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⑯拾ってないよ! 預かっただけ
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町の片隅で出会った痩せた子供はリノと言って8歳だった。3歳の弟を抱え、健気に生きるなんて想像もつかなかったが、現実に目の前にいる。
詳しい話とこれからのことを聞きたかったけど、食事を終えたら舟を漕ぎ出した。
「起きるまでいるから、寝ろ」
そう言ったら頷いて、弟のノエを抱えて隣の寝室らしき部屋に行った。
「ねぇササ、寝具はあるのかな?」
「そう言えば。ちょっと覗いてみるか」
それほど広くない寝室には木枠にに藁を敷いてシーツをかけただけの簡素なベッドがあり、毛布は1枚だけらしい。2人並んで横になり、くたびれた毛布を2人で使っている。
泣く。これは泣く。
何がどうしてこうなったのか。
リノが起きるまで、エルピディオと話をしながら待つことにした。
「……言っちゃなんだが、捨て子か?」
「子供を捨てるなんてありえないよ!」
「そうなのか。なら親を探すか」
「近所の人に聞いてみよう」
オレ達はドロップドーナッツを小分けにして差し入れにしながら近所の人に聞いてまわった。
そして聞けた話。
リノ達の両親は病気になり、療養が必要になった。それで母親の妹夫婦の家に一時預けることになったらしいが、この町に該当する人物はいなかった。2人を連れてきてくれた行商人はリノ達にここで待つよう言って近所の人に2人を頼んで行ってしまった。丸1日、近所の人たちで2人の面倒を見たが、それぞれの家に余裕があるわけでもなく、心配しながらも大丈夫だと言うリノに対して踏み込めなかった。この家は空き家。
「いい人しかいないのに、悲しい……」
「子供達はここで叔母夫婦か両親を待つしかなかったんだね」
「……なぁ、しばらくうちで預かるのって、ダメか?」
「ダメじゃない! 両親が迎えにきた時のために近所の人たちに伝言を頼んで、うちで預かろう!」
エルピディオも賛成してくれたので、2人を連れて帰ることにした。2人のために新しい毛布を買わなきゃなー、と言ったら実は客間があって温かい布団もあると言う。一緒に住んで1年くらい経つのに知らなかった……。
起きてきたリノに近所の人に伝言を頼んで2人はオレ達の家で両親を待たないか、と誘うとおずおずと良いの? と言われた。
もちろん良いから誘っている。
迎えがきたらエルピディオが薬を卸している薬屋さんに連絡をしてもらえば、すぐに連絡がつくだろう。2人の両親だってその方が安心だろう。
世話になった空き家をざっと片付け、残ったスープを荷台に積む。水分補給のつもりで2人にみかんを食べさせ、荷台に乗せる。子供達が落ちないようにゆっくり進もう。
荷車は小さいけど子供達も小さいのでちゃんと乗せられて良かった。
「ばしゃ! ばしゃ!」
「ノエは馬車が好きか?」
「ちゅき!」
乗り物が子供に人気なのはどこでも同じなんだな。
「リノも好きか?」
「すきじゃない……」
「そ、そっか。じゃあ、家まで我慢だな」
「うん……」
ノエはなかなか大物だ。両親がいない生活をしていたのに、リノがいれば泣かないどころか楽しそうにしている。でもリノにとってはロバ車が不安な記憶と繋がってしまっているのかも知れない。かわいそうだが、小さな子供が歩いていける距離ではないので、少しだけ我慢してもらうしかない。
薬屋さんに子供達の名前と年齢を書いたメモを預ける。残念ながら両親や叔母夫婦の名前は分からないようだ。まぁ、小さい頃はそんなものか。両親が互いにパパママと呼び合ってたら覚えられないよな。
2人にまたみかんを食べさせて出発だ。
胃が縮んでいるようで少しずつしか食べられないので小分けにして食べさせている。帰ったら卵おじやを食べさせよう。
「着いたぞー!」
「ちゅいたー!」
「ここ……?」
リノ、その壁に生い茂る葉っぱは栽培しているだけだから気にしなくて大丈夫だぞー。戸惑っているみたいだけど、促されるままに家に入るリノ。甘えて抱っこをねだるノエ。
うんうん、甘やかしてやるからな!
