剣も落下と同時に発火して、炎を纏う。
落下してくるギアムに向けて、レトバは槍を突き刺す。ギアムはその槍に向かってクロスさせた剣を振った。
二つの武器がぶつかり合う。そしてぶつかったと同時に爆発が起きた。
二人を巻き込むほど大きな爆発。白い煙が舞台を包んだ。
しばらくして煙が晴れると、二人の姿が見えた。二人とも無傷で立っている。
そしてギアムはレトバの姿が確認できると、再びレトバに向かって走り出した。
今度は炎を纏わせていない状態で、レトバに斬りかかる。右、左、右、左、左と左右の剣でフェイントを織り交ぜながら攻撃する。
だが、レトバは身体を動かすことはなく。手首で槍を動かすだけでギアムの攻撃を防ぐ。
そしてギアムが攻撃に疲れてきたタイミングで、レトバは槍を持ち替えると、今度はレトバの反撃が始まった。
槍で突き刺してギアムを攻撃しようとする。しかし、ギアムはレトバの攻撃を身体を動かして躱した。
そしてある程度攻撃を躱したあと、ギアムは二本の短剣で挟むようにしてレトバの槍を止めた。
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第316話
【BLACK EDGE 其の316 槍と二本の剣】
ギアムは一歩。また一歩と歩き出した。
さっきまでレトバのプレッシャーに負けて動けなかったギアムがついに動いた。そして最初は固かった動きも徐々に軽くなる。
そうして軽くなっていくと、ギアムの進むスピードは速くなり始めた。
「もう克服したのか。若いのは良いのぉ」
レトバはそんなギアムを見ながら感心する。そして槍を両手で握ると、身体を横にして構えた。
レトバが構えを変えた時にはすでにギアムは走っていた。そしてレトバに近づく。
距離が2メートル以内に入ったところで、ギアムは飛び上がった。その跳躍はギアムの脚がレトバの腰よりも高い位置になるほどの跳躍。
そんなジャンプをしながらギアムは両手に握った短剣をクロスさせる。
「受けてみな。爺さん!!」
それを見たレトバはギアムの攻撃を警戒する。
決してギアムを格下と見ていたわけではない。だが、ギアムがプレッシャーに打ち勝ったこと、そしてこの技を見てレトバは力を使った。
レトバの槍の周りに水分が集まり、透明な液体がドーナツ状になって槍の周りを回る。
レトバはその槍を空中にいるギアムに向ける。すると、槍の周りを回っていた形を変えて、半透明の氷柱状になり、五つに分裂した。
空中にいるギアムの剣も落下と同時に発火して、炎を纏う。
落下してくるギアムに向けて、レトバは槍を突き刺す。ギアムはその槍に向かってクロスさせた剣を振った。
二つの武器がぶつかり合う。そしてぶつかったと同時に爆発が起きた。
二人を巻き込むほど大きな爆発。白い煙が舞台を包んだ。
しばらくして煙が晴れると、二人の姿が見えた。二人とも無傷で立っている。
そしてギアムはレトバの姿が確認できると、再びレトバに向かって走り出した。
今度は炎を纏わせていない状態で、レトバに斬りかかる。右、左、右、左、左と左右の剣でフェイントを織り交ぜながら攻撃する。
だが、レトバは身体を動かすことはなく。手首で槍を動かすだけでギアムの攻撃を防ぐ。
そしてギアムが攻撃に疲れてきたタイミングで、レトバは槍を持ち替えると、今度はレトバの反撃が始まった。
槍で突き刺してギアムを攻撃しようとする。しかし、ギアムはレトバの攻撃を身体を動かして躱した。
そしてある程度攻撃を躱したあと、ギアムは二本の短剣で挟むようにしてレトバの槍を止めた。
0
あなたにおすすめの小説
最強のアラサー魔導師はかつての弟子達に迫られる~ただ冒険者を始めようとしただけなのに弟子達がそれを許してくれない~
おやっつ
ファンタジー
王国魔導師団指南役をしていたシューファはある日突然、王様に追放されてしまう。王様曰く、シューファみたいなアラサーが教えていたら魔導師団が衰えるとのことだった。
突然の追放で行く場所を失ったシューファは貴族社会の王国では卑下されていた冒険者での強さが全ての帝都に行くことにした。
シューファが帝都に行ったと報告を受けたかつての弟子達はガクに会いに自分の仕事を放棄して帝都に向かう。
そう、彼女らの仕事は国の重鎮だというのに───
小説家になろうにも投稿中です!
毎日投稿していこうと思うので、ブクマなどをしていただけると励みになります。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
異世界ハズレモノ英雄譚〜無能ステータスと言われた俺が、ざまぁ見せつけながらのし上がっていくってよ!〜
mitsuzoエンターテインメンツ
ファンタジー
【週三日(月・水・金)投稿 基本12:00〜14:00】
異世界にクラスメートと共に召喚された瑛二。
『ハズレモノ』という聞いたこともない称号を得るが、その低スペックなステータスを見て、皆からハズレ称号とバカにされ、それどころか邪魔者扱いされ殺されそうに⋯⋯。
しかし、実は『超チートな称号』であることがわかった瑛二は、そこから自分をバカにした者や殺そうとした者に対して、圧倒的な力を隠しつつ、ざまぁを展開していく。
そして、そのざまぁは図らずも人類の命運を握るまでのものへと発展していくことに⋯⋯。
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
悪役皇子、ざまぁされたので反省する ~ 馬鹿は死ななきゃ治らないって… 一度、死んだからな、同じ轍(てつ)は踏まんよ ~
shiba
ファンタジー
魂だけの存在となり、邯鄲(かんたん)の夢にて
無名の英雄
愛を知らぬ商人
気狂いの賢者など
様々な英霊達の人生を追体験した凡愚な皇子は自身の無能さを痛感する。
それゆえに悪徳貴族の嫡男に生まれ変わった後、謎の強迫観念に背中を押されるまま
幼い頃から努力を積み上げていた彼は、図らずも超越者への道を歩み出す。
愚者による愚行と愚策の結果……《完結》
アーエル
ファンタジー
その愚者は無知だった。
それが転落の始まり……ではなかった。
本当の愚者は誰だったのか。
誰を相手にしていたのか。
後悔は……してもし足りない。
全13話
☆他社でも公開します
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる