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15 末っ子の恋 前編
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ぼくの家族はかあさま以外、目も髪の毛も黒い。
でもおじいさまやおばあさま、いとこ達は髪も目もいろんな色できれい。こんな夜みたいな色、きらい。かあさまに似たかった!!
とうさまはずーっと前、こんな色の人ばっかりの国に住んでたって言うけど、そんな国ないっておじいさまが言ってたもん!
とうさまのウソつき!!
それに、とうさまの髪は朝は黒いのに、夜は茶色になってる。にいさまもねえさまも。ぼくだって、髪の毛の色、変えたいよう!!
8さいになったらな、ってまだぼく5さいだから、ずーっとずーっと先じゃないか!
ぼくは、どうにかして髪の毛の色を変えたくて、にいさまやねえさまの後をこっそりついていった。そして分かった。
『マホーシンデン』に入れば良いんだ!!
ぼくの家の隣にある「マシンデン」は、たくさんの人がお祈りにくる。だからいつもたくさんの人が並んでいるし、周りにはたくさんお店がある。でもにいさまたちは朝ごはんの前だったから、だれも並んでいない。
あ! とうさまだ。
朝ごはんを食べにもどらなきゃ、と思ったらとうさまがマホーシンデンに入って、にいさまと同じように髪の色が変わって出てきた。
やっぱり!!
朝ごはんを食べたらこっそり入ろうと、心に決めた。
「リアマー、あそぼー」
「……ぼくは、いそがしいの」
「いそがしいー? なんで?」
「お、お祈りをするから!」
「ふーん。じゃ、いいや」
ふたつ上のヴィンツにいさまは鬼ごっこばかりしたがる。ぼくは足が遅いから、すぐつかまっちゃってつまらない。まぁ、おともだちが来たら一緒にやってもいいけど。
ふんすっ! と気合を入れて『マホーシンデン』の列に並んだ。
「坊や、そんなに黒い髪なのに、魔力が足りないのかい?」
「え?」
「ここは魔力が足りない人が魔力をもらう神殿だよ」
「魔力をもらう? 髪の毛をきれいにしてくれる所じゃないの?」
ぼくの後ろに並んでいた、きれいな薄い緑色の髪のおばちゃんがにこにこしながら色々教えてくれた。
魔力が足りないと髪の色が薄くなり、具合が悪くなったり、怪我や病気が治らなかったりする。髪の色の濃い人でも魔力をたくさん使うと色が薄くなる。
よく見れば、並んでいる人はきれいな明るい色の髪の毛ばかりで、出てきた人ははっきりとした髪の色。
……じゃあ、ぼくは?
「それに、入館料は払えるのかい?」
お金がいるの!?
お金を持っていないぼくは、悲しくなって列を離れた。
髪がもっと黒くなったらイヤだし、お金持ってなくてよかった!!
*******
「リアマ、魔奉神殿に行ったのか?」
「っえぇ!? なんで知ってるの?」
「そりゃ、あの列に黒髪が並べば目立つからな」
そうかぁ。
ぜんぜん気にしてなかった。
「ねぇ、魔力が減ると髪の毛の色が薄くなるんでしょ? でも並んでいる人たちは濃くなって、とうさまたちは薄くなるの、どうして?」
「そんなに髪の色を変えたいのか」
「うん! かあさまみたいになりたい!!」
優しくてきれいなかあさまと、おんなじになりたい!!
「しかたない。まだ早いが練習を始めるか」
とうさまは家庭教師をつけてくれた。
「はじめまして、フォンスです。魔力についてお勉強しましょうね」
「「「はーい!」」」
先生は鮮やかな青い髪の、優しそうなお兄さん。
9歳のヴィンツにいさまと、7歳のエルデねえさまと、3人まとめて教えてもらうんだ。風、土、水は練習しても大丈夫だけど、火属性だと魔法の練習はできなくなる。
先生は青い髪だから水属性。
とうさまとかあさまは土属性なんだって。でもぼくたちは黒髪だから使ってみないと分からないらしい。まずは『マリョクホウシュツ』!