エルピディオは荷物を下ろしたら裏へ荷車を移動させ、ロバを外す。いつもならすぐにロバの世話をするんだけど、今はちょっと我慢してもらう。子供達が優先だ。オレはまた2人にみかんを食べさせてエルピディオを待った。
先ほど町で買った古着を持って風呂場に行く。
2人は浄化魔法陣を知らないようで驚いていた。
「ぴかっ! ぴかっ!」
「ノエ、遊んでないでこっちへおいで」
魔法陣が光るのが面白かったらしく、ぴかぴか言いながら何度も魔法陣に乗る。風邪引くぞ。リノはキョロキョロと周りを見ている。
「ここは段差があるから気をつけて入れよ。んで、その段差に座るんだ」
「うん」
「あったかい!」
「熱くないか?」
「あちゅくない! きもちーねー……」
3歳児は危ないので抱っこで入る。
ノエが甘えん坊で良かった。
「ササは子供の扱いが上手だね」
「そうか? 子供好きなだけだと思うけどな」
「それが良いんじゃない? ね、リノ」
「えっと、よく分からないけど、ササはやさしい」
「そっか。ふふっ、そう言われると嬉しいな」
ゆっくり温まって上がり、服を着る。
古着を売っていた雑貨屋が香を焚いていたので良い香りがする。虫除けの香らしい。
「さぁ、さっぱりしたし、夕飯食べて寝ような」
「あい!」
「うん」
ジャコッペが作る食事の量は2人分なので明日、量を増やすように頼まないとな。オレが作ったスープも残りを持ち帰ってあるが、今夜は卵おじやを食べさせたい。エルピディオも興味を持つだろうし、少し多めに作ろう。
「熱いからフーフーして食べるんだぞ」
「ふーふー! あむっ! おいち!」
「ふふふ、ゆっくり食べるんだぞ。リノは熱くないか?」
見れば無言で食べている。
美味しいなら良かった。鶏肉っぽいソテーは薄切りにして少しだけだ。腹の具合を見ないとだからな。
「エルピディオはどうだ?」
「優しい味で、すごく美味しい!」
「そうか」
4人で食べる食事は楽しくて、いつもより美味しく感じた。
食べ終わったらノエがくっついて離れなくなったのでベッドで添い寝した。奥からリノ、ノエ、オレだ。リノはまだ寝てないか?
「眠れないのか?」
「ううん、寝る!」
「無理はしなくていいぞ、と言っても起きててもすることがないな」
オレがそう笑うとリノはぎゅっと目をつぶって寝ようとする。眠れるように、と手を伸ばして背中をとんとんとリズム良く叩くと、次第に体に入っていた力が抜け、寝息が聞こえてきた。
兄として気合い入れてるのかなぁ。
ベッドを出て寝室へ行くと、エルピディオがベッドに座って待っていた。
「先に寝てて良かったんだぞ」
「それは寂しいから……」
「ふはっ! ここにも子供がいたか」
「ちがっ……」
「ほら、お前もトントンしてやるよ」
「トントン?」
不思議そうなエルピディオを布団に押し込み、リノと同じように背を叩く。そうしたらエルピディオは目をうるうるさせて微笑んだ。
「これ、すごく幸せな気持ちになるねぇ」
「そうだな」
「わ、私もササにしてあげたい!」
「別にどっちでもいいけど……」
前世(?)の記憶はうろ覚えだが子供の寝かしつけといえばこれだ。それを鼻息荒くしたいと言われるとなんだかおかしい。でも……。
「本当だ。ふふっ、幸せだな……」
「ふわぁ、嬉しそうなササ、かわいい……」
今日は色々あったから、ずいぶん疲れていたようだ。エルピディオのトントンに癒されてオレはすぐに眠りに落ちた。エルピディオもオレの寝顔を見ていたら釣られるように眠ってしまった、と朝になって報告された。
朝食の前にちょっと様子を見てこようと客間を覗いたらリノがベッドの上で真っ青な顔で震えていた。
何があった!?
