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記憶を無くしたレジィリアンス
牢獄のレガート
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ラステルはエルデリオンに尋ねる。
「…なぜ、ここだと?」
エルデリオンはラステルの向こうの、エウロペを見る。
「レジィ殿が見つかった今。
エウロペ殿がコテージから駆け去ると言う事は、誘拐犯に会う為だ。
違わないでしょう?!」
ラステルは顔を下げ、横のエウロペを見る。
エウロペは同意して頷く。
「気持ちは分かる。
彼だって、いても立ってもいられないはずだ」
ラステルはエウロペに強引に案内役にされた、配下に囁いた。
「…護衛第一連隊の、今居るだけの騎士をここに寄越して」
配下は頷き、エウロペの横から、こそっ…と場を外す。
階段を上がろうとし、行く手を遮るエルデリオンと、向かい合う形で足を止める。
エルデリオンは目前に立たれ、ようやく気づいて、身を横に倒した。
「高貴なお方に、お手間かけます」
地味な服装の配下はそう囁きながら、エルデリオンの横に出来た隙間をすり抜け、ロットバルトにまで避けられた横を、なんとか通り抜け、階段を上がりきって姿を消す。
が。
ラステルは動かない。
「…蹴破れと?」
エウロペに尋ねられ、ラステルはジト目でエウロペを見返す。
「安全確認が済んでからです。
当然、エルデリオンも入るんですから」
それで一同は、護衛第一連隊騎士が到着するのを、じりじりして待った。
間もなく、体格のいい男が四人、紺の隊服を着けて到着する。
「お呼びだそうで」
鼻髭を蓄えた熊のような男が、階段上からロットバルト、エルデリオンのその下の、ラステルに告げる。
「エルデリオン、牢に入りたかったら一度上に上がって。
彼らを先に通して貰えませんか?」
ゴツい第一連隊の騎士らは、うんと上の上司ラステルの、王子に対してのその言葉使いに目を見開く。
けれど高貴な身分のエルデリオンは素直に頷くと、ロットバルトに振り向き、二人は短い階段を上がりきった。
間もなくゴツい男四人が、王子に道を空けて貰い、恐縮しながら大して広く無い踊り場に、降りて来る。
エウロペはラステルを軽く睨んだ。
「…つまり私とエルデリオンが。
誘拐犯を殺しそうになったら、取り押さえる役目の男達なんだな?」
騎士らはラステルに尋ねる。
「…そうなんですか?」
ラステルは頷くものの、気落ちして尋ねた。
「たった四人か…。
最後尾の彼は、ロットバルトの手助けをし、いざとなったら王子を頼む。
三人で…抑えられるかどうか疑問だが…。
手前の君ら三人は、私の横の彼を、いざと言う時、取り押さえてくれる?」
いちばん手前の熊のような男は、エウロペを見る。
「…素早そうだ」
ラステルは、同意して頷いた。
「想像を超えて素早い」
騎士らは揃って、ため息交じりにエウロペを見つめた。
やっと扉が開き、男達はぞろぞろと中へと入って行く。
中は石作りで割と広く、半地下の高窓から、昼間は陽が差し込む様子で、今はランプが灯され、さ程暗くは無かった。
寝台が置かれ、横に薬師のラステル配下が、看病で椅子に座っていた。
が、入って来る一行を見、立ち上がる。
「…まだ意識は朦朧としてますが、かなり安定してきたので、体にさわらない自白剤を与えています。
なので御質問には、かなり得意そうに喋りまくります」
エウロペは室内に入った途端、第一連隊の三人の男が、ぴったりと背後に張り付くので、振り向いて眉間を寄せた。
エルデリオンは、自分の横にロットバルト。
反対横に、第一連隊の騎士が付くのを見た。
報告を聞いた後、ラステルはエウロペ、エルデリオンに振り向いて問う。
「質問は?」
エウロペが先に、通るハッキリとした声音で尋ねた。
「レジィに調教を施したのか?」
レガートは目を突然、カッ!と開ける。
真っ直ぐの黒髪は枕に散り、緑がかった暗い青の瞳は見開かれ…。
それでも口元は、笑っていた。
「…た…のし…かったな………。
エウロペは知らない…。
ここがどこだか、辿り付けるはずが無い…!
ふ…両手は枷で鎖で吊り上げられ…。
尻を落として座ってる。
だが足も…枷で鎖に繋がれ…。
愛らしい美少年が鎖で繋がれてる姿は、好き者の男達をそそりきるし、レジィリアンスはこの惨めな姿が似合いすぎる…!」
掠れた声で大仰にそう囁くと、次に早口で独り言のように呟く。
「…アルトバルデに提案してやろう。
出し物に、手枷足枷付けさせ、鎖で繋ぐと効果的だと…!
ああやっと!目を開けた…。
さっさと蕾に棒を突き刺せ!
サルドバをたっぷり塗った、布を巻いた棒を!
………っふ…。
よがり始めたな…。
嫌がってる。
気持ちはな…だが、体はどうかな?」
レガートは見えない何かを見、うわごとのように喋り続ける。
「さて口を使わせないと…。
…なんて事だ!
