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キスの魔法
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その無人島を発見したときは2人で小躍りした。理想的な大きさ、そして美しい砂浜と海が広がっていたのだ。
俺たちは早速そこに2人で家を建てて、ついでに空飛ぶカヌーを造った。それは一見2人乗りの普通のカヌーなのだが、魔法で空も飛べるように改造したのだ。
精霊気を魔法に変換する際にそのイメージを注入する何かを設置してあればやり易い事が試行錯誤して判った。例えば、竹箒はその形状そのものが意識を集中しイメージしやすいのだ。そしてこのカヌーにも船底に一本の竹を設置してそこに残留魔法を仕込んでおいた。
完成したそれは少しイメージするだけで簡単に空に浮き水面を滑るように飛ぶことができる。これで怪しまれずに本土の陸にあがり自由に活動することができた。
俺たちはその楽園と陸を行き来しながらスローライフを送りつつ、情報収集につとめた。
その日々の中で、ミューの変化に気が付いた。以前は本土で一晩眠るとラムに代わったのだが今は本土に上がるだけでラムに代わる事があったのだ。そして二人の情報共有は、代わった後も続いている事が多い。それは俺からは、二人の心の垣根がだんだんと下がって行っている……そう言う風に思えた。
変化していったのはミューとラムだけでなく俺との関係でもあった。最近では島で夜眠るまえにお休みのキスをする習慣が出来ていた。
そして、それが起こった。
いつものようにお休みのキスをすると、ミューがラムに入れ替わってしまったのだ。
「もっとして……」
と色っぽくいう。
「……ラム?」
「そうよ」
「いつ代わったの?」
「キス、してくれたからかしらね」
「それは……お休みのキスだけど」
「うふふ、もっとしていいのよ」
俺は自分のタガが外れそうになるのを堪えてキスをした。
「キスだけだぞ」
そう言って今度は軽くない、深く長いキスをした。するとラムが口をパクパクとさせる、何か間違ったのかと思って口を離すと顔を真っ赤にしたミューに代わっていた。
「びっくりしたの……」
それには俺も同意見だった、これはもしかして……。
「さっきはキスした時にラムに代わって、そして……キスするたびに代わるらしい」
「えーーー!」
と言う事でお休みのキスは今後禁止になってしまった、少し残念だったがミューもラムも2人とも嫌だというのだから仕方ない。
・
・
・
翌日いつものように本土に上がり、その巨大な商店街を徘徊して情報を集めていると変な噂が聞こえてきた。お昼ご飯を食べている、となりの席の客が興奮して大声で噂をしていた。それは軍隊がとか、異界がどうのと言っているようだ。
「討伐隊の話、聞いたか?」
「あーあれだろ、今度異界に討伐隊を派遣するとか言っている」
「そうそう、異界戦闘隊の隊員募集」
「でも帰ってこれないのではいくら給料がよくてもなぁ」
異界とはなんだ?と思って聞いていると。
「でもあっちに行けば何でもやりたい放題出来るっていう噂だぞ」
「ああ、あれな……美女を抱き放題とか言ってたけど、大体帰って来た奴がいるのかと」
「裏情報では居るらしい」
急に下ネタになってしまった。
「でも俺達にとっては夢のような話だよなぁ、こっちで地味に生活するか、それとも一発掛けてみるか」
「でさぁ、あっちの科学力は相当低いらしいぞ、先遣隊の諜報機関にいる知り合いの裏情報だけどな」
「へー帰ってこれた奴がいるんだ」
「全員では無いらしいがな、それによると異界の住人は真魔兵器を扱える奴が居ないらしい」
「まじかよ、まるで未開人だな」
「だから好き放題できるって話になったんだろうな」
「でもさぁ、油断してるとやられたりするんだろ?」
「そりゃ、向こうだって必死だもんなぁ、やられたら財宝も何もかも全部アレなんだし」
「ああ、いいなぁ財宝かぁ」
どうやら異界に行って侵略しようと言う事のようだ、それを正当化する為に討伐隊などともっともな名前を付けているという事なのだろう。
「で、何時まで募集だったっけ?」
「無期限らしいぞ、今のところは……」
「うわぁ、やっぱり単なる人柱じゃねーか?」
「ははは、どうだろうな……まぁ興味があったら管理センターに行ってみろ」
