いつまででも甘えたい

香月ミツほ

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パスト編2

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料理を食べ終わると温泉に誘われた。
服を脱ぐのは気が進まないが、断るのも角が立つか。

わいわいと10人程で風呂場に行くとサンティさんが得意げに言った。

「新人!ここがこの砦の自慢の癒しその2だ!」
「その2ですか?その1は?」
「俺達の夢の妖精ヨシキに決まってんだろ!!」

周りからそうだそうだと声が上がる。妖精?

「ヨシキは俺の恋人だから!」

ヨシキと連れ立ってここへ来た人、ペリコさんが叫ぶと今だけだろと周りが大喜びではやし立てる。
何がどうなってるのか判らず戸惑う。

「僕はね、人間じゃない。1ヶ月誰にも抱かれないと存在が消えてしまう、夢魔なんだ。」

嘘か真か分からない事をさらりと言う。

「夢魔?」

思わず問い返すとにっこり微笑んで説明してくれる。

「そう。自分で想像した姿に変身できるし、相手が思い浮かべた姿になる事もできる。」
「巨乳美女!」「子猫ちゃん!」

突然他の人が抱きついてリクエストを言うとその通りの姿に変身する。猫耳と尻尾の生えた巨乳美女…年齢も上がっている。

「ちゃんとしっぽも動くでしょ。」

くいっと腰を捻って尻をこちらに向け、ゆらゆらと揺れる尻尾を見せる…のだが、視線は白くて柔らかそうな尻に釘付けだ。

「俺はそのままのヨシキが良いの!!」

ぎゅっと抱きついてペリコさんが言うと、すぅっと元に戻った。
戻らないのはみんなの半勃ちの股間…オレはヨシキの艶めかしい裸体に完勃ちだ。

「うわっ!でっけぇ!!なんだよその凶器は!?」

はっとして隠そうとするけど遅い。

「いっ、いや、その…すみません…」
「謝る事ないよ?僕は夢魔なんだからそうなって貰わないと困るぐらいだもん。」
「でもアレ、入んの?」
「入るよ。パスクのはもうちょっと大きかったし。」

まじか!?嘘だ!と周り中が大騒ぎ。
パスク?オレより大きい人がいた?しかもそれが入るって…

「興味があるなら言ってね。」

「…は、あの…まぁ…」

戸惑って曖昧な返事を返す事しか出来ないオレを気に留める様子もなく、ペリコさんとイチャつきはじめ、さっさと上がれ!と追い出されて行く。

希望すれば相手をしてもらえるのだろうか?



その晩はヨシキの事が頭から離れず、温泉での姿を思い出しては嫉妬と羨望と妄想に欲望が刺激され、何度も精を吐き出した。

翌朝、寝不足のまま朝の訓練に参加し、朝食の時に思い切って言ってみた。

「ヨシキ、俺も…その…相手をして欲しい…のですが…」

「じゃぁ、明日の火曜日はどう?」

そんなに早く相手してもらえるのか?と驚いていると

「ちょっと待ったっ!?相手してくれるの水曜と土日だけじゃないの!?」

近くに居た他の人が大声を上げた。
食堂に居た人達が集まって来る。

「うん、今回は新人歓迎で特別にね。それから木金は今まで通りで火曜日は順番の日に入れて、月曜日は隊長の日とご褒美の日を隔週で、ってしようかと考えてるんだ。」
「ご褒美の日?」
「2週間で1番頑張った人とか砦に貢献した人とか…特に居なければ順番の日にしても良いんだけど…」
「隊長の日は!?月に2回を独占できるって事か!?」

隊長のガルデルが食いついた。

「そう。希望するなら、だけど「希望する!!絶対希望する!それに俺も頑張ればご褒美の日ももらえるんだな?」
「ふふっ…もちろん。」

よっしゃーーーー!とガルが雄叫びを上げ、周りからはずるいと声が上がる。

「じゃぁ、ガルは今夜、パストは明日の晩ね?」
「!はっはい!よろしくお願いします!!」

期待と不安で舞い上がり、色々失敗しては叱られ、でも全く落ち着かないでれでれのオレをサンティさんは無理もない、と呆れながらフォローしてくれた。



でも当日は余りにも使い物にならなくて休ませられた。

ああ、もう!
時間と身体を持て余してどうにもならないぃ!!

居ても立ってもいられず、無駄に部屋を掃除した。

トントントン

部屋の扉がノックされ、誰かと思って開けるとそこにはヨシキが立っていた。

「今日、お休みになったって聞いたから来ちゃった。」
「どっどっど、どうぞ!」

招き入れたは良いがどうして良いか分からない。

「どこへでも座って下さい!」

座れるような場所はイスかベッドだけ。
ヨシキは迷わずベッドに座った。

「隣に来てくれないの?」

言われてようやく立ったままだった事に思い至り、迷ったあげくベッドに離れて座る。
そしてちらりとヨシキを伺うと、頬を紅潮させとろんとした表情でこちらを見つめていた。

「あ…あの…?」

「こっ、この距離感!初々しくてドキドキしちゃう…」

そう言いながらそっと近づく指がおれの指に触れる。それからゆっくりと重ねられ、きゅっと握る小さな手の感触に心臓が破裂しそうだ。こんな状態で「相手」なんて務まるのか?
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