詳しい話とこれからのことを聞きたかったけど、食事を終えたら舟を漕ぎ出した。
「起きるまでいるから、寝ろ」
そう言ったら頷いて、弟のノエを抱えて隣の寝室らしき部屋に行った。
「ねぇササ、寝具はあるのかな?」
「そう言えば。ちょっと覗いてみるか」
それほど広くない寝室には木枠にに藁を敷いてシーツをかけただけの簡素なベッドがあり、毛布は1枚だけらしい。2人並んで横になり、くたびれた毛布を2人で使っている。
泣く。これは泣く。
何がどうしてこうなったのか。
リノが起きるまで、エルピディオと話をしながら待つことにした。
「……言っちゃなんだが、捨て子か?」
「子供を捨てるなんてありえないよ!」
「そうなのか。なら親を探すか」
「近所の人に聞いてみよう」
オレ達はドロップドーナッツを小分けにして差し入れにしながら近所の人に聞いてまわった。
そして聞けた話。
リノ達の両親は病気になり、療養が必要になった。それで母親の妹夫婦の家に一時預けることになったらしいが、この町に該当する人物はいなかった。2人を連れてきてくれた行商人はリノ達にここで待つよう言って近所の人に2人を頼んで行ってしまった。丸1日、近所の人たちで2人の面倒を見たが、それぞれの家に余裕があるわけでもなく、心配しながらも大丈夫だと言うリノに対して踏み込めなかった。この家は空き家。
「いい人しかいないのに、悲しい……」
「子供達はここで叔母夫婦か両親を待つしかなかったんだね」
「……なぁ、しばらくうちで預かるのって、ダメか?」
「ダメじゃない! 両親が迎えにきた時のために近所の人たちに伝言を頼んで、うちで預かろう!」
エルピディオも賛成してくれたので、2人を連れて帰ることにした。2人のために新しい毛布を買わなきゃなー、と言ったら実は客間があって温かい布団もあると言う。一緒に住んで1年くらい経つのに知らなかった……。
起きてきたリノに近所の人に伝言を頼んで2人はオレ達の家で両親を待たないか、と誘うとおずおずと良いの? と言われた。
もちろん良いから誘っている。
迎えがきたらエルピディオが薬を卸している薬屋さんに連絡をしてもらえば、すぐに連絡がつくだろう。2人の両親だってその方が安心だろう。
世話になった空き家をざっと片付け、残ったスープを荷台に積む。水分補給のつもりで2人にみかんを食べさせ、荷台に乗せる。子供達が落ちないようにゆっくり進もう。
荷車は小さいけど子供達も小さいのでちゃんと乗せられて良かった。
「ばしゃ! ばしゃ!」
「ノエは馬車が好きか?」
「ちゅき!」
乗り物が子供に人気なのはどこでも同じなんだな。
「リノも好きか?」
「すきじゃない……」
「そ、そっか。じゃあ、家まで我慢だな」
「うん……」
ノエはなかなか大物だ。両親がいない生活をしていたのに、リノがいれば泣かないどころか楽しそうにしている。でもリノにとってはロバ車が不安な記憶と繋がってしまっているのかも知れない。かわいそうだが、小さな子供が歩いていける距離ではないので、少しだけ我慢してもらうしかない。
薬屋さんに子供達の名前と年齢を書いたメモを預ける。残念ながら両親や叔母夫婦の名前は分からないようだ。まぁ、小さい頃はそんなものか。両親が互いにパパママと呼び合ってたら覚えられないよな。
2人にまたみかんを食べさせて出発だ。
胃が縮んでいるようで少しずつしか食べられないので小分けにして食べさせている。帰ったら卵おじやを食べさせよう。
「着いたぞー!」
「ちゅいたー!」
「ここ……?」
リノ、その壁に生い茂る葉っぱは栽培しているだけだから気にしなくて大丈夫だぞー。戸惑っているみたいだけど、促されるままに家に入るリノ。甘えて抱っこをねだるノエ。
うんうん、甘やかしてやるからな!
