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第341話 【BLACK EDGE 其の341 龍】
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BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第341話
【BLACK EDGE 其の341 龍】
本戦の準々決勝も終わり、次は準決勝。
準決勝の一回戦目はレトバvsブラッドだ。
控え室を出て会場へ向かうブラッド。
そんなブラッドの前にレトバが現れた。
「ついにお主と戦うことになったのう」
ブラッドの中の龍を確認するように、レトバはブラッドのことを見つめながら言った。
「……あんたも龍も武器を作れるんだな」
ブラッドはギアムとレトバの試合を思い出した。
一回戦のギアムとレトバの試合で、レトバは龍の力を使い、水を槍に変化させていた。
ブラッドも龍の力を使い、オーラを武器に変化させることができる。
「そうじゃな。お主の黒龍とは少し違うがのぉ……」
レトバはそう言った後、ブラッドに背を向ける。
「お主はまだその力をコントロールできていないようじゃのう」
「…………」
ブラッドはレトバにそう言われて、何も言い返すことができなかった。
ブラッドは準々決勝のフレッタとの戦闘で、龍の力を暴走させた。
それを知ったのは試合が終わってから、スカイ達に話を聞いた時だった。試合中はその時の記憶はなく、何が起きたのか分からなかった。
そしてブラッドが龍の力を暴走させていたのは、黒い何かに出会った時である。あの存在が何かに関係しているのか。
レトバはブラッドの方を振り向くことはなく、会場へと歩いていく。ブラッドは自分の拳を見つめて、少し考えてからレトバを追うように会場へと歩き始めるのであった。
会場にレトバ、そしてブラッドが現れる。そして順番に舞台に登った。
登ったレトバとブラッドは舞台の真ん中で向かい合う。
「……確かに俺はまだ、この力を使いこなせていないようだ……わからないこともある」
向かい合ったブラッドは拳を握って言う。
「だからこそ、この戦いで俺はこの力について知る。あんたみたいな龍の適応者と戦うことは、そう簡単にはできないからな。それにこの大会には俺以外に二人の龍の適応者が参加してるんだ……」
この大会にはブラッド、レトバ、そしてシオンという龍の適応者が三人も参加している。
それを聞いたレトバは頷くと、
「そうか、そうならば、わしは龍の適応者の先輩として、君の成長のために龍の力の使い方ってやつを教えてやるとするかのう」
レトバは手を上にかざすと、そこに空気中の水分が集まる。そしてそれは槍へと変化して、レトバはその槍をキャッチした。
「さぁ、ゴングはまだかのう」
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第341話
【BLACK EDGE 其の341 龍】
本戦の準々決勝も終わり、次は準決勝。
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「……あんたも龍も武器を作れるんだな」
ブラッドはギアムとレトバの試合を思い出した。
一回戦のギアムとレトバの試合で、レトバは龍の力を使い、水を槍に変化させていた。
ブラッドも龍の力を使い、オーラを武器に変化させることができる。
「そうじゃな。お主の黒龍とは少し違うがのぉ……」
レトバはそう言った後、ブラッドに背を向ける。
「お主はまだその力をコントロールできていないようじゃのう」
「…………」
ブラッドはレトバにそう言われて、何も言い返すことができなかった。
ブラッドは準々決勝のフレッタとの戦闘で、龍の力を暴走させた。
それを知ったのは試合が終わってから、スカイ達に話を聞いた時だった。試合中はその時の記憶はなく、何が起きたのか分からなかった。
そしてブラッドが龍の力を暴走させていたのは、黒い何かに出会った時である。あの存在が何かに関係しているのか。
レトバはブラッドの方を振り向くことはなく、会場へと歩いていく。ブラッドは自分の拳を見つめて、少し考えてからレトバを追うように会場へと歩き始めるのであった。
会場にレトバ、そしてブラッドが現れる。そして順番に舞台に登った。
登ったレトバとブラッドは舞台の真ん中で向かい合う。
「……確かに俺はまだ、この力を使いこなせていないようだ……わからないこともある」
向かい合ったブラッドは拳を握って言う。
「だからこそ、この戦いで俺はこの力について知る。あんたみたいな龍の適応者と戦うことは、そう簡単にはできないからな。それにこの大会には俺以外に二人の龍の適応者が参加してるんだ……」
この大会にはブラッド、レトバ、そしてシオンという龍の適応者が三人も参加している。
それを聞いたレトバは頷くと、
「そうか、そうならば、わしは龍の適応者の先輩として、君の成長のために龍の力の使い方ってやつを教えてやるとするかのう」
レトバは手を上にかざすと、そこに空気中の水分が集まる。そしてそれは槍へと変化して、レトバはその槍をキャッチした。
「さぁ、ゴングはまだかのう」
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