美醜逆転?おれぶちゃくないけど?

香月ミツほ

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14 〜 シップシー 〜

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まずは丸、三角、四角、星、ハートを2枚ずつ10枚で小手調べ。

簡単過ぎ!(笑)

4枚ずつ20枚で1回だけ間違えた。

「すごい!どうやって覚えるの?」
「似たようなカードで記憶力を鍛える遊びをするのが流行って、練習したんだー!」

なのに人の顔を覚えるのは苦手。

「じゃあ次はこれ。」

綺麗な小石がどっちの手に入っているかを当てる。万国(?)共通だね!

これが全く当たらない…。
絶対何かやってるなぁ、と思ったら両方の手に無くて、胸ポケットに入っていた。手品のレベルになってない?

「今度はどこかのポケットに隠したから、見つけてみて?」
「テーブルの越しじゃ分からないから、近くに行って良い?」
「もちろん!」

近づいてまずはポケットの位置を確認。袖と胸と腰(?)と腿の脇に左右対象にポケットがある。入れやすいのは胸かな?

「はずれ。」

じゃあ袖?

「確認してみて?」

ない。じゃあ腿の脇…ない。ズボンの腰(?)のポケット…手を入れるの恥ずかしいんだけど?あ、石だから外から触れば分かるか。…ないなぁ。

「何をしている?」

ドアが開いて見回りから戻った隊長が低い声で問いかけた。 あ、これいちゃついてるように見える?

「ごめんなさい!ジェミルが手続きしている間、待たせてもらってました。」
「待たせてもらって…? で、何故エニスは応接室で股間を膨らませているんだ?」

「…え?」

さっきはなんともなかったよ?
と確認するとほんの数分前とは違ってそこは確かに膨らんでいた。

「ごめん!おれ、何かした!?」
「え?いや、その…」

調子に乗って近づき過ぎた。
足の付け根とか触ったしなー。

「やましい事はしてません!」

ぱっと離れてそう言ったら、隊長が微妙な顔をした。

「やましいのはエニスの方だろう?」
「暇つぶしに付き合ってくれてただけですよ?ね、エニス。」
「そうそう!」
「…お前、そうやってナンパしてるんだってな。」

ナンパ?
ゲームで仲良くなってじゃれ合って良い雰囲気になるって?
あぁ、それで触らせたのか。
でも職場でナンパしたりする?

「そんなつもりはありませんでした!」
「何事ですか。」

潔白を主張するエニスに部屋にやって来た副隊長が質問したので、エニスが成り行きを説明した。別に何も問題ないと思うけど。

「検証させてもらえますか?」

警備隊詰所でイチャイチャするのってそんなに問題なの?いや、イチャイチャしたつもりは無いんだけど。

不思議に思いながらもエニスと同じ所に座ってもらって説明しながらポケットを触って見せたら副隊長の顔が赤い…。

やっぱり近づき過ぎたのかな?

「ミチル、このシャツの時は前屈みになるな。」

副隊長の後ろから見ていたジェミルが手を伸ばしておれの襟元を押さえた。服の中が見えてたって事?男なんだから別に…と考えた所でこの世界の人たちは全員男で、全員が恋愛対象だった事を思い出した。

「あ…」

副隊長が気まずそうに顔を背けた。

「エニスっ!!」
「はいぃっ!!」

悪いのは油断してたおれなのに…耳を引っ張られて連れて行かれた。偶然見えちゃっただけなのに怒られちゃうの?