エルデリオンは仕込まなかったのか?
こんなにヘタでは…客はどっちらけ。
男の喜ばせ方も満足に知らないとは…!」
咄嗟、エルデリオンが肩を揺すって飛び出そうとし、ロットバルトと第一連隊の騎士が、両方から肩に手を当て、止める。
「………!」
エルデリオンは悔しげに、止める左右の男を見、憤慨してその場に足を止めた。
「…チッ!
ラステルのヤツ…!
地下道を制したか。
こんなに早く…!
ここが突き止められるのに、たいして時間が無い…!
仕方無い、水にエネを混ぜろ。
これだけ…キツい媚薬を与えれば、欲しくてナンでも言いなりになるはず…!
…ああだが、エウロペが近づいてる…!
チクショウ!
もう、待ってられない!
鎖を外せ!
腕を後ろで両手首揃え、縛り上げろ!
四つん這いにして口に突っ込み、背後からも…ガンガン突いてやれ!!!
そうすれば…噛まれない。
大丈夫だ!
後ろから突けば、噛む事なんて不可能!
…よし…。
ふ…。
嫌がってる様もそそりきる…。
口と尻、両方に突っ込まれてる卑猥な姿の、何て似合いな事よ…。
客達は大喜びする!
彼らの目前でショーとして見せてやれば、口か尻に突っ込む役目に、どれだけでも金を払うだろうよ!」
ラステルはレガートの、その時をつぶさに思い出し、喋りまくる言葉の内容に。
不安になって、エルデリオンとエウロペをこっそり覗った。
エルデリオンはもう、ぶるぶると身を震わせ、レジィのされた事が鮮明に分かって、下を向いて今にも泣き出しそう。
エウロペはきつい緑の瞳の、鋭さを増す。
「…ふ…愛らしい…。
可愛らしいお口に、男の汚い…大きく太い一物を、無理矢理咥えさせられ…。
白い頬に伝う涙が、嗜虐心をそそりまくる…。
白く愛らしい尻には、やはり男の太い一物が、奥深くまで埋め込まれ…。
これだけ艶と色気があれば…アルトバルデも大満足だろう…。
しかも、嫌々ながらもよがって…あんな男の一物を尻に咥え込み、可愛らしい白い尻を必死に振ってる…。
薬も使うよう、進言しなくては…。
これだけ…いたぶり甲斐があれば…。
口の使い方がど素人でも。
客達は大喜びする…!!!」
「どんな客だ?
名前を知ってるのか?」
エウロペの、低い声が響いた時。
ラステルはエウロペの自制心に、感心した。
「…なぜ、ここだと?」
エルデリオンはラステルの向こうの、エウロペを見る。
「レジィ殿が見つかった今。
エウロペ殿がコテージから駆け去ると言う事は、誘拐犯に会う為だ。
違わないでしょう?!」
ラステルは顔を下げ、横のエウロペを見る。
エウロペは同意して頷く。
「気持ちは分かる。
彼だって、いても立ってもいられないはずだ」
ラステルはエウロペに強引に案内役にされた、配下に囁いた。
「…護衛第一連隊の、今居るだけの騎士をここに寄越して」
配下は頷き、エウロペの横から、こそっ…と場を外す。
階段を上がろうとし、行く手を遮るエルデリオンと、向かい合う形で足を止める。
エルデリオンは目前に立たれ、ようやく気づいて、身を横に倒した。
「高貴なお方に、お手間かけます」
地味な服装の配下はそう囁きながら、エルデリオンの横に出来た隙間をすり抜け、ロットバルトにまで避けられた横を、なんとか通り抜け、階段を上がりきって姿を消す。
が。
ラステルは動かない。
「…蹴破れと?」
エウロペに尋ねられ、ラステルはジト目でエウロペを見返す。
「安全確認が済んでからです。
当然、エルデリオンも入るんですから」
それで一同は、護衛第一連隊騎士が到着するのを、じりじりして待った。
間もなく、体格のいい男が四人、紺の隊服を着けて到着する。
「お呼びだそうで」
鼻髭を蓄えた熊のような男が、階段上からロットバルト、エルデリオンのその下の、ラステルに告げる。
「エルデリオン、牢に入りたかったら一度上に上がって。
彼らを先に通して貰えませんか?」
ゴツい第一連隊の騎士らは、うんと上の上司ラステルの、王子に対してのその言葉使いに目を見開く。
けれど高貴な身分のエルデリオンは素直に頷くと、ロットバルトに振り向き、二人は短い階段を上がりきった。
間もなくゴツい男四人が、王子に道を空けて貰い、恐縮しながら大して広く無い踊り場に、降りて来る。
エウロペはラステルを軽く睨んだ。
「…つまり私とエルデリオンが。
誘拐犯を殺しそうになったら、取り押さえる役目の男達なんだな?」
騎士らはラステルに尋ねる。
「…そうなんですか?」
ラステルは頷くものの、気落ちして尋ねた。
「たった四人か…。
最後尾の彼は、ロットバルトの手助けをし、いざとなったら王子を頼む。
三人で…抑えられるかどうか疑問だが…。
