美醜逆転?おれぶちゃくないけど?

香月ミツほ

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19 〜 シップガーオ 〜

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「高い!斥候、見張り、休憩の3人1組で100万タバル。」
「3人でも250万だ。」

あーだこーだ揉めているけど、口を挟んではいけないのでみんな静かに控えている。いつもこんな感じなのかな?

「中級ならアレで手を打つじゃろ。」
「…だが赤字は困る。」
「150万。」
「200万。」
「では180万で良いな。」

どうやらその金額で決まったようだ。
初めはふっかけて落とし所を探るアレだろうけど、退屈だった。

あ、乾杯するの?

やっとお仕事できたー。




昼食会(?)が終わって賄いをいただく。お客様用の食事を豪勢にたくさん作って取り分けて提供すれば、残った分が使用人達の賄いになる。箸つけてないから安心だね! 

「食べ終わったらここを片付けて休憩よ。」
「休憩時間はどれくらいあるんですか?」

聞いてみたらたっぷり2時間くらいあるそうだ。よし!

「ヒューリャにお願いがあるんだけど…文字を教えてくれない?おれ、この国の字、知らないんだ。」
「任せて!手取り足取り教えてあげる!」

「ヒューリャちゃんて字、下手よー?」
「ちゃんと書けばきれいだもん!」
「そうかしらぁ?」

ここの人達、みんな女言葉に聞こえるけど、つまりはサキっぽい言葉があるって事なのかな?

おれと同じモノがついてるんだろうけど、可愛く見えてきた。

「2人まとめて教えてあげるから、練習しなさ~い。」

リーダーでもないもう1人は、呑気な喋り方をする少し目が離れた優しそうな雰囲気の人。

名前はネルミンさん。
リーダーはエジェさんだって。

字の練習板と言うものがあるから明日用意してくれる、って事で、今日はただのおしゃべりタイムになった。

「ねぇ、ミチルはどうやってカドリ様と知り合ったの?あの方、奥方様一筋でなかなか相手にして下さらないのよ?」
「そうなの?街道で困ってる時にたまたま馬車で通りかかって乗せてもらったんだけど。」

奥さん?…息子がいるんだから当たり前だけど。
にしては、腹チラで慌てたり胸元ガン見したりしてたけどなぁ。

「奥方様に先立たれてもう、5年になるかしらぁ?」

え?亡くなったの…?
顔は地味だけど実直な人柄が信頼されてて、ギルドの顔役になった、なんて聞いたらちょっときゅんとした。

あれ?おれ、節操ないな!!

「そんな事よりぃ、ミチルちゃんの肌、また触らせてくれない?」
「なんで?」
「だって触り心地がうっとりするほど滑らかなんだもの~。それに脇腹のホクロ!羨ましい!!」
「???ホクロが羨ましい?」

「何言ってるの!神々の寵愛の印よ!?」

なんとここでは、ホクロは神聖なものらしい。個性を際立たせるものとして神様が授けてくれるのがホクロなんだって。そう言えばあんまりホクロが目立つ人、見てないな。それにどこにできるかは謎だから、確かに「天の神様の言う通り」だよね。

あ、カドリさんに腹チラしてめっちゃ反応してたのって、このホクロ?

おれは左脇腹辺りに2つ並んだホクロがある。
1つでも神々の寵愛の証になるのならこれは…?

「カドリ様が無理を通そうとなさるなんて不思議に思いましたが、顔も身体も生え方もホクロも!胸だけは普通でしたけど、それ以外が素晴らし過ぎて…」

厳しそうなエジェさんまでうっとりしてる。
ある意味チート?