などと言っていたので、管理センターというのを人に訊きながら探しだした。その異界が俺達の国と関連があるかどうかはハッキリしないが、何らかのヒントにはなるだろうと思っていたのだ。
俺たちは早速そこに2人で家を建てて、ついでに空飛ぶカヌーを造った。それは一見2人乗りの普通のカヌーなのだが、魔法で空も飛べるように改造したのだ。
精霊気を魔法に変換する際にそのイメージを注入する何かを設置してあればやり易い事が試行錯誤して判った。例えば、竹箒はその形状そのものが意識を集中しイメージしやすいのだ。そしてこのカヌーにも船底に一本の竹を設置してそこに残留魔法を仕込んでおいた。
完成したそれは少しイメージするだけで簡単に空に浮き水面を滑るように飛ぶことができる。これで怪しまれずに本土の陸にあがり自由に活動することができた。
俺たちはその楽園と陸を行き来しながらスローライフを送りつつ、情報収集につとめた。
その日々の中で、ミューの変化に気が付いた。以前は本土で一晩眠るとラムに代わったのだが今は本土に上がるだけでラムに代わる事があったのだ。そして二人の情報共有は、代わった後も続いている事が多い。それは俺からは、二人の心の垣根がだんだんと下がって行っている……そう言う風に思えた。
変化していったのはミューとラムだけでなく俺との関係でもあった。最近では島で夜眠るまえにお休みのキスをする習慣が出来ていた。
そして、それが起こった。
いつものようにお休みのキスをすると、ミューがラムに入れ替わってしまったのだ。
「もっとして……」
と色っぽくいう。
「……ラム?」
「そうよ」
「いつ代わったの?」
「キス、してくれたからかしらね」
「それは……お休みのキスだけど」
「うふふ、もっとしていいのよ」
俺は自分のタガが外れそうになるのを堪えてキスをした。
「キスだけだぞ」
そう言って今度は軽くない、深く長いキスをした。するとラムが口をパクパクとさせる、何か間違ったのかと思って口を離すと顔を真っ赤にしたミューに代わっていた。
「びっくりしたの……」
それには俺も同意見だった、これはもしかして……。
「さっきはキスした時にラムに代わって、そして……キスするたびに代わるらしい」
「えーーー!」
と言う事でお休みのキスは今後禁止になってしまった、少し残念だったがミューもラムも2人とも嫌だというのだから仕方ない。
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翌日いつものように本土に上がり、その巨大な商店街を徘徊して情報を集めていると変な噂が聞こえてきた。お昼ご飯を食べている、となりの席の客が興奮して大声で噂をしていた。それは軍隊がとか、異界がどうのと言っているようだ。
「討伐隊の話、聞いたか?」
「あーあれだろ、今度異界に討伐隊を派遣するとか言っている」
「そうそう、異界戦闘隊の隊員募集」
「でも帰ってこれないのではいくら給料がよくてもなぁ」
異界とはなんだ?と思って聞いていると。
「でもあっちに行けば何でもやりたい放題出来るっていう噂だぞ」
「ああ、あれな……美女を抱き放題とか言ってたけど、大体帰って来た奴がいるのかと」
「裏情報では居るらしい」
急に下ネタになってしまった。
「でも俺達にとっては夢のような話だよなぁ、こっちで地味に生活するか、それとも一発掛けてみるか」
「でさぁ、あっちの科学力は相当低いらしいぞ、先遣隊の諜報機関にいる知り合いの裏情報だけどな」
「へー帰ってこれた奴がいるんだ」
「全員では無いらしいがな、それによると異界の住人は真魔兵器を扱える奴が居ないらしい」
「まじかよ、まるで未開人だな」
「だから好き放題できるって話になったんだろうな」
「でもさぁ、油断してるとやられたりするんだろ?」
「そりゃ、向こうだって必死だもんなぁ、やられたら財宝も何もかも全部アレなんだし」
「ああ、いいなぁ財宝かぁ」
どうやら異界に行って侵略しようと言う事のようだ、それを正当化する為に討伐隊などともっともな名前を付けているという事なのだろう。
「で、何時まで募集だったっけ?」
「無期限らしいぞ、今のところは……」
「うわぁ、やっぱり単なる人柱じゃねーか?」
「ははは、どうだろうな……まぁ興味があったら管理センターに行ってみろ」
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