エルピディオは荷物を下ろしたら裏へ荷車を移動させ、ロバを外す。いつもならすぐにロバの世話をするんだけど、今はちょっと我慢してもらう。子供達が優先だ。オレはまた2人にみかんを食べさせてエルピディオを待った。
先ほど町で買った古着を持って風呂場に行く。
2人は浄化魔法陣を知らないようで驚いていた。
「ぴかっ! ぴかっ!」
「ノエ、遊んでないでこっちへおいで」
魔法陣が光るのが面白かったらしく、ぴかぴか言いながら何度も魔法陣に乗る。風邪引くぞ。リノはキョロキョロと周りを見ている。
「ここは段差があるから気をつけて入れよ。んで、その段差に座るんだ」
「うん」
「あったかい!」
「熱くないか?」
「あちゅくない! きもちーねー……」
3歳児は危ないので抱っこで入る。
ノエが甘えん坊で良かった。
「ササは子供の扱いが上手だね」
「そうか? 子供好きなだけだと思うけどな」
「それが良いんじゃない? ね、リノ」
「えっと、よく分からないけど、ササはやさしい」
「そっか。ふふっ、そう言われると嬉しいな」
ゆっくり温まって上がり、服を着る。
古着を売っていた雑貨屋が香を焚いていたので良い香りがする。虫除けの香らしい。
「さぁ、さっぱりしたし、夕飯食べて寝ような」
「あい!」
「うん」
ジャコッペが作る食事の量は2人分なので明日、量を増やすように頼まないとな。オレが作ったスープも残りを持ち帰ってあるが、今夜は卵おじやを食べさせたい。エルピディオも興味を持つだろうし、少し多めに作ろう。
「熱いからフーフーして食べるんだぞ」
「ふーふー! あむっ! おいち!」
「ふふふ、ゆっくり食べるんだぞ。リノは熱くないか?」
見れば無言で食べている。
美味しいなら良かった。鶏肉っぽいソテーは薄切りにして少しだけだ。腹の具合を見ないとだからな。
「エルピディオはどうだ?」
「優しい味で、すごく美味しい!」
「そうか」
4人で食べる食事は楽しくて、いつもより美味しく感じた。
食べ終わったらノエがくっついて離れなくなったのでベッドで添い寝した。奥からリノ、ノエ、オレだ。リノはまだ寝てないか?
「眠れないのか?」
「ううん、寝る!」
「無理はしなくていいぞ、と言っても起きててもすることがないな」
オレがそう笑うとリノはぎゅっと目をつぶって寝ようとする。眠れるように、と手を伸ばして背中をとんとんとリズム良く叩くと、次第に体に入っていた力が抜け、寝息が聞こえてきた。
兄として気合い入れてるのかなぁ。
ベッドを出て寝室へ行くと、エルピディオがベッドに座って待っていた。
「先に寝てて良かったんだぞ」
「それは寂しいから……」
「ふはっ! ここにも子供がいたか」
「ちがっ……」
「ほら、お前もトントンしてやるよ」
「トントン?」
不思議そうなエルピディオを布団に押し込み、リノと同じように背を叩く。そうしたらエルピディオは目をうるうるさせて微笑んだ。
「これ、すごく幸せな気持ちになるねぇ」
「そうだな」
「わ、私もササにしてあげたい!」
「別にどっちでもいいけど……」
前世(?)の記憶はうろ覚えだが子供の寝かしつけといえばこれだ。それを鼻息荒くしたいと言われるとなんだかおかしい。でも……。
「本当だ。ふふっ、幸せだな……」
「ふわぁ、嬉しそうなササ、かわいい……」
今日は色々あったから、ずいぶん疲れていたようだ。エルピディオのトントンに癒されてオレはすぐに眠りに落ちた。エルピディオもオレの寝顔を見ていたら釣られるように眠ってしまった、と朝になって報告された。
朝食の前にちょっと様子を見てこようと客間を覗いたらリノがベッドの上で真っ青な顔で震えていた。
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