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突然の来訪者
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「呪いか……」
ルフスの痣をまじまじと観察しながら、ラータは険しい顔をしている。
呪いの痣は、またすこし大きくなっているようだった。種から出た芽は一本の蔦となり胸から背中にかけて伸びていた。
「呪いはいわゆる呪術、魔法は魔術と呼ばれることがあって、確かに同じ術の一種であるといえばそうなんだけど……」
腕を組んで、喉を反らせ天井を仰ぎ唸るラータに、ティランが感情を抑えた声で言う。
「わかっとる、全くの別のもんやろ。魔法でどうにかなるもんやないってことくらいは、おれかて知っとる。けど何か、たとえば呪術に詳しいやつとか、若しくは、神に近いと言われるようなやつなら呪いをどうにかできるかもしれんって聞いて。もしそういう情報を持ってたら、教えてほしいんや」
「ごめん。今思い当たる節はないし、僕にそういった知り合いはいない」
「そうか……」
「ただちょっといくつか伝手があってさ。その辺頼って調べてみるから、少し時間をくれないかな?」
「構わん、よろしく頼む」
藁にもすがる思いで、ティランは頭を下げる。
さっきから落ち着かない様子のルフスが、横から口を挟んだ。
「なあ、おれのことよりティランのことは? そもそもティランに掛けられてる魔法のことを相談にするために来たんだよな?」
「あ、そうなんだ?」
「そうやけど……」
ラータはティランに視線を移す。
ティランがそれ以上何も言わないから、ルフスが服を着ながら説明する。
「ティランは自分のことを全然覚えてなくて、だからリュナで医者に診てもらったんですけど、そしたら魔法がかけられてるって言われて」
「ふん……頭に触ってもいいかい?」
ティランが頷くと、ラータはティランの額に指先を押し当てた。
目を閉じる。
ラータの指先には淡い光が宿っていた。しばらくして光が消える。目を開いて、額から指を離し、ラータが言う。
「これは、見た目を変える魔法のようだけど……」
「見た目を?」
ルフスが驚いて、ティランを見た。ティランもまた驚きに瞠目していた。
「どうする? 比較的単純な術式だから多分、僕でも解くことはできると思うけど。何か訳があってそうしてるのなら」
「訳ってなんです?」
「何かから身を隠すためとか?」
「なるほど」
ルフスはもう一度ティランの方を向いた。
ティランはほんの少しだけ迷って、それから言った。
「ええよ別に。誰かから身を隠すって言うても、どうせ今はその相手が誰かもわからんのや」
「わかった。それじゃ、ちょっと向こうで術式練ってくるから、その辺で適当にしててくれる?」
「あ、おい。その前にこいつの呪いのことを……」
「大丈夫、忘れてないから。多分もう少ししたら来るんじゃないかな?」
ラータは本だらけの部屋に入り、扉を閉めてしまう。
ルフスとティランは同時に同じことを呟く。
「来るってなにが?」
二人並んで呆然と、ラータの消えた扉を見つめる。すると突然、視界が揺らいだ。
何事かと疑う間もなく、大量の光の粒子が室内に現れた。
息を詰めて見守るルフスらの目の前で、細かく散ったそれはまるで吸い寄せられるように中心に集まり、何かを象っていく。光は徐々に弱くなり、その正体が明らかになる。
人だった。二人の人の形だ。一人は小さい女の子供の姿だ。黒い髪と緑色の瞳をしていて、もう一人の男性に抱えられている。男性は二十代半ばほどの見た目だった。薄茶色の髪と、蜜を固めて作ったような黄色の目。目尻が下がっていて、顎が小さく、整った顔をしていた。
男性がぎくりと肩を揺らして言う。
「え、だれだ?」
「いや、そっちこそ」
思わずティランがそう返すと、男性に抱きかかえられた女の子が眉を吊り上げて言った。
「あなたたちだれよ、ここはあたしのおうちよ」
「え?」
「おかあさんとおとうさんはどこ? もし何かしたりしたら承知しないんだから!」
「おい、やめろ」
女の子は腕の中から飛び降りると、両手を腰に当て、強気にルフスとティランを睨み上げた。