手前の君ら三人は、私の横の彼を、いざと言う時、取り押さえてくれる?」
いちばん手前の熊のような男は、エウロペを見る。
「…素早そうだ」
ラステルは、同意して頷いた。
「想像を超えて素早い」
騎士らは揃って、ため息交じりにエウロペを見つめた。
やっと扉が開き、男達はぞろぞろと中へと入って行く。
中は石作りで割と広く、半地下の高窓から、昼間は陽が差し込む様子で、今はランプが灯され、さ程暗くは無かった。
寝台が置かれ、横に薬師のラステル配下が、看病で椅子に座っていた。
が、入って来る一行を見、立ち上がる。
「…まだ意識は朦朧としてますが、かなり安定してきたので、体にさわらない自白剤を与えています。
なので御質問には、かなり得意そうに喋りまくります」
エウロペは室内に入った途端、第一連隊の三人の男が、ぴったりと背後に張り付くので、振り向いて眉間を寄せた。
エルデリオンは、自分の横にロットバルト。
反対横に、第一連隊の騎士が付くのを見た。
報告を聞いた後、ラステルはエウロペ、エルデリオンに振り向いて問う。
「質問は?」
エウロペが先に、通るハッキリとした声音で尋ねた。
「レジィに調教を施したのか?」
レガートは目を突然、カッ!と開ける。
真っ直ぐの黒髪は枕に散り、緑がかった暗い青の瞳は見開かれ…。
それでも口元は、笑っていた。
「…た…のし…かったな………。
エウロペは知らない…。
ここがどこだか、辿り付けるはずが無い…!
ふ…両手は枷で鎖で吊り上げられ…。
尻を落として座ってる。
だが足も…枷で鎖に繋がれ…。
愛らしい美少年が鎖で繋がれてる姿は、好き者の男達をそそりきるし、レジィリアンスはこの惨めな姿が似合いすぎる…!」
掠れた声で大仰にそう囁くと、次に早口で独り言のように呟く。
「…アルトバルデに提案してやろう。
出し物に、手枷足枷付けさせ、鎖で繋ぐと効果的だと…!
ああやっと!目を開けた…。
さっさと蕾に棒を突き刺せ!
サルドバをたっぷり塗った、布を巻いた棒を!
………っふ…。
よがり始めたな…。
嫌がってる。
気持ちはな…だが、体はどうかな?」
レガートは見えない何かを見、うわごとのように喋り続ける。
「さて口を使わせないと…。
…なんて事だ!
エルデリオンは仕込まなかったのか?
こんなにヘタでは…客はどっちらけ。
男の喜ばせ方も満足に知らないとは…!」
咄嗟、エルデリオンが肩を揺すって飛び出そうとし、ロットバルトと第一連隊の騎士が、両方から肩に手を当て、止める。
「………!」
エルデリオンは悔しげに、止める左右の男を見、憤慨してその場に足を止めた。
「…チッ!
ラステルのヤツ…!
地下道を制したか。
こんなに早く…!
ここが突き止められるのに、たいして時間が無い…!
仕方無い、水にエネを混ぜろ。
これだけ…キツい媚薬を与えれば、欲しくてナンでも言いなりになるはず…!
…ああだが、エウロペが近づいてる…!
チクショウ!
もう、待ってられない!
鎖を外せ!
腕を後ろで両手首揃え、縛り上げろ!
四つん這いにして口に突っ込み、背後からも…ガンガン突いてやれ!!!
そうすれば…噛まれない。
大丈夫だ!
後ろから突けば、噛む事なんて不可能!
…よし…。
ふ…。
嫌がってる様もそそりきる…。
口と尻、両方に突っ込まれてる卑猥な姿の、何て似合いな事よ…。
客達は大喜びする!
彼らの目前でショーとして見せてやれば、口か尻に突っ込む役目に、どれだけでも金を払うだろうよ!」
ラステルはレガートの、その時をつぶさに思い出し、喋りまくる言葉の内容に。
不安になって、エルデリオンとエウロペをこっそり覗った。
エルデリオンはもう、ぶるぶると身を震わせ、レジィのされた事が鮮明に分かって、下を向いて今にも泣き出しそう。
エウロペはきつい緑の瞳の、鋭さを増す。
「…ふ…愛らしい…。
可愛らしいお口に、男の汚い…大きく太い一物を、無理矢理咥えさせられ…。
白い頬に伝う涙が、嗜虐心をそそりまくる…。
白く愛らしい尻には、やはり男の太い一物が、奥深くまで埋め込まれ…。
これだけ艶と色気があれば…アルトバルデも大満足だろう…。
しかも、嫌々ながらもよがって…あんな男の一物を尻に咥え込み、可愛らしい白い尻を必死に振ってる…。
薬も使うよう、進言しなくては…。
これだけ…いたぶり甲斐があれば…。
口の使い方がど素人でも。
客達は大喜びする…!!!」
「どんな客だ?
名前を知ってるのか?」
エウロペの、低い声が響いた時。
ラステルはエウロペの自制心に、感心した。
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