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11 クマさんがやって来た
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カランカラ~ン!
「いらっしゃいませ~!」
あれ?
お店のドアが開いたのに入って来ない。
今日はマスターのお店だからお客さんはほとんど常連さんで遠慮する人なんて居ないはずなのに…
不思議に思って見に行った。
「クマさん!!どうしてここへ?」
「い…いや…その…」
「小さいお店ですけど、マスターの料理がおいしいんですよ!どうぞ入って下さい!」
クマさんは大きくて席2人分でも苦しそうだ。
「らっしゃい。」
「何にします?」
「…おすすめで頼む。」
「はーい!」
マスターにも聞こえているので料理は完全にお任せ。
お金持ちみたいだからお酒もみんなが給料日に頼むヤツを出した。ナッツとドライフルーツをつまみに少し強めのお酒をロックで。
「…美味い。」
良かった。マスターは手頃な値段でおいしいお酒を見つけるのが特技って豪語してるんだよー。
仕入れ先はご隠居さんのお店だけど。
「今日はどうしたんですか?」
「…いや、ユキを見かけてついふらふらと…」
「え?僕がここに来たの1時間も前ですよ。」
「迷惑なんじゃないかと迷って…それで…」
「来てくれて嬉しいです!でもこっちじゃお触りできませんけど。」
クスクス笑ってたら他の人の料理が出来たので、いつものように運んでピザを食べさせっこする。
その後クマさんの料理が出来たので運ぶ。パスタだ。
「さっきのは?」
「食べさせっこですか?僕が美味しそうに食べるからって皆さんが分けてくれるんです。それでイタズラしてたら食べさせっこがサービス扱いになっちゃって…」
「………」
「してみます?」
クマさんは黙って頷いた。
パスタなのでフォークで巻いて食べさせる。
それからお返しに食べさせてもらう。
「美味しい~!!」
カルボナーラ大好き!
この世界のは料理は洋食。外国の本格料理じゃなくて日本でおなじみの洋風料理なので馴染みがある。たまに和食が恋しくなるけど、どこかで見つかるんじゃないかな?
「新しい客にピザ出さないのか?」
他のお客さんがマスターに聞く。
僕も同じ疑問を感じていた。
「そいつは『さわれる夢』の方の客だろ?そいつにピザ出していいのか?」
むしろなんでダメなんだろう?
「後を付けて来るような危ない客だ。」
警戒してくれてるのか。でも大丈夫な気がするよ!
「マスター、クマさんは温泉施設のオーナーで身元はしっかりしてるし、とっても優しい人です。」
「…なら良いが。」
「ピザにどんな意味があるのですか?」
クマさんがマスターに丁寧な質問をする。
「意味がある訳じゃないが油がついた相手の指を舐めるのが恋人っぽくて喜ばれるんだ。」
「ちょっとしたイタズラです。…ピザも注文します?」
「頼む。」
スペシャルピザが焼き上がり、運んで一切れとってふーふーしてから差し出した。
「クマさん、はいあーん!」
少し戸惑いながら口を開けるクマさんが可愛い。
遠慮がちに食べてから僕の指をぺろりとひと舐めして、ちょっと満足げ。それからお返しをねだって食べさせてもらい、ちょっと濃厚に指を舐めた。
固まっている。
可愛いなぁ、と眺めながらナプキンでクマさんの指を拭こうとしたらするりと避けてその指を口元に持って行った。
「にっ匂い嗅がないで!!」
涙目で訴えるとふっと笑って指を拭かせてくれた。
からかわれたの?
カランカラ~ン!
「いらっしゃいませ~! …あれ?ヤマネさん今日は早いですね。」
「あ゛ぁ… わ゛るい…具合が…悪っがはっ!げっほげっほ…」
「ヤマネさん!!」
「俺、こんな…だから…今日は…他の…」
「看病しますから!させて下さい!」
「寝てれば…かはっ…なおる、から…」
ふらふらと帰ろうとするヤマネさんを追いかけようとしてマスターに止められた。
「ミッツ、お前は異世界から来たんだからあれが感染うつって酷ければ死ぬかも知れないんだぞ?」
「でも…!」
「こっちの人間なら死にはしない。メルに面倒見るように言っとくからお前はキアヌかタチバナの所に泊めてもらえ。」
確かにそのリスクは否定できない。
「分かりました…」
「万が一お前に何かあったらあいつ自殺するぞ。」
それはダメ!!
僕は大人しく諦める事にした。
「ユキ…さっきの男は…その…恋人、なのか?」
クマさんが問いかける。
「…違います。恋人になって欲しいって言われてるけど他にもそう言う人がいて、決めかねています。」
「だが一緒に暮らしているんだろう?」
「いいえ。恋人になって欲しいって言ってくれた人達の家に順番に泊めてもらってるんです。」
クマさんが黙ってしまった。
呆れられたのかな?
「もし嫌でなければ、今夜は私の家に来ないか?部屋はたくさんあるし、風呂もある。」
「え!そんな…申し訳ないですよ。」
「ダメか…?」
あぁぁぁぁ…そんなにしゅーんとしないでぇぇ!
「ご迷惑じゃないですか?」
「来て欲しい。」
「おい!大丈夫なのか!?」
マスターが心配してくれるけど、僕はクマさんに甘える事にした。
だってお風呂があるんだよ!