とか考えてぼーっとしてたら上を脱がされて触られてた。

「この滑らかな肌、ホント羨ましい!」
「ムダ毛もほとんどないなんて!」
「でも乳首が普通で残念ー。」
「やっぱり乳首はネルミンが…」
「ちょっ、まっ!!くすぐったいから!!」

転がって逃げようとしても3人掛かりで来られたら逃げられない!
けど結局、カウチソファから転げ落ちて頭をぶつけた。

「~~~~っっっ!もう、やり過ぎ!!」

めちゃくちゃ痛い。
慌てて謝る彼ら(彼女ら?)に仕返しがしたい。

そうだ!
おれだけ裸見られてるの悔しいからみんなにも脱いでもらおう!

「悪いと思ってるなら脱いで!」
「え?」
「おれだけ裸見られてるのやだ!みんなはおれを裸に剥いたんだから、みんなも脱いで見せろ!」
「上司に向かってその態度はなに?」

あいたたたっ!
アイアンクロー、ダメ!

「…ぼくも普通だから…ネルミン見せてよ。」
「いやよ~、私の胸は特別な人にしか見せないんだからぁ。」
「ずるい!おれだって気を許した人にしか見せたくなかったよ?なのにみんなで寄ってたかって…」

ずーるーいー!

いや、やらしい事考えてる訳じゃないよ?可愛いけど胸はぺたんこだろうしさ。でもこの不公平感がね?

ぶーぶー言ってたらネルミンさんが折れた。

「もぅ…ちょっとだけよ?」

よっしゃ、さっき胸ならネルミンが…とか言ってたから何かあるんだろう。やっぱりホクロかな?

上衣の前を開けて見せてくれたそこは…

「っ…、ぷっ…ぷっくり乳首ーーーー!!初めて見た!うわぁ、エロい!めちゃくちゃエロい~~~~~~!」

貧乳女子にか見えない!

「もっ、もうお終い!」
「あはははは!ミチル、興奮しすぎだよ~。」
「当たり前だろ?こんなの見て興奮しないなんてありえないって!」

「まぁねぇ、子供を産んだ事もないのにこれって、聞いた事ないわ。」
「前に王様が個性的な胸の側室を探してた時、応募しなかったの?」

なんのこっちゃ?と思ったけど、ここの王様は乳首フェチだそうで側室として美乳な人を集めようとしたらしい。

「だってあれ、何回も胸を改められるのよ~?王様にだけ見せるのならまだしも、町の領主とか王都の門番とかが見たがるんだもの~。」

それはアカン!
セクハラパワハラあきまへん!

「王様以外には見せません!て言えないの?」
「そうすると旅費が自腹になるの~。」

何と言うか、システムが間違ってる。でもそれなら行かなくて正解!こんな素晴らしいおっぱいを逃したなんて、システムを間違った王様の責任!

「ミチル…まさか、ネルミンに惚れちゃったの?」
「え?いや、イタズラしてみたいけど、惚れてはいないよ。…って、ごめん、失礼だよね。」
「あははは!ミチルちゃんたら正直ねぇ。イタズラさせてはあげないけど、怒らないわよ~。」

やられたらやり返すしね、ってそれ逆効果だよ!!

で、エジェさんは?

「見せません。」

むぅ。
いつか見てやる!!
等価交換!等価交換!

「ヒューリャは?見せてくれないの?」

じりじりと顔を近づけて覗き込むと、綺麗な顔をぽっと赤くして目を逸らす。

「ぼくは顔しか取り柄が無いんだもん。」
「えー?そんなの分からないじゃん!自分で見えないところにホクロできてるかもよ?」
「見えないところって…?」

いや、股間じゃなくてね?脇の下とか背中とかさぁ。

「あれ?恋人がいて背中見てるって事?だから背中に無いって断言できるの?」
「…………。」

恋人がいるのにおれにキスしちゃダメだろう!!

「恋人がいるのにおれの顔にムラッとして浮気しちゃうなんて、イケナイ子だなぁ。」
「キスなんて挨拶だもん!良いんだもん!」
「え?キスって挨拶なの?」
「「違います。」」

なぁんだ、びっくりした。

「嘘つきはくすぐりの刑!!」
「んきゃーーーー!!」

あれ?
今日は夕食会無いの?
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