美醜逆転?おれぶちゃくないけど?

香月ミツほ

文字の大きさ
15 / 32

15 〜 シップハー 〜 ちょい※

しおりを挟む
「きれい…」
「気持ち良くなるともっと鮮やかに染まるみたいよ?」
「そうなの?」
「興味ない。」

ジェミルに聞いてみたけど本気で興味なさそう、と言うか忌々しそうに言った。

「触っても良い?」
「えぇ、どうぞ。」

許可をもらって恐る恐る撫でてみるとぴくっと小さく反応した。良いのか擽ったいのかわからない。嫌がられなければ良いかとぺたりと手のひら全体を押し当ててゆっくりと撫でると薄くなり始めていた花が再び鮮やかさを増した。

「ミチルの手、気持良い…もっと撫でて…」
「えっと…こう?」

花のどの部分が良いのか分からないから全体を撫で回した。少し体温が上がった?不思議な温かさに誘われるようにちゅっと軽く吸い付けば甘やかな嬌声が溢れた。

「んちゅ…エルヴァン、気持良いの?」

吸い付くと身を震わせるエルヴァンに聞いてみるとこくこくと頷く。…楽しくなって来た。

調子に乗って背の花を舐めながら前に回した手で唇をなぞったり耳をくすぐったり鎖骨を撫でたりしているうちに固く立ち上がった胸の飾りに指先が触れた。

「はぁんっ…そこ…もっと弄ってぇ…っ!!」

この触り方で良いのかな?
親指と中指できゅっと胸をつまんで固定して、人差し指で先端を撫で擦った。

「あぁぁ…ふぁ…はふっ…んんんっ…!!!」

胸を突き出すように仰け反って震えると、背の花は一際鮮やかに色づいた。

「はぁ…はぁ…ミチル、お願い!結婚して!!」
「なんで!?」
「ミチルの手、気持良すぎるんだもの!それにあなたに似た子供が産まれれば王妃にだってなれるかも知れない!そうしたら私、王族よ!!」

夢は大きく持ちましょう、じゃない!!

「ごめん、感じてくれるのが楽しくて触ったけど、結婚はちょっと…。」
「抱いてくれるだけでも良いから!!」
「それもムリ!ごめん、もう触らないから…」
「それもいや!乳首でイきたくなった時だけでもお願いぃ!!」
「いい加減にしろ!嫌がってるだろう。」

そんなピンポイントな欲求が!?
驚いているおれをジェミルが庇ってくれた…たぶん。

「諦めないから!!」

そう言ってエルヴァンは出て行ってしまった。

「…ジェミルがここを出る事、言い忘れたね。」
「…そうだな。」

とりあえず夕飯を食べに外に出た。





あれ?ギュルセルさんの食堂が閉まってる?

「どうしたんだ?」
「あぁ、いや…凄い勢いでエルヴァンが来て、ドタバタしたと思ったら今日は休みだ!ってギュルセルが…」

ジェミルと顔を見合わせる。
これはきっとおれのせいだよね…。仕方ないので他の店へ行く事にしたけど、他の美味しい店は席が外にあるのが多くてベールが外し辛い…

テイクアウトにして家で食べよう。

「なんだか悪い事しちゃったね。」
「ミチルは悪くない。…むしろ喜んでただろう?ギュルセルだってきっとミチルに感謝するはずだ。」

そうかなぁ?
お店休ませちゃったよ?

「男なら激しく求められたいものだろう?」
「あ、やっぱりそう言う…」

もぐもぐ。
鳥肉のステーキとスープとパンとサラダ。
美味しかった!

…サラダに香りの強いハーブが入ってるのが少しキツイけど、虫除けになるからだって。日本でも飲む虫除けとかあったら良かったのにな。

…もう関係ないか。

「ミチル、勝手に離れてごめん。」
「え?あ、いや…大丈夫だよ。この町の人、みんな優しいし、遠くへ行く訳じゃないし。…少し寂しいけど。」

「…勝手だけど、寂しいって言ってもらえると嬉しいな。」

ぐはっ!久々の破壊力!!
イケメンはにかみ笑いヤバい!!

「ジェミルやめてー!おれの感覚ではジェミルは超絶美形なんだから!はにかみ笑顔なんてされたら絆(ほだ)される!流される!」

知恵熱が出そうな程頭に血が上ってます。

「…絆されて流されてくれるなら大歓迎だが?」
「でもちゃんとはっきり好きって思ってからの方が…良くない?」
「俺はミチル以外なんて考えられないから、いつでも良い。たとえひとときの夢でだって…」

いつのまにか隣に来ていて抱き込まれた。程よい胸筋がもっちりして…ほわぁ…

「さっきの…エルが羨ましかった。」
「ジェミルも胸、触ってほしいの?」
「じゃなくてっ!!…抱きしめられたりキスされたりしてて…」

キス?したっけ???
…………背中か。

「ジェミ…」
「見ないでくれ!」

上を向こうとしたけど、抱きしめたまま離してくれないので顔が見えない。

「情けない顔してるから…見ないでくれ。」

元気のない声でそんな事言うなぁ!
このヘタレわんこが!絆されるって言ってるだろう!?

いや、計算か?
策略なのか!?

くそぅ!もう、良いよ!
倫理観とか道徳とか理性とか!心の押入れに放り込んで気持ちに素直になってやる!