「いらっしゃいませ~!」
あれ?
お店のドアが開いたのに入って来ない。
今日はマスターのお店だからお客さんはほとんど常連さんで遠慮する人なんて居ないはずなのに…
不思議に思って見に行った。
「クマさん!!どうしてここへ?」
「い…いや…その…」
「小さいお店ですけど、マスターの料理がおいしいんですよ!どうぞ入って下さい!」
クマさんは大きくて席2人分でも苦しそうだ。
「らっしゃい。」
「何にします?」
「…おすすめで頼む。」
「はーい!」
マスターにも聞こえているので料理は完全にお任せ。
お金持ちみたいだからお酒もみんなが給料日に頼むヤツを出した。ナッツとドライフルーツをつまみに少し強めのお酒をロックで。
「…美味い。」
良かった。マスターは手頃な値段でおいしいお酒を見つけるのが特技って豪語してるんだよー。
仕入れ先はご隠居さんのお店だけど。
「今日はどうしたんですか?」
「…いや、ユキを見かけてついふらふらと…」
「え?僕がここに来たの1時間も前ですよ。」
「迷惑なんじゃないかと迷って…それで…」
「来てくれて嬉しいです!でもこっちじゃお触りできませんけど。」
クスクス笑ってたら他の人の料理が出来たので、いつものように運んでピザを食べさせっこする。
その後クマさんの料理が出来たので運ぶ。パスタだ。
「さっきのは?」
「食べさせっこですか?僕が美味しそうに食べるからって皆さんが分けてくれるんです。それでイタズラしてたら食べさせっこがサービス扱いになっちゃって…」
「………」
「してみます?」
クマさんは黙って頷いた。
パスタなのでフォークで巻いて食べさせる。
それからお返しに食べさせてもらう。
「美味しい~!!」
カルボナーラ大好き!
この世界のは料理は洋食。外国の本格料理じゃなくて日本でおなじみの洋風料理なので馴染みがある。たまに和食が恋しくなるけど、どこかで見つかるんじゃないかな?
「新しい客にピザ出さないのか?」
他のお客さんがマスターに聞く。
僕も同じ疑問を感じていた。
「そいつは『さわれる夢』の方の客だろ?そいつにピザ出していいのか?」
むしろなんでダメなんだろう?
「後を付けて来るような危ない客だ。」
警戒してくれてるのか。でも大丈夫な気がするよ!
「マスター、クマさんは温泉施設のオーナーで身元はしっかりしてるし、とっても優しい人です。」
「…なら良いが。」
「ピザにどんな意味があるのですか?」
クマさんがマスターに丁寧な質問をする。
「意味がある訳じゃないが油がついた相手の指を舐めるのが恋人っぽくて喜ばれるんだ。」
「ちょっとしたイタズラです。…ピザも注文します?」
「頼む。」
スペシャルピザが焼き上がり、運んで一切れとってふーふーしてから差し出した。
「クマさん、はいあーん!」
少し戸惑いながら口を開けるクマさんが可愛い。
遠慮がちに食べてから僕の指をぺろりとひと舐めして、ちょっと満足げ。それからお返しをねだって食べさせてもらい、ちょっと濃厚に指を舐めた。
固まっている。
可愛いなぁ、と眺めながらナプキンでクマさんの指を拭こうとしたらするりと避けてその指を口元に持って行った。
「にっ匂い嗅がないで!!」
涙目で訴えるとふっと笑って指を拭かせてくれた。
からかわれたの?
カランカラ~ン!
「いらっしゃいませ~! …あれ?ヤマネさん今日は早いですね。」
「あ゛ぁ… わ゛るい…具合が…悪っがはっ!げっほげっほ…」
「ヤマネさん!!」
「俺、こんな…だから…今日は…他の…」
「看病しますから!させて下さい!」
「寝てれば…かはっ…なおる、から…」
ふらふらと帰ろうとするヤマネさんを追いかけようとしてマスターに止められた。
「ミッツ、お前は異世界から来たんだからあれが感染うつって酷ければ死ぬかも知れないんだぞ?」
「でも…!」
「こっちの人間なら死にはしない。メルに面倒見るように言っとくからお前はキアヌかタチバナの所に泊めてもらえ。」
確かにそのリスクは否定できない。
「分かりました…」
「万が一お前に何かあったらあいつ自殺するぞ。」
それはダメ!!
僕は大人しく諦める事にした。
「ユキ…さっきの男は…その…恋人、なのか?」
クマさんが問いかける。
「…違います。恋人になって欲しいって言われてるけど他にもそう言う人がいて、決めかねています。」
「だが一緒に暮らしているんだろう?」
「いいえ。恋人になって欲しいって言ってくれた人達の家に順番に泊めてもらってるんです。」
クマさんが黙ってしまった。
呆れられたのかな?
「もし嫌でなければ、今夜は私の家に来ないか?部屋はたくさんあるし、風呂もある。」
「え!そんな…申し訳ないですよ。」
「ダメか…?」
あぁぁぁぁ…そんなにしゅーんとしないでぇぇ!
「ご迷惑じゃないですか?」
「来て欲しい。」
「おい!大丈夫なのか!?」
マスターが心配してくれるけど、僕はクマさんに甘える事にした。
だってお風呂があるんだよ!
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