BLACK EDGE

ピラフドリア

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 第316話  【BLACK EDGE 其の316 槍と二本の剣】

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 BLACK EDGE


 著者:pirafu doria
 作画:pirafu doria


 第316話
 【BLACK EDGE 其の316 槍と二本の剣】






 ギアムは一歩。また一歩と歩き出した。



 さっきまでレトバのプレッシャーに負けて動けなかったギアムがついに動いた。そして最初は固かった動きも徐々に軽くなる。



 そうして軽くなっていくと、ギアムの進むスピードは速くなり始めた。



「もう克服したのか。若いのは良いのぉ」



 レトバはそんなギアムを見ながら感心する。そして槍を両手で握ると、身体を横にして構えた。



 レトバが構えを変えた時にはすでにギアムは走っていた。そしてレトバに近づく。



 距離が2メートル以内に入ったところで、ギアムは飛び上がった。その跳躍はギアムの脚がレトバの腰よりも高い位置になるほどの跳躍。



 そんなジャンプをしながらギアムは両手に握った短剣をクロスさせる。



「受けてみな。爺さん!!」



 それを見たレトバはギアムの攻撃を警戒する。



 決してギアムを格下と見ていたわけではない。だが、ギアムがプレッシャーに打ち勝ったこと、そしてこの技を見てレトバは力を使った。



 レトバの槍の周りに水分が集まり、透明な液体がドーナツ状になって槍の周りを回る。



 レトバはその槍を空中にいるギアムに向ける。すると、槍の周りを回っていた形を変えて、半透明の氷柱状になり、五つに分裂した。



 空中にいるギアムの剣も落下と同時に発火して、炎を纏う。



 落下してくるギアムに向けて、レトバは槍を突き刺す。ギアムはその槍に向かってクロスさせた剣を振った。



 二つの武器がぶつかり合う。そしてぶつかったと同時に爆発が起きた。



 二人を巻き込むほど大きな爆発。白い煙が舞台を包んだ。



 しばらくして煙が晴れると、二人の姿が見えた。二人とも無傷で立っている。



 そしてギアムはレトバの姿が確認できると、再びレトバに向かって走り出した。
 今度は炎を纏わせていない状態で、レトバに斬りかかる。右、左、右、左、左と左右の剣でフェイントを織り交ぜながら攻撃する。



 だが、レトバは身体を動かすことはなく。手首で槍を動かすだけでギアムの攻撃を防ぐ。



 そしてギアムが攻撃に疲れてきたタイミングで、レトバは槍を持ち替えると、今度はレトバの反撃が始まった。



 槍で突き刺してギアムを攻撃しようとする。しかし、ギアムはレトバの攻撃を身体を動かして躱した。



 そしてある程度攻撃を躱したあと、ギアムは二本の短剣で挟むようにしてレトバの槍を止めた。












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