「最初は身体の中の魔力を感じて下さい。温かいものが感じられたら、それを手のひらに集めて、少しだけ押し出すのです」
身体の中の温かいもの!
温かいもの……。
温かいもの?
「わかんない……」
「おれ、分かる! これだろ?」
ヴィンツにいさまは、分かったらしい。
でも見えないからできてるのか分からない。
「では、私の手に魔力を流してみてください」
「んーっと、んーっと、こう……、かな? わっ!!」
「お上手です。では次にこれを動かしてみてください」
「「「これ?」」」
机の上には水滴を垂らしたお皿と、雫みたいな形の金属と、茎の細いお花を活けた花びんと、火のついたロウソク。
自分の属性のものが動くんだって。
「花が揺れてる!」
ヴィンツにいさまが魔力をホウシュツすると、花がうんうん、て言うようにタテに揺れた!!
ぼくとエルデねえさまはまだ、からだの中の魔力が分かってないけど、試してみた。
からだのなかのあったかい何かを、手のひらからだす。うーん、うーん……!!
「揺れてる!!」
雫型の金属がゆらゆらしてるから、エルデねえさまは土属性。
「ぼくだって!」
ふんぬーっ!と、頑張ってみても、顔が赤くなるだけで何も動かない。がんばって、がんばって、がんばって。
ぷぅっ
力を入れすぎてオナラが出た。
「ぶははははっ!」
「やだぁ、リアマったら!」
「うっ、うるさいな! わらわないでよ!!」
「ふふふ、初めてなんですから大丈夫ですよ。皆さま優秀で、いきなり全員できてしまったら、私の立場がありません。ゆっくりやっていきましょう」
柔らかく笑う先生にぽーっとなっちゃって、恥ずかしさはどこかにいっちゃった。
家庭教師といっても魔力のコントロールだけなので、ヴィンツにいさまはすぐに必要なくなり、エルデねえさまも2週間でソツギョウしてしまった。
ぼくはまだ、魔力を感じることすらできない。
だって、分かりやすいように、って先生が手をつないでくれると、ドキドキしちゃってなにがなんだか分からなくなっちゃうんだ。
いつまでもできないと、ダメな子、って思われちゃう。でもできちゃったら先生はやめちゃう。
……会えなくなるの、イヤだ。
どうしたらいいんだろう。
*******
「リアマ、魔力の放出はどう?」
「かあさま……」
「かあさまとやってみよう?」
「うん!」
先生と練習するようにかあさまと手をつなぎ、からだのなかの何かを考える。あ、左手が温かい。右手はなんだか、ひっぱられるみたいな感じ?
「できたじゃない!」
「えっ!? できたの?」
右手のひっぱられる感じに逆らわす、どうぞ、って思ったら何かが流れ出した。右手から出て、左手から戻ってくる何か。流れはじめたら左手は少し冷たい気がした。
驚いて見上げると、少しだけかあさまがぼんやり光って、元に戻った。
あ!
髪の色が少し濃くなってる!
「ぼくの髪の毛は? きれいな色になった!?」
「残念だけど、かあさまが魔力をもらったくらいじゃ、リアマの髪の色は変わらないよ。とうさまも朝は黒髪でしょう?」
がっかり。
あっ!
「そうだ! ぼく、これできるようになったら先生おしまい? もう会えない?」
「リアマはフォンス先生が大好きなんだね。それなら学校に行く前のお勉強もお願いする?」
「する! いっぱいおべんきょする!!」
ヴィンツにいさまは剣術を習いはじめ、エルデねえさまは楽器を習うらしい。2人は学校のお勉強を上のにいさま達にも教えてくれていた、おじいちゃん先生に教わっている。あの人も優しくて好きだけど、ぼくはフォンス先生がの方が好き!