「今後の性犯罪被害を予防するためにもジェミルのように注意するべきでした。」
「…これから気をつけます。」

人の迷惑にならないように距離感も含めて自分で気をつけないとね。

ジェミルは明後日寮に入ってその翌日に入隊する事になった。おれの予定は未定。いざとなったらエルヴァンの所に居候しながらギュルセルさんのお店でアルバイトも出来るし、気楽に行こう。

引っ越し準備に取りかかるため、家に帰った。

「そう言えばエルヴァンに何も言わずに引っ越し決めちゃって良かったの?」
「…かまわないだろう。」

いや、いきなり同居人が出て行ったら困ると思うけど。ちょっと心配。

「そんな事より、俺はミチルと離れるのが辛い。辛いけど…早く強くなりたいから…」
「うん。ちょっと寂しいけど同じ町だし、おれも行き先が決まるまではここに置いてもらおうと思ってるんだ。」
「…エルに夜這をかけられないか?」
「えぇ!?まさか!」

そんな事ってあるのかなぁ?
見ていると利用価値のある人を選んでいる気がするし、おれじゃぁ相手にならないんじゃないかな?

「この国の人たちから見たらおれの見た目は珍しいから、しばらくは注目されると思うけどすぐに飽きるよ。」
「そんな事ない!さっきだってこんな所見せて…」
「それはわざとじゃないしっ!!」

首元を引っ張って中を覗かれると、男同士とは言え恥ずかしいよ!

「…離れてしまう前に、さっきの、俺にもやってくれない?」
「会えなくなる訳じゃないだろ?」

って言ったのに泣きそうな顔で抱きしめられた。

「しかたないなぁ。」

部屋のソファに座らせて正面から腰のポケットに手を置いて顔を見上げた。

「これで良い?」

返事はないけど目が爛々としてるから多分OK。こんなの見てどうするの?

「ぐふっ!何すんだよ!」
「いや…気持ち良くない?」
「くすぐったいよ!」

乳首くすぐられてもね…。
はっきり嫌がっていないせいか、ジェミルにしては珍しくあちこちを触ってくる。背中をぐりぐり指圧してるのはなぜだろう?

「そこ、何かあるの?」
「このあたりを繰り返し刺激するとサキになるんだよ。」

「…え?  ちょっ!  おれをサキにしたいの!?」
「できればそうなって欲しいし、ミチルに似た子供が産まれたら可愛いだろうな、って。でも…無理そうだね。」
「…そうなの?」

ちょっと安心。
でもなんで分かるの?

「ここを刺激すると性的快感を感じるものなんだ。サキになってないと軽い快感、程度だけど。」
「ジェミルも?」
「ん…」

あ、少し色っぽい声が出た。

「抱いてくれるの?」
「えっ!?あっ!ごめん!!つい好奇心で…」
「ふふ…俺だったらいくら触っても良いから。」
「でも煽られちゃわない?」
「…大丈夫。」

申し訳ない気持ちもあるけど、好奇心の勝ち。ジェミルに背中を見せてもらうと、右肩甲骨のすぐ下辺りにアーモンドくらいのうっすらと赤い部分があった。

「ここ?」
「ん…そう。シュシュって呼ばれてる。」
「シュシュ…朱種か。これを刺激してると花が咲くの?」
「そ…」
「そう言う事なら私が見せてあげるわー!」

エルヴァンが帰ってきて、勝手にジェミルの部屋に入って来た。
「勝手に入るなと…!」
「まぁまぁ、ジェンが監視できる所で教えた方がいいでしょ?」

「おっ、おれも今見せてもらえるならその方が安心だなー!って…」

知らない人に見せてもらうより安心だよね!
…真咲もサキになってる可能性があるからちゃんと知っておきたい。

「じゃぁ脱ぐわよ~!」

嬉しそうに、でもえっちっぽくゆっくりとボタンを外し、するりと肩を見せて後ろを向いて、ふぁさっとシャツを床に落とす。そして長い髪を片手で前に回して背中の赤い花を見せてくれた。

うっすらと赤い5枚花弁の花。

「ジェミル、触って?」
「なぜ…」
「教育のため、でしょ?」

しぶしぶ近づき、エルヴァンを片手で支えて反対の手で背の花を撫でた。

「あぁん…」
「声を出すな。」
「気持良いんだからいいじゃない。」

2人の会話を聞きながら眺めていたら、その花は鴇色から鮮やかな薔薇色に変化した。
興奮度合いが目に見えるなんて、と考えたらなんだかすごくドキドキした。
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