男性が慌てて女の子の肩を掴んで引き寄せ、庇うように背中側に押しやる。
ルフスが言う。
「すみません、おれ達は魔法使いに、ラータさんに用があって訪ねて来たんです。ラータさんは今そっちの部屋で作業してて」
「ああ、そうなの? そんでディアは、いないのか……」
「で、おまえさんは誰や? この家の住人ってわけでもないんやろ? とても兄妹には見えんしな」
ティランの言うとおり、女の子と男性は親子ほどの年の差がありそうに見えた。しかし先程の女の子の発言から、彼女の父親はラータであるということが知れる。となると、親族か知り合いのどちらかだろうということくらいは予想できるから、それよりもいきなり何もない場所に現れたというのは一体どういう原理なんだろうかということの方が、ルフスは気になっていた。
けれどそこで、そういえばと思う。
ディア・アレーニというあの女性が教えてくれたように、赤い実をつけた木の幹の前で耳慣れない言葉を口にした時、不思議なことに一瞬でこの家の前に移動していた。ティランはあの不思議な現象を、魔法だと言っていた。
この男性と女の子が突然現れたのも魔法なのだろうか。
そんなことを考えていたら、ティランが更なる疑問を男性に投げた。
「それに、さっきの転移魔法やろ。杖も持ってないようやけど、どうやって発動した?」
「悪いけどそういう細かい話はラータの奴に聞いてくれ。オレはそういう魔法の理論だのなんだのは、よくわからねぇんだよ」
「わからんと魔法使ったっていうんか? 嘘やろ……」
男性の言葉に、ティランは愕然とする。
それがどれだけ大変なことなのか、魔法など縁遠いルフスには全くわからない。
玄関扉が開いて誰かが入ってきた。
「あら」
ディアだった。女の子が男性の足元から顔を出し、顔中に笑みを浮かべて飛びつく。
「おかあさん!」
「おかえりなさい、ラヴィ。ソロはお疲れさま、晩ご飯すぐ用意するから食べていってね。あなたたちも」
ディアはラヴィの頭を撫で、まるで誰かを探すように視線を動かした。
男性が黙って、指で奥の部屋を示し、それだけでディアは理解したようだった。
「悪いんだけど誰か、荷物運び入れるの手伝ってくれる?」
ルフスの痣をまじまじと観察しながら、ラータは険しい顔をしている。
呪いの痣は、またすこし大きくなっているようだった。種から出た芽は一本の蔦となり胸から背中にかけて伸びていた。
「呪いはいわゆる呪術、魔法は魔術と呼ばれることがあって、確かに同じ術の一種であるといえばそうなんだけど……」
腕を組んで、喉を反らせ天井を仰ぎ唸るラータに、ティランが感情を抑えた声で言う。
「わかっとる、全くの別のもんやろ。魔法でどうにかなるもんやないってことくらいは、おれかて知っとる。けど何か、たとえば呪術に詳しいやつとか、若しくは、神に近いと言われるようなやつなら呪いをどうにかできるかもしれんって聞いて。もしそういう情報を持ってたら、教えてほしいんや」
「ごめん。今思い当たる節はないし、僕にそういった知り合いはいない」
「そうか……」
「ただちょっといくつか伝手があってさ。その辺頼って調べてみるから、少し時間をくれないかな?」
「構わん、よろしく頼む」
藁にもすがる思いで、ティランは頭を下げる。
さっきから落ち着かない様子のルフスが、横から口を挟んだ。
「なあ、おれのことよりティランのことは? そもそもティランに掛けられてる魔法のことを相談にするために来たんだよな?」
「あ、そうなんだ?」
「そうやけど……」
ラータはティランに視線を移す。
ティランがそれ以上何も言わないから、ルフスが服を着ながら説明する。
「ティランは自分のことを全然覚えてなくて、だからリュナで医者に診てもらったんですけど、そしたら魔法がかけられてるって言われて」
「ふん……頭に触ってもいいかい?」
ティランが頷くと、ラータはティランの額に指先を押し当てた。
目を閉じる。
ラータの指先には淡い光が宿っていた。しばらくして光が消える。目を開いて、額から指を離し、ラータが言う。
「これは、見た目を変える魔法のようだけど……」
「見た目を?」