でも手をつなぐとぽーっとなっちゃうのは困るなぁ。
でもおじいさまやおばあさま、いとこ達は髪も目もいろんな色できれい。こんな夜みたいな色、きらい。かあさまに似たかった!!
とうさまはずーっと前、こんな色の人ばっかりの国に住んでたって言うけど、そんな国ないっておじいさまが言ってたもん!
とうさまのウソつき!!
それに、とうさまの髪は朝は黒いのに、夜は茶色になってる。にいさまもねえさまも。ぼくだって、髪の毛の色、変えたいよう!!
8さいになったらな、ってまだぼく5さいだから、ずーっとずーっと先じゃないか!
ぼくは、どうにかして髪の毛の色を変えたくて、にいさまやねえさまの後をこっそりついていった。そして分かった。
『マホーシンデン』に入れば良いんだ!!
ぼくの家の隣にある「マシンデン」は、たくさんの人がお祈りにくる。だからいつもたくさんの人が並んでいるし、周りにはたくさんお店がある。でもにいさまたちは朝ごはんの前だったから、だれも並んでいない。
あ! とうさまだ。
朝ごはんを食べにもどらなきゃ、と思ったらとうさまがマホーシンデンに入って、にいさまと同じように髪の色が変わって出てきた。
やっぱり!!
朝ごはんを食べたらこっそり入ろうと、心に決めた。
「リアマー、あそぼー」
「……ぼくは、いそがしいの」
「いそがしいー? なんで?」
「お、お祈りをするから!」
「ふーん。じゃ、いいや」
ふたつ上のヴィンツにいさまは鬼ごっこばかりしたがる。ぼくは足が遅いから、すぐつかまっちゃってつまらない。まぁ、おともだちが来たら一緒にやってもいいけど。
ふんすっ! と気合を入れて『マホーシンデン』の列に並んだ。
「坊や、そんなに黒い髪なのに、魔力が足りないのかい?」
「え?」
「ここは魔力が足りない人が魔力をもらう神殿だよ」
「魔力をもらう? 髪の毛をきれいにしてくれる所じゃないの?」
ぼくの後ろに並んでいた、きれいな薄い緑色の髪のおばちゃんがにこにこしながら色々教えてくれた。
魔力が足りないと髪の色が薄くなり、具合が悪くなったり、怪我や病気が治らなかったりする。髪の色の濃い人でも魔力をたくさん使うと色が薄くなる。
よく見れば、並んでいる人はきれいな明るい色の髪の毛ばかりで、出てきた人ははっきりとした髪の色。
……じゃあ、ぼくは?
「それに、入館料は払えるのかい?」
お金がいるの!?
お金を持っていないぼくは、悲しくなって列を離れた。
髪がもっと黒くなったらイヤだし、お金持ってなくてよかった!!
*******
「リアマ、魔奉神殿に行ったのか?」
「っえぇ!? なんで知ってるの?」
「そりゃ、あの列に黒髪が並べば目立つからな」
そうかぁ。
ぜんぜん気にしてなかった。
「ねぇ、魔力が減ると髪の毛の色が薄くなるんでしょ? でも並んでいる人たちは濃くなって、とうさまたちは薄くなるの、どうして?」
「そんなに髪の色を変えたいのか」
「うん! かあさまみたいになりたい!!」
優しくてきれいなかあさまと、おんなじになりたい!!
「しかたない。まだ早いが練習を始めるか」
とうさまは家庭教師をつけてくれた。
「はじめまして、フォンスです。魔力についてお勉強しましょうね」
「「「はーい!」」」
先生は鮮やかな青い髪の、優しそうなお兄さん。
9歳のヴィンツにいさまと、7歳のエルデねえさまと、3人まとめて教えてもらうんだ。風、土、水は練習しても大丈夫だけど、火属性だと魔法の練習はできなくなる。
先生は青い髪だから水属性。
とうさまとかあさまは土属性なんだって。でもぼくたちは黒髪だから使ってみないと分からないらしい。まずは『マリョクホウシュツ』!
