神眼の鑑定師~女勇者に追放されてからの成り上がり~大地の精霊に気に入られてアイテム作りで無双します

すもも太郎

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合成実験

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「それではまたね、リジー」

 リジーに別れを言い冒険者ギルドを出て家に戻る。自室は3階建ての3階部分の見晴らしのいい部屋だ。

 ふと部屋の隅に積んである木箱見る。そこには昨日採掘したばかりの上質な魔石や宝石類の原石が山と積まれている。

 木箱の中からいくつかの魔石と宝石を手に取り、昨日採掘した事を思い出していた。

「確かこうやって……ん~」

 バシュン…… 

「え?」

 昨日やったことをイメージしていると両手の中の魔石と宝石が爆発してしまう。

「……はは」

 そういうミスもあるのだ。そう思い手を開き残骸を確認しようとしたら不思議なものがあった。
 何か魔石と宝石が融合して新しい宝石になっている。

「ん……ん!?鑑定……」

 それは魔宝石とでもいうべきものだった。

 変化する前に手にしていたのは複数の魔石と真っ赤なルビーの原石だ。今はそれらが融合して今にも燃えだしそうな程のエネルギーを湛える不思議な宝石に変化しているのだ。

 そして実際その宝石は途轍もない魔力を秘めていて、試しにポケットから紙屑を取り出してそこに置き念を送ると紙が簡単に燃えだす。

「おお!」

 驚いてそれを手で叩いて消す。
 軽く念じただけで発火するのはちょっとした危険物だった。もし本職の魔法使いがこれを使ったら桁違いの火力を出すことができるだろう……。

「そうか!」

 僕は急いで魔石と宝石を選り分けながら箱から取りだしテーブルの上に並べた。

 魔石を左側に山と積み、右側にはルビー、サファイア、エメラルド、トパーズ、等の原石を種類ごとに分けて並べる。

「今のは魔石とルビーで……そうだな、炎玉と命名しようか……このサファイアだとどうなるのかな」

 今度は魔石とサファイアで試す。

 バシュン!

 出来上がったのは氷の魔力を秘めた宝石だ。

「これは、そうだな……氷玉」 

 何か芸がないが、とりあえずそのように命名してみた。

 ついで他の宝石でも試すとやはり期待通りの効果を持つ魔宝石ができあがる。

 僕は楽しくなって次々と合成実験を繰り返すと色々と判明した。

 違う種類の魔宝石同士の合成も試してみたがこれは今後研究が必要な程複雑な変化を見せる。
 僕は急いで使い古したノートを取り出し、合成実験の詳細を記入していった。

・魔石が多いほど、エネルギーは増幅する
・宝石の原石も良質な程エネルギーが増幅する
・ダイヤは他の全ての宝石と相性が良く、エネルギーが増幅する
・複数の同種類の魔宝石を合成するとエネルギーは桁違いに増幅する
・別種の魔宝石同士の合成は、相対する属性、例えば炎と氷ではうまく行かない
・3種類以上の合成がうまく行くとSランク以上の特殊な魔法を持つ物に変化する

 特に一番最後の部分は面白く、その日は一日中多種合成のレシピの開発に没頭していた。

「これは凄いな」

 複数の合成に挑戦していると最終的には4種合成に成功し、そこには帝国でも1人しか使い手の居ないホーリーの魔宝石が出来上がった。

 それはちょっとした魔法兵器とでも呼べる代物だ。

 ふと気が付くと昼の食事もとらずに延々と実験を繰り返し、すでに夕方になっていた。

「あ!しまった、王宮に呼ばれていたのだ」

 僕は急いで着替えて、合成に成功したいくつかの魔宝石を手土産に鞄に詰めて出かけた。
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