「ジェミル…顔も見ないし、キスもしてあげる…あ、見ないとキスできないか…どうし…ぅわっ!」

突然の浮遊感に驚いて目を開けると、お姫様抱っこでジェミルのベッドに運ばれる途中だった。

あ、顔見ちゃった。
慌てて目を閉じたけど、一瞬見た顔は切羽詰まってるけど情けなくはなかった。イケメンずるい。

ベッドに下され、頬を撫でられ、唇を撫でられた。この状態でジェミルの背中にキスするの?とか考えていたら唇に柔らかいものが触れた。

角度を変えて啄むようなキスをされて。
チロチロとイタズラする舌に誘われるように口を開けば肉厚な舌が口内を探り始めた。

口の中…やっぱり…気持ちいい…

うっとりと快楽を受け取りながら舌を伸ばして続きを強請る。擦れ合う粘膜と混ざり合う唾液。途切れ途切れに漏れる喘ぎ声。

「はっ…ミ…チル…」
「ジェミルぅ…キス…もっとぉ…」
「!!」
「ふぅぅっ…はぁ…んんっ…」

くちゅくちゅと卑猥な水音を響かせて感じる所を暴いていく熱い舌を逃がすまいと強く吸うと、ジェミルがぎゅうと抱きついて来た。嬉しくて同じように抱き返すとなぜかジェミルが固まった。

「ジェミル?」
「…すまない!俺を…俺を嫌いにならないでくれ!!」

そう叫んで家から出て行ってしまった。
取り残された俺は持て余す熱にべそをかきながら1人で風呂の準備をして、ジェミルのキスを思い出しながら自分を慰めた。何がいけなかったのか。ジェミルはなぜ嫌われると思ったのか。

たまらなく不安で悲しくて、なかなか寝付く事が出来なかった。

そしてジェミルが帰って来たのは真夜中を過ぎた頃だった。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か

雪兎
BL
第二性が存在する世界。 Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。 しかし入学初日、彼の前に現れたのは―― 幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。 成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。 だが湊だけが知っている。 彼が異常なほど執着深いことを。 「大丈夫、全部管理してあげる」 「君が困らないようにしてるだけだよ」 座席、時間割、交友関係、体調管理。 いつの間にか整えられていく環境。 逃げ場のない距離。 番を拒みたいΩと、手放す気のないα。 これは保護か、それとも束縛か。 閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。

とある美醜逆転世界の王子様

狼蝶
BL
とある美醜逆転世界には一風変わった王子がいた。容姿が悪くとも誰でも可愛がる様子にB専だという認識を持たれていた彼だが、実際のところは――??

【本編完結】転生したら、チートな僕が世界の男たちに溺愛される件

表示されませんでした
BL
ごく普通のサラリーマンだった織田悠真は、不慮の事故で命を落とし、ファンタジー世界の男爵家の三男ユウマとして生まれ変わる。 病弱だった前世のユウマとは違い、転生した彼は「創造魔法」というチート能力を手にしていた。 この魔法は、ありとあらゆるものを生み出す究極の力。 しかし、その力を使うたび、ユウマの体からは、男たちを狂おしいほどに惹きつける特殊なフェロモンが放出されるようになる。 ユウマの前に現れるのは、冷酷な魔王、忠実な騎士団長、天才魔法使い、ミステリアスな獣人族の王子、そして実の兄と弟。 強大な力と魅惑のフェロモンに翻弄されるユウマは、彼らの熱い視線と独占欲に囲まれ、愛と欲望が渦巻くハーレムの中心に立つことになる。 これは、転生した少年が、最強のチート能力と最強の愛を手に入れるまでの物語。 甘く、激しく、そして少しだけ危険な、ユウマのハーレム生活が今、始まる――。 本編完結しました。 続いて閑話などを書いているので良かったら引き続きお読みください

最弱白魔導士(♂)ですが最強魔王の奥様になりました。

はやしかわともえ
BL
のんびり書いていきます。 2023.04.03 閲覧、お気に入り、栞、ありがとうございます。m(_ _)m お待たせしています。 お待ちくださると幸いです。 2023.04.15 閲覧、栞、お気に入りありがとうございます。 m(_ _)m 更新頻度が遅く、申し訳ないです。 今月中には完結できたらと思っています。 2023.04.17 完結しました。 閲覧、栞、お気に入りありがとうございます! すずり様にてこの物語の短編を0円配信しています。よろしければご覧下さい。

美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました

SEKISUI
BL
 ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた  見た目は勝ち組  中身は社畜  斜めな思考の持ち主  なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う  そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される    

異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします

み馬下諒
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。 わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!? これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。 おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。 ※ 造語、出産描写あり。前置き長め。第21話に登場人物紹介を載せました。 ★お試し読みは第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★ ★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★

男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。

カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。 今年のメインイベントは受験、 あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。 だがそんな彼は飛行機が苦手だった。 電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?! あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな? 急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。 さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?! 変なレアスキルや神具、 八百万(やおよろず)の神の加護。 レアチート盛りだくさん?! 半ばあたりシリアス 後半ざまぁ。 訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前 お腹がすいた時に食べたい食べ物など 思いついた名前とかをもじり、 なんとか、名前決めてます。     *** お名前使用してもいいよ💕っていう 心優しい方、教えて下さい🥺 悪役には使わないようにします、たぶん。 ちょっとオネェだったり、 アレ…だったりする程度です😁 すでに、使用オッケーしてくださった心優しい 皆様ありがとうございます😘 読んでくださる方や応援してくださる全てに めっちゃ感謝を込めて💕 ありがとうございます💞

ヴァレンツィア家だけ、形勢が逆転している

狼蝶
BL
美醜逆転世界で”悪食伯爵”と呼ばれる男の話。

処理中です...