「最初は身体の中の魔力を感じて下さい。温かいものが感じられたら、それを手のひらに集めて、少しだけ押し出すのです」
身体の中の温かいもの!
温かいもの……。
温かいもの?
「わかんない……」
「おれ、分かる! これだろ?」
ヴィンツにいさまは、分かったらしい。
でも見えないからできてるのか分からない。
「では、私の手に魔力を流してみてください」
「んーっと、んーっと、こう……、かな? わっ!!」
「お上手です。では次にこれを動かしてみてください」
「「「これ?」」」
机の上には水滴を垂らしたお皿と、雫みたいな形の金属と、茎の細いお花を活けた花びんと、火のついたロウソク。
自分の属性のものが動くんだって。
「花が揺れてる!」
ヴィンツにいさまが魔力をホウシュツすると、花がうんうん、て言うようにタテに揺れた!!
ぼくとエルデねえさまはまだ、からだの中の魔力が分かってないけど、試してみた。
からだのなかのあったかい何かを、手のひらからだす。うーん、うーん……!!
「揺れてる!!」
雫型の金属がゆらゆらしてるから、エルデねえさまは土属性。
「ぼくだって!」
ふんぬーっ!と、頑張ってみても、顔が赤くなるだけで何も動かない。がんばって、がんばって、がんばって。
ぷぅっ
力を入れすぎてオナラが出た。
「ぶははははっ!」
「やだぁ、リアマったら!」
「うっ、うるさいな! わらわないでよ!!」
「ふふふ、初めてなんですから大丈夫ですよ。皆さま優秀で、いきなり全員できてしまったら、私の立場がありません。ゆっくりやっていきましょう」
柔らかく笑う先生にぽーっとなっちゃって、恥ずかしさはどこかにいっちゃった。
家庭教師といっても魔力のコントロールだけなので、ヴィンツにいさまはすぐに必要なくなり、エルデねえさまも2週間でソツギョウしてしまった。
ぼくはまだ、魔力を感じることすらできない。
だって、分かりやすいように、って先生が手をつないでくれると、ドキドキしちゃってなにがなんだか分からなくなっちゃうんだ。
いつまでもできないと、ダメな子、って思われちゃう。でもできちゃったら先生はやめちゃう。
……会えなくなるの、イヤだ。
どうしたらいいんだろう。
*******
「リアマ、魔力の放出はどう?」
「かあさま……」
「かあさまとやってみよう?」
「うん!」
先生と練習するようにかあさまと手をつなぎ、からだのなかの何かを考える。あ、左手が温かい。右手はなんだか、ひっぱられるみたいな感じ?
「できたじゃない!」
「えっ!? できたの?」
右手のひっぱられる感じに逆らわす、どうぞ、って思ったら何かが流れ出した。右手から出て、左手から戻ってくる何か。流れはじめたら左手は少し冷たい気がした。
驚いて見上げると、少しだけかあさまがぼんやり光って、元に戻った。
あ!
髪の色が少し濃くなってる!
「ぼくの髪の毛は? きれいな色になった!?」
「残念だけど、かあさまが魔力をもらったくらいじゃ、リアマの髪の色は変わらないよ。とうさまも朝は黒髪でしょう?」
がっかり。
あっ!
「そうだ! ぼく、これできるようになったら先生おしまい? もう会えない?」
「リアマはフォンス先生が大好きなんだね。それなら学校に行く前のお勉強もお願いする?」
「する! いっぱいおべんきょする!!」
ヴィンツにいさまは剣術を習いはじめ、エルデねえさまは楽器を習うらしい。2人は学校のお勉強を上のにいさま達にも教えてくれていた、おじいちゃん先生に教わっている。あの人も優しくて好きだけど、ぼくはフォンス先生がの方が好き!
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