ルフスが驚いて、ティランを見た。ティランもまた驚きに瞠目していた。
「どうする? 比較的単純な術式だから多分、僕でも解くことはできると思うけど。何か訳があってそうしてるのなら」
「訳ってなんです?」
「何かから身を隠すためとか?」
「なるほど」
ルフスはもう一度ティランの方を向いた。
ティランはほんの少しだけ迷って、それから言った。
「ええよ別に。誰かから身を隠すって言うても、どうせ今はその相手が誰かもわからんのや」
「わかった。それじゃ、ちょっと向こうで術式練ってくるから、その辺で適当にしててくれる?」
「あ、おい。その前にこいつの呪いのことを……」
「大丈夫、忘れてないから。多分もう少ししたら来るんじゃないかな?」
ラータは本だらけの部屋に入り、扉を閉めてしまう。
ルフスとティランは同時に同じことを呟く。
「来るってなにが?」
二人並んで呆然と、ラータの消えた扉を見つめる。すると突然、視界が揺らいだ。
何事かと疑う間もなく、大量の光の粒子が室内に現れた。
息を詰めて見守るルフスらの目の前で、細かく散ったそれはまるで吸い寄せられるように中心に集まり、何かを象っていく。光は徐々に弱くなり、その正体が明らかになる。
人だった。二人の人の形だ。一人は小さい女の子供の姿だ。黒い髪と緑色の瞳をしていて、もう一人の男性に抱えられている。男性は二十代半ばほどの見た目だった。薄茶色の髪と、蜜を固めて作ったような黄色の目。目尻が下がっていて、顎が小さく、整った顔をしていた。
男性がぎくりと肩を揺らして言う。
「え、だれだ?」
「いや、そっちこそ」
思わずティランがそう返すと、男性に抱きかかえられた女の子が眉を吊り上げて言った。
「あなたたちだれよ、ここはあたしのおうちよ」
「え?」
「おかあさんとおとうさんはどこ? もし何かしたりしたら承知しないんだから!」
「おい、やめろ」
女の子は腕の中から飛び降りると、両手を腰に当て、強気にルフスとティランを睨み上げた。
男性が慌てて女の子の肩を掴んで引き寄せ、庇うように背中側に押しやる。
ルフスが言う。
「すみません、おれ達は魔法使いに、ラータさんに用があって訪ねて来たんです。ラータさんは今そっちの部屋で作業してて」
「ああ、そうなの? そんでディアは、いないのか……」
「で、おまえさんは誰や? この家の住人ってわけでもないんやろ? とても兄妹には見えんしな」
ティランの言うとおり、女の子と男性は親子ほどの年の差がありそうに見えた。しかし先程の女の子の発言から、彼女の父親はラータであるということが知れる。となると、親族か知り合いのどちらかだろうということくらいは予想できるから、それよりもいきなり何もない場所に現れたというのは一体どういう原理なんだろうかということの方が、ルフスは気になっていた。
けれどそこで、そういえばと思う。
ディア・アレーニというあの女性が教えてくれたように、赤い実をつけた木の幹の前で耳慣れない言葉を口にした時、不思議なことに一瞬でこの家の前に移動していた。ティランはあの不思議な現象を、魔法だと言っていた。
この男性と女の子が突然現れたのも魔法なのだろうか。
そんなことを考えていたら、ティランが更なる疑問を男性に投げた。
「それに、さっきの転移魔法やろ。杖も持ってないようやけど、どうやって発動した?」
「悪いけどそういう細かい話はラータの奴に聞いてくれ。オレはそういう魔法の理論だのなんだのは、よくわからねぇんだよ」
「わからんと魔法使ったっていうんか? 嘘やろ……」
男性の言葉に、ティランは愕然とする。
それがどれだけ大変なことなのか、魔法など縁遠いルフスには全くわからない。
玄関扉が開いて誰かが入ってきた。
「あら」
ディアだった。女の子が男性の足元から顔を出し、顔中に笑みを浮かべて飛びつく。
「おかあさん!」
「おかえりなさい、ラヴィ。ソロはお疲れさま、晩ご飯すぐ用意するから食べていってね。あなたたちも」
ディアはラヴィの頭を撫で、まるで誰かを探すように視線